原題 ; ROCKTOBER BLOOD(1984) |
監督 ; ビバリー・セバスチャン |
脚本 ; ファード&ビバリー・セバスチャン |
音楽 ; ナイジェル・ベンジャミン、リチャード・オノリ、パトリック・リーガン |
出演 ; トレイ・ローレン、ドナ・スコギンズ、カーナ・コックレル、レニー・ハーバート |
もたついた演出で、スピーディーに展開させたら1時間くらいで終わっちゃう内容を引き伸ばしている印象の貧乏くさいホラー映画。まあ、よくあることだけど。 人気歌手ビリー(トレイ・ローレン)のスタジオ、録音終了後にビリーの恋人リン(ドナ・スコギンズ)がジャグジーに入っている間に、スタッフのケビンとメアリーが惨殺される。 犯人はビリーだった。 リンも襲われるが警備員がやってきたために助かる。 と書くと警備員が助けたように思えるが、実際には驚いて逃げ出した警備員を何故かビリーが追いかけていってしまうというマヌケな展開。 2年後、ショックから立ち直ったリンはリンはバンドを結成、コンサートの準備をしていた。 ビリーがロック関係者25人を殺した罪で死刑になったのは1年前のこと。 死んだはずのビリーがコンサートに使う死神の衣装でリンの前に姿を現す。 スタッフはリンの言葉を信じず、友人のドナ(レニー・ハーバート)とともに山の別荘に休養に行かせる。 山にもビリーが脅しに現れ、ドナは殺されるが、死体が隠されたため今度もリンの言葉は信じてもらえない。 ついにリンはビリーの墓を暴くが、そこには白骨化したビリーの死体が確かにあった。 コンサート当日、またもビリーが現れる、だが実は双子の弟ジョンで、ビリーの曲は全てジョンの作曲だった。 盗作された復讐のためビリーを殺人鬼に仕立てたのだ。 うーん、無理のありすぎるオチ、そんなこと裁判で分からなかったのか。ビリーは最後まで無実を訴えていたとかいうし。 ジョンは睡眠薬でリンを眠らせ、セットの棺桶に入れる。 コンサートは開始され、仮面を被って死神役に成りすましたジョンが次々とモデルを殺していくが、演出と思って誰も気づかない。 ステージ上で目が覚めたリンも、ジョンに事件は解決したとか言われて、いきなり死体だらけのステージで歌い出しちゃう。もう、どうでもよくなってくる。 1曲終わったところで仮面を脱いだジョンが、リンを手錠でつないでしまう。 さすがにスタッフは気づくが、手をこまねいているだけ。 手錠でリンを引っ張りながら歌い続けるジョン。鎖が切れてリンが逃げたところにスタッフの一人がエレキ・ギターを叩きつける。 ジョンは感電しながらも、最後のシャウトを決めるのだった。 ストーリーは「オペラ座の怪人」を下敷きにしている気もするが、完全に破綻をきたしている。 |