原題 ; THE MUPPET MOVIE(1979) |
監督 ; ジェームズ・フローリー |
脚本 ; ジェリー・ヒル、ジャック・バーンズ |
音楽 ; ポール・ウィリアムズ、ケニー・アスチャー |
出演 ; エリオット・グールド、オーソンウェルズ、ボブ・ホープ、スティーヴ・マーティン |
レーザーディスク版のタイトルは,、そのまま「マペット・ムービー」。 「セサミ・ストリート」のマペットたちが活躍する映画版第1作。 主人公カーミットの伝記映画という設定で、やたらと豪華なカメオ出演者との共演が見もの。 ジェームズ・コバーンを含め瞬きしていると見逃してしまいそうなほど出番の短いスターも多数いる。 ハリウッドではマペットたちが集まり、マペット初映画の試写会が開催された。 映画は、カエルのカーミットが故郷の沼地で歌っていると、そこにやってきたのがカヌーに乗ったハリウッドのエージェント、バーニー(ドム・デ・ルイーズ)。彼からカエルの新人タレント募集を聞いたカーミットは一念発起、ハリウッドを目指す。 途中メキシコ料理店に寄ると、そこは荒っぽい店で主人(ジェームズ・コバーン)が放り出されてきた。店にはマデリン・カーン、テリー・サバラス、キャロル・ケイン扮する客がいてポール・ウィリアムスがピアノを弾いていた。 スタンディング・コメディアンのクマのフォジーが舞台に出るが全然受けない。助け舟にとカーミットが一緒に踊るが店はさらに荒れ大騒ぎになる。 カーミットはフォジーを誘って出発。 そこにカエルの足フライのチェーン店を経営するドク・ホッパー(チャールズ・ダニング)がCMキャラクターにならないかと声をかけてきた。カーミットはカエルは食べ物じゃないと断わる。 途中ニューヨークを目指すビッグ・バードとすれ違った。 先に進むとドク・ホッパーが待ち伏せしていた。カーミットは無視して進むが、ドク・ホッパーは諦めない。 教会に立ち寄るとマペットのロックバンドが演奏していた。映画に出られてご機嫌のメンバーは、ドク・ホッパーの目をくらますためにフォジーの車をサイケデリックに塗り替えてくれる。 配管工のゴンゾーと妻カミーラを誘ったカーミットたちは、ムーニー(ミルトン・バール)の中古車店で車を買い換える。 カーニバルに寄るとエリオット・グールド司会、エドガー・バーゲンの審査で美人コンテストが開催されていた。グランプリはブタのミス・ピギー。彼女はカーミットに一目ぼれ。 カーニバルではボブ・ホープがアイスクリームを、リチャード・プライアーが風船を売っている。 ゴンゾーが風船で飛んでしまったりしながらも道中は続き、カーミットとミス・ピギーがディナーに行くと、そこには半ズボンのウェイター(スティーヴ・マーティン)がいて珍演を披露。 その店のピアノ弾きロルフと意気投合したカーミットはデュエットする。その間にミス・ピギーがドク・ホッパーに誘拐されてしまった。 カーミットも捕まり、ドク・ホッパーはクラスマン教授(メル・ブルックス)にカーミットを洗脳させようとする。 激怒したミス・ピギーは怪力を発揮、ロープを引きちぎり悪党どもをなぎ倒す。クラスマンは自分の洗脳機にかかってしまう。 だが、ミス・ピギーはエージェントから仕事が入ったと去ってしまった。 ロルフを加えた一行が走っているとミス・ピギーがヒッチハイクしていた。無理矢理乗り込むミス・ピギー。 オーバーヒートで車がエンコし、仕方なく野営する一行。明日のオーディションには間に合いそうもない。 落ち込んで逃げ腰になるカーミット。そこに教会で会ったバンドのバスがやってきた。カーミットが渡した映画のシナリオを読んでピンチを知り、助けに来たのだ。 バスは白バイ警官に止められるが、実はドク・ホッパーの部下で殺し屋が差し向けられたことを忠告に来たのだった。 カーミットはゴーストタウンで決着をつける決心をしてドク・ホッパーたちを呼び出す。 ゴーストタウンには妙な発明家がいて巨大化薬を研究していた。 やってきたドク・ホッパーを説得しようとするカーミット。それでもドク・ホッパーは諦めない。 その時、巨大化したアニマルが屋根を破って現れ、驚いたドク・ホッパーたちは逃げていった。 大物プロデューサー、ルー・ロード(オーソン・ウェルズ)を訪れたカーミットたち。秘書(クロリス・リーチマン)が追い出そうとするが、動物アレルギーに負けて通してくれた。 ルー・ロードは葉巻をくわえた強面の大男。びびるカーミットだが、すんなり契約してくれた。 ついにスターとなったカーミットと仲間たち。ゴンゾーがセットを壊してスタジオの屋根が抜けてしまうが、そこから虹が差してくるのだった。 ラストシーンは試写が終って大騒ぎのマペットたちで幕となる。 他愛ないサクセス・ストーリーのパロディではあるが、お気楽な遊び心に満ちた楽しい作品になっている。 CGなどない時代で操演する人間が写りこまないように撮影するのは大変だったらしい。アニマル巨大化のシーンで首から下が機械仕掛けなのが覗いているのが御愛嬌。 余談その一=吹替え版でカーミットを演じたのは初代ルパン三世こと今は亡き山田康雄。アカデミー歌曲賞にノミネートされた「レインボー・コネクション」の日本語版を始め数曲を披露している。 余談その二=本人役で登場するキャンディス・バーゲンの父親にして高名な腹話術師のエドガー・バーゲンは本作が遺作となった。 |