原題 ; KILLER TOMATOES STRIKE BACK(1990)
 監督 ; ジョン・デ・ベロ
 脚本 ; コンスタンチン・ディロン、ジョン・デ・ベロ、リック・ロックウェル
 音楽 ; リック・パターソン、ニール・フォックス
 出演 ; リック・ロックウェル、クリスタル・カーソン、ジョン・アスティン
悪名高きキラートマト・シリーズの第3作。
シリーズ中ではジョージ・クルーニーの出演した2作目が一番好きだけど、他の作品も手作り感覚の作風に好感が持てて、最低とは思いつつもなんだか憎めない。
ファーストシーンは森の中を逃げまどう女。追っていたのはホッケーマスクの男。
「なんだ、キラートマトじゃなかったの」そこにホッケーマスクをかぶりチェーンソーを持ったキラートマトが登場。翌朝、二人は惨殺死体で発見される。
パロディとしては使い古されすぎた「サイコ」のシャワー・シーンも登場。新味を出そうと「ジョーズ」のテーマ曲を流したりしているが、やっぱりハズしている。
捜査に狩り出されたのはマヌケな刑事ボイル(リック・ロックウェル)。キラートマトの存在などハナから信じていない。
キラートマトの権威である女性学者ケネディ・ジョンソン(クリスタル・カーソン)が協力するが、ボイル刑事はまともに相手しない。
反発していた二人が愛し合うようになるという、良くあるパターン。
一方、テレビで人気のキャスター・ジェロナヒューの正体がマッドサイエンティスト・ガングリーン博士(ジョン・アスティン)。前作に続いて助手イゴール(スティーブ・ランドクィスト)と世界征服を目指している。
毛玉のファジートマトも再登場。ケネディ博士に協力するが、ボイル刑事は疑惑の目を向ける。
タイトルバックで本作だけおなじみの主題歌がかからないのだが、トマト・バーのシーンでジューク・ボックスの曲としてハードロック調のインスト曲として流れる。つまらないとこにこだわるのがジョン・デ・ベロ作品の魅力?。
ガングリーンは報道関係者感謝デーと称して集めたマスコミ関係者を集団で誘拐。アナウンサーがいなくなったテレビ局はチンパンジーを採用。こうして全米をアホの国とするガングリーンの陰謀は動き出した。ってアメリカのマスコミ人口はそんなに少なかったのか。
次にガングリーンは全世界の番組にコマーシャルと偽って洗脳用映像を流そうとする。
仲良くなったボイル刑事とケネディ博士はガングリーンのアジト、マスコミ養成学校に潜入。洗脳された人たちに襲われる。テレビで洗脳されたためコマーシャルを見ると動きが止まるという意味不明な設定があり、二人は突然通信販売番組のマネを始めたりする。
なんだかんだで誤って肥料を浴びたガングリーンがキラートマトに襲われ事件は解決する。
ラストは勝利者と敗者、それぞれの楽屋への突撃レポート。
楽屋オチが好きなのもジョン・デ・ベロの特徴。
余談=テンションの高い演技を見せてくれるクリスタル・カーソン、映画にはこれといった出演作がないが、90年代の数年間、1963年から続く超長寿ソープ・オペラ「グランド・ホスピタル」に出演した。「フレンズ」や「リアル・ブロンド」に劇中劇として登場するおマヌケ医者物ドラマは、この番組がモデル(多分)。ちなみに「グランド・ホスピタル」出身者にはデミ・ムーア、マーク・ハミル、「トゥルー・ライズ」「レリック・ハンター」のティア・カレルなどがいる模様。
キラートマト/決戦は金曜日