2002年洋画ベストテン
 1.シッピング・ニュース
 2.少林サッカー
 3.アメリ
 4.ジョンQ
 5.ロード・オブ・ザ・リング
 6.マジェスティック
 7.ハリー・ポッターと秘密の部屋
 8.モンスターズ・インク
 9.シュレック
10.サウンド・オブ・サイレンス
昨年、映画館で見た55本が対象。
例年のことだけど、ミニシアター系作品はビデオで見る場合が多いので、ベストテンもかたよる傾向がある。
1位は昨年の「ショコラ」に続いてラッセ・ハルストレム監督作品を選んだ。共通点も多く、どちらも呪いが解けるということをテーマの一つにしていた。くすんだ風景の中で呪縛から開放されていく人々が爽やかに描かれていた。
2位は香港映画本来のパワーが炸裂した快作。理屈抜きに楽しませてもらった作品。
3位は、とにかくチャーミングな作品。フランス映画らしい、ちょっとひねった人物描写とアメリの可愛いいたずらが魅力だった。ジュネ監督作品の常連になるかと思ったロン・パールマンが出ていないのが、ちょっと残念。
4位はストレートに感動させられた作品。途中でラストを暗示していても、なおかつ引きつける演出とデンゼル・ワシントンの演技には脱帽。
5位は大好きなピーター・ジャクソン監督作品。トップに躍り出るかと思っていたが、三部作の第一弾のためか決定的な盛り上がりには欠けていた。「少林サッカー」の熱さがあればよかったのだが。
6位はフランク・ダラボン監督作品。ハリウッドの赤狩りをテーマとしながら、フランク・キャプラを思わせる甘いタッチの作品に仕上げた。けっこう好き嫌いの分かれる映画かもしれない。
7位は、一作目より実家のシーンが短い分冒険度が高かった気がする。伏線も多く、見直しても楽しめそうな作品。
8位と9位は、ともにCGアニメでどちらを上位とするか迷った。今回は、どちらかというとオーソドックスなファンタジー「モンスターズ・インク」を8位に据えた。ジェームズ・コバーン出演もプラスポイント。
「シュレック」もひねりの効いたファンタジーで文句なく楽しめた。
10位にはヒッチコック・タッチを思わせるサスペンスを選んだ。
大作が不発で10本選ぶのに苦労した2001年とは、うってかわって良い作品が揃った。10位には、その日の気分によって「アイ・アム・サム」「インソムニア」「トータル・フィアーズ」「トリプルX」「スパイダーマン」のどれが入っても構わない気がする。
今回のベストテンをおおまかに眺めてみると、寓話的なドラマが上位を占め、下位を本格的なファンタジーが抑える、という傾向になった。