原題 ; (1989)
 監督 ; ツォン・インチェン
 脚本 ; チァン・ツンイー
 音楽 ; 
 出演 ; リン・シャオロウ、ロー・ルェイ、ツァン・サン、リー・スーシィン
「新・桃太郎」シリーズのリン・シャオロウを主演に探偵見習いの少女とヤクザの幽霊の交流を描くコメディ。
スーパーヒロイン、サンダーガール(リン・シャオロウ)がビルに立てこもる6人の凶悪犯を殲滅(せんめつ)、したと思ったら後ろから不意打ちされてハチの巣。という夢ネタがオープニング。
目が覚めたショーウェン(リン・シャオロウ)はバイトしている探偵社に急ぐが、遅刻して罰金を取られてしまう。
先輩のア・ビンに指導を受けながらシュウ夫人の素行調査。ホテルの部屋に踏み込んだらムキムキのボディーガード二人が待ち構えていた。
あわてて逃げ出すショーウェンとア・ビン。
日頃ショーウェンを邪魔者あつかいしているア・ビンは彼女を置いてけぼりにする。ところがボディーガードは先回りしており、自分が捕まってぶん殴られてしまった。
ショーウェンは学校の帰りに妊婦を助け病院に行く。そこには転生を狙う幽霊がいた。あわてた幽霊は間違えてショーウェンの体内に入ってしまう。
突然妊婦のように腹がふくれたショーウェン。やっと体外に出たのはヤクザの幽霊ドウ・カンショウだった。この幽霊は彼女にしか見えない。
霊に取りつかれたショーウェンは、お祓いの研究を始める。
カンショウは探偵事務所でもくだらないイタズラを繰り返す。霊の見えない他のメンバーはショーウェンがおかしくなったと思い込む。
ショーウェンが用意した十字架は利かなかったが、お札が効力を発揮、カンショウを追い返すことに成功した。
カンショウは仕返しのため学校に現われ授業を邪魔する。霊に操られたショーウェンは体育の授業中にストリップ・ダンスを始めてしまう。
激怒したショーウェンは洗面具をシュンに投げつけるが、周囲には彼女が一人で暴れているようにしか見えない。
悲観したショーウェンはついに自殺未遂。仲間の幽霊に説得されて反省したカンショウはショーウェンの部屋を花で飾る。
ショーウェンはア・ビンと組んで探偵社の借金取り立てをすることになった。相手は黒犬と呼ばれるヤクザ者。
二人が黒犬の事務所に乗り込むと、黒犬は手下に二人を殺させようとする。
ショーウェンは銃を抜くが、うっかり引き金を引いてしまい水鉄砲だとばれてしまう。
そこにカンショウが助っ人に現われた。霊の見えないア・ビンにはショーウェンが突然カンフーの達人になったように見えた。
社長に小遣いをもらったショーウェンはカンショウに酒をおごる。店長はビール瓶が宙に浮いてるのでビックリ。
カンショウはヤクザ同志の抗争で撃たれて死んだのだった。
ショーウェンは殉死した父の跡を継いで警官になることが夢だった。
カンショウは、ショーウェンを警官にするため特訓を開始。突然凛々しく変身したショーウェンに同級生はビックリ。
憧れの生徒にデートを申し込まれた。ショーウェンを家に送った彼を、嫉妬したカンショウは犬のフンに押さえつけ追い返してしまう。
腹を立てたショーウェンはカンショウを追い出す。
次の仕事は妻子を捨てて愛人の元に走った男を連れ戻しにいくことだった。愛人というのはゲイの男。
カンショウのいないショーウェンには歯が立たない。ア・ビンと二人で逃げ出した。
ショーウェンはカンショウと仲直りするが、カンショウには転生の日が近づいていた。
二人は、カンショウの妻ア・ゲイに会いに行く。ところがア・ゲイは男を連れ込んでいた。
激怒して二人を襲うカンショウ。ショーウェンは持っていた札の力でカンショウを止める。
ア・ゲイの愛人は兄貴分のモク・シケイだった。復讐したら転生できなくなってしまうのだ。
カンショウはショーウェンの説得を聞きいれる。
だが、カンショウ殺しの真犯人であるモクは、彼の霊を滅ぼそうとア・ゲイを使ってお祓いの儀式を始めた。
あと3時間で転生というときにカンショウはア・ゲイに召喚されてしまう。自分を殺したのがモクと知らされるカンショウ。
ショーウェンは仲間を連れてアジトに乗り込む。
カンショウは自分の力をショーウェンに授ける。
ショーウェンはモクを追いつめてライフルを突きつけ、後ろから撃とうとしたア・ゲイを逆に撃ち殺す。
モクと格闘になるが、モクは手ごわくて苦戦。ショーウェンはナイフで切られてしまう。
ショーウェンから抜け出たカンショウはモクを押さえつけてガソリンに火を放ち、モクを道連れに自爆するのだった。
決して完成度は高くないし、ベタなギャグが多いが、気軽に楽しめるコメディに仕上がっている。
ただ、どの年齢層を狙った作品なのか分からない気もする。
冒頭の夢ネタとかギャグはけっこう低年齢層向けと思うが、終盤の展開はそうでもないような。全体的に中途半端な印象は残った。
自爆で悪を滅ぼしていきなりエンディングと言うのは、やはりリン・シャオロウが主演した「妖魔伝」と同じ。脚本家も一緒なので新しいネタを考えるのが面倒だったのかもしれない。

ゴーストパワーを持つ少女