原題 ; EPICENTER(2000) |
監督 ; リチャード・ペピン |
脚本 ; グレッグ・マクブライド |
音楽 ; アレックス・ウィルキンソン |
出演 ; トレイシー・ローズ、ゲイリー・ダニエルズ、ジェフ・フェイヒー |
復讐のため産業スパイになった男とFBI潜入捜査官が、機密を狙う組織と闘うアクション。 上手い演出とはいえないのだが、突然地震が襲ったりして、とりあえず見せ場は詰め込もうというサービス精神は評価できる。 意味の良く分からない描写もあったりするが、一応飽きずに観られる作品。 グローバル・テクノロジー社のニック(ゲイリー・ダニエルズ)は、発火装置をトイレに仕掛け、避難の混乱に乗じて情報をコピーする。 子持ちのFBI捜査官アマンダ(トレイシー・ローズ)は犯罪組織に潜入していた。 そこにニックがディスクを持って現れる。だが、情報は暗号でプロテクトされていた。安全のため解除チップを外したのだ。組織のボスディミトリは先払いに応じ、1500万ドルをネットで振り込む。 ニックが公衆電話からチップの隠し場所を伝えようとした時、尾行してきたアマンダが彼を逮捕しようとする。 そのためニックは組織から追われる身になってしまう。彼はアマンダを乗せたままワゴン車で逃亡。 途中で接触事故を起こし、ケーブルカーに乗り換える。後を追ったアマンダは彼に手錠をかける。 組織の追手はケーブルカーを銃撃、撃たれた運転手が倒れたはずみで暴走してしまう。アマンダが必死にブレーキを引き、どうにか止めることが出来た。 組織の追手は駆けつけた警官隊と銃撃戦になって死ぬ。 特別捜査官ムーア(ジェフ・フェイヒー)の指示により、ニックの身柄をロスへ移送することが決まった。アマンダは担当者となる。 準備をするアマンダに娘のロビンから電話が掛かり、ロスにいる父親と暮らすことにしたという。アマンダはロスで話しあうことにした。 引渡し場所のレストランでムーアと落ち合うアマンダ。ムーアはチップと交換に司法取引を申し出る。 そこに組織の殺し屋たちが襲ってきた。同時に起こる大地震。揺れる高層ビルで銃撃戦が展開。 ロビンと友人ブラッドは、居合わせた老人とともにエレベーターに閉じ込められてしまう。 崩れかけるビルの中で銃撃戦はさらに続く。アマンダとニックはビル脱出を試みる。 ムーア捜査官は裏切り者だった。彼は、生き残った組織の女幹部タニアとともに二人を追う。 浸水した厨房から通風孔を抜け地下鉄へと出たアマンダとニック。アマンダはロビンを探しにいく。 ロビンたちは墜落間際のエレベーターから脱出していた。 ムーアは拾ったアマンダの携帯電話でアマンダの娘の居場所を知ってしまう。 ニックは、妻が白血病になった時、未承認の新式治療法に対する保険の適用を認めなかった会社に対して復讐しようと、機密を盗み出したのだった。 地下鉄で救助活動するアマンダたちに、タニアは上から車を落とそうとして自滅。折れた街頭に当たって死に、ムーアも巻き添えで負傷する。 ロビンたちを探し出すアマンダ。そこにムーアが現れた。銃を向けるムーアに、ニックはメガネに隠してあったチップを渡す。ヘリでやってきたディミトリはムーアを撃ち殺し、他の者も皆殺しにしようとする。 チップを取り戻したニックは、上階からヘリのローターにブロックを落とす。制御不能になったヘリはビルに激突、大破した。 アマンダはニックを見逃すことした。ニックは、アマンダにチップを渡して去っていく。 その後白血病の財団に1300万ドル匿名の寄付があったとの報道があった。 ラストは上手くまとめたが、全体的にはそれほど完成度の高い作品とはいえない。 余談=ゲイリー・ダニエルズは、映画版「北斗の拳」でケンシロウを演じるなど多くのアクション映画に出演しているが、線が細くタフガイ・タイプの役はイマイチ似合わない。今回くらいの役のほうが、むしろ適役という気がした。 |