原題 ; EXTRAMARITAL(1998)
 監督 ; ヤエール・ラスカル
 脚本 ; ドン・オメルヴニー
 音楽 ; ホセ・J・ヘリング
 出演 ; トレイシー・ローズ、ジェフ・フェイヒー、ジャック・ケリガン、ブライアン・ブルーム
トレイシー・ローズが主演したエロティック・サスペンス。またしても製作はリチャード・ペピンとジョセフ・メルヒだが、今回はトレイシー・ローズ、ジェフ・フェイヒーの出演者も製作に加わっている。
女性記者エリザベス(トレイシー・ローズ)は、レイプ事件の調査をしていた。
しかし、調査は難航、尊敬する編集長グリフィン(ジェフ・フェイヒー)の評価も得られない。
エリザベスは、高校を中退してエリック(ジャック・ケリガン)と結婚したため、不利な条件で働いている。
彼女は飛行機で偶然同席したアン(マリア・ディアズ)と再会。アンのボーイフレンド、ボブ(ブライアン・ブルーム)と3人で食事した。
その夜、ホテルの隣室からアンとボブの喘ぎ声が聞こえ、エリザベスは悶々とした夜を過ごす。
しばらく後、エリザベスはアンをモデルにした不倫女性の生態レポートを提案し、グリフィンに採用される。
エリザベスのインタビューを受けたアンは、こっそりセックスの生中継をしようと企み、エリザベスの留守電に接続したまま男を招き入れる。本棚の影にはビデオカメラが仕掛けてあった。
そうとは知らない仮面の男はアンをメッタ刺しにして殺す。
留守電を聞いたエリザベスは行方不明になったアンの調査を開始。
ボブは俳優で、アンとの出会いも仕組まれたものだった。
エリザベスからアンの行方不明を知らされたボブは、アンの部屋に忍び込んでビデオカメラを探し出す。
飛行機でアンがエリザベスの隣になったのも偶然ではなかった。
一方、グリフィンはエリザベスに気があったのか、言い寄ってくる。
エリザベスは、ボブが電気店にビデオのダビングを発注したことを突き止め尾行する。
ボブのアパートに忍び込んだエリザベスは彼に見つかってしまう。
なんとか逃げ出したエリザベスは、ボブの舞台出演中を狙って再び忍び込み、テープを盗み出そうとする。彼女が見つけたのは血まみれで倒れているボブだった。そこに犯人らしき人影。彼女は慌てて身を隠す。
犯人は彼女に気づかず、ボブの死体を運んでいった。
エリザベスは、アンとエリックのツーショット写真を見つける。エリックが犯人と思い込んだ彼女はグリフィンに助けを求めた。
グリフィンの車に乗ったエリザベスは、彼がビデオに写っていた犯人と同じ指輪をはめていることに気づく。
グリフィンはアンの夫であり、エリックはアンの浮気相手の一人だった。
グリフィンは、必要なものは全て与えるとエリザベスに迫り、エリックの始末を持ちかける。
事情を知らないエリックがグリフィンに呼ばれてノコノコやってきた。浮気をばらされて怒るエリックの膝をグリフィンが撃ち抜く。とっさに飛びつくエリザベス。銃が暴発してグリフィンに当たった。
1年後、エリックと別れたエリザベスは「エクストラマリタル」を出版し作家として成功していた。
負傷したグリフィンは収容先から脱走して姿をくらましていた。
サイン会でエリザベスは「自分の運命に身を任せろ」というグリフィンの声を聞くのだった。
個々の場面はそれほど悪くない気もするのだが、脚本が不出来なのか全体としては整理がついていない作品。
登場人物がきちんと描き込まれていないのも欠点。単純にストーリーを追いかけているだけに終始している。
ファースト・シーンに、ヒロインが殺人を犯す悪夢が出てくるが、ストーリーには何の関係もない。無理やり意味のない見せ場をくっつけただけに思えた。
トレイシー・ローズのベッドシーンもあるが、露出度は低め。
代わりにヌードを披露するマリア・ディアスは、基本的に大部屋女優らしく、「ショーガール」「フロム・ダスク・ティル・ドーン」「クレイジー・ビューティフル」といた作品に端役出演しているとか。
エクストラマリタル/婚外交渉