原題 ; PRINCESS OF THIEVE(2001)
 監督 ; ピーター・ヒューイット
 脚本 ; ロビン・ラーナー
 音楽 ; ルパート・グレグソン=ウィリアムズ
 出演 ; キーラ・ナイトレイ、スチュアート・ウィルソン、マルコム・マクダウェル
原題はロビン・フッドをさすPRINCE OF THIEVESのもじり。NHK・BS放送時のタイトルは、そのものズバリ「ロビン・フッドの娘」だった。
キーラ・ナイトレイが「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズに先駆けてタフなヒロインを快演している。
ロビン・フッド(スチュアート・ウィルソン)とマリオンに娘が生まれグィンと名づけられた。
ノッティンガム代官(マルコム・マクダウェル)は、ロビン・フッドに子供が生まれたと聞き賞金をかけようとするが、女の子と知って取りやめる。
マリオンの死後、ロビン・フッドはグィンを修道院に預け、リチャード王の十字軍遠征に参加した。
長い月日が経ち、グィン(キーラ・ナイトレイ)が美しく成長した頃ロビンは仲間のウィルとともに帰ってくる。
リチャード王が重傷を負ったことを知ったジョン王子は、ノッティンガム代官にリチャードの息子フィリップ(スティーヴン・モイヤー)を暗殺させ自分が王に即位する計画をたてる。
ロビンとウィルは同行したがるグィンを残しフランスへフィリップ王子を迎えに行く。
残されたグィンは髪を切り男装して父を追う。
ハリッジの港についたグィンは、市場で幼馴染みのフロデリックを巻き込んでひと騒動起こす。追いつめられたグィンはロビンに助けられた。
ノッティンガム代官は、捕らえたフロデリックを釈放し泳がせることにする。
罠にはまったロビンとウィルは捕まってしまう。ノッティンガム代官はロビンとフィリップ王子との合言葉も調べ出していた。
王子の服を着ていた執事のコンラッドが犠牲となり、フィリップは逃げ延びることができた。
グィンはフィリップの馬を盗もうとする。気づいて飛びかかったフィリップは相手が女だったのでビックリ。彼は女性に歩かせるわけにはいかないと馬を譲ろうとする。
結局、二人乗りでノッティンガムを目指す。
首をあらためたジョン王子は暗殺したのが別人と知り大あわて。
フィリップはグィンにコンラッドと名乗りフィリップは暗殺されたという。
フィリップが死ねば用済みとなった父が殺されると考えたグィンは、フィリップに協力を求める。
グィンは弓の御前試合が開かれることを知る。優勝すれば代官にお目通りがかなう。
的への距離が次第に遠ざけられグィンは外してしまうが、フィリップは最後まで残った。
優勝決定戦ではグィンがフィリップに替わって弓を射る許しを得た。
見事に優勝を決めるグィン。その弓の扱い方がロビンに似ていることにノッティンガム代官は気づく。
代官邸での晩餐会で自分の顔を知る殺し屋がいることに気づいたフィリップとグィンは退散する。
二人はタック、フロデリックらの一行と合流。仲間が代官を捕らえてきた。
グィンは敵の陣地に人質交換の矢文を打ち込む。
フィリップ王子の死を残念がるグィンの姿に、フィリップは心を動かされる。
フロデリックは、執事らしくないフィリップの振るまいに彼が密偵ではないかと疑う。
代官に水が飲みたいと頼まれたフロデリックは縄をほどいてしまう。代官はフロデリックを気絶させて逃亡。
ロビンを助けるというグィンとの約束を果たすため、フィリップはロンドンに向かうことを決意した。
ジョン王子の召使いからフィリップ王子がまだ生きているという情報が流される。
フィリップは自分が王子であり、最初は死んだことにして即位せずにフランスに逃げ帰るつもりだったことを告白する。
王子としての自覚を持ったフィリップはあらためてジョンと戦うことを宣言した。
一行はノッティンガム代官率いる軍勢に襲撃されてしまう。フィリップを弓で狙う代官の姿に気づいたフロデリックが飛び出し身代わりとなって負傷した。
ロンドンではジョンの即位式とロビンの処刑が進められている。
フィリップとグィンは牢獄に地下道から潜り込み、開門することに成功した。
なだれ込むロビンの仲間たち。地下牢からロビンを救出した。
フィリップはジョンの即位を阻止するため城に向かう。
代官はロビンに矢を放つが、グィンはその矢を射落とす。自分に向けられた無数の弓に気づいた代官は降参した。
即位式に姿を現したフィリップをジョンは王として逮捕命令を出す。だが、真の王を目の前にして従う者はいなかった。
フィリップはジョンから王冠を取り返し、王座についた。
フィリップはグィンに愛を告白する。だが、グィンは臣下として永遠に王に仕える決意をしていた。
そんなグィンにロビンは相棒として父と娘として王に仕えようと言う。
フィリップ王は泥棒と貴族との間に産まれた気高い女性への想いを貫き生涯独身を通したのだった。
テレビ用の作品ということもありスケール感には欠けるが、軽快な時代活劇として良くまとまっている。
グインと王子のラブロマンスをもう少し丁寧に描き込んであれば、エンディングによりロマンティックな余韻が出たと思う。

レジェンド・オブ・アロー