原題 ; LE REGINE(1970) |
監督 ; アントニオ・チェルヴィ |
脚本 ; アントニオ・チェルヴィ |
音楽 ; アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ |
出演 ; レイモンド・ラヴロック、ハイディ・ポリトフ、シルビア・モンティ |
「ガラスの部屋」で(日本だけ?)ブレイクしたレイモンド・ラヴロックの主演第2作として公開されたB級ホラー映画。 「エクソシスト」以前で一般観客はホラーに見向きもしなかった時代、彼が主演でなかったら日本では見ることのできなかった作品だ。 旅の若者が魔女三姉妹の屋敷に迷い込むというゴシック・ホラー調の設定に、サイケデリックな装飾と幻想シーンを交えているのが、70年代らしい感覚となっている。 オートバイで旅する青年デヴィッド(レイモンド・ラヴロック)は高級車の中年男とトラブルになり追跡するが、中年男は事故を起こし死んでしまった。 パトカーに出会ったため側道に入ったデヴィッドは一軒の館に出る。 その館にはリブ(ハイディ・ポリトフ)、サマンサ(シルビア・モンティ)、ビビアナ(エブリン・スチュアート)の三姉妹が住んでおり、デヴィッドは誘われるままに楽しい時をすごした。 そしてサマンサと湖のほとりで結ばれる。 その夜、一度立ち去ろうとしたデヴィッドが館に戻ってみると人気はなく台所も空だった。 驚いて森に飛び出したデヴィッドは焚き火を囲んで儀式を行う三姉妹に出くわす。 館に戻ると台所は元通りに飾られていた。 ビビアナを抱いたデヴィッドは、深夜ビビアナが死んだはずの中年男と話しているのを目撃、男の後をつけるが稲妻に打たれ気絶してしまう。 幻覚を見て目覚めたデヴィッドは、三姉妹から古城でパーティが開かれ招待されていることを告げられる。 パーティのさなか、古城をさまよったデヴィッドは謎めいた言葉を告げる僧侶に出会う。 僧侶の部屋を出たデヴィッドの前にリブが現れ、二人は一夜を共にする。 三姉妹に愛され幸福の絶頂にあったデヴィッドは、三姉妹の虜になり自由を求める旅もどうでも良くなったことを告白する。 その瞬間、三姉妹は魔女の本性を現してデヴィッドに襲いかかった。 翌朝、デヴィッドを埋葬する三人の姿があった。 幻想的に描かれるので、実は最初の事故でデヴィッドは死んでいて、ドラマはデヴィッドが死の瞬間に見た幻覚なのではないかという意見もあった。 |