原題 ; LOVING COUPLES(1980) |
監督 ; ジャック・スマイト |
脚本 ; マーティン・ドノバン |
音楽 ; フレッド・カーリン |
出演 ; シャーリー・マクレーン、スーザン・サランドン、スティーヴン・コリンズ |
ジェームズ・コバーンが珍しく普通の家庭人を演じたロマンティック・コメディー。 幅広い演技の出来ることを示したが、仕事一筋で堅物の医者というのは意外性はあっても、それほど面白い役ではなかった気がする。 シャーリー・マクレーンもダンス・シーンで魅力を見せるが、前後に出演した「愛と喝采の日々」「愛と追憶の日々」ほどの実力は発揮していない。 ウォルター(ジェームズ・コバーン)とイヴリン(シャーリー・マクレーン)は医者夫婦。 ウォルターが学会の出張で休暇を変更することになったため仲たがい。 乗馬中のイヴリンに見とれて車で追突事故を起こしたグレッグ(スティーヴン・コリンズ)。プレイボーイの彼はイヴリンにモーションをかける。 グレッグは次に乗馬中のイヴリンに近づこうとして馬に乗り落馬、それでもなんとか昼食をともにすることが出来た。 ウォルターは、天気キャスターのステファニー(スーザン・サランドン)という女性から、同棲相手のグレッグがイヴリンと浮気していると相談を持ちかけられる。 海辺でデートするイヴリンとグレッグを密かに見張るウォルターとステファニー。 ウォルターは10年間浮気もせずにすごしてきたのにと愚痴をこぼす。自分も同じだと泣き出すステファニー。 慰めあってるうちに二人でモーテルにしけこんでしまう。 イヴリンとグレッグが同時にパーム・スプリングに仕事で行くことを突き止めたウォルターとステファニー。二人も浮気旅行に出発。 浜辺のリゾートで楽しく過ごす二人だったが、プールでイヴリンたちと鉢合わせしてしまう。 口論しながら帰っていく二組。帰宅しても、やっぱり会話はぎこちない。 イヴリンは別居を申し出る。追い出されたウォルターはホテル暮らし。 結局浮気を続ける二組。ウォルターはステファニーと同棲していながらも、イヴリンとグレッグの同棲を知って嫉妬心に駆られる。 自宅を見張っていたウォルターは警官に不審尋問を受けてしまう。仕方なく家に入るハメになる。イヴリンには、トレーニング・マシンを取りに来たと言い逃れする。 女好きの不動産屋グレッグは客のリゲット夫人(サリー・ケラーマン)と浮気。 ステファニーはウォルターの勧めでレポーターに転向。ウォルターは居眠りして初中継を見逃してしまう。 やがて二組が出席する慈善パーティーの日がやって来た。 パーティーにはリゲット夫人も来ていた。彼女はグレッグがステファニーによりを戻そうとキスするのを目撃。 後日、リゲット夫人はイヴリンの元を訪れて浮気やグレッグとステファニーのキスをばらす。 生き方の違いを痛感したイヴリンはグレッグと別れる。 一方、ステファニーも自立した女になると、ウォルターに別れを告げていた。 結局、ホテル暮らしになるウォルターとグレッグ。女に見捨てられた者同士で飲んだくれる。 人生をやり直す決意をしたウォルターは、派手なウェスタン・スタイルの服装で馬にまたがり、イヴリンの前に現れ愛を誓うのだった。 仕事中心の男が愛に目覚め人生をやり直そうとヒロインについていく、ってまんま「フォロー・ミー」のラスト。残念ながら作品としての格が違う。所詮不倫ドラマという印象だった。 女性の独立をテーマの一つにしているところが時代を感じさせるが。 監督ジャック・スマイトは初期にポール・ニューマンと組んで「動く標的」「脱走大作戦」などの佳作を作ったが、後年は大失敗作「世界が燃えつきる日」を撮るなど浮き沈みの激しい人物。本作も手堅くまとめているが、キャスティングの良さを生かしきっているとは言えない。 |