ビリー・ザ・キッド/21才の生涯 (PAT GARRETT & BILLY THE KID;1973) CDアルバム(輸入) 出演もしたボブ・ディランが手がけたサントラ盤。 1曲目「MAIN TITLE THEME(BILLY」)は、ギターとバンジョー(多分)の掛け合いによる美しく物悲しいビリーのテーマ。 3曲目「BILLY1」は序盤でハモニカがの演奏がメロディーを取り、ボブ・ディランのヴォーカルへと移っていく。 4曲目「BUNKHOUSE THEME」はボブ・ディランとキャロル・ハンター演奏とクレジットされており、ギター同士の掛け合いが楽しい。 5曲目「RIVER THEME」は物悲しいハミングが印象的な小品。 6曲目「TURKY CHASE」は、このアルバムで唯一アップテンポな明るいイメージの曲。メロディーはフィドルが担当している。 7曲目は名曲「KNOCKIN'ON HEAVEN'S DOOR」。題名は忘れたが、この曲の入っているボブ・ディランのアルバムはどれか、と談議している映画があった。リフレインが印象的なので長い曲のような気がしていたが実際には2分半程度だった。 8曲目「FINAL THEME」ではリズムとベースが重厚な印象を与えており、西部の広大さや時代の変遷を感じさせる曲になっている。 9曲目「BILLY4」はヴォーカル曲。メキシコシティで録音と注釈がついている。切々と歌い上げるボブ・ディランのヴォーカルが印象的。 ラストを飾る10曲目「BILLY7」もヴォーカル曲。スローバラードで、ちょっと凄味をきかせた歌い方をしている。2分強程度の小品。 哀愁を感じさせる曲調のものが多く、映画自体と同様に去り行く西部開拓時代とアウトローへの鎮魂歌になっているという印象を受けた。 アルバム全体のランニングタイムで35分強程度なのだが、聞きごたえのある作品になっている。 弾丸を噛め (BITE THE BULLET;1975) CDアルバム(輸入) 作曲はヴェテランのアレックス・ノース。 1曲目「OVERTURE」は、いかにも西部劇らしい、ちょっとエルマー・バーンステインを思い出させる楽曲。 2曲目「THE FOAL」は物静かな曲で、3曲目「THE RACE」は対象的に賑やかな曲となっている。 5曲目「MISS JONES」は、キャンディス・バーゲン演じるヒロインのテーマ曲。流れるようなリズムの華やかな曲になっている。 7曲目「NIGHT PAUSE」と10曲目「RESPITE]はギター曲。民謡っぽいメロディーを静かに弾いている。 9曲目は、有名な民謡(「草競馬」だったか)を取り入れてデキシー風の賑やかな曲に仕上げている。 13曲目「BITE THE BULLET」は、映画全体のテーマ曲のようなタイトルだが、前半は無旋律の情景音楽。テーマのメロディが奏でられるのは、ごく一部。 15曲目「THE WINNER」も、無旋律で極限状態が描写されている。 17曲目「PRISONERS」は、題名のイメージとは違いカーニバルのジンタのような曲。 18曲目「END TITLE」は、1分半弱のしっとりとした小品。ラスト十数秒だけが派手になって大昔の映画の幕切れみたいな感じ。 19〜23曲まではメキシコでの音源とある。酒場で歌われるマリアッチとか、追加で録音した曲などではないかと思う。21曲目の「MEXICAN DANCE#1」が、いかにもラテン系な楽しい曲に仕上がっている。 24〜27曲は実音として使われたマーチ曲と思う。作曲アレックス・ノースと記されているが24曲目はスーザの「星条旗よ永遠なれ」。他の曲も既成曲のような気がする。 ボーナストラックを含めて1時間を越えるアルバム。 オールド・ハリウッド・タイプの作曲家だと思うので、少々古くさい印象は否めないが、丁寧な仕事ぶりの作品になっている。 |