原題 ; THE RETURN OF THE MASKETEERS(1979) |
監督 ; リチャード・レスター |
脚本 ; ジョージ・マクドナルド・フレイザー |
音楽 ; ジャン・クロード・プチ |
出演 ; マイケル・ヨーク、オリバー・リード、C.トーマス・ハウエル、キム・キャトラル |
「三銃士」「四銃士」2部作の続編。原作の第2部「20年後」を前作と同様の豪華キャストで、同じくリチャード・レスターが監督した。 前回は文庫本2冊の原作を2部作で映画化したのでストーリー的にはこれまでで最も忠実な映画化となっていたが、今回は文庫本3冊の第2部を100分弱でまとめたため、かなりのダイジェスト版になっている。 リチャード・レスターらしいユーモラスな演出は健在だが、悪役となるミレディーの息子モードントを娘ジャスティンと変えてアトスの息子ラウルの恋物語まで描いたのはさすがに無理がある。 原作に女っけがないので苦肉の策なのだろうが、ハズしてしまった。 前2作に比べると少々落ちるが、それでもけっこう楽しめる娯楽作となっている。 「四銃士」で壮絶な死を遂げた悪役のロシュフォール(クリストファー・リー)が何故か復活、投獄の後釈放されたという設定になっている。 枢機卿マザラン(フィリップ・ノワレ)と皇太后アンヌ(ジェラルディン・チャップリン)は愛人関係にあり二人でフランスを支配しようとして対立するフロンド党の党首ボーフォール公を監禁していた。 フロンド党抑圧ため妖婦ミラディ事件後解散した三銃士を再結集しようとダルタニャン(マイケル・ヨーク)に指令を出した。 マザランは格好をつけて皇太后に多額の金貨を持たせたと言うが、ダルタニャンが実際に受け取ったのは少量の銀貨だった。 とにかくダルタニャンは、相変わらず人妻を連れ込んで色事師ぶりを発揮しているアラミス(リチャード・チェンバレン)を訪れるが、マザランは気に入らないと断られてしまう。 次に財産家の女と結婚したポルトス(フランク・フィンレー)。成り上がり者とバカにされていたポルトスは男爵の称号を貰うチャンスと聞いて参加する。 最後は相変わらず酔っ払って荒くれぶりを発揮しているアトス(オリバー・リード)。学者肌の息子ラウル(C.トーマス・ハウエル)とは、えらい違いだ。 だが、アトスもフロンド党抑圧は不名誉な仕事と引き受けない。 そんな折、妖婦ミラディを四銃士の命令で処刑した首切り役人が黒衣の人間に殺された。 通りかかったラウルが犯人をを追い斬り合いになるが、相手が女と驚いた隙に負けてしまう。 女はミラディの娘ジャスティン(キム・キャトラル)。母の敵討ちを企んでいるのだが、跡継ぎまで殺す気はないとラウルを見逃す。 ダルタニャンとポルトスは、脱獄したボーフォール公の追跡を命じられる。 二人はボーフォール公の乗った馬車に追いつき飛び移るが、一味の中にはアトスとアラミスがいた。 結局ボーフォール公に逃げられたダルタニャンとポルトスはクビになってしまう。 イギリスのチャールズ国王処刑の報が伝わり、親戚筋にある皇太后アンヌは救出を計画、再びダルタニャンたちが指令を受け、今度はアトス親子も同行する。 一方立場の悪くなったロシュフォールは娘ジャスティンを頼って行動を共にしていた。 イギリスに到着したダルタニャンたちは処刑人を誘拐して処刑を延期させて時間を稼ぎ、夜になったら国王を救出する計画を立てる。 国王の処刑人など簡単に代役が見つかるはずはなかっのだが、ジャスティンが引き受け国王を処刑してしまう。 任務は失敗、ジャスティンにも逃げられ意気消沈のダルタニヤンたちは船に潜りこみフランスを目指すが、その船にはジャスティンたちもいて船ごと爆破する計画をたてていた。 爆薬に火を仕掛けボートで逃げようとするジャスティンとロシュフォール、気づいたダルタニャンたちはジャスティンを縛りボートを奪って脱出。 ロシュフォールは爆発を止めようとして失敗し命を落とすが、ジャスティンは生き残っていた。 フランスでは反マザランを唱える国民が暴動寸前の状況、マザランは国王ルイ14世を自分の城へと連れ去ってしまう。 ジャスティンの手引きで馬車をとばすマザランたち。 それに気づいたダルタニャンたちは気球でマザランの城に乗り込む。 警備兵と戦いになるが形勢不利となったジャスティンは堀に飛び込んで逃げてしまう。 マザランも逃げ出そうとするが行く手をさえぎったのはアラミス。アトスとともにマザランを脅してフロンド党の要求を呑ませ、ついでにポルトスを男爵にアラミスを司祭にさせるのだった。 再び集まった四銃士は馬をとばすのだった。 |