原題 ; DEMONSTONE(1989) |
監督 ; アンドリュー・ブロウズ |
脚本 ; フレデリック・ベイリー、デヴィッド・フィリップス、ジョン・トレイン |
音楽 ; ゲイリー・ストックデイル |
出演 ; ジャン=マイケル・ヴィンセント、R・リー・アーメイ、ナンシー・エヴァーハード |
アメリカ、フィリッピン合作のアクション・ホラー。 1489年、中国の僧侶ハン・チンは魔石を持ってフィリピンに渡った。 原住民の酋長ベルファルドは部下を率いて僧侶たちを襲撃し、石を奪うのだった。 そして現在、記者のシャロン(ナンシー・エヴァーハード)が遺跡発掘現場を訪れる。 遺跡は400年以上前の墓所だった。石棺が開かれると中には紋章が描かれた石があった。 ハン・チンは生きたまま焼かれ、ベルファルドの子孫に呪いをかけて死んだのだった。 シャロンは、その様子を幻覚に見る。 3週間前に親友を失って海兵隊を辞めたアンディ・バック(ジャン=マイケル・ヴィンセント)は、友人の仇ベルファルドを捜して見張っていた。 海兵隊員のマッキー(パット・スキッパー)がベルファルドの手下にリンチされそうなのを見たアンディは、乗り込んで彼を助け出そうとする。 そこでアンディが見つけたのは、チンピラたちの惨殺された姿だった。彼は元上司のジョー・ハインズ少佐(R・リー・アーメイ)を呼び出す。 ハインズ少佐はマッキーの身柄を確保したが、地元住民からフィリッピン人殺害犯を引き渡せと猛抗議を受ける。 シャロンの取材を受けた議員のベルファルドは米軍を非難する。だが、アンディは彼が武器密売人であることを知っていた。 ベルファルドは息子エステバの披露宴にシャロンを招く。 ハインズ少佐とアンディは死体に残っていた紋章について聞き込みをする。それは中国で復讐を意味するらしい。 アンディはベルファルド一味と対抗する香港の組織K28が怪しいという情報を得た。 学者を訊ねたアンディは、遺跡でも同じ紋章が見つかったことを知る。 ハインズ少佐はマッキーを訊問するが、記憶がはっきりせず要領を得ない。 アンディはシャロンに同行して披露宴に乗り込む。そこで仏像を見たシャロンはめまいを起こす。 ベルファルドもK28の仕業と考え報復を計画していた。 米軍基地には抗議の民衆が押し寄せ大騒動となる。ハインズ少佐はマッキーを大使館に移送するよう命令を出す。 混乱に乗じてマッキーは脱走した。盗んだ車と交換に手錠を外させる。 披露宴を終えホテルに車を走らせるエステバ夫婦。後部座席から目を光らせたシャロンが現れ襲いかかる。 車は転落して炎上。焼けただれながらも脱出したエステバにシャロンが止めを刺す。 我に返ったシャロンはタクシーを拾って帰る。彼女は自分が何をしたか覚えてないらしい。 アンディの親友でメディナというフィリッピン人の警官が3週間前に殺された。アンディはベルファルドの仕業に違いないとみて事件を追っているのだ。 シャロンはアンディに協力を約束。その晩二人はセックスする。 アンディが寝ているすきに、シャロンは資料を盗み見る。彼女が洗面所で顔を洗うと、鏡にハン・チンの姿が写って割れた。 潜伏中のマッキーは、ハンバーガーショップで働く恋人を連れ出す。二人が乗ったタクシーは組織の手先だったが、なんとか逃亡に成功する。 紋章について調べていたシャロンがK28に捕まってしまう。 アンディとハインズ少佐は指定された場所に出向く。 K28の首領ウーは、抗争などしていないとベルファルドに伝えるようアンディに頼む。ウーは紋章がハン・チンのものであることも知っていた。 そこにベルファルド一味が襲撃してくる。囚われていたシャロンは怪力を発揮して縄を切って逃走、アンディと合流した。 銃撃戦のさなか、アンディたちは車を奪って脱出。ベルファルド一味が追ってくる。 タイヤを撃たれて車が横転。銃を持ったベルファルドの手下が車を囲む。 いつの間にかシャロンが車外に出ていた。彼女の眼が光り手下は次々に殺されていく。 ようやくアンディとハインズ少佐が車を出た。転がる死体。シャロンは何も覚えていない。 一方、マッキーは事件のとき自分が見たものを思い出していた。 マッキーはハインズ少佐に取引を申し込む。アンディとハインズ少佐は指定場所に向かうが、ベルファルドの手下に捕まってしまう。 シャロンは考古学者の元に現れる。彼もベルファルドの血を継ぐ一人だった。シャロンは発掘現場から持ち出した魔石を身につけている。 シャロンは学者を置いてあった発掘品の槍で串刺しにして殺す。 アンディが殺されようとしているとき、ベルファルドのアジトをK28が襲撃してきた。 どさくさまぎれにハインズ少佐は銃を奪い、アンディを助け出す。 いち早くベルファルドは車で逃げ出す。アンディとハインズ少佐もマッキーに助け出された。 アンディたちが小さな村に逃げ込み、はた迷惑な銃撃戦が展開。 いつの間にかシャロンも村に潜んでいた。 アンディたちは次々に敵を倒していく。マッキーが撃たれたが軽傷だった。 小屋から狙撃しようとした敵をシャロンが殺す。駆けつけたアンディは血まみれのシャロンに驚く。 シャロンは身軽に窓から飛び出し逃げ去る。マッキーが事件のとき見た犯人もシャロンだった。 シャロンはベルファルドの屋敷に乗り込む。敵の銃弾に倒れるが、死んだふりだった。 次々と手下が惨殺され、止めようとしたハインズ少佐も投げ飛ばされる。 銃を構えるベルファルドの前に現れたシャロン。撃たれても動じず向かっていく。 ハン・チンの恨みを思い知れ、シャロンの目が光り、刀でベルファルドを串刺しにした。 最後に残ったのはまだ幼いベルファルドの息子一人。アンディが子供をかばう。 子供に罪はない。アンディはシャロンに話しかける。 シャロンは我に返ったが、ハン・チンの悪霊を身体から追い出すことはできなかった。シャロンは自分の身体に刀を突き立て倒れていく。 これによってハン・チンの霊体も消えていくのだった。 メインは銃撃戦などのアクション・シーンで、ホラー色は弱い。中盤でネタをばらしているので意表をついた展開もない。 とはいえテンポはそれほど悪くないし、B級アクションと割り切れば、それなりに楽しめる作品。 ただ、シャロンが死んでも魔石を始末しないと呪いは残ってしまうような気がする。 後半妙に活躍するマッキーのキャラクターが、きちんと描かれていないのも残念。 |