原題 ; JACQUELINE SUSANN'S VALLEY OF THE DOLLS(1981) |
監督 ; ウォルター・グローマン |
脚本 ; ローレンス・ヘス |
音楽 ; フレッド・カーリン |
出演 ; キャサリン・ヒックス、リサ・ハートマン、ヴェロニカ・ハーメル、ジーン・シモンズ |
ジャクリン・スーザンのベストセラー小説のTVミニ・シリーズ化にして、悪名高い「哀愁の花びら」のリメイク。 日本では深夜に前後編で放映された。IMDbにはトータル・タイム300分とあるので、2回に分けても半分くらいにカットされていた計算になる。 そのことも手伝ってか印象が薄い作品で、ストーリーの細部も、ほとんど覚えていない。 「哀愁の花びら」は大仰な業界メロドラマとしてワースト映画に上げられているが、独特の濃さがあって、意外と見ごたえがあった。 ドロドロ系映画業界物として、日本版を昼の帯ドラマでテレビ化したら受けるかもしれない。 映画版に比べ、本作は妙にさらっとしすぎて面白みに欠けていたような記憶がある。主役の3人も映画版(バーバラ・パーキンス、パティ・デューク、シャロン・テート)に比べると、かなり弱い。 ジェームズ・コバーンはハリウッドの大物プロデューサー役だったが、テレビ放映版を見た限りでは、単なる顔見せのカメオ出演でストーリーに大きく絡んではいなかった。 ジーン・シモンズは映画でスーザン・ヘイワードが演じた大物女優役だが、ブリット・エクランドやカミラ・スパーヴといったゲストがどこに出ていたかは覚えていない(カットされていたかもしれないし)。 こまかいストーリー展開はほとんど覚えていないのだが、大筋は「哀愁の花びら」と変わっていなかったので、大体のストーリーは以下のようなものだったと思う。 芸能界で働くことになったアン(キャサリン・ヒックス)は、実力派の新人ニーリー(リサ・ハートマン)と肉体派の女優ジェニファー(ヴェロニカ・ハーメル)と知り合う。 バーク(デヴィッド・バーニー)という恋人ができ、自分もタレントとなるアン。 ニーリーは人気スターとなるが、わがままがすぎて離婚、酒と薬に溺れて神経をやられる。 一方、ジェニファーは病気のなった夫の治療費を稼ぐためエロ映画のヌード女優となるが、自分も病気にかかり乳房の切除を宣告され絶望のあまり自殺してしまう。 ニーリーはカムバックするが、マネージャーとなったバークと関係を持ったり、人気を奪われる不安から配役を次々変えさせるなど奇行を繰り返す。再び酒と睡眠薬に走って路上で倒れてしまう。 芸能界に失望したアンは一人故郷に帰っていくのだった。 余談=リチャード・ドレイファスは、無名の大部屋俳優だった1967年に、その年のワースト映画とベスト映画に出演したと語っている。ベストが「卒業」、ワーストが「哀愁の花びら」とのこと。 |