原題 ; RAGING THUNDER(1987) |
監督 ; コーリー・ユエン |
脚本 ; ロイ・ホラン、キース・W・ストランバーグ、マリア・エレナ・セリーノ |
音楽 ; デヴィッド・スピア |
出演 ; ローレン・アヴェドン、マックス・サイヤー、シンシア・ラスロック |
アメリカでは「NO RETREAT, NO SURRENDER2」の別タイトルがあり、「シンデレラ・ボーイ」の続編として公開されたらしいが、監督が同じという以外は共通点が全くない。 ちなみにその後も繋がりのない作品にNO RETREAT, NO SURRENDERのタイトルがつけられ、5作まであるとのこと。 3、4作目は本作と同様ローレン・アヴェドンが主演した「ブラッドブラザーズ」と「キング・オブ・キックボクサー」。 ヴェトナム共和国の軍法会議により数名の内通者が処刑された。 バンコクに到着したスコット・ワイルド(ローレン・アヴェドン)は、テコンドーの師匠マック・ジャービス(マックス・サイヤー)を探していた。 キックボクシングのジムで選手のテリー(シンシア・ラスロック)が嘘の通訳をしたことから、スコットはリングに上がって闘うハメになる。彼は見事にタイ人の選手を倒した。 テリーからマックの居場所を聞いたスコットは、とりあえずホテルにチェック・イン。恋人のスーリン・グエンに電話した。 スーリンとデートするスコット。スーリンは、父と会ったときの話題づくりに父親の好物を注文したと言うが、出てくるのはゲテモノ料理ばかり。 二人は安ホテルにしけこむ。そこに3人の男が押し入り、スーリンを誘拐する。 スコットは、彼を殺そうと残った二人を倒す。 その頃、グエン家では裏切り者として家人が惨殺されていた。 グエン家に着いたスコットは警察に誤認逮捕され、取調べを受ける。タイ政府とアメリカ領事館は、スコットをシンガポールに送って3ヶ月間再入国させないことを決定した。 スコットは空港でバイクを奪って逃亡、マックスがいると教えられた店に行き、マックスと再会を果たす。 二人は殺し屋の集団に襲われたが、見事に撃退した。犯人からスーリンがカンボジアに連れ去られたことを聞かされた二人は、戦闘準備に入る。 スーリンの父親は、ヴェトナムから財宝を持ち出して亡命、反政府組織とも関わっていた。 今回の事件は先日行われた処刑の報復であるらしかった。グエン本人は姿を隠しており、組織はスーリンを囮にしようというのだ。 二人はスーリン救出を決意するが、隠れ家の倉庫が警察隊に包囲されてしまう。屋根を伝って逃げ出すとヘリコプターがやって来た。 テリーが運び屋として来たのだ。 三人はカンボジアに到着した。マックは旧知の仲であるクメール・ルージュのトルメル大佐に協力を求める。しかし、大佐のゲリラ村は、敵の砲撃を受けて全滅、ヘリも破壊されてしまった。 三人はガタモ山脈にあるソ連の秘密訓練基地に向かう。途中ラマ教の寺院に立ち寄るが、敵のカモフラージュだった。 危うく捕まりそうになりマシンガンで敵を殲滅したが、ボートに隠れていた敵にテリーが捕まってしまう。 スコットとマックは本物の僧侶を開放、隠してあったソ連製の武器を手に入れた。 そのころタイにいたグエンは暗殺された。 基地に到着した二人は夜陰に乗じて近づき見張り塔を奪った。 朝になりテリーとスーインは処刑されようとしていた。ワニのいる沼に落とそうというのだ。 スコットたちが仕掛けをした無人のマシンガンで銃撃して敵の目をそらす。狙いもつけない銃弾にバタバタと倒れる敵兵たち。 次は爆弾で吹っ飛ばす。 マックは沼の上にぶら下げられたテリーとスーリンを救出。 残兵はスコットが手榴弾で吹っ飛ばした。 三人のもとに駆け寄るスコット。その姿を、これまで一人隠れていたロシア将校の銃口が狙う。 気づいたテリーが飛び出し身代わりとなった。テリーはマックスの腕の中で死んでいく。 一方、スコットは1対1で最後に残った将校と対決。首にロープを掛けてジープで引きずり、ワニの沼に落とす。 スコットはジープも沼に落とし、マシンガンで撃って爆発炎上させワニもろとも敵を葬る。 ついに再会したスコットとスーリン。テリーの亡骸を抱えたマックスとともに帰途につくのだった。 香港スタッフでアメリカ人俳優を起用した疑似ハリウッド映画。 特に退屈な作品ではないが、印象的な場面にも欠けるのが残念。 同じコーリー・ユエン監督作品でもブルース・リーへの熱い想いが感じられた「シンデレラ・ボーイ」に比べ、単にストーリーを追っているだけで終わっている。 |