原題 ; THE JITTERS(1988) |
監督 ; ジョン・ファサーノ |
脚本 ; ジェフ・マッケイ、ソノコ・コンドウ |
音楽 ; ダン・リンク、トム・ボートン |
出演 ; ジェームズ・ホン、サル・ヴィヴィアーノ、マリリン・トクダ、ランディ・アトマージャ |
日本も出資して製作したアメリカ版キョンシー映画。でも日本劇場未公開。 ニューヨークのチャイナタウンで雑貨店を経営する老フランク・リーは襲ってきたストリートギャングのチンピラをぶちのめす。 リーの姪アリス(マリリン・トクダ)と恋人マイケル・デリック(サル・ヴィヴィアーノ)が買い物に出た間にお礼参りされ、フランクは命を落としてしまう。 フランクが大金を貯め込んでいたという噂があり、チンピラのボスはその金を狙う。 葬儀の場でアリスは店を継ぐ決意をした。 その夜、再びチンピラが襲ってきた。そこにキョンシーと化したフランクが登場(なぜか耳が尖ったヒレのようになっている)、チンピラを撃退する。キョンシーはアリスのも襲いかかる。 そこに現われた若い道士が札を貼って止めた。 道士の後をつけたアリスとマイケルは道士の父トニー・ヤン(ジェームズ・ホン)の家に辿りつく。トニーはフランクがキョンシーとなることを察知して息子のトニー・ジュニアを差し向けたのだ。 恨みを残して死んだ者はキョンシーと化す。トニーの元には数体のキョンシーが安置されていた。 チンピラどもがトニーの家に忍び込んでフランクの遺体を盗み出す。その時、札がはがれてしまった。 キョンシー・フランクは暴れ出し二人のチンピラを血祭りにあげる。 キョンシーが真昼間から動き回ってたりして雰囲気が出ない。 手下を殺されたギャングたちはトニーの家に殴りこむ。素手では負けないトニーたちだが、ジュニアが銃を突きつけられてしまう。 一方、店にフランクが舞い戻っていた。竹筒で息の出る位置を変えてキョンシーを惑わすアリスとマイケル。なんとか札を貼って止めることができた。 マイケルはトニーの元に走る。縛られたとニーはすでに死んでいた。 今度はアリスが人質になってしまう。ジュニアはギャングに対する報復を計画する。 チンピラのアジトにフランクに殺されたチャンがキョンシーとなって現われた。鏡で反撃するとチャンの皮膚がはがれ落ち、さらに不気味なモンスターに変身する。 暴れまわるモンスター。だが、弱点は同じで鏡の光を当てられるとあっけなく溶けてしまった。 このモンスター・デザインは「グレムリン2」などのスティーヴ・ワンが担当、ビデオ・パッケージにも使われている。デザイン自体よりも登場時間の短さで話題を呼んだという話もある。 取り引き現場でマイケルはフランクに貼られた札をチンピラにはがさせてしまう。暴れ出すフランク。どさくさにまぎれてアリスは脱出。 ジュニアは他のキョンシーたちもチンピラどもに向かわせる。 ボスは再会を喜ぶマイケルとアリスに銃を向けるが。間抜けにもあっさり逆転されて乱戦となった。 マイケルたちは、とにかくギャングども全員をぶちのめす。 ジュニアは無事道士の跡を継ぐことができた。マイケルもアリスとの結婚を決意する。 脱力系のホラーを得意(?)とするジョン・ファサーノ監督だが、困ったことに今回は脱力するだけのオチもない。 ワイヤ・アクションを使っていないこともあって、本家香港のキョンシーに比べると動きがたどたどしい。 格闘シーンも下手で、プロの殺陣師が振りつけたとは思えない。 物語は警察の存在しない架空のアメリカなのか。市民が二人も殺されてるのに。 ラストも中途半端。二人も殺したストリート・ギャングが、殴られたくらいで諦めるのだろうか。 それ以前に争いの元が雑貨屋のオヤジのヘソクリというのがなんとも情けない。しかも金額がはっきりしていないので、話がちっとも盛り上がらない。 |