ヴェンジェンス級降下船 戻る
飛空戦闘空母?
水上戦艦が話題になったある時、空飛ぶ戦艦・・・つまり降下船の一種・・・を作ったほうがルール的にも世界観的にも手っ取り早いのではないか、といった話題が出ました。これは、その時にミッキーが書いたものにミドリの雑魚さんのレスを加え、加筆訂正したものです。
技術レベルはスタンダード、すなわち3025年代でも生産可能な技術レベルで、ルールはエアロテックU(海外ルール)を基準としています。
まずは、基本の確認と言う事で、オフィシャルにある通常技術の空力型降下船のデータをご覧ください。
ヴェンジェンス級降下船
総重量:10000トン
形態:リフティングボディ
設計年代:2782年
技術基盤:通常
全長:234m
全幅:96m
全高:20m
安全推力:2G
限界推力:3G
燃料:500トン(2000ポイント)
巡航時(1G推力時)消費燃料:1.84トン/日
装甲:
前面14(140)
左右側面15(150)
後方18(180)
武装:
PPC 2
LRM20 4
LRM10 1
AC5 3
LL 5
ML 16
弾薬 15
気圏戦闘機40機、
小型飛行機3機(200トン×3)
お値段:3億5千万コムスータービル
1任務レンタル料:5百万コムスタービル以上
ううむ・・・戦艦の例として出そうと思ったのですけど、1万トンの空母では、軽装甲軽武装で参考になりませんね・・・1400トンのアヴェンジャー級のほうがよっぽど装甲と武装が充実しています。
それはそうと、これだけでもいろいろすごいことがわかります。
例えば、搭載機数と重量の比率です。
アメリカの空母ジョン・F・ケネディ(キティホーク級4番艦)は基準排水量6万1000トンもあるのに搭載機数が78機しかありません。ニミッツ級原子力空母は基準排水量8万1600トン、搭載機数78機です。
最大百トンの気圏戦闘機と交換部品50トン×40機=6000トンも搭載できることを合わせて考えると、いかにすんばらしい搭載能力なのかが良く分かります。
現代の空母と同じ排水量なら、244機とか326機とか搭載可能ということになります。おそろしや・・・
価格は3億5千万Cスタービル。1Cビル=1000円と考えた場合、お値段は3千5百億円・・・高い。けど、この性能なら妥当なものなのでしょうか・・・?
でもって、一番の驚異が、この空母、実に3Gもの加速が可能だって事です! しかも、戦略移動である1G加速をするだけなら、271.7日も加速可能です。おおざっぱな計算ですが、1秒10メートルの加速を上記の期間した場合・・・271.7×24×3600×10÷1000=秒速23万4748.8キロメートルに達します。つまり、光速の78%程にまで加速可能・・・ホンマかいな(^_^;)
気圏戦闘機ベイに予備燃料タンクを積み込んだら一体どれだけ加速できるのでしょう・・・ちょっと、考えたくありません(^_^;)
ちなみに、似たような加速が可能なウォーシップ(10万トン〜250万トン、ジャンプ可能な戦闘用宇宙艦)の建造技術は、バトルメックよりも遥かに昔の技術で建造可能です。3025年にでも、建造しようと思ってやってやれないことはないのです。ただし、ものすごい費用がかかるため(最低強襲メック数百機分のお値段)、実質的には不可能なのですが。
それと・・・燃料タンク1.84トンで丸一日1G加速ができる1万トンの艦船ってなんなのでしょう・・・いやまあ、燃料タンクの重量は燃料タンクの重量で、ルール上燃料には重量がないそうですから、実際にはもっとずっと大量の燃料を噴射しているのでしょうけど・・・(AEROTECH2、45P:デザートグッピーさん)
さて、今回のお題は空飛ぶ戦艦です。ですから、軽装甲軽武装では意味がありません。そこで、装甲や武器をもうちょっと増やして見ましょう。
重量は・・・搭載戦闘機を20機に減らして、その分を武装にまわして見ましょう。
3000トンが浮きますので、装甲を1000トン分、1万6千点ほど貼り付けます。各面4000点ずつ装甲を増加しましょう。
前面装甲値は4140点、左右側面装甲値は4150点、後方装甲値は4180点になります。
おっと、ここでミドリの雑魚さんからちょっと待ってコール!
ミドリの雑魚さん>>航空機型降下船の装甲の限界重量はSI×4.5、ヴェンジェンス級降下船のSIは7で、これはおそらく各面の限界装甲でしょうから3150点の装甲が限界かと思います。これもなにかおかしい気がしまくりですが。あ、そうそう9500t〜12499tの航空機型艦船の1tあたりの装甲は12点ですよ。
ふむふむ・・・となると・・・装甲1000トン分で1万2000点ですか。では、各面に3000点ずつ増加しまして・・・
前面装甲値は3140点、左右側面装甲値は3150点、後方装甲値は3180点になります。
左右側面は限界装甲、後方は30点オーバーですね。では、後方から前面に10点移動して、のこり20点は端数と言う事で切り捨てちゃいましょう。
残り2千トンで武装をとなると・・・そうですね、粒子砲を78門ほど増やしましょう。そして、これを砲台にすえつけましょう。放熱器と砲台重量込みで1466トンです。
この追加された放熱器で中口径レーザーを撃つと260門ほど同時発射できますね。260トンです。ここまでの合計で1726トンですか。
まだ274トンも余っていますね・・・じゃあ、マシンガンを200門ほど積みましょう。100トンです。弾薬は34トンもあればいいでしょうか。
残る40トンは、増える砲手用の寝室にでもまわしましょう。
おっとここでもミドリの雑魚さんからちょっと待ってコール! いやはや、慣れないルールを使って検証する身としてはありがたい限りです! こういった助言によってなんとかまともなコラムが書けるのですよね。
ミドリの雑魚さん>>後計算していないので自信がないのですが、火器限界を遥かに超えていないでしょうか? 火器管制の追加重量が計算されていないと思います。 これはウェポンベイとは別に火器の射程内に備えられる限界数のほうです。
むむ・・・? 良く分からない。ルールブックを読み直してみましょう・・・
P48武器搭載限界・・・降下船や航宙艦は各射界毎に12個まで・・・それを超えると2倍までで+10%、3倍までで+20%4倍までで+30%重量が必要・・・
P10射界・・・空力型降下船の射界は前面、背面、右翼、左翼、右翼背面、左翼背面の6つですか・・・
となると、合計72門までなら余計な重量は必要なし、144門までなら10%余計に必要、216門までなら+20%ですか。
31門(124トン)+78門(546トン)+260門(260トン)+200門(100トン)=569門・・・
7割分の余計な重量が必要(汗)
で、では、10%の余分な重量を使用するというかんじで、144門までと言う事にして・・・再設計してみましょう。
武装にまわせる重量は2139トン。基本放熱能力121点ですか。
放熱機個800個 800トン
PPC 90門 630トン、
LRM20 5門 50トン
AC5 5門 40トン
ML 20門 20トン
MG 20門 10トン
小計 140門1550トン
追加重量10%で155トン、PPCの砲台63トン、弾薬が・・・282トン(弾薬庫重量含む)で小計500トン。
残る89トンは、砲手用の寝室や食料庫にでもまわしましょう。これも、ミドリの雑魚さんの助言によるものです。歩兵の1個小隊5トンよりは大分広くできるはずです・・・
ミドリの雑魚さん>>最後に砲手用の寝室だけではなく、食料用・弾薬用のカーゴベイも追加しておいたほうがよろしいでしょう。通常スケール火器6門ごとに砲手一人ですから、90人も砲手が増えてますし。
・・・多いですねぇ・・・。
さて、そうなると・・・
ヴェンジェンス改級降下船
総重量:10000トン
形態:リフティングボディ
設計年代:−
技術基盤:通常
全長:234m
全幅:96m
全高:20m
安全推力:2G
限界推力:3G
燃料タンク:500トン(2000ポイント)
巡航時(1G推力時)消費燃料:1.84トン/日
気圏戦闘機20機、
小型飛行機3機(200トン×3)
前面装甲値 :3150点、
左右側面装甲値:3150点、
後方装甲値 :3150点
放熱能力921点 800トン
PPC 90門 630トン、
LRM20 5門 50トン
AC5 5門 40トン
ML 20門 20トン
MG 20門 10トン
追加重量(10%)155トン、
PPCの砲台 63トン、(え? 降下船に砲台をつけられるのかって? さあ? きっと気分です(笑))
弾薬・・・282トン(弾薬庫重量含む)
人員・・・空母として気圏戦闘機をきちんと運用するからには40人の気圏戦闘機パイロット、40人の整備兵と200人の助整兵、これらを支援するコック、医師、事務官などが必要だったはずで、さらに操船要員や砲手まで考えると、最低400人くらいは乗っている・・・?
うむ、見事な軽攻撃空母の出来上がりですね。
※現代の空母ですら10万トンくらいあるのですから、軽空母ですよね?
さらに、空力型降下船の最大である3万5千トンになると、これが全て3.5倍近くになるわけですね。(武装の増加率は少ないでしょうけど)
最低10万トンからのウォーシップとなると、もっとすごいことになりそうです・・・