原題 ; INTENT TO KILL(1991)
 監督 ; チャールズ・T・カンガニス
 脚本 ; チャールズ・T・カンガニス
 音楽 ; ジョン・ゴンザレス
 出演 ; トレイシー・ローズ、スコット・パターソン、ヤフェット・コットー
トレイシー・ローズ主演によるB級ポリス・アクション。
女性刑事ヴィッキー・スチュワート(トレイシー・ローズ)は娼婦に化けて囮捜査。元ハードコア女優だから得意の役柄だが、隠しマイクがばれ車から放り出される。
追跡してきた警官隊と犯人の銃撃戦になり、主犯のサルには逃げられるがコカインは押収した。
コカインを失ったサルは組織に500万ドルの返済を迫られる。
ヴィッキーは、同僚のアル(スコット・パターソン)と同棲中だが、彼の女癖の悪さから喧嘩が絶えない。
彼女は過激な銃撃戦の責任を取らされ、上司ジャクソン警部(ヤフェット・コットー)に事件を外されてしまう。
事件の合間にヴィッキーは、婦女暴行グループをトンファーでぶちのめしたりする。
次に彼女はヘロイン精製所に仕事を探すふりをして乗り込む。ボスを捕まえるが証拠がなく釈放された。ジャクソン警部は、彼女の暴走ぶりに頭を悩ませ昼からオフィスで酒びたり、ってヘロインの精製そのものが犯罪じゃないのだろうか。
アルの浮気現場を見つけて家を飛び出すヴィッキー。
サルは麻薬ディーラーを殺してはヘロインを奪うが、まだ量が足りない。これも無茶な手口ではある。
警察学校で同期だったトムがヴィッキーに接近、トムとアルがヴィッキーをめぐって殴り合いを演じたりする。
一方、ヴィッキーは逮捕された部下から、サルの居場所を聞き出した。
サルは警察の保管所を襲撃しヘロインを強奪。トムは殉職する。
ヴィッキーやアルたち警官隊がサルの隠れ家を襲撃。ヴィッキーがサルの人質となり、武器を捨てたアルは射殺されてしまう。
車で逃亡したサルをパトカーで追跡するヴィッキー。
サルの車はトラックに追突して転倒。這い出してきたサルとヴィッキーが対決。ヴィッキーはショットガンでサルを撃ち殺した。
転倒した車を背景にヴィッキーが画面に向かって歩いてくる。背後ででは車が爆発炎上。というのがラストシーンの構図なのだが、爆発に驚いてサルの死体が身を起こすのが写り込んでしまっている。トホホ。
けたたましいビデオタイトルだが、自分のヘマで元恋人を殺されたりするので、全くスーパーコップには見えない。
ストーリーも凡庸で「クライムtoダイ」同様、短いランニングタイムの作品であるにもかかわらず、スカスカした印象。ヒロインの恋愛問題が中途半端に描かれるのも、水増し感を与えているだけだった。
今回紹介した「ボディ・マニア裸体監禁」も、本作と同じ製作者ジョセフ・メルヒ、リチャード・ペピンのコンビによるもの。トレイシー・ローズは、この製作者の常連で、「クライムtoダイ」「ICE氷の女豹」「エクストラマリタル婚外交渉」に出演。「激震地L.A.」ではリチャード・ペピンが監督までしている。
この二人のおかげでコンスタントに出演作が続いてラッキーというべきか、こんな連中にとっつかまったからフィルモグラフィーが最低映画で埋まっちゃうんだと考えるべきかは、難しいところ。

地獄の女スーパーコップ