原題 ; DEMON KNIGHT(1995) |
監督 ; アーネスト・ディッカーソン |
脚本 ; イーサン・リーフ、サイラス・ヴォリス、マーク・ビショップ |
音楽 ; エド・シェアマー |
出演 ; ビリー・ゼイン、ウィリアム・サドラー、ジェイダ・ピンケット、ブレンダ・バーキ |
7シーズン続いたテレビのホラー・オムニバス・シリーズ「テイルス・フロム・クリプト」の劇場版。テレビ版は30分一話完結でひねったダークなオチのショート・ストーリーが中心になっているが、映画版はストレートなアクション・ホラー。 ブレイカー(ウィリアム・サドラー)の車を追うコレクター(ビリー・ゼイン)の車が追突。2台は炎上した。 一瞬早く脱出したブレイカーは現場を逃げ出す。 一方、警察の現場検証が進む中、コレクターは燃える車の中から無傷で現われた。 ブレイカーは車を盗もうとするが見つかって逃走。浮浪者の案内で、アイリーン(CCH・パウンダー)たちが経営する教会を改築した宿屋に泊まる。 コレクターも警官たちとともにブレイカーを追ってやってきた。 ブレイカーは逮捕され、彼の捜していた鍵は保安官が押収した。コレクターは暴れ出し警官の首をもぎ取る。保安官から鍵を奪い返すブレイカー。 コレクターは緑色の体液から魔物を作り出していく。次々と襲いかかる魔物。ブレイカーは鍵の中の赤い血で結界を張って対抗する。 魔物は目を銃で撃ち抜かれると滅びる。 ホテルの従業員ジェルリン(ジェイダ・ピンケット)の猫が戻ってきた。ブレイカーは摂りつかれているかも知れないと疑うが、無事だった。 ヒモのローチに痛めつけられた娼婦コーデリア(ブレンダ・バーキ)をコレクターがそそのかす。コーデリアは取りつかれてしまった。 クリーチャー化して襲いかかるコーデリア、住人のウォリーを殺し、アイリーンの腕をもぎ取る。ブレイカーは銃でコーデリアの頭を吹っ飛ばした。 残った者たちは地下の壁を崩して廃坑へと入っていく。ジェルリンは隠れていた少年ダニーを見つけた。 そこには悪霊化した住民もいた。一行は結界の中に逃げ込むが、ローチが発砲したため結界が破れてしまう。 結局ホテルに逃げ戻る一行。弾も残り少ない。 ブレイカーは語り始める。かって悪魔が宇宙を支配する7つの鍵を作った。しかい神はその鍵を宇宙にばら撒いてしまう。 そして悪魔は鍵を6つ揃えて地球に戻ってきた。地球に7つ目の鍵があるからだ。 神は鍵をキリストの血で満たし、シラックという泥棒に託した。血が減ると他の者の血が注ぎ足され、鍵は代々の守護者に受け継がれてきたのだ。 話を聞いたローチは鍵をスリ取ってしまう。 今度はジェルリンをそそのかそうとするコレクター。ジェルリンは拒絶した。 酔いどれのウィリーは、トップレスクラブの幻覚に襲われる。上半身裸の美女に囲まれてご機嫌のウィリーは、すでにコレクターの罠にはまっていた。 保安官はウォリーが隠し持っていた手榴弾を見つけた。 悪霊化したウィリーがブレイカーに襲いかかる。 その頃ローチは盗んだ鍵でコレクターと取引しようとしていた。 ブレイカーはジェルリンとダニーに助けられウィリーを滅ぼした。 ローチはコレクターに鍵を渡し逃げようとする。悪魔が約束を守るはずもなく、ローチは八つ裂きにされる。 ブレイカーはコレクターに矢を射ち込み鍵を奪い返す。 残った悪霊が襲いかかる。アイリーンと保安官が手榴弾で自爆して悪霊を倒した。 ブレイカーは鍵の後継者にジェルリンを選ぶ。そこに悪霊化したダニーが襲ってきた。 腹を裂かれるブレイカー。ジェルリンはダニーを結界へと蹴りこむと、彼は爆発する。 ブレイカーは鍵をジェルリンに握らせる。鍵の記録がジェルリンに流れ込む。 ブレイカーは息を引き取った。姿を現すコレクター。ジェルリンは血まみれ。それは霊力を持つブレイカーの血だった。 コレクターはジェルリンをバスルームに誘い込み、血を流してしまう。 だが、ジェルリンは隙をみて血を口に含んでいた。 すっかりいい気になっているコレクターに血を吹きかける。コレクターは崩れ始め、炎に包まれていく。 コレクターは最後に悪魔の正体を現して滅び去った。 ジェルリンは鍵をブレイカーの血で満たすと、果てしない旅に出る。 恐い!というタイプの作品ではないが、善と悪との闘争がテンポ良く描かれ、なかなか楽しめる作品に仕上がっている。 配役も、スター級の大物はいないながら、中堅どころを揃えて意外と充実している。 製作はロバート・ゼメキス、リチャード・ドナー、ジョエル・シルヴァー、ウォルター・ヒルなど錚々(そうそう)たる顔ぶれが揃っている。 テレビ版も同様の製作陣で、大物スターが出演したり監督したりしているのも魅力だった。リチャード・ドナー、ロバート・ゼメキス、トム・ホランドが監督してブラッド・ピット、カーク・ダグラスが出演した3つのエピソードをまとめたものが「ハリウッド・アドベンチャー/3つの扉」のタイトルでソフト化されている。ビデオはかなり出ているが、日本でDVD化されているのは、この1作だと思う。 監督のアーネスト・ディッカーソンは撮影畑出身で、監督作としては特に代表作がないのだが、以前テレフューチャーの「デス・ゲーム2025」を紹介したことがある。 |