原題 ; THE HIT LIST(1993)
 監督 ; ウィリアム・ウェッブ
 脚本 ; リード・シュタイナー
 音楽 ; リック・コンラッド
 出演 ; ジェフ・フェイヒー、ヤンシー・バトラー、マイケル・ビーチ
追いつめられていく殺し屋を描いたテレフューチャー。
密かに進入し、裁判で無罪を勝ち取った麻薬王を殺害する殺し屋チャーリー・パイク(ジェフ・フェイヒー)。
彼は雇い主で弁護士のピーター・メイヒュー(ジェームズ・コバーン)から新しい依頼人ジョーダン・ヘニング(ヤンシー・バトラー)を紹介される。
ジョーダンは、夫が武器取引のもつれで殺され、自分も狙われおり。夫の相棒ビショップが怪しいというのだ。
一方、刑事たちが暗殺に使われた薬物から捜査を進めていた。
パイクは、ビショップが自分の知っていた男と気付く。彼はビショップに連絡を取り、ジョーダンから手を引けば命は助けると伝えるが拒絶され、車に仕掛けた爆弾でビショップを爆殺する。
パイクは、ジョーダンのもとを訪れ、仕事が片付いたことを告げ、そのまま良い雰囲気になって二人はデキてしう。
刑事は。無罪になった犯罪者10人が暗殺されており、弁護士がピーターを含む同じ3人の弁護士だったことを突き止めた。
パイクは、ビショップが司法省と取引して裁判で証言する予定だったことを知る。同様に武器取引の情報を知るジョーダンも、彼の目の前で狙われ、二人は彼女の別荘に隠れることにした。
パイクは、かって政府のために働き、コロンビアの麻薬組織に潜入した。彼は、その時の連絡係と恋仲になったが、裏切りにあい彼女は殺されてしまった。その裏切り者こそビショップだったのだ。
刑事たちは、自分たちの優秀さゆえに無罪にしてしまった犯罪者を抹殺している弁護士たちがいると狙いをつけていた。
パイクは、ジョーダンの監視者を逆に尾行するが、気付かれてしまう。二人の男に銃を突きつけられたパイクは隙をついて反撃。二人を射殺した。
パイクは、ピーターに連絡を取る。すでにピーターには警察の監視がついていた。パイクは、ジョーダンが仕組んだと疑う。彼女の夫の死因もピーターの話とはくい違いがあった。
パイクが家に帰ると、警察の家宅捜査が入っていた。彼が公衆電話からピーターに殺しがばれたことを告げて帰ると、すでに警察は引き揚げ、二人の殺し屋が待ち構えていた。ここでもパイクは逆転して撃ち殺すが、彼自身も重傷を負う。
ジョーダンの留守宅で、パイクは真相を知る。ジョーダンの夫は、かって彼が殺した男だった。
ピーターが武器密売の黒幕であり、ジョーダンの復讐を利用して関係者の抹殺を図ったのだ。
パイクはジョーダンの別荘へと行く。彼女はパイクを愛するようになり、復讐をあきらめたのだが、雇った殺し屋に連絡がつかなかったのだと告白する。
そこにピーターの仕向けた殺し屋が現れ、二人を撃つ。パイクも反撃して殺し屋を倒した。
ジョーダンはパイクの腕の中で息絶え、彼も瀕死の重症だった。
警察が踏み込み本名を聞かれると、パイクはチャーリーと答えて死んでいく。
すでに警察はピーターを逮捕するだけの証拠を掴んでいた。
テレビ用の作品なのでスケール感には欠けるし、後半の展開には整理し切れていない部分もある。それでも、ジャズ調の音楽を含めて雰囲気のある作品になっている。
ジョーダンを抱いたまま死んだパイクのアップからカメラが引いていき空中撮影になっていくエンディングもなかなか余韻を感じさせた。
ジェームズ・コバーンは、行き過ぎた正義を実践する男と見せて実は、という役を手際よく演じているが、作品自体こじんまりとしているので、残念ながら特別に強い印象を残すまでは至っていない。

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