原題 ; RETURN OF VANPIRE(1986)
 監督 ; ウー・コクハク
 脚本 ; マー・ターウェー、リー・チーリャン
 音楽 ; ウォン・ムーサン
 出演 ; タイ・ポー、ワン・チンカン、チン・ユーサン、ポーリン・ウォン
キョンシー・ブームに作られた香港製ホラー・コメディー。スター俳優は出演していないマイナー気味の作品。
邪悪な銭道士が悪人の死体をキョンシーとして甦らせ手下にする。
一方、善の汪道士は弟子の阿保(タイ・ポー)と阿康(ワン・チンカン)とともに、キョンシーを移動させていた。
銭道士は弟子たちをキョンシーに襲わせ、その隙にベビーキョンシーの小便を採る。
使いに出た阿康は、お嬢さま幽霊、小鳳(ポーリン・ウォン)に見初められてしまう。
その夜、小鳳の亡霊がやって来た。ポルターガイストで阿保と阿康をからかうと去って行く。
二人は小鳳を祓おうとするが、邪魔されて失敗。汪道士は阿康と小鳳のニセ結婚式を挙げ、彼女を鎮めようとする。
式では阿保がキョンシーたちをボーイに仕立てて躍らせた。
いよいよ初夜と大はりきりの阿康。そこに悪人キョンシーが襲ってきた。小鳳はグチャグチャな顔に変身して追い返す。
汪道士たちは、悪人キョンシーに噛まれて毒を受けた女性を治療することになる。
米のとぎ汁を使って効果をあげた阿保は、女の毒をさらに抜こうとエクササイズをさせる。師匠もこっそり踊っていたりする。
銭道士は集めた子供の小便で悪人キョンシーを強化しようとする。効果がありすぎて暴走、お札も効かなくなり銭道士自身が襲われてしまう。
死の間際に改心した銭道士は、キョンシー退治を汪道士たちに託す。
戦いが開始されるが、パワーアップしたキョンシーに汪道士も苦戦する。
そのうえ普通のキョンシーたちも操られて凶暴化してしまう。
普通のキョンシーはなんとか止めることができたが、怪物化したキョンシーにだけは歯が立たない。
そこに現れたベビーキョンシーが怪物キョンシーの精気を吸ってしまう。弱くなった怪物に全員で攻撃。最後は小鳳の霊がとどめを刺した。
最後はモンスター化したベビーキョンシーのアップで幕となる。
善と悪の道士による対決というふうに始まるが、直接対決のないままに悪の道士が滅びてしまったり、ストーリー構成は大味。結局、悪の道士が何を企んでいたかも、はっきりしない。
決定的な見せ場はないが、それなりにギャグやアクションを盛り込んでいるので一応は見られる作品。
三枚目の弟子を演じているタイ・ホーは、ジャッキー・チェン主演作を始め多くの作品に出演している。名前は知らなくても顔は覚えているというタイプのバイ・プレイヤー。竜雷太時代の青春ドラマに、こんな顔の生徒がいたような気がする。(犬山役だったか)
ポーリン・ウォンは、脇役としての出演が多い模様。「ファントム・ブライド」の死んで悪霊となって襲ってくる、チョウ・ユンファの身勝手な恋人役が印象に残っている。(真っ二つにされても、手で這って襲ってきた)
ドラゴンキョンシー