原題 ; CIRCUITRY MAN(1991)
 監督 ; スティーヴン・ロヴィ
 脚本 ; スティーヴン・ロヴィ、ロバート・ロヴィ
 音楽 ; デボラ・ホランド
 出演 ; ジム・メッツラー、ダナ・ホイーラー・ニコルソン、ヴァーノン・ウェルズ
文明崩壊後の世界を舞台にしたSFアクション、というジャンルの中でもかなり低予算の作品に属すると思うのだが、何となく憎めない作品でもある。
地上は一旦滅び、40年後ようやく呼吸可能になってきたが、人類はまだ地下都市にに暮していたという設定の超低予算SFアクション。
タイトルのプラグヘッドは頭に多くのソケットを埋め込んだ異形のギャング。次第に接続されるコードが増えてきてクリーチャーじみてくるのが見もの。
オープニングはロサンゼルス地下都市。
引退しようとしていた女用心棒ローリー(ダナ・ホイーラー・ニコルソン)は、暗黒街の女ボス、ジュースの強制的な依頼を受ける。
危険な男プラグヘッド(ヴァーノン・ウェルズ)と取引をするので用心棒として立ち会ってほしいというのだ。
商品はマリファナの濃縮チップ。
だが、警察の手入れを受け、ジュースはプラグヘッドに殺される。ローリーも殺されそうになるが刃を仕掛けた靴で反撃、ブツを奪って逃走した。
プラグヘッドはジュースの腹心ヨーヨー(バーバラ・アリン・ウッズ)に、ローリーがジュース殺しの犯人と偽りボスの座に就く。
ローリーは、存在しない恋人を探すようプログラムされた合成人間ダナー(ジム・メッツラー)を運転手に雇い、地下迷路をニューヨークへと向かう。プラグヘッドも追跡を開始していた。
毒ヒルに襲われダナーは倒れ、二人は迷路の住人リーチ(デニス・クリストファー)に助けられる。リーチも加わり、一行はニューヨークを目指す。
追跡してきたプラグヘッド一味も毒ヒルに襲われ、部下はヨーヨーのみとなってしまう。
刑事ビーニーとスクエードも事件を捜査して二組を追う。
ホログラムの壁を突き抜け地上へと出る二組。大気が汚れているので鼻に酸素チューブを装着せねばならない。
酸素の補給するため酸素カフェに立ち寄るローリーたち。
ダナーは酸素を賭けてトラック運転手とビリヤードで勝負する。一発で勝負を決めるが、乱闘となってしまう。
運転手と和解したローリーとダナーはトラックに便乗。
一方、プラグヘッドはバイカーの集団に襲われるが、リーダーが実は小心者でプラグヘッドの手下になる。
トラックはプラグヘッドとバイカーの襲撃を受け、ダナーが囮になってローリーを逃がす。
捕えられたダナーは、もともと恋人など実在しないことを知らされる。
プラグヘッドは砂漠にダナーを残し、ニューヨークへと向かう。
砂漠でローリーは倒れかけるが、そこに現れたリーチと7対3の分け前で取引を成立させる。
ダナーは追ってきた刑事のバイクを奪い、ローリーたちを追う。
ニューヨークに着いたローリーとリーチを待ち受けていたのは、生きていたジュースだった。
そこに現れたプラグヘッド一味が、チップを奪う。警察も駆けつけ銃撃戦となった。
ダナーはプラグヘッドを撃つが、機械化されたボディには通用しない。
プラグヘッドは自分の端子をダナーに接続する。
プラグヘッドのイメージの中で切り裂かれるダナー。だが、ダナーは自分のイメージで長剣を作り出しプラグヘッドを倒した。
ローリーと再会するダナー、ついに恋人が見つかったのだ。
警察から逃げるヨーヨーとリーチ。鞄は空だったがヨーヨーはリーチを新しいボスにした。
チップをくすねたのはローリーだったが、結局捨ててしまう。
ローリーとダナーは、ホログラムの夕陽の中に歩いていくのだった。
特別に見せ場があるわけでもないが、それでも多少はヒットしたのか続編「スーパー・プラグヘッド電脳帝国」がほぼ同じスタッフ、キャストにより製作された。
プラグヘッド悪魔の電脳人間