原題 ; ZOMBIE HIGH(1987) |
監督 ; ロン・リンク |
脚本 ; ティム・ドイル、アジズ・ガザル、エリザベス・パサレッリ |
音楽 ; ダニエル・メイ |
出演 ; ヴァージニア・マドセン、リチャード・コックス、ジェームズ・ワイルダー |
これはいわゆるザ・デッドのゾンビ物ではなく、不死の秘技を実践する秘密結社を描いたサスペンス映画。ショック・シーンもほとんどない。 ヴァージニア・マドセン初期の主演作で初々しい魅力を披露しているが、作品自体の出来はあまり良くない。 アンドレア・ミラー(ヴァージニア・マドセン)は名門校エッティンジャーに編入した。 上院議員の不良息子ジョン・フェルナーも入学してくる。 アンドレアはボーイフレンドのバリー(ジェームズ・ワイルダー)と寮に荷物を運ぶ。 ルームメイトはスージー(シェリリン・フェン)。彼女は男探しに余念がない。 陽気なエマーソンが二人にアプローチしてくるが相手にしない。 学園長はアイズナー博士。エリート校を誇りにして、大統領を輩出してもおかしくないと演説する。 生物学の教師は妙にキザなファイロ(リチャード・コックス)。 バリーからの連絡で学校の創設者エッティンジャー大佐は、18世紀に「永久博識協会」なる秘密結社を立ち上げた人物だという。 アンドレアは、睡眠薬で眠らされ採血されるという夢を見た。彼女はファイロに呼び出された。 ファイロのメモには至急と書いてあったが、特に用はなくファイロはアンドレアにキスを迫る。彼女は笑ってごまかして帰っていく。 学園を去ろうとしたジョンは生徒の一団に襲われてしまう。 夜、アンドレアがプールで泳いでいるとファイロが現われたそれを見たバリーは二人の仲を疑って嫉妬する。 アイズナー学園長とファイロ教授は何か大きな秘密を持っているようだ。アンドレアは、この二人が言い争っているのを聞いてしまう。 不審に思ったアンドレアはファイロの実験室に忍び込む。そこにはエマーソンの死体があった。さらに彼女は、エッティンジャー大佐の肖像画がアイズナーと瓜二つであることを知る。 エマーソンは病気で死んだと発表され、出て行ったはずのジョンは何故か残っていて優等生に変身していた。 アンドレアがファイロに説明を求めると、彼は自分が102歳だと言い出す。 アイズナーはエッティンジャーだった。彼はインディアンの秘薬を入手して不老となり、その不老を保つために血漿(けっしょう)を得る必要があったのだ。 実験台となった生徒は脳にガラスを移植され、感情のないエリートと化す。 ファイロはアンドレアとともに生き続けたいと言い寄るが、彼女は拒絶する。 アンドレアは、証拠を得るためにバリーとともに学園の附属病院に向かう。二人は看護婦に見つかって警報を鳴らされてしまう。 追ってくる生徒の集団。バリーはアンドレアを逃がし、自分もバイクで脱出を試みるが捕まってしまう。 アンドレアは警察に駆け込むが、話が通じない。巡査は「実にバカげた話だ」と繰り返すばかり。やっと署長に分かってもらえたと思ったら、エッティンジャー校の卒業証書が掛かっていた。 慌てて逃げ出すアンドレア。パトカーが追跡してくる。結局事故を起こして捕まってしまう。 手術が始まろうとするが、ファイロは手術を延期させてアンドレアを逃がす。 バリーも手術されてしまったらしい。 秘密結社のメンバーは、組織にとって不穏分子となったファイロの抹殺を決定した。 ファイロは、アンドレアに自分の部屋にあるテープを放送室から流すように言う。そのテープの音楽には不死者の脳を破壊する効果があるのだ。 秘密結社の者たちが使った新しい血漿は効果がなかった。ファイロが偽物を渡したのだ。 老化が始まってゾンビ化した会員たちがアンドレアを襲うが、力の尽きつつある老人はアンドレアの敵ではなかった。 ファイロの部屋を探していたアンドレアはアイズナーに捕まってしまう。アイズナーは彼女を手術室に運んで血漿を採取しようとする、 そこにビリーが駆けつけてアイズナーを倒した。ファイロが手術せずに助けていたのだ。 その頃、ファイロは老人と化していた。彼は満足そうに老衰で死んでいく。 アイズナーが死ぬ間際に警報を鳴らしたため、アンドレアとビリーは生徒に追われるハメに。 放送室に逃げ込んだ二人。ビリーが自分の持っていたロックのテープを流すと生徒や学校関係者がバタバタと倒れていく。 二人はバイクにまたがり死体の山と化した学園を後にするのだった。 ストーリー展開がスチャラカで緊張感に欠け、いっそコメディー・タッチの作品にしてしまったほうが良かった気がする。 特にヒロインに惹かれていくファイロの感情の動きが描かれていないので、ストーリー全般に説得力が欠けているのも残念。 ルームメイト役のシェリリン・フェンは、その後「ツイン・スピークス」で注目を集めたが、後が続かなかった。 |