原題 ; JUSTICE LEAGUE OF AMERICA(1997) |
監督 ; フェリックス・エンリケス・アルカラ、ルイス・ティーグ |
脚本 ; ローン・キャメロン、デヴィッド・ホセルトン |
音楽 ; ジョン・デブニー、ジェームズ・レイモンド |
出演 ; マシュー・セトル、キム・オージャ、ジョン・カッサー、ミシェル・ハード |
マーベル・コミックスの「ファンタスティック・フォー」などに対抗するD.C.コミックスの集団ヒーロー物「ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ」の実写版テレフューチャー。 もっとも「ジャスティス・リーグ」は、単独で発行されているコミックスのヒーローを一同に集めたファン・サービスの企画物。 トーリ・オラフスドッター(キム・オージャ)はアメリカ、ニュー・メトロ市のイーノ気象研究所に勤務していた。 謎のテロリスト、ウェザーマンが作り出した嵐がニュー・メトロを襲う。 グリーン・ランタンことガイ・ガードナー(マシュー・セトル)、アトムことレイ・パーマー(ジョン・カッサー)、ファイアーことB.B.ダコスタ(ミシェル・ハード)、ザ・フラッシュことバリー・アレン(ケニー・ジョンストン)からなるジャスティス・リーグが出動、市民や猫を救い嵐を消滅させた。 失業中でアパートを追い出されたバリーは、ガイとレイが住むアパートに転がり込む。 高速でチョコマカ動くバリーにガイは迷惑顔。 ヒーローとしての出動で、ゆっくりデートできないガイは、恋人シェリルとうまくいっていない。 一方トーリは研究所にあった正体不明の物質を浴びてしまう。それ以来、彼女は触れたものが凍ってしまう体質になった。 トーリは寝ているうちに連れ去られてしまう。気がつくと椅子にくくられ物を凍らす能力をテストされる。再び目覚めると自分の部屋に戻っていた。ジャスティス・リーグが、彼女の能力をテストしたという設定らしい。 ウェザーマンは異常気象を止めてほしければ2000万ドル払えと要求してきた。 ガイは。またまたデート中に出動。シェリルは彼が変身したグリーン・ランタンに助けられ、正体を知らずに憧れる。 役者志望のB.B.は、追っかけのマーティンとつき合い始めた。 ジャシティス・リーグはトーリの身辺調査を開始、研究所の資金集めパーティーに潜り込む。 レイは身体を縮めて赤外線センサーをかいくぐり、コンピューターから情報を引き出す。 トーリは、ウェザーマンの正体がイーノ所長であることを知ってしまう。彼女はレイの元に相談に行く。 行方をくらましたイーノを捜すため、ジャスティス・リーグはトーリを仲間にする。本拠地は海底にあった。リーダーは宇宙人のジョンだった。彼は地球を守るため超能力者を集めていた。 最初は怯んだトーリだが、メンバーに説得されて超能力を制御する訓練を始める。 ファイアーのニュース映像を見たマーティンは正体がB.B.であることに気づいてしまう。彼が問いただしているところに、ジョンがファイアーに変身して姿を見せる。マーティンはB.B.が別人と納得して帰っていった。 イーノがトーリに犯罪の協力を求めてきた。トーリは博士を凍らせ装置を奪う。ここで捕まえれば事件は解決なのだが、新人なので動揺してしまったということなのだろうか。 ウェザーマンは高波でメトロ・シティを襲うと予告してきた。同時に海底基地が攻撃されるがジャスティス・リーグは難なく脱出。 グリーン・ランタンがイーノに迫るが、高波はすでに発生していた。間一髪、トーリは初めて能力を制御することに成功、波は見事に凍りつく。 こうしてイーノ博士は逮捕され、トーリはジャスティス・リーグの新メンバー、アイスとなったのだった。 随所にジャスティス・リーグのメンバーがインタビューに答えている映像が挿入されている。 正体は秘密という設定なのでインタビュー自体が成り立たないはず。費用のかからない場面を多くして水増ししてるんじゃないかという気分になってくる。 それでなくても安い印象が先に立つ作品。 スーパーボーイとか知名度の高いヒーローが出ていないのも、版権料が高かったんじゃないかと思える。 特殊効果もたいしたことないし、悪役もパッとしない。ヒーローたちのコスチュームもイマイチで、アトムなんか妙にオヤジくさく見えるし、ファイアーもディスコの仮装大会といった印象。 今回のヒーローの中では、日本でもテレビ・シリーズが放送されたザ・フラッシュが知名度の高い方だと思う。といっても動きが早いというだけの超能力者で、後ろから殴られて気絶したりしてた。活躍もコマ落としでチョコマカ動いて敵を縛る程度のものが多かった。 日本では殆ど無名のグリーン・ランタンだが、本国ではヴェトナム戦争時代にマーベル・コミックスの「スパイダーマン」に対抗するD.C.コミックスの悩めるヒーローとして一世を風靡した。 初老のヒーロー、グリーン・アローとともに合衆国を縦断、病んだアメリカの実情を目の当たりにして苦悩する、という一連のエピソードは、かなり好評だったらしく、ヒーロー物のアメコミには珍しくペーパーバック版が発売された。 |