原題 ; BLOOD TRACKS(1986)
 監督 ; マイク・ジャクソン
 脚本 ; マイク・ジャクソン、アンナ・ウルフ
 音楽 ; ダグ・ユネンジ
 出演 ; ジェフ・ハーディング、マイケル・フィッツパトリック、ナオミ・カネダ
これぞ最低中の最低映画。
プロモ撮影に来たロックバンド一行が殺人鬼の一族に襲われるスプラッター映画だが、最大の欠点は登場人物が多すぎること。
被害者はバンド・メンバーに撮影スタッフ、バック・ダンサーと人数を数えるのも面倒なほどの大所帯。
殺人鬼の一族も一体何人いるのかよく分からないほど多い。
しかも技術レベルが低く暗闇の場面では、ひたすら暗いばかりで何が起きているのかよく分からなかったりする。
誰が誰だか分からない連中が殺されたり殺したりを繰り返して、見てるうちにどうでもよくなってくる。
暴力をふるう夫を殺した女が三人の子供を連れて行方をくらます。
それから40年後、人里離れた廃棄された発電所で、女たちの末裔らしき一族に警備員が殺される。
そこにやって来たのがプロモ・ビデオ撮影の一行。
発電所が絵になると撮影を開始して、そのままキャンピング・カーに泊まる。
夜になって工場でロケハンしていたスタッフの一人が殺され、殺戮が始まる。
ここから先に書いた不毛な殺し合いが続く。
一族の中には「「殺し合いはやめよう」なんてマトモなこと言うのが一人だけいたりして、ますます場を混乱させる。
一応主人公らしいレンジャーが救助を呼び、生き残った二人がヘリに乗り込む。
一族のマトモな奴も片腕を失いながら生き残っていた。
何の盛り上がりもないまま映画は終わる。
余談=マイク・ジャクソン名義の作品は、これ1作のみ。実態はマッツ・ヘルゲというスエーデン出身の監督。主としてB級アクション映画を監督している模様。日本でビデオ化された作品も数本あるようだが、聞いたことのない作品ばかりだ。
血のロックン・ロール