原題 ; THE RETURN OF SWAMP THING(1989) |
監督 ; ジム・ウィノースキー |
脚本 ; デレク・スペンサー、グラント・モリス |
音楽 ; チャック・シリノ |
出演 ; ディック・デュロック、ルイ・ジュールダン、ヘザー・ロックレア、サラ・ダグラス |
1作目をウェス・クレイブンが監督したアメコミ・ヒーロー物の第二弾。さすがに1作目のほうが(多少ではあるが)出来が良かったと思うが、テレビ放映のみでソフト化されていない。 むかしむかし、ある沼で財務省の役人が密造酒製造所を探していた。 一行を水中の怪物がつけて行く。やがて一人が行方不明となる。残されたのは帽子だけ。そこに怪物が現れ、残った連中に襲いかかった(ビデオパッケージには半ヒル人間ヒルドリアンとある)。 逃げ遅れた役人に襲いかかる怪物。彼を救ったのは緑色の怪人スワンプシング(ディック・デュロック)だった。 ヒロインのアビー・アーケイン(ヘザー・ロックリア)は人間より植物が好きな変わり者。 彼女の義父で沼地の地主のアントン・アーケイン博士(ルイ・ジュールダン)は秘密の実験室で助手のラナ・ズレル博士(サラ・ダグラス)、ボンクラのロシェール博士と共に不老薬の研究を重ねている。結果的には人間に動物のDNAを融合させて怪人を生み出しているだけ。 アビーは久々に義父を訪ねる。アーケイン博士は、アビーが母親と同じ遺伝子を持っていれば実験に使えると考え娘を歓待する。 嵐の日、留守番の子供たちがエロ雑誌を見ているとヒル怪人が襲ってきた。またしてもスワンプシングが登場。鉄パイプで死闘を繰り広げる。ヒル怪人がボンベを殴ったため大爆発。怪人は火だるまになって水中へと逃げていった。 スワンプシングの正体(1作目でアーケイン博士の魔手にかかりクリーチャー化したホランド)を知るアーケイン博士は捕獲を命じるが見つからなかった。 散歩に出て迷ったアビーは密造酒製造所に出てしまう。チンピラ二人に絡まれているところをスワンプシングが助ける。 「まあ、あなた植物なの」アビーはスワンプシングの姿に動じない。 スワンプシングは1作目の身の上話をして、義父の博士には近づかないよう忠告する。 そこに現れた博士の部下たちがアビーをさらい、スワンプシングを銃撃。最後は手榴弾で吹っ飛ばす。だがスワンプシングの細胞は生きていた。 警備員に襲われ股間を蹴って逃げるアビー。アーケイン博士が、研究のためなら助手の自分を犠牲にしても平気な冷血漢と知ったラナは、アビーにジープの鍵を渡す。 一度は博士の手下に捕まるアビーだが、バスタブで細胞から再生したスワンプシングに救出された。 もともと植物好きのアビーはスワンプシングと結ばれる(このシーンだけイメージとして元のホランドに戻っている)。 スワンプシングの写真を撮って儲けようと沼地に来た子供たちが警備員に捕まってしまう。叫び声を聞きつけたスワンプシングが警備員たちをなぎ倒す。 その間に今度はアビーが襲われて連れ去られてしまう。 ラナはロシェール博士を閉じ込め、アーケイン博士を若返らせるオペレーションを始める。 一方、スワンプシングは警備員を次々と倒して屋敷に侵入。 実験は失敗だった。ラナがスワンプシングのサンプルを入れ替えたのだ。裏切りを知ったアーケイン博士はラナを射殺する。 そこにスワンプシングが現れ、怪人化したロシェール(パッケージでは脳人間ブレインヘッド)との戦いが始まる。 ロシェールは倒したが研究所の自爆装置が起動してしまう。 爆発寸前、スワンプシングはアビー抱きかかえて脱出。アーケイン博士は置き去りにする。 吹き飛ぶ屋敷。一度は息絶えたアビーだが、スワンプシングの超能力で復活。抱き合う二人。植物化したアビーの足から花が咲くのだった。 二人の姿をカメラで撮ることに成功した子供たちだったが、フィルムを入れ忘れていた。ベタでおバカなギャグにこだわるジム・ウィノースキーらしい幕切れではある。 スワンプシングの不細工さはヘルボーイ、ハルクを上回り、悪魔の毒々モンスターと並ぶ汚系ヒーロー。でも実態は身体に花も咲かせる環境に優しい植物人間。 悪役のマッド・サイエンティストを1作目から引き続きルイ・ジュールダンが演じているが、いまいちインパクトに欠ける。 不老の実験もかなりいい加減で何やってんだか良く分からない。それでもジム・ウィノースキー作品としては、まとまったほうだと思う。 ビデオパッケージには他にも4体の怪人が紹介されているが、どれもちらりと写るだけ。@予算が足りなくて全身を作ることが出来なかった。A他の映画で使った着ぐるみを流用した。のどちらかではないかと思う。 ディック・デュロック演じるスワンプシングは1990年にテレビ・シリーズ化され、子供たちの人気を呼んだのか3シーズン続いたらしい。1991年にはアニメ版のシリーズも製作されている。 |