原題 ; THE SPIRITUAL LOVE (1992) |
監督 ; キン・ジャン、ウー・カー・ジョン |
脚本 ; チャン・トラ・グン |
音楽 ; |
出演 ; エミリー・チュウ、グー・ガン・チョン、ガン・フォン、ローン・ペイ・チョン |
ベッドシーンを交えて描く香港製B級エロチック・ホラー。Imdbのデータにもスタッフの記載がない、かなりマイナーな作品。 夜回りの老人を女吸血鬼が襲って内蔵を喰らうのがファーストシーン。 次にベッドシーンが延々と続き、最後には女が吸血鬼の正体を現して男に噛みつく。これが吸血三姉妹の三女リリー。 夜中に河で水浴びしていた女が男に襲われる。突然女の目が光り男に襲いかかるが、結局逃がしてやる。これが次女シンシン。 逃げる男をリリーが殺してしまう。ここに長女も登場して口論となる。 シンシンは平和主義者で「天罰が下る」とか吸血鬼らしくない発言をする。 そこに現われたのが老道士クー。妹たちをかばって長女が対決する。通りかかったクーの弟子ヨクが助太刀しようとするのだが、文字通り足を引っ張ってばかり。吸血鬼に逃げられてしまう。 クーに置いていかれたヨクは怪我した白ウサギを見つけて手当てする。このウサギはシンシンの変身した姿だった。 長女は修行中のヨクを襲う。ヨクの法術は未熟で全く効かない。あっさり倒されてしまうが、シンシンが姉に助けを請う。 このヨク、名家の跡取り息子で許嫁シュウエンもいるのだが意識不明のまま回復しない。 ヨクはシンシンの霊力によって3日ぶりに目を覚ます。 同じとき長女がヨクの弟を殺したが、容疑がシュウエンにかかってしまう。彼女は責め殺されてしまった。 二人の墓掘りがシュウエンの死体にいたずらしようとしたとき、通りかかった3体の子供キョンシーが追い払う。 そこに現われた魔王が、シュウエンは完全には死んでないと復活させる。彼女は一目ヨクに会って成仏したいという。 魔王はシュウエンの願いを聞き、3体の子供キョンシーを供としてつけてやる。子供キョンシーは日中は手提げ籠の中で過ごすのだ。 シンシンはヨクに接近し深い仲になる。クーは妖魔に取り付かれていると忠告するが、ヨクは取り合わない。 長女もシンシンに妖怪と人間は違うと警告する。ここで唐突に長女とシンシンのレスビアンシーンが展開。 リリーがわら人形を使ってヨクを呪い殺す。シンシンはリリを追うが逃げられてしまう。 一方、子供キョンシーを連れたシュウエンはヨクの窮地を知る。ヨクを取り合って争うシンシンとシュウエン、そこにリリーも参戦。 シンシンとリリーは子供キョンシーの用意した札で追い返されてしまう。 屋敷に戻ったシンシンは長女に閉じ込められてしまった。 ヨクを助けるには万年人参がいる。2体の子供キョンシーが西山へと取りにいった。 キョンシーたちは罠を突破して西山の地下墓地へと到着。2体の守護者を倒して万年人参を手に入れるが、長女に奪われてしまう。 キョンシーは手に残った根っこを持って帰ることにする。 シンシンは結界を破壊してリリーからヨクを取り戻す。彼女は霊力を使いすぎて白髪と化していた。 根っこのスープを飲ませ、シュウエンとともにヨクを介抱するシンシン。 復活したヨクは、万年人参の副作用で色情狂と化していた。家を飛び出したヨクを見つけたリリーが早速誘惑、モノにする。 そのころ長女は万年人参で妖力を増大させていた。 事が終わってヨクの血を吸おうとしたリリーにシンシンが挑みかかる。妖力の衰えたシンシンはリリーに敵わない。 ヨクは、シュウエンのことを覚えていなかった。 子供キョンシーが助っ人してリリーを追い払う。リリーは大蛇の尻尾を残していった。 長女が襲いかかりシンシンを倒した。キョンシーは宙を飛びヨクを連れて逃げようとするが、落とされてしまう。 そこに現われた魔王が長女に攻撃を仕掛ける。パワーアップしている長女に魔王も敗走するが、今度はクー師が参戦、彼女をを屋敷へと追いつめた。 長女は白黒両面の怪人に変身したが、クーの法力で炎上、爆発するのだった(長女の名前は結局分からなかった)。 「映画秘宝」に紹介されていた「ミラクルカンフー阿修羅」もそうらしいのだが、とりあえず目下の敵を倒したところで映画が終わってしまう。 ヨク、シンシン、シュウエン、三人のドラマは中途半端なままである。 かっての香港映画は脚本のないものが多かったらしいが、90年代に作られた作品としては情けない気もする。 いずれにしてもベッドシーンに時間を取られていることもあり、ストーリーは弱い。 日本版ビデオにはボカシが入る場面があるが、女優の前張がしっかり写り込んだカットもあるのがご愛嬌。 |