物書きのネタばらし
「ダイ・ハングリー」覚書き
1.各回タイトル
「ハングリー・フィスト」もそうだったのですが、「ダイ・ハングリー」では、各回のタイトルを映画やテレビドラマのもじりにしてます。
第1回「あやと銃と怪しい奴ら」=「ワンダとダイヤと優しい奴ら」です。スタイリッシュな犯罪コメディの走りとも言える作品でした。
第2回「沈黙の客船」=もろ「沈黙の戦艦」です。ハイジャックの場面がレストランだけでは寂しいので、操船室とか防災センターとか書き足していったら2回分になったため急遽考えました。
第3回「ランボー者」=まんま「ランボー」ですが「ランボー者」というタイトルの映画も実在します。見ていませんが、レスリー・ニールセンやチャーリー・シーンが主演するようなパロディかと思ったら、一応シリアスなアクション映画らしいです。評価の低い作品ですが、こんなタイトルで劇場公開されたのは不幸の極みという気がします。(でも、公開されただけで、めっけもんかも)
第4回「コック、ハイジャック・アンド・ワン・フローズン・ボディ」=ガイ・リッチーの出世作「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」です。当初、全回のタイトルをこの作品のもじりで統一しようかとも考えましたが、さすがに無理があるし長いのでやめました。
第5回「カモメたちの沈黙」=「羊たちの沈黙」ですね。この回も書いているうちに増えてしまった回で、苦肉の策で内容にこじつけました。
第6回「ルーム・アローン」=はい、「ホーム・アローン」です。
第7,8回「色男ミシェルの災難」「色男ミシェルの更なる災難」=最初は「デブゴンと空飛ぶギロチン」にしようかと思っていたのですが、以前「愛犬ロシナンテの災難」というテレビ番組があったのを思い出して変更しました。これも2回分になったので「更なる」を追加しました。
第9回「キャット&ドッグ」=「キャッツ&ドッグス」です。ラッツォをネズミっぽい、オリビアをネコっぽいキャラクターとして描いたので、この回ではあやに犬を演じてもらいました。
第10回「天と海と」=「天と地と」です。適当なタイトルがなかなか思いつかず、かなり間際まで保留になっていた回です。
最終回「夕陽の凱歌」=ウィリアム・ホールデンとライアン・オニールが共演した「夕陽の挽歌」ですが、むしろ凱歌という言葉が好きで一度使ってみたかったという動機で付けたタイトルです。
2.犯人
登場人物のうち犯人一味のメンバーには、全員もじりというか駄ジャレの名前をつけました。
マリオ・ラッツォ=「ゴッドファーザー」の原作者マリオ・プーゾです。ネズミっぽい人物ということでラッツォにしました。そういえば、「真夜中のカーボーイ」でダスティン・ホフマンが演じた主人公もラッツォという通り名の男でしたね。
ハリソン・コルベット=ハリソン・フォードです。まあ、車の名前であれば何でも良かったわけですが。
オリビア・エルトン・ジョン=オリビア・ニュートン・ジョン+エルトン・ジョンです。駄ジャレにもなっていませんが、語呂が良いので気に入っています。最初は名前同様、男か女か分からないキャラクターにしようかと思ったのですが。
カミュ・ツイン=ナポレオン・ソロです。ブランデーつながりと、一人から二人と言うことで。今回一番分かりにくいもじりだったかもしれません。
イリヤ・クリキントン=ナポレオン・ソロの相棒イリヤ・クリヤキンです。うって変わってベタな駄ジャレになってしまいました。
ピーター・ドロップ=ピーター・フォークです。落ちる球つながりと言うことで。
ジャン・クロード・チアーリ=作中でも言及しましたがジャン=クロード・ヴァン・ダム+クロード・チアリです。クロード・チアリは、今となっては娘さんの方が知られているかもしれませんね。
シドニー・トルシエ=シドニー・ポワチエ+フィリップ・トルシエ監督です。
ミシェル・ポルノレズ=ミシェル・ポルナレフです。色男なのに、ちょっと恥ずかしい名前になってしまいました。
ヤンとマーのウェザー兄弟=ヤン坊マー坊天気予報です。
アップル・ムーン=リンゴ・スターです。星と月と言うことで。
3.その他のキーワード
武満あや
=前作では主人公の名前を「ゴジラ」で有名な映画音楽作曲家の伊福部昭から取ったので、今回はやはり映画音楽作曲家の武満徹から取りました。次回作では、このパターンは使わない予定です。
ディカプリオがオカマを掘る映画=「太陽と月に背いて」です。レオナルド・ディカプリオが男色家の詩人アルチュール・ランポーに扮しました。
美しき五月のパリ=本当に加藤登紀子のシングル曲です。作曲者不詳で1968年に起きたパリの五月革命を歌い上げた佳曲です。
ジョン・ウーのアクション・シーン=スロー・モーションの多用です。やっぱりサム・ペキンパーの映像の方が決まっていた気もします。
オレンジ警報=大好きなテレビ番組「プリズナーNo.6」からの引用です。主人公たちは名も知れぬ島の地図にない町に閉じ込められているのですが、脱走しようとするとオレンジ警報が発動され、海中から現れた巨大なゴム球状の物体が襲いかかります。
奥歯の加速装置=「サイボーグ009」です。あやは2001年度版の新シリーズで見たのでしょう。
空飛ぶギロチン=実は空飛ぶギロチンの登場する香港映画は見たことがありません。本で読んで書いたのですが、実物とは違う印象になってしまったかもしれないですね。立体映画の「空飛ぶ十字剣」は見たのですが。(ちなみに着ていた鎖かたびらを脱いでブンと投げると十字に広がって飛んでいくというバカでかい武器でした)
行くぞシェーン、うーわんわん=少年ジェットと愛犬シェーンの決めゼリフ(?)です。少年ジェットの必殺技は「ミラクル・ボイス」と呼ばれ、「うーやーたー」の叫び声で風船を割る秘技でした。
Bカップ
=それでも、あやの負けです。