原題 ; W.B.、BLUE AND THE BEAN(1988)
 監督 ; マックス・クレヴン
 脚本 ; マックス・クレヴン
 音楽 ; チャック・チリノ
 出演 ; デヴィッド・ハッセルホフ、リンダ・ブレア、トニー・ブルベイカー、トム・ロザレス
「ナイトライダー」で人気を博したデヴィッド・ハッセルホフが製作を兼任した。よく分からない邦題も単なる「ナイトライダー」のもじりなのだろう。
ビデオ用の作品らしく全体的に小粒。コメディ・タッチでまとめてあるので腹も立たないが、派手な見せ場もなく、緊張感にも欠ける。
W.B.ことロジャー・ドナルドソン(デヴィッド・ハッセルホフ)、ブルー(トニー・ブルベイカー)、ビーン(トム・ロザレス)の3人は賞金稼ぎ。保釈金請負会社に依頼で容疑者を捕獲し出廷させることが仕事である。
W.B.は麻薬で捕まった大富豪リッジウェイの娘ネッティ(リンダ・ブレア)の仕事を請けるが、目の前で誘拐されてしまう。
W.B.はネッティを取り返して金をせしめようと、ブルー、ビーンを誘って調査を開始。
ネッティの父親リッジウェイは、死人まで出した誘拐事件を握りつぶそうとW.B.に金を掴ませる。
ブルーは犯人がコロンビア人の麻薬密売組織ザラザー一味で、リッジウェイに500万ドルを要求していることを突き止める。
リッジウェイが事件に絡んでいると推理した3人。リッジウェイの倉庫で犯人一味を発見、、尾行してネッティの居場所を突き止め救出に成功した。
ところがモーテルでシャワーを浴びてる間に、ネッティは姿をくらましてしまう。
実家に戻るネッティ。そこには麻薬組織の連中が待ち構えていた。彼らはネッティが逮捕されたときに押収された麻薬の代金を、リッジウェイから巻き上げようとしていた。
再び連れ去られるネッティ。
W.B.たちは、リッジウェイの自家用セスナを借りて一味を追う。
ザラザーの本拠地へとトラックや馬を乗り継いでいく三人。途中、山賊の襲撃を受けるが、突如現れたザラザーの部下たちが蹴散らしてしまう。
W.B.は正面からザラザーと会見することにした。ザラザーのコカインを押収させたのは、市場を狙うイラン人だと説明する。
ザラザーがネッティをおとなしく渡すはずもないが、W.B.は彼女の近くにいる必要があった。ブルーとビーンがアジトの村を爆破、W.B.とネッティは混乱の中を脱出した。
続々通ってくるザラザーの手下を撃ちまくるW.B.たち。
ザラザーの乗るヘリコプターも信号弾で撃墜した。
無事セスナ機に乗り込む一行、報酬は25万ドル。
ザラザーの金庫には1000万ドルあったというネッティの言葉に、W.B.は喜び勇んでセスナを方向転換するのだった。
W.B.はテニスのコーチでちょっと気障、ブルーは元フットボールの人気選手で顔が利く、ビーンはラテン系で出稼ぎ労務者風容貌を利用して油断させる、といった具合に主人公たちの描き分けは一応されている。残念なのはハッセルホフ以外の二人は、ショボい印象の俳優で華がないこと。
突然イラン人麻薬組織の話が出てきたりして、事件の背景が分かりにくいのも難点。細かいことは考えずに、ビールとポテトチップかなんか用意してソファに寝転がって観るための作品ということなのだろう。
アウトライダー