原題 ; SWORD OF THE VALIANT(1984) |
監督 ; スティーヴ・ウィークス |
脚本 ; スティーヴ・ウィークス、ハワード・C・ペン、フィリップ・M・ブリーン |
音楽 ; ロン・ギーシン |
出演 ; マイルズ・オキーフ、ショーン・コネリー、トレヴァー・ハワード、ピーター・カッシング |
当時そこそこの人気だったマイルズ・オキーフを主演に描く県と魔法の冒険ファンタジー。 王(トレヴァー・ハワード)が騎士道の真髄を見たがっているところに、ヒゲもじゃな緑の騎士(ショーン・コネリー)が乗り込んでくる。 大きな斧を捨て素手になった緑の騎士は、居合わせた者たちに命を賭けた勝負を挑む。 応じる者がいないので王自らが戦おうとしたとき、従者のガウェイン(マイルズ・オキーフ)が名乗り出た。 王はガウェインに騎士の称号を与える。 ガウェンの一撃は緑の騎士の首を斬りおとす。 だが、緑の騎士の胴体が動き出し、首を元に戻した。 緑の騎士は斧を構えるが、斬りつけず、ガウェインに1年の月日と4つの謎をを与えて去っていく。 王はガウェインを称えて鎧を授けた。ガウェインは従者ハンフリーを伴って旅立つ。 二人はユニコーンを見つけて追う。その先にはテントがあった。 果物もワインも望めば出てくる。何の疑いもなく飲み食いする二人。 満腹になったところに女主人モーガンが現われた。 誘惑する女に剣を向けるガウェイン。女は第一の謎「虚しさの中に喜びが」のヒントを与える。 ガウェインは女の指示に従い、百段の礼拝堂で角笛を見つけて吹く。するとリオネスの守護者と名乗る黒騎士が現われた。 黒騎士は角笛を吹いた者は生きて帰さないと言う。激しい戦いの末、ガウェインが勝利した。 重傷を負った黒騎士を連れ、ガウェインはリオネスを目指すが、霧の中でハンフリーを見失ってしまう。 リオネスに到着すると黒騎士はガウェインを捕らえさせる。だが、謎の美女リネットが姿を消す指輪を持たせて助け出す。 リオネスは過去と未来の狭間にある失われた世界だという。 リネットはガウェインを新しい守護者にと望んでいた。母君はそれを認めるが、自分がガウェインと結婚する気だった。 ガウェインはリネットを連れて逃げようとするが追いつめられてしまう。 リネットから指輪を受け取ると、ガウェインは一人砂漠にいた。 モーガンの元に現われた緑の騎士は計画を台無しにしたと怒り、モーガンをカエルにしてしまう。 ガウェインが砂漠で出合った修道士ボスバーは、知恵の岩にすむ賢者に会えと教える。 知恵の岩の賢者は小人を従えた老人だった。賢者は指輪を返したら旅を続けることを条件にガウェインをリオネスに戻す。 リオネスの人間は全てミイラ化していたが、指輪をはめるとリネットは復活した。 ガウェインはハンフリーとも再会する。 そこに領主フォーティンブラス男爵(ジョン・リス・デイヴィス)の息子オズワルドの一行がやって来てリネットを襲う。リネットは捕らえられ、連れ去られてしまった。 ガウェインとハンフリーは新兵の列に紛れ込んで城下に入る。 ガウェインはオズワルドを剣で負かす。オズワルドは彼を地下牢に入れてしまう。 地下牢には砂漠で会った修道士ボスパーもいた。二人は穴を掘って脱走する。 ハンフリーと合流したガウェインたちは武器を盗み出そうとして、鍛冶屋と闘いになった。ガウェインは、やたらと強い鍛冶屋に苦戦しながらもなんとか勝利する。 オズワルドは塔に忍び込みリネットを襲おうとする。倒したろうそくで藁が燃え上がりリネットは炎にまかれる。 リネットを失い、虚しい想いのガウェインは一人岩山をさまよう。 山中の城に辿り着いたガウェインは城主に謁見した。 城の礼拝堂でガウェインはリネットに再会する。彼女はリオネスを訪れていたバーティラク卿に救出されていたのだ。 ついに一年が経ち、ガウェインは緑の騎士と再会することになったが、解けない謎が残っていた。 そのガウェインの前に顔に火傷を負ったオズワルドが現われ勝負を挑んできた。 オズワルドは戦わず、代理の騎士に決闘させる。決闘のさなか、オズワルドはガウェインを弓で射させるが、部下は味方に当ててしまう。 オズワルドは総攻撃を開始、乱戦となる。 ガウェインに敵わないオズワルドは弓を射るように命じるが、戦いを見ていた執事(ピーター・カッシング)は「せめて潔く死なせようと」見殺しにして去る。 ガウェインがオズワルドを刺し殺したとき、緑の騎士が現われた。 緑の騎士はガウェインを自らの居城に連れ込み、彼の首めがけて斧を振り下ろす。斧は空を切った。 ガウェインが緑の騎士に斬りつけると、騎士は白く変色し消滅する。 ガウェインはリネットの元に戻るが、彼女は幻の国リオネスに帰らなければと言って消えていくのだった。 脇の配役なんかけっこう豪華なのだが、なんともピンとこない出来ばえ。 なんでショーン・コネリーは、「薔薇の名前」「アンタッチャブル」で復活する少し前ということで、企画に恵まれない時期だったのかも。 4つの謎なんていう話は結局中途半端なまま終わるし、緑の騎士がどのような存在なのかも伝わらず、全体的なストーリーすら読み取れない。 シナリオなしの香港アクションのような破天荒さが感じられるわけてもなく、盛り上がりに欠ける。 見終わって心にのこる場面もないため、全体的に印象の薄い作品になってしまった。 lmdbによるとスティーヴ・ウィークス監督は1972年に「まぼろしの緑の騎士」というタイトルの映画を撮っており、どうやら同じ題材らしい。その時はガウェインをマレー・ヘッドという俳優が演じている。 2度目の挑戦でこれほど未整理な作品を撮るとは、ある意味只者ではないのかもしれない。 |