原題 ; ISLAND WARRIORS(1983) |
監督 ; オウ・ヤン・チェン |
脚本 ; |
音楽 ; 黄茂山 |
出演 ; リンダ・ヤング、ドン・ウォン、ユン・チャン・ユー |
「アマゾネス」の物語を古代中国の孤島に置き換えた香港製B級アクション。 古代中国で絶海の孤島に流された妃が女性が統治する国を興し、23代を経て男を憎みつつ続いていった。 ナーダンワ女王(リンダ・ヤング)の時代、巨大な女神像が完成し建国200年を祝っていた。 女神像の目には大砲が仕掛けてあったりするが、造型は物すごく安っぽい。 砂浜に女たちをさらうため海賊が上陸してきた。 のんびりと祭りは続いている。襲いかかる海賊たち。乱戦となるが、武術に優れる女たちに海賊は退却していく。取り残された者たちは捕まった。 女王はチェン・チーに新型大砲の建造を、パン・チーに兵士の訓練強化を命じた。 王国に忍び込んだ三人の男がいた。宝の地図を手に入れてやって来たのだ。 あっさり捕まる三人。三人は捕まった海賊が去勢されるのを見せられる。 証言が嘘ばかりなので三人も去勢されそうになるが、チャン・ピンが大砲作り、パア・リーが医者、お調子者のダ・ハイは子作りの達人ということで見逃してもらえた。 そこに男島から使者ルー・チェン・イーがやって来る。王国の女に恋した島民が去勢されたうえで殺されたことに抗議しに来たのだ。 女王はルーを侵入罪で逮捕してしまう。チュン・チーはルーが好きになった。 男島は、王国の近くにある男だけの貧しい島だった。 実は医者ではないパアは女王の側近の治療を命じられる。それは女王が可愛がっている虎だった。パアは逃げまどうが、虎はなんとなく元気を回復、彼の信用は高まる。 チュン・チーはルーを逃がそうとするが、イン・チーに見つかってしまう。イン・チーはたがいにかばいあう二人の姿に恋人を奪われた過去を思い出し見逃してやる。 船着場の警備が強化されたため、二人は王宮に向かう。 チュン・チーはルーを自室にかくまう。 男島の首長ワン・ティエン・ユンが女王の部屋の侵入した。ルーを取り戻しに来たのだ。ワンは男の赤ん坊を海に捨てることをやめ、仲良く暮らそうと進言する。男島の住人は皆王国の女たちの兄弟なのだと。 女王が呼ぶ子を鳴らしたため、ワンは去っていく。女王は部下たちにワンの進入を告げなかった。 子作りの季節がやってきて、捕虜たちにごちそうがふるまわれる。だが、男の子が続いた捕虜は去勢される運命にあった。 産まれてきた赤ん坊の中で男の子は海に流されてしまう。 その子供たちを男島の連中が助け、新しい島民として育てるのだ。今回救えたのは一人だけだった。首長ワンは王国打倒を誓う。 チュン・チーはルーを女王に見つけられてしまう。チュン・チーは自害してルーの命乞いをしようとする。その姿に心を動かされた女王はルーを逃がしてやる。 実は大砲作りなど出来ないチャン・ピンだが、地図と引き換えで海賊の捕虜に協力してもらうことになった。 侍女に手を出そうとしたダ・ハイは去勢されてオカマになってしまう。 またしても海賊が上陸。捕虜たちを助け出そうとする。ダ・ハイはどさくさまぎれに宝を盗もうとして、彼を連れ戻しに来たチャン、パアともども捕まってしまう。 海賊は退却したが大砲が壊されてしまった。女王は大砲の製造を条件に三人を助ける。 出来上がった大砲は三倍の威力があったが、巻き込まれたチャンが重傷を負ってしまう。治癒能力の持ち主パン・チーが彼を治療する。 回復したチャンとパン・チーは身体を求め合う。パン・チーは100歳を越えていたが秘術処女カンフーで若さを保っていた。男を知った彼女は、術の効果を失い見る見る老化していく。 女王はチェンを死刑にしようとするが、パン・チーは後悔していないとチェンの命乞いをして死んでいく。 海岸でパン・チーの葬儀が行われているとき、海賊が海上から砲撃してきた。 西の海岸からは男島の住民が上陸してくる。首長ワンは男女ともに暮らそうと進言した。 同時に上陸してきたのは偶然だったのだが、女王は海賊と手を結んだと誤解して攻撃を開始する。 海賊も戦闘を開始して女王軍は不利になる。ワンは島民に戦いを中止させた。 チュン・チーに加勢するルー。 追いつめられた女王の姿を見たワンは島民に海賊と戦うよう指示した。 一方で宝を盗み出そうとする海賊たち。罠が作動して王宮は爆発。大人数の海賊が死ぬ。 残り数人になった海賊は逃亡。男島の住民たちに感謝した女王は男たちとともに島の復興に当たるよう命を下すのだった。 全体的に安さが満ちた作品でアマゾネスたちの衣装もかなりチープ。ド田舎のピンクサロンみたいな印象。 やたらと簡単に進入されるので、200年も国がもったのが不思議に思えてくる。 監督のオウ・ヤン・チェンは、ヴィィアン・スーの「桃色天使」やジャッキー・チェンの「炎の大捜査線」を撮ったチュー・イェンピンの別名。 ある意味、B級映画のエキスパートといえるかもしれない。 本作はアクション、ギャグ、エログロ、どの要素もパンチ不足ながら、テンポ自体はそれほど悪くないので、バカ大爆発映画が好きな人ならそれなりに楽しめるのではないかと思う。 まあ、大多数の真面目な映画ファンにとってゴミなことも間違いないが。 |