原題 ; THE HIGHWAYMAN(1987) |
監督 ; ダグラス・ヘイズ |
脚本 ; デヴィット・ガーバー、ハーシェル・ゴードン・ルイス |
音楽 ; ステュ・フィリップス |
出演 ; サム・ジョーンズ、クローディア・クリスチャン、ウィングス・ハウザー、ジミー・スミッツ |
「TERROR ON THE BLACKTOP」の別タイトルあり。 大型トラック版「ナイトライダー」といった趣向のカー・アクションをメインにした捜査物のテレフューチャー。 マンディが赤いスポーツカーを走らせていると、暴走族が絡んできた。 彼らはマンディの父親メリックとは戦友だというが、恨みがあるらしくナイフを突きつける。 そこに巨大なトラックが突っ込んできて、バイクをひき潰した。 運転しているのはハイウェイマン(サム・ジョーンズ)。彼はマンディを逃がすと自らも去っていく。 暴走族のリーダー、ボーはメリックの貸し金庫を襲撃する計画をたてていた。 ボーは息子のトラブに、自分は悪事を働くかもしれないが、それは理由あってのことだと話す。 銀行襲撃が実行された。出動したパトカーは次々とクラッシュ。 逃げるボーのバイクを警官からヘリが狙撃。ボーは逮捕されたが、貸し金庫から盗んだ金はすでに隠した後だった。 メリックの手下である保安官ワイアット(ウィングス・ハウザー)は金のありかを突き止めるよう命じられる。 暴走族が溜まり場にしているバーにハイウェイマンが現われた。彼は以前にも悪党を逮捕するため、この店で大暴れしていたのでバーテンは戦々恐々。 ハイウェイマンはボーと仲間のトトを探していた。 その店で食事しながら父の帰りを待っていたトラブは、ニュースでボーの逮捕を知って飛び出していく。 ハイウェイマンはトラブをトラックに乗せる。そこに情報伝達係のドーン(クローディア・クリスチャン)がボーの逮捕で事件が解決したと連絡してきた。 だが、ハイウェイマンは事件に裏があるという気がしていた。 メリックは盗難車密輸の準備を進めていた。 トラブとハイウェイマンが暴走族のアジトに帰り着くと、アンジェラが待っていた。彼女は銀行勤めでボーに貸し金庫の情報を流していた。 アンジェラは警察の発表が嘘だと言う。 一方、ハイウェイマンのトラックに姿を消すステルス装置が組み込まれた。さっそくテストしてトトたちの追跡をまく。 ハイウェイマンは警察の検問を受け、銃を突きつけパトカーを爆破して突破する。 トラックを狙撃手の乗った警察ヘリが追跡する。ハイウェイマンはあっという間に警官隊に包囲されてしまった。 殴られて気絶したハイウェイマンは留置場へと運び込まれる。 これはボーと会うために考えたハイウェイマンの策略だった。 メリックは戦争仲間を集めて運輸会社を立ち上げた。経営に行き詰るとメリックは仲間を追い出し、犯罪に手を染めて大金を稼ぐようになったのである。 そのうえ乗っ取りをでっちあげてボーたちを逮捕させたのだ。 ハイウェイマンが政府の捜査官らしいと気づいたメリックは慌てるが、ワイアットは動じない。 自分を助けたハイウェイマンが逮捕されたと知ってマンディが訊ねてきた。彼はマンディに所属組織への連絡を依頼した。 捜査官が来ることを知ったワイアットはハイウェイマンを釈放する。 ハイウェイマンはステルス機能で警察の尾行をまいた。彼は透明のままメリックの運輸会社に乗り込んでいき、密輸の情報を聞きつける。 暴走族のアジトにおもむいたハイウェイマンはトトとの度胸試しに勝利して信用を得た。 ハイウェイマンはボーを連邦刑務所に移送する令状をもって乗り込む。ワイアットたちを州のはずれにおびき出す計略だった。 保安官たちの監視する中、ハイウェイマンはのんびり昼寝。あまりの暑さパトカーは次々とオーバーヒート。 ハイウェイマンは事前に仕込んでおいたニセの金袋を掘り出す。山道に入ったトラックをパトカーが包囲した。 そのとき、トラックの天井が開きプロペラが出てくる。運転席がヘリコプターのコックピットになっていたのだ。 トラック本体を残してヘリが舞い上がる。ハイウェイマンは空中から狙撃してパトカーを次々と爆破して去っていく。 銀行の前に舞い降りるヘリコプター。中には暴走族仲間が待機していた。 銀行を襲撃したとき、ボーは逃走不可能と察して別の貸し金庫に金を隠したのだ。暴走族たちが金庫から犯罪の証拠を運び出していく。 メリックは密輸船に乗って国外逃亡する計画をたてていた。メリックとワイアットが乗りこんだ車両運搬車をハイウェイマンにトラックが追跡する。 体当たりしようとしたメリックの運搬車は崖下に落下して炎上した。 「フラッシュ・ゴードン」のサム・ジョーンズがタフな捜査官を演じている。今回は彼が所属する組織についてはほとんど描かれない。 これだったら、桑畑三十郎みたいに目的不明な謎の人物で前半を引っ張ったほうが面白かったかもしれない。 「ヒドゥン」「バビロン5」のクローディア・クリスチャンは通信画面のみで現場には姿を見せず、カメオ出演といったところ。 悪役と見えた暴走族が実は犯罪を暴こうとしてたとか一応ストーリーは練ってある。 大型トラックでは、さすがに小回りが利かないと思ったかステルス装置なんてのを搭載しているが、ちょっと安直な感じ。 ヘリが飛び出すあたりは格好よかった。 翌年シリーズ化にこぎつけたものの、視聴率が上がらなかったのか9回で打ち切りになったらしい。 どういう理由でスプラッター映画の始祖ハーシェル・ゴードン・ルイスが脚本に参加したのかは謎。 |