原題 ; 聖誕奇偶結良縁IT'S A DRINK、IT'S A BOMB(1985)
 監督 ; デヴィッド・チャン
 脚本 ; 
 音楽 ; ローウェル・ロー
 出演 ; マギー・チャン、ジョン・シャム、ジョージ・ラム、ウー・マ
トボけた三人組が缶コーラに偽造した爆弾をめぐってドタバタを繰り広げるスチャラカ・コメディー。
all cinema onlineでは「マギー・チャンのドッカン爆弾娘」で掲載されているが、ビデオ・ジャケットでは「マギー・チョンのドッカン爆弾娘」と記載されている。
なお本編中でマギー・チャンはマーガレット・チャンの名義で出演。
缶コーラに偽装された強力爆弾を日本赤軍が買おうとしていた。
改心した爆弾作りの助手は爆弾を持って逃げ、警察に通報しようとする。彼はボウガンで撃たれながらも爆弾を隠す。
助手はビルの地下駐車場に逃げ込み、ヒゲ(ジョージ・ラム)のバイクを奪おうとする。
ボウガンで狙われたヒゲは助手を後部座席に乗せて走り出す。
ぶっとばしてやると意気込むヒゲだが、逆に赤軍の運転するジープに追われる。
エレベーターに逃げ込もうとするが満員。なんとか隣りのエレベータで脱出した。
警察マニアのタクシー運転手、メガネ(ジョン・シャム)は、表で待機していたもう一人の赤軍と接触事故を起こす。
バイクで逃げるヒゲたちを赤軍が追い、メガネが続く。
バイクがクラッシュして、ついに助手が捕まったとき、自転車に乗ったキャット(マギー・チャン)が居合わせた。
とりあえず逃げだす赤軍。助手はキャットに「コーラは爆弾」と伝える。それを赤軍も聞きつけていた。
警察が三人を事情聴取するが一向に要領を得ない。警察は証拠がないと動かないと言う。
メガネは朱、ヒゲはラム・ボーが本名。朱はなぜかシシ頭というアダ名で呼ばれる。
シシ頭は独自に事件を追うと言い出す。
赤軍に脅されたり追われたりしながら、三人はキャットの家に辿りついた。
キャットは助手が最後に残した言葉を思い出す.
そこに赤軍兵士が襲ってきた。緊張感のない争いの末、なんとかやりすごした三人は外に出る。
三人は再び警察へ。爆弾課の王刑事が担当となる。
王は三人を信じるというのだが、疑心暗鬼の三人は逆に彼を信じず出て行ってしまう。
三人は赤軍に襲われ、キャットが捕まってしまう。仕方なくラムとシシ頭も降参した。
ラムはテロリストと交渉し、自分が人質に残って二人がコーラを取りに行くことにして逃がす。
二人がいなくなると、ラムは自分だけがコーラの在りかを知っているとテロリストをだましてスーパーに連れて行く。彼はコーラの山を崩し、その隙に逃げ出す。
ラムは山ほどのコーラを集めて戻ってきたキャットとシシ頭に再会する。
朝になりキャットはコーラの缶に朝日が反射しているのを見つけた。三人は王刑事に爆弾を見つけたと通報するが、王は赤軍の一味だった。
そうとは知らず店で朝食をとっていた三人は、現れた赤軍と緊張感のない追いかけっこを展開。
テロリストをまいた三人は王と落ち合う。王は爆弾を渡さないと逮捕すると銃を向ける。
ラムは、王が赤軍とおそろいの携帯ストラップを使っていることに気づいた。
警察署に行って王を告発するが失敗。今度はキャットの祖父が人質にとられてしまう。
イベント会場で爆弾探しを始める。キャットとテロリストがもめていると、女の子に何をすると会場警備員がテロリストを殴り倒してしまう。
会場では缶コーラを使った宝探しゲームが始まり大混乱。そこに警察が駆けつけてきた。
爆弾が爆発するが意外にしょぼくて被害ゼロ。三人は仲間割れさせて王の正体を暴いた。
悪党は全員逮捕され三人は意気揚揚と会場をあとにするのだった。
初期のマギー・チャンが溌剌(はつらつ)とした演技を見せている。
爆弾の行方を追うサスペンス・コメディーのはずだが、脚本のクレジットはなく、ストーリー性はほとんどない。
いきあたりばったりに展開して、結局爆弾か爆発しても何も起こらないという脱力系の極み。
個人的には香港映画らしくて憎めない作品と思うが、一般の映画ファンは激怒するかも。
ドッカン爆弾娘