原題 ; FOUR FIIES ON GRAY VELVET(1972) |
監督 ; ダリオ・アルジェント |
脚本 ; ダリオ・アルジェント |
音楽 ; エンニオ・モリコーネ |
出演 ; マイケル・ブランドン、ミムジー・ファーマー、ジャン・ピエール・マリエル |
ダリオ・アルジェント監督、初期のサイコ・サスペンス、ちょっと泥臭い演出だけど「サスペリア」以降のこけおどしなホラー映画より好き。 この時代の作品には犯人を示す映像の仕掛けが施され、トリッキーな謎解きが用意されている。 売り出し中のドラマー、ロベルト(マイケル・ブランドン)は、つきまとった男を誤って刺し殺してしまう。 その後、脅迫電話がかかるようになり、ロベルトは妻ニーナ(ミムジー・ファーマー)とともに不安な日々を過ごす。 メイドのアメリアは真犯人を知り脅迫するが殺されてしまう。 ロベルトを脅した電話の主は殺されたはずの男だった。 ナイフに仕掛けがしてあったのだ。 男は、本当の殺人が起きたことで犯罪から手を引こうとして殺される。 ロベルトが雇った探偵は精神病院で意外な真相を発見するが、やはり殺されてしまう。 さらにロベルトの元を訪れたいとこのダリーも犠牲となる。 警察が網膜から被害者の見た最後の光景を映し出す実験をダリーの眼球に行ったところ、映し出されたのは4匹の蝿だった。 銃を持ち犯人と対決する覚悟を決めたロベルトの前に現れたのはニーナだった。 その時、ロベルトは、ニーナがしている虫のペンダントに気づく。 ダニーが最後に見たものは揺れ動くニーナのペンダントだった。 ニーナは子供の頃、父親に虐待されており、死んだ父親の代わりに父親に似ているロベルトを復讐の対象にしたのだ。 襲いかかるニーナを、ロベルトは射殺するのだった。 余談その一=ミムジー・ファーマーは美人なのだが、ちょっと神経質そうな雰囲気のせいかサイコ映画への出演が多く、よく襲ったり襲われたりしていた。 余談その二=エンニオ・モリコーネは猟奇サスペンスに甘美なメロディのテーマ曲をつける手法を度々用いているが、本作はその代表作と思う。滅多にないほど美しい曲に仕上がっている。 |