原題 ; WHAT DID YOU DO IN THE WAR、DADDY?(1966)
 監督 ; ブレーク・エドワーズ
 脚本 ; ウィリアム・ピーター・ブラッティ
 音楽 ; ヘンリー・マンシーニ
 出演 ; ディック・ショーン、セルジオ・ファントーニ、ジョバンナ・ラリ、アルド・レイ
おおげさな邦題だが、中身はのんびりムードの戦争コメディ。
コメディの第一人者ブレイク・エドワーズと「エクソシスト」のウィリアム・ピーター・ブラッティがコンビを組んだ作品だが、風刺色はそれほど強くないので反戦的な要素は少ない。
1943年シシリー島、連合軍の新任のキャッシュ大尉(ディック・ショーン)は生真面目な軍人。
イタリア軍に占拠されたヴェレルノ村の奪還を命じられたキャッシュは、疲れきったC中隊を連れて行くことにする。
C中隊はクリスチャン少尉(ジェームズ・コバーン)を始めとしてやる気のない連中ばかり。
何事も教則どおりがモットーのキャッシュ大尉はC中隊を率いてヴァレルノに侵入する。村は静まり返っていた。
と思ったら村総出で広場に集まりサッカーの試合中だった。
イタリア軍オポ大尉(セルジオ・ファントーニ)は戦う意思なし。喜んで投降に応じる。だが、村祭りが終わるまでは撤退しないという。
石頭のキャッシュ大尉は認めない。結局交渉は平行線。村長のジョゼッペ・ロマーノが仲裁しようとするが聞き分けない。
クリスチャン少尉は、ボルト将軍(キャロル・オコンナー)にウソの報告をして1日引き伸ばすことでキャッシュ大尉をなだめた。
村は祭りで盛り上がる。C中隊もすっかり浮かれ気分。キャッシュ一人がトロイ戦争の罠だとカリカリしている。
クタクタになったキャッシュ大尉も、結局村長の娘ジーナ(ジョヴァンナ・ラリ)におだてられて飲み始める。
オポ大尉はジーナに惚れているので、それを知ったクリスチャンはごまかし続ける。ジーナの色気でキャッシュ大尉もぐでんぐでん。
中には博打で軍服を取られるアメリカ兵もいて、米軍伊軍の区別もつかなくなってしまう。
翌朝には全員酔いつぶれて寝込んでいた。そこにアメリカ情報将校ポット少佐が査察に来るという情報が入った。
クリスチャンはオポ大尉と示し合わせて、祭りはなく米伊で戦闘していたことにしようとする。
軍服を取り返す暇もなくポット少佐が到着したため、イタリア人が米軍のふりをする。
二日酔いでフラフラのキャッシュ大尉は戦闘で重傷ということにした。モルヒネが切れて酒で消毒してるとごまかす。
ジーナはパルチザンの看護婦という触れ込み。ポット少佐が村に空爆をかけると言い出したので、クリスチャンはイタリア軍服を着た部下に彼を捕虜にさせてしまう。
一方、ある家の納屋では泥棒が銀行の金庫へと穴を掘っていた。だが、計算違いで穴はポット少佐のいる留置場に繋がってしまう。
とにかくオポ大尉は部下を率いて投降の芝居を始める。ところがジーナ一緒のキャッシュを見て激怒、引き返してしまった。
泥棒の通路は迷宮となった地下墓地にも繋がっていた。ポット少佐は地下墓地に迷い込んでしまう。
痴話喧嘩状態で米伊は乱闘を開始。住民も巻き込んで村は大混乱。
それをアメリカの偵察機が撮影。ボルト将軍は混戦ぶりに驚く。将軍は応援は出せないが頑張れと激励の電報を送る。
いがみ合いを続けるキャッシュとオポ。クリスチャンは次の偵察に備えて戦闘の芝居を続けることを提案。
その頃ポット少佐は地下墓地をさまよっていた。
村人が薬莢に花火の火薬を詰め、それを使って戦争の演技。平気で洗濯するおばさんとかいて、演出も大変。
いよいよ偵察機が来て本番開始。だが、それはドイツ機だった。
ヒトラーはヴァレルノのイタリア軍が持ちこたえていることに驚愕し、ドイツ軍によるヴァレルノ占拠作戦をたてる。
ドイツ軍一個中隊の進駐によってC中隊は捕虜になる。オポたちも米軍と結託したとして逮捕されてしまった。
地下迷宮で精神状態のおかしくなったポット少佐が天井をつついたため、広場に穴が開きキャッシュが落ちてしまう。
キャッシュは少しずつ部下を地下に脱出させる計画をたてる。
村人はドイツのカストープ大佐に毒を盛って、ソ連軍に引き渡そうと企んでいた。
脱出したキャッシュは女装してドイツ将校を油断させる、どう見ても男にしか見えないのだが、ドイツの将校は気づかずホテルの自室に連れ込む。
浴室から逃げ出したキャッシュがジーナと落ち合うと、ガストーブ大佐が毒入りワインで死んでいた。キャッシュは大佐に変装する。
ドイツ軍が米兵捕虜を皆殺しにする気だと知ったクリスチャンは、捕まえたドイツ兵を気絶させてアメリカの軍服を着せ一人ずつ入れ替えていく。
大佐の殺害に気づいたドイツ軍は、村人たちも逮捕した。
その中で黙々と作業を続ける二人の泥棒。今度こそはと火薬を仕掛けたらドイツの戦車が地下に落下した。
夜が明ける頃には、全員のアメリカ兵がドイツ軍人と入れ替わっていた。掲げられる星条旗。唖然とする残りのドイツ兵たちにクリスチャンたちが銃を突きつける。
こうしてC中隊が奪い返したヴァレルノ村にボルト将軍の部隊が進駐してきた。功績によりキャッシュは少佐に昇進。
キャッシュは将軍に、まずは祭りだと告げる。その夜、将軍はすっかり良い気分。村中が祭りで沸き返るのだった。
無血で勝利を収める主人公たちの、とぼけた戦争振りが楽しい作品。
クライマックスの米兵が独軍と入れ代わっていく描写が、少々もたついている。もっとキビキビ描かれていたら盛り上がったと思う。
ジェームズ・コバーンはクレジットも一番の主役で酸いも甘いもかみ分けたベテラン兵士を楽しそうに演じているが、意外と見せ場がなく印象の薄いキャラクターとなっているのが残念。
実質的な主役はディック・ショーンなのだが、可もなく不可もなくといった印象。個人的には、テレビ版おかしな二人のトニー・ランドールあたりが適役だった気がする。
なかなか洒落た原題なのに、どうしてこんな野暮ったい邦題がついてしまったのか。淀川長冶も原題のほうがお気に入りだったようで、テレビ放映時の解説などでは「お父ちゃん、あんた戦争でいったい何してたの?」面白いタイトルですねー、と繰り返していた記憶がある。
地上最大の脱出作戦
ストーリーは基本的にラストまで
紹介してあります。
この作品はDVDが発売されているので
鑑賞が可能です。御注意ください。