原題 ; TAG:THE ASSASSINATION GAME(1982) |
監督 ; ニック・キャッスル |
脚本 ; ニック・キャッスル |
音楽 ; クレイグ・セイファン |
出演 ; ロバート・キャラダイン、リンダ・ハミルトン、クルスティーネ・デ・ベル |
リンダ・ハミルトンが「ターミネーター」「キングコング2」以前に出演したサヴァイバル・ゲームがテーマの学園サスペンス。 「キャンパスは狂弾のデス・マッチ」というサブタイトルがついている。 「死霊のしたたり」シリーズのブルース・アボット、アカデミー賞俳優フォレスト・ウィテカーの映画デビュー作でもある。 黒衣の男に追いつめられる青年。その額に撃ち込まれたのは、おもちゃの吸盤付きダーツだったというギャグに始まり、続くオープニング・クレジットは、ジェームズ・ボンドを意識したかのようなポップなもの。 キャンパスの寮をおもちゃの銃を手に忍び歩くスーザン(リンダ・ハミルトン)。洗濯室で敵を見つけた彼女はダーツを撃つが外してしまい逃げ出す。 逃げ込んだのはアレックス(ロバート・キャラダイン)の部屋だった。部屋を出たスーザンはアレックスの警告で”死”を免れた。 学園誌の記者であるアレックスは暗殺ゲームを記事にしようと思いつく。どうやらスーザンに一目ぼれしたらしい。 アレックスはゲームのリーダー、カーペンターを訪ね、どさくさまぎれにスーザンの資料を入手した。 スーザンの友人ナンシー(クリスティーネ・デ・ベル)を狙うランディ。ナンシーはプールで溺れたフリをして、助けに飛び込んだランディを罠にかけて殺した。 ゲームのナンバー・ワン、ノーマン・ガーシュ(ブルース・アボット)は、シャワー室でスワンソンを襲うが逆にダーツを撃ち込まれてしまう。 ガーシュは買収して再戦しようとするが、スワンソンは取り合わない。 部屋に戻ったノーマンは本物の銃を取り出し、まだシャワーを浴びていたスワンソンを射殺、死体を隠してゲームに勝ち残ったことにする。 アレックスはスーザンにゲームの取材を申し込んだ。彼女の次の標的はチャドナウだった。 スーザンにとってゲームは単なる気晴らしでしかない。 ランディと良い仲になったナンシーは、もうゲームは卒業と言い出す。ランディの陸上競技をスタンドで見物していたスーザンは、スタンド下からガーシュに射殺されてしまう。 今回もガーシュは死体を運びさる。いくらスタートの号砲にあわせて撃ったとしても昼日中の犯行で、ちょっと無理があると思う。 スーザンから敵に追いつめられたと電話を受けたアレックスは、グレイトフル・デッドの無料コンサートが開催されるという偽の校内放送を流して急場を救う。 スーザンの次の標的ガウディは仲間二人をボディガードにして警戒厳重。このボディガードの一人がフォレスト・ウィテカーらしいのだが、アップがないため分からない。 プールで泳ぐスーザン。狙うウォーレス。スーザンはナンシーの手を真似ようというのだ。だが、一足先にノーマンがガーシュを撃ち殺してしまう。 スーザンはアレックスの協力でガウディを倒すことが出来た。 生き残りはスーザンとガーシュのみ。夜間は一日に一人しか倒せないルールのため勝負は翌日に持ち越された。 アレックスはスーザンと一夜をともにする。夢中になってスーザンに薔薇の花を贈り続けるアレックス。 今夜こそゲームのチャンピオンが決まるというのでパーティーが開催されていた。スーザンとガーシュも参加してる。なぜかこの場面ではウォーレン・ガーシュと紹介される。IMDbのデータではローレン・ガーシュと記載されており、なんともいいかげん。 アレックスはスーザンに一夜限りのお楽しみだったとか言われてしまう。 その夜、ガーシュからスーザンに中庭で決闘しようと電話が入る。 その頃アレックスは記者仲間から行方不明者の記事を代筆してほしいと頼まれた。 中庭から寮に入りガーシュを探すスーザン。 アレックスは行方不明者が全員ゲーム参加者であることに気づく。 スーザンは音楽室に誘い込まれた。ガーシュは自作の前衛音楽を披露する。音楽を専攻するガーシュは、コンクールで次点となって奨学金を逃したことがあり、それ以来1位以外は意味がないと考えるようになっていた。 ガーシュを閉じ込めて逃げるスーザン。 アレックスはカーペンターの部屋で行方不明の人間がガーシュに負けていることを知る。 スーザンは洗濯物置き場で死体を発見、ようやく真相に気づく。居合わせた学生に「殺されそうなの」と助けを求めてもゲームの話だと思って取り合ってくれない。 スーザンは警備員に助けを求めるが、彼は射殺されてしまう。 ダンス会場に逃げ込むスーザン。ガーシュの影が追ってくる。 スーザンは屋上に追いつめられた。銃を手に迫るガーシュ。 そこにアレックスが駆けつけた。ガーシュに向けて銃を撃つが不発。ガーシュが余裕の笑みを洩らして狙いを定めようとすると、アレックスの銃が火を吹いた。 落下していくガーシュ。アレックスとスーザンは抱き合うのだった。 まだ26才くらいだったリンダ・ハミルトンだが、妙に老け顔で学生に見えないのが難点。 ブルース・アボットがエキセントリックな演技を見せているが、本当の殺人にのめり込んでいく過程が描かれていないので説得力に欠ける。トップでなければ意味がないというだけなら、殺し続ける必要もないし。 ただし全体的には、それほどひどい出来でもない。 特に終盤のらせん階段のカットとか、影を使った演出、ヒッチコックを意識したのかとも思える高所でのクライマックスなど、それなりに評価できると部分もある。 |