原題 ; MOUNTAINTOP MOTEL MASSACRE(1985) |
監督 ; ジム・マックロー |
脚本 ; ジム・マックロー・Jr |
音楽 ; ロン・ディウリオー |
出演 ; ビル・サーマン、アンナ・チャペル、ウィル・ミッチェル、ロンダ・アトウッド |
一軒家のモーテルを舞台にした、良くある設定のスプラッター・ホラー。 山間のモーテルを経営しているイヴリンが畑仕事をしていてウサギを鎌(かま)で殺す。 娘のローリーは母親がまたおかしくなったと心配している。病院に戻した方がいいのだが、口出しすれば殺されてしまうかもしれない。 ローリーは祭壇を作り心霊に祈っていた。 その姿に錯乱したイヴリンは鎌で祭壇を壊し、ローリーを斬り殺した。 我に返ったイヴリン女は意識不明のローリーをキッチンに運び救急車を呼ぶ。 救急隊員が心肺蘇生を試みたが助からなかった。 イヴリンは事故と主張する。保安官は全面的には信じていないようだ。 それまで泊り客は牧師のビルだけだったが、悪天候が手伝い葬式の後は急に繁盛していく。 まずは初老の黒人の大工クレンショー、新婚のヴァーノン夫婦がやって来た。 イヴリンはヴァーノン夫妻の部屋に蛇が入った袋を仕込む。 出張中のビジネスマン・アルは、パンクで立ち往生していた二人連れ若い女性タニヤにプリシーをひろう。 アルは広告マンだがコロンビア・レコードの社長だとだまして二人をナンパする。 ヴァーノンは蛇にかまれてしまった。電話が通じず妻のマリアが助けを呼びに行く。 通りかかったアルが車載電話で保安官事務所に通報した。 イヴリンは地下室から侵入してビルの部屋にネズミを放つ。彼女は度々ローリーの声を幻聴する。 次にイヴリンはクレンショーの部屋に大量のゴキブリを放った。目を覚ました彼はゴキブリ・モーテルかよと激怒。 数時間たっても医者は来ず、ヴァーノンは熱にうなされている。 イヴリンは皆殺しにしないと病院に入れられるというローリーの声を幻聴していた。 歌手にしてやるとだまされてその気になったタニヤはアルとベッドイン。 洗面所に残ったプリシーはイヴリンに鎌でザックリ。 プリシーの様子を見に行った2人は血痕を見つけてビックリ。 アルは騒ぎを聞きつけたクレンショーに事情を説明。他の部屋にも忠告して回る。 だが、ビルが次の犠牲となった。 アルはタニヤに真実を告白。ヴァーノンの容態は悪化している。 荷物をまとめてモーテルを出ようとしていたクレンショーは、犯人が地下から侵入していることに気づいて床板を釘で打ち付ける。 犯人が女主人と察したクレンショーはアルとともにつきとめに行く。 2人がフロントに行くともぬけのから。彼らはヴァーノン夫妻が泊まっている部屋の床も打ち付けるが、すでにイヴリンが侵入した後だった。 襲われたマリアの叫び声でクレンショーとアルが駆け戻る。蛇の毒で動けないヴァーノンもえじきとなった。 イヴリンはすでに地下に潜っていた。クレンショーとアルは2か所から地下に入って、はさみうちにしようとする。 だが、クレンショーもあっさり犠牲となった。 車に身を潜めていたタニヤは保安官に保護される。 犯人がイヴリンと聞いた保安官も地下に降りていき、犠牲者たちの死体を発見する。 イヴリンは背後から保安官を襲おうとするが、一瞬早く気付いた保安官によって射殺された。 アルも無事で、三人は町へと向かう。事件は解決し、無人となったマウンテントップ・モーテルにネオンが輝き続けるのだった。 残念ながら中身が薄くて見せ場が少ない。 演出力不足のため、自分が殺した娘の声を幻聴して犯行に及ぶ設定からして説得力を欠いてしまっている。 邦題に凶鬼などとつけたわりにインパクトのある登場人物がいないのも難点。 特に前半の動物を使った嫌がらせがイマイチ。スプラッター描写も迫力不足。 犯人がただのおばさんなので、保安官が登場すると、あっさり終わってしまう。そのため、なかなか保安官がやって来ない間延びした展開になってしまった。 一カ所に集まっていればいいのに、すぐバラバラで行動するのも、この手の映画のお約束。 |