原題 ; (1987) |
監督 ; 中田新一 |
脚本 ; 斎藤博、中田新一 |
音楽 ; 鷺巣詩郎 |
出演 ; 工藤夕貴、白島靖代、佐藤恵美、伊藤かずえ、杉本哲太、宮川一朗太、藤岡琢也 |
工藤夕貴をメインに3人の女子高校生の恋愛模様を描く青春ドラマ。 県立藤ケ丘女子高等学校に通う沢木みちこ(工藤夕貴)、落合広実(白島靖代)、加藤良子(佐藤恵美)。 みちこは彼氏がほしくて仕方がない。広実には大谷直人(杉本哲太)という他の二人には内緒のボーイフレンドがいた。 良子は先輩の風間夕子(伊藤かずえ)に女同士の恋心を抱いている。 良子の父は海外にいる学者で、娘の誕生日を間違えたりする。 みちこがラヴレターを書いた。渡した相手が直人だったので、一緒についていった広実は大弱り。 結局、広実は直人とラヴレターを見る。電話番号とプロフィールが書かれた妙なラヴレターだったが、本人は真剣だった。 みちこは直人の電話を待つが、かかってきた電話は姉の秋子(蜷川有紀)からだった。 秋子には三ッ橋昇(岡本信人)という恋人がいるが、生真面目な彼は婚前交渉をしない主義だった。 直人の家に友人の中野君介(宮川一朗太)が訊ねてくる。君介は以前からみちこが好きだったのだ。 松浦まつ江先生(もたいまさこ)の調理実習でも生徒たちは大騒ぎ。 サッカーも乱闘騒ぎ。小川悟先生(原田大二郎)はあきれ果てて止めもしない。 みちこは授業で作ったコロッケを直人にプレゼントしようと、彼の高校の前でラグビーの練習が終わるのを待ち続ける。 良子は夕子先輩に告白する。先輩はキスしてくれた。山田順一先生に見られてしまうが、夕子は動揺もせず、自分はレズビアンじゃないと言い残して帰って行く。 日も暮れたころラグビーの練習が終わり、みちこはコロッケを直人に渡すが、「イモはダメなんだ」という直人の一言で秒殺。かわりに君介が食べた。 落ち込んだみちこは広実の家に泊めてもらうことにした。広実の部屋にはみちこが幼いころ描いた落書きがあった。 広実は弟がオナニーしているのを見てしまう。ナニが大きかったので広実とみちこは盛り上がる。 翌朝、みちこが帰宅すると秋子が昇を連れてきていた。おかげで父の辰三(藤岡琢也)はちょっと不機嫌。 期末テストが終わり、春休みとなった。みちこは原宿に繰り出すが、一人なのでかなり寂しい。 偶然、直人を見つけたみちこは大喜びで声をかけるが、広実が一緒だった。 思わず逃げ出す広実をみちこが追いかける。広実が気を使ってくれていたことは分かるが。それでもみちこは傷ついてしまった。 秋子の部屋に泊まったみちこは姉の処女喪失が今の自分と同じ年だったことを知ってますますあせる。 直人をあきらめないみちこと広実は喧嘩になる。公園の看板を抜いて襲いかかるみちこに、広実は石を振り上げて牽制。 コミカルな効果を狙ったのだろうがハズしている。 卒業式の日、良子は誕生パーティーに夕子を誘う。 みちこに直人から手紙が届いた。デートの誘いに喜んでみちこが出向くと、待っていたのは君介だった。みちこは怒って帰ってしまう。 今度は良子の部屋で落ち込むみちこ。二人でパーティーの買い出しにいく。途中で夕子先輩と山田先生がデートしているところを見つけた。 山田の部屋に押しかけて談判する良子とみちこ。居合わせた夕子は、結婚するかもしれないという。良子はやっぱり先輩をあきらめないと言って帰って行く。 二人で落ち込んでいると広実がやってきた。パーティーに直人を連れてくるという。 直人は今日こそやれると大ハリキリ。君介を連れて行く。 正式に広実のボーイフレンドと名のる直人の姿に、みちこはようやくふっきることができた。 今夜はやりたいと、直人は広実を別室に連れ込む。 みちこは、なんとなく君介とキスをした。 そこに直人が出てきた。彼は一発終えたら、そそくさと帰って行く。 みちこは広実と仲直りするのだった。 原作は有馬しのぶによるコミック。全体的に薄っぺらな印象に終始し、青春の痛みとか女の子たちの友情とかが伝わってきそうでこない。 脇役に個性派を揃えているのだが、ワンシーンしか出ていない伊武雅刀とか、無駄づかいに終わった気もする。 主役の3人は悪くないのだが、特に個性を発揮するにはいたっていない。 一番の難点は杉本哲太が今と同じ顔つきをしていて初々しさに欠けること。彼女とやり終えてあたふたと帰って行くので、処女とやりたかっただけのオヤジみたいに見えてしまう。 それに比べれば宮川一朗太は、おくてな高校生らしい雰囲気を出しているが、ラストでなんとなくヒロインと結ばれる展開は説得力がない。 このラストだったら、もう少し二人のエピソードを描き込むべきだったと思う。。 |