原題 ; NIGHT OF THE COMET(1984)
 監督 ; トム・エバーハード
 脚本 ; トム・エバーハード
 音楽 ; デヴィッド・リチャード・キャンベル
 出演 ; ロバート・ベルトラン、キャサリン・メアリー・スチュアート、ケリー・マロニー
残念なことに日本に紹介されている作品が少ないのだが、見てみると結構拾い物だったりするのがトム・エバーハード監督作品。
DVD化されたキアヌ・リーヴス主演の「ミッドナイト・シティ」(WOWOW放映時は「ミッドナイトをぶっとばせ」)も、なかなか面白かった。
本作も一種の終末物なのにコミカルで陽性の作品に仕上がっている。
お気楽で突っ込みどころもあるのだが、細かな仕掛けをほどこしたストーリー展開にもセンスの良さが感じられる。
6500年ぶりに地球を訪れた彗星に世界中がお祭り騒ぎだった。
その彗星が、かって一夜にして恐竜を絶滅させたとも知らずに。
映画館でバイトするレジーナ(キャサリン・メアリー・スチュアート)はハイスコアを独占したはずのゲーム機にDMKの名が割り込んでいることに激怒していた。
その夜、レジーナは騒ぎをよそに映写係のラリーとしけこむ。
妹のサマンサ(ケリー・マロニー)も継母ドリスとケンカして倉庫に隠れ、ふて寝していた。
翌朝、街には人影がなくなり、塵と化した人間と服だけが残っていた。
生き残った人間は凶暴化してゾンビじみた存在となっていた。
ラリーはゾンビに殺され、レジーナも襲撃されるが角材で反撃、オートバイで逃走する。
自宅に戻ったレジーナはサマンサと合流、ラジオ放送が続いていることに気づいて局へと向かう。
放送はタイマーでテープが作動しているに過ぎなかったが、ここで二人はトラック・ドライバーのヘクター(ロバート・ベルトラン)と出会う。
一方、陸軍の研究所には科学者たちが生き残っていた。
惨事の原因は彗星の細菌で、人間は急激に水分を奪われ最終的にカルシウムの粉になってしまうのだ。
ゾンビ化した人間も、粉になるのは時間の問題でしかなかった。
科学者たちは外部で生き残っている人間の救助活動を行っていたが、女性科学者のオードリー(マリー・クロノフ)が一人反対していた。
ヘクターはサンディエゴの実家に戻るが、家族は見つからなかった。
姉妹は無人のデパートで無料ショッピングを楽しむが、デパートを乗っ取っていたゾンビ集団と銃撃戦になる。
二人は捕まり殺されそうになるが、駆けつけた科学者たちがゾンビを掃討。
オードリーはジンマシンのサマンサを発症しているとして残し、レジーナだけを研究所に送る。ヘクターを待つといってオードリーも街に残り、一緒に残った同僚を射殺。
戻ってきたヘクターに真相を告白してオードリーは自殺する。
研究所もすでに汚染されており、科学者は自分たちの延命のために生存者を集めていたのだ。
生存者は脳死状態にされ、科学者たちのための血清製造機にされていた。
レジーナ救出に乗り込むサマンサとヘクター。
一方、レジーナも誘拐されてきた子供二人を助けて脱出を図っていた。
一行は、追跡を開始しようとした敵の車を爆破、最後にゾンビ化して襲ってきた所長も退治、脱走に成功する。
ヘクター、子供たちとすっかり家族気分で写真を撮るレジーナ、一人はみ出したサマンサが「尼寺にでも行こうか」とすねているとスポーツカーに乗ったダニーが現れた。
早速ドライブに出るサマンサ、そのナンバープレートにはDMKと記されていた。
ナイト・オブ・ザ・コメット
ストーリーは基本的にラストまで
紹介してあります。
この作品はDVDが発売されているので
鑑賞が可能です。御注意ください。