原題 ; TOP LINE(1988) |
監督 ; ネロ・ロサティ |
脚本 ; テッド・アーチャー、ロベルト・ジャンヴィッティ |
音楽 ; マウリツィオ・ダミ |
出演 ; ランコ・ネロ、デボラ・バリモア、メアリー・スタヴィン、ジョージ・ケネディ |
フランコ・ネロ扮する記者が、恐るべき秘密を知ってしまうイタリア製SFアクション。 カルタグナ駐在の酔いどれ記者アンジェロ(フランコ・ネロ)は、新聞社主で元妻のモーリンにクビを通告された。 アンジェロは知り合いのファニーに紹介され、彼女の恋人で猟師のパコが引き揚げた宝物を見に行く。 箱の中にあった書物は探検家ニクエサの日記であり、貴重な新資料だった。 アンジェロは親友の学者キンテロの紹介で、ハインリヒ・ホルツマン(ジョージ・ケネディ)という男に宝を売り込むことにした。 ホルツマンはジプシーの大量虐殺を行った戦争犯罪者。国宝の売買も違法行為である。 だが、キンテロは拷問された死体となって沼で見つかった。 アンジェロは単独でホルツマンと会見するが、すぐに追い返されてしまう。 調査を始めたアンジェロは、キンテロの最後の足取りを追って美術商に行きつくが、その美術商も殺されていた。 アンジェロはパコから、本当は宝を山の上で見つけたと聞きだし、彼とともにその山に登る。 二人は宝のあった洞窟の奥に、さらなる入り口があるのを見つけた。奥に進んだ二人は巨大な木造船を見つける。 船は15世紀のものと思われ、ニクエサらしき白骨もあった。 船の中には奇妙な部屋があり、突然振動を始める。 ひと稼ぎしようと企むアンジェロはパコに口止めした。 アンジェロがホテルに戻るとホルツマンの手下が待ち構えていた。アンジェロはなんとかその場を逃れる。 公道まで逃げたアンジェロは、通りかかった車を止めようとする。だが、運転手はホルツマンだった。 アンジェロはサボテンの生える荒れ地をトゲだらけになって逃げる。 ホルツマンは面白がってじわじわと追う。アンジェロは力尽きて倒れこむ。 力を振り絞って起き上ったアンジェロは製粉工場に逃げ込み、ホルツマンを粉にうずめて殺した。 洞窟にあったのは船ではなく墜落した宇宙船だった。ホルツマンはキンテロから奪った日記で、その秘密を知ったに違いない。 アンジェロはニューヨークの仲間に連絡して調査隊を送り込ませる。 やって来たクルーの一人が、地元の少年にリュックを盗まれた。森に逃げ込んだ少年が中身を調べると拳銃が隠されていた。 男は少年を殴り倒し、リュックを取り返すと何気ない顔で仲間たちのもとに戻る。 一行は軍にジープを停められ検問を受ける。アンジェロは殺人容疑で指名手配されていた。 アンジェロが逮捕されそうになると、二人のクルーが銃を取り出し軍人たちを撃つ。驚いて逃げ出そうとしたパコも射殺された。 倒れた軍人が機関銃を発砲、殺し屋の一人も倒れる。 アンジェロは地元のトラックに乗せてもらい逃走。生き残った殺し屋もトラックを手に入れて追ってきた。 アンジェロが荷台の卵をフロントガラスにぶつけたため、前方が見えなくなった殺し屋のトラックは崖を落下していく。 アンジェロはキンテロの研究を手伝っていたジューンにかくまってもらう。彼の指名手配がテレビでも報道されていた。軍人たちの死は事故でかたずけられている。 ニュースのロシア大使館映像にホルツマン邸で見た男がいた。ロシアも宇宙船についてかぎつけたらしい。 アンジェロはモーリンに助力を求める。アンジェロの処女作はモーリンの商才で大ヒットしたが、結婚は失敗。アンジェロは2作目以降ろくなものが書けなくなっていた。 アンジェロとジューンは村で一人の男に襲われる。村人が殴りかかっても、男はびくともしない。 二人は花火工場に逃げ込む。男が構わず発砲したため、花火に引火。男は爆発に巻き込まれる。 だが、男は顔が崩れて片目が飛び出しても平然としていた。男の正体はアンドロイドだった。 さらに男が追ってくる。二人は納屋に逃げ込む。 男は扉を破って侵入してくる。二人は2階の窓から脱出した。 二人は牛の囲いに突き当たる。アンジェロが牛を放った。 男は一瞬身構えるが牛は横を通り過ぎた。油断してアンジェロを追おうとした男に、牛が背後から体当たり。さしものロボットもバラバラになった。 あんなもの日本人にも作れない。アンジェロがつぶやく。地球人が造ったものではないのだ。 夜になり二人はモーリンのクルーザーに乗り込む。乗組員のホセは、昼間のロボットと同じ顔をしていた。 アンジェロは斧でホセの首を切り落とす。切り口から火花を吹いて倒れるホセ。 モーリンがアンジェロとジューンに銃を向ける。モーリンは粘液を滴らせ不気味な姿に変身していく。 「我々はこの地球でお前らの先輩だ」モーリンは宇宙人だった。古代から地球に住みついていた彼らは、地球人に化け、影から人類を支配しているのだ。 モーリンが舌を伸ばし、アンジェロの首を締め付ける。ジューンは銃でモーリンを撃った。 「あなたはもう逃げられない」モーリンは言い残す。 やがてアンジェロとジェーンの姿がジャングルの奥地、インディオの部落にあった。アンジェロはコツコツと原稿を書き、いつか再び宇宙船が墜落する日を待ち続けるのだった。 低予算だし、スマートな演出とは言い難いが、それなりに見せ場が用意され退屈しない作品。 脚本はやや大味で、次々と現れる悪役が裏でつながっているのかいないのか、良く分からない。 まあ、その場その場のアクションを楽しめれば十分といったイタリア映画らしい作りの娯楽作ではある。 |