偵察分隊における各種問題点の定義其の一 投稿日 1月23日(日)20時17分 投稿者 ロックウッド削除
R・Rは前線への偵察を行うため各自の荷物を整理している部下を前にして、、考え込んでいた。
それというのも新任のスキマー分隊長であるカサンドラ・カーリエン少尉のことだった、R・Rは三日前にクロフォード中佐に呼ばれたことを思い出していた。
「お呼びですか中佐!」
心なしか嬉しげなR・Rの声が中佐の執務室に響く、新任の少尉が来ることを聞かされていたからだ。
R・Rは偵察兵としての腕こそ優秀だが事務処理などのいわゆるデスクワークは大の苦手だった。
だがもうタイプライターの前で文面をあれこれ考える必要は無くなる、少なくともその機会はぐっとすくなるはずだった。
「ああ新任の少尉が君らが偵察に言っている間に着任したからその紹介をと思っていたんだが、、」
なぜかクロフォード中佐は言葉を濁した。
「どうしました中佐?」
「いや、、その格好どうにかならんのか?」
いまのR・R、、いや偵察分隊の格好を説明すると1週間もの間連続して偵察に出ていたせいかひげは伸び放題、しかもどこか据えたような臭いを発していた。
「はあ、、まあ臭くなるので風呂に入りたいのもやまやまですが、、あれ?今まで中佐そんなこと気にしましたっけ?」
「いや今に解るよ(にやにや)」
まるで面白い悪戯を思いついたような中佐の表情が気になったもののR・Rは偵察分隊全員を風呂に入れてひげを剃らせてから一人再び執務室へと向かった。
「ロックウッド曹長入ります!!」
部屋にR・Rが入るともうすでに新任の少尉は来ていたのか見なれない栗色の髪が目に入った。
「ああ、カサンドラ少尉、彼が先任のロックウッド曹長だ」
ふりかえった人物をR・Rは何故か足元から見上げていった。
(うん?靴のサイズが以外と小さいのぞ、、あれ?腰がくびれてるような?、、??胸が膨らんでるような、、、)
誰がどう見ても女性が、しかも美形に入るであろう女性が立っていた。
「始めまして、私はカサンドラ・カーリエン、えっと少尉です。」
「、、、、はあ、、、、どうも、、、、」
R・Rは凍り付いていた、と思うといきなり中佐を部屋の隅に引っ張っていって内緒話をしようとした、、ハッキリ言って大の大人二人がそんなことをするとすさまじく怪しい、、
「どう言うことですか、、あれは私には女性に見えますが?」
「いや右から見ても左から見ても立派な女性だろうが、、しかも美人だろう?」
「、、、(絶句)、、本気ですか?」
「彼女は士官学校を優勝な成績で卒業したエリートさんらしいぞ、いいじゃないか華ができて」
R・Rはどうせ何を言っても無駄なのだとでも思ったか考えを変えた。
(そうだ優秀であれば性別など関係ない!!、、はずだ!?)
「じゃあカサンドラ少尉、後は曹長に聞くように、曹長後は頼んだぞ。」
「わかりました」
「イエッサー!では少尉、偵察分隊のメンバーを紹介しますのでどうぞこちらへ」
そういうとR・Rとカサンドラを偵察分隊の面々が居るはずの部屋へつれていった、その途中R・Rはカサンドラの大まかな性格を知ろうとした。自分達の隊長となる以上少しでも性格や考え方を知っておきたかったのだ。
「少尉殿、特技などはなにを?」
「あ、私カサンドラで良いですよ(にっこり)、特技ですか、えーーと」
(、、「カサンドラで良いです」だあ?そんなんで士官を呼べるか!だいたい特技でそんなに悩むなよ、、(涙、、)
「そうそう私お料理得意なんですよ、あとは特技じゃないですけどこの髪とか自慢なんです。」
「、、、(絶句)はあ、、さいですか、、」
たしかにカサンドラの髪は綺麗だろう、腰にとどくとまで、とはいかなくともけっこうな長さだった、、しかしどの世界に料理が特技の偵察兵がいるのだろうか?
おまけにその髪は縛ってもいなかった、引っ掛けたらどうするのだろう?
(まずは髪を縛るか切ってもらうかしなくてはいかんな、、しかしどうやって切り出せば良いのだろう、、だいたい私は女性が苦手なんだ、、なにか中佐に嫌なことでもしたのだろうか、やっぱりこないだリリム大尉に試食を頼まれた時にうまいと言ってしまったがまずかったのだろうか?あの後中佐に持っていったらしいし、、いやまてよまだ、、(以下無限ループ)
どうもR・Rはどつぼにはまると帰って来れない人らしい、、それに気づいているのかいないのかカサンドラは得意な料理の話をし始めた、R・Rが聞いても全く理解できない話だったろが、、、
この後両人とも自分の世界に入ってしまい基地を仲良く行ったり来たりしていた姿を複数の兵たちが目撃したという。

続く

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セイちゃんの受難 宿敵の策謀  後編 投稿日 1月14日(金)22時16分 投稿者 ミッキー削除
 惑星カウツVの駐屯メック部隊基地。そこの、下士官用宿舎の一室に、黒髪に黒い目、色白の純和風美人が帰ってきた。彼女の名はユミナ。マディック大尉とは浅からぬ縁ある女性である。
 「ふう・・・」
 ため息を一つ吐いて、ベッドに横になる。2段ベッドが一つと、小さな机と椅子。他には物を収納するキャスター付きの収納箱が数個有るだけの部屋である。あとは、大きなトランクが二つ。数日以内に、別の部屋を用意してもらえるよう頼んでみる、とマディックはいっていたが・・・
 「あの子、あんまり変わってなかったわね・・・良かった・・・」
 ポツリとつぶやく。はしゃぎまわるセイに付きまとわれて、満更でもない様子だったマディック。今夜、セイはマディックから離れたくない、といっていた。自分もマディックの部屋に行きたいと思ったのだが、それはさすがに困るという。同僚がいるのだ、といっていた。まだ、修理が終わった宿舎への引越しが終わっていないのだという。仕方がないので、ユミナは一人でこの部屋に帰ってきた。セイは、シュミレーターに夢中になって、ユミナの事などまるで眼中になくなってしまったのだ。少し、寂しい。でも・・・
 引越し・・・それが済めば、3人で暮らせるようになる。
 ユミナは、思い切った行動に出て良かった、と思った。
 もう、寝ようか? 今日は、実に疲れた。マディックと再会を喜ぶ暇もなく、セイにさんざん引っ張りまわされたのだ。 
 お風呂は、既に済ませている。基地内に数箇所有る、妙に豪華なお風呂に入ってきたのだ。そういった施設があるせいか、この基地の個室には、バス・トイレのついている部屋は極少数だという。
 そんな取り止めのない事を考えていた時、部屋の外には、彼女とセイの宿敵たるガーディアンエンジェルズの一人が近づいていた。
 
 「ふふふふ・・・将を得んと欲すればまず馬を射よ。名言ですわね・・・もう、逃しませんわ・・・ふふふふ・・・」
 
 ほくそ笑む宿敵が無防備なユミナに迫る! 
 マディックはセイと遊びほうけている! 危うしユミナ!!
 <<? 
 
コンコン、と、ドアが叩かれた。
 「はい、どちら様でしょう?」
 「今晩は。ユミナさんですね? 夜分遅くすいません。私は、火力小隊長のマルガレーテ中尉です。」
 不意の客は、恒星連邦に所属する傭兵部隊に支給される軍服を一分の隙もなく着込んだ美少女だった。階級章は、確かにメック小隊を指揮する中尉の物である。
 「まあ・・・貴方のような若い女性が? いえ、失礼しました。」
 思わず疑問を口に出してしまったユミナは、慌てて謝った。
 「いえ、気にしなくて結構ですわ。実際、今年士官学校を出たばかりですものね。」
 そう言って、にこりと笑う。ユミナは、この若い中尉に好感を持った。
 「それで、一体どのような御用件で?」
 「はい。実はですね、私たちの小隊で、貴方の息子さんのセイ君を、従卒として雇いたいと思いまして。隊員達もみんな、セイ君がとても気にってしまいまして、是非にといっているんですよ。」
 「まあ・・・」
 ユミナは、早くもセイに部隊員としての仕事が回された事を素直に喜んだ。ブラッドハウンド中隊のように、家族や郎党を引き連れて惑星を渡り歩く部隊には、余剰人員をただ養っておく余裕はあまりない。メックウォリアーの妻でさえ、まかない等として仕事を与えられる事がしばしばである。当然、子供も次代の兵士として厳しい訓練と学習を行う傍ら、様々な雑用を与えられる。だが、部隊に到着してすぐにメックウォリアーの従卒というきちんとした役割を与えられるとは、願ってもない事だ。メックウォリアーの身の回りの世話をしつつ、様々な訓練を優先的に受けさせてもらえたりもする。
 「でも、あの子に勤まるでしょうか?」
 それでもユミナは、母親として当然の心配をした。
 「大丈夫ですよ。セイちゃんが聡明な子だというのは、すでに良く知っています。私達とも顔見知りですし、知らない人達の所に行くよりは良いですよ。私達も、手取り足取り仕事を教えますから。」
 「そうですか・・・」
 その後、二人は細かい契約内容についての話題に移っていった。大人の兵士並の給料と、彼女たちが契約満了に伴ってこの星を去る最に契約の更新をするかいなかの選択権、訓練費用などの負担をガーディアンエンジェルズ小隊が出す事など等。どれも、文句の付けようのない条件で有る。
 「では、こちらにサインを。」
 「いえ、でも、マディックにも相談しませんと・・・」
 「あら、セイ君の親権は、マディック大尉には有りませんわ。セイ君を認知するとの書類すらまだ提出していませんし。法的には、貴方しか権利を持っていません。それに、これ以上の好条件なんて有りませんわ。マディック大尉も、反対なさるはず有りませんでしょう?」
 「ええ、まあ、確かに素晴らしい条件ですけど・・・」
 「こちらがこれだけの誠意を見せましたのに、まだ躊躇なさるのですか?」
 マルガレーテが、疑われている事への失望と・・・少しの非難を込めた目つきをする。ユミナは、自分がとても悪い事をしているような気分になった。
 相手は、中尉なのである。この辺りはやはり、軍人社会で育った以上、仕方ないだろう。
 「そうですね。マディックもセイも、反対しないでしょう。では・・・」
 さらさら。ユミナは、2枚の書類を良く読んだ後、両方にサインした。すぐにマルガレーテも双方にサインし、一枚ずつ保管する。
 「では、明日8時にセイ君を第3会議室によこしてください。まだ部隊の教育部のほうでの手続きが済みませんので、勉強は私達が見ますから。」
 「まあ、中尉さん達が直々に!?」
 「ええ。教育は引き受けると契約しましたから(にっこり)」
 「まあ・・・それでは、セイをよろしくお願いします(ああ、なんて良い方達なんでしょう。セイは幸せだわ)」
 
 ユミナは知らなかった。ガーディアンエンジェルズ小隊の面々が、セイにしている対応を。
 ユミナは気付かなかった。彼女の叔父達を殺したのが、目の前の少女である事を。
 かくして、セイの受難の日々が本格的に始まるのである。
 

 
 
 ユミナは、守護天使小隊=ガーディアンエンジェルズという、同じ意味の部隊名である事は気付きました。ですが、彼女たちが宿敵であるとの可能性は全く考えていません。
 理由ははいくつか有ります。
 まずは、エリート級の実力者であるツェルメロ兄弟を倒したからには、敵はよほどの凄腕であろうとの思い込み。
 殺したのは、独立愚連隊貴下の、守護天使小隊という「ライラ正規軍の部隊」であるとの情報。
 である以上、恒星連邦の傭兵部隊である筈がないとの思い込み。
 これだけの根拠が有るのです。同じ意味の部隊名など、山ほど有るんですから、疑ったりはしなかったんです。
 
 ですが、もっと大きな理由が有ります。「プレイヤーキャラであるマディック大尉には宿敵の特徴がない」からです。今ばれたらマディック大尉に・・・ひいては部隊全体に多大な被害が及ぼされます。そこまでの効力は宿敵の特徴にないと考えるからです。
 
 また、セイとユミナが宿敵で苦労するのは、二人がPCとして使用可能になってから・・・つまり、150点の作成点で制作したくらいまで技能と能力値が上昇してから、というのもあります。
 セイちゃんは、まだ技能も能力値も中途半端ですからね。
 え? それなのに、なんでセイが散々な目に有ってるかって?
 いやまあ・・・え〜〜とえ〜〜と・・・
 そうだ! セイがPCとして使用可能になった時、深みの出る設定にするためですよ、きっと。 成長後に再びであった守護天使小隊と激しく戦いながら、セイは叫ぶんでしょう。
 「なんで、なんで、お姉ちゃん達がおじさん達を!! ボクは・・ボクは・・・どうすれば良いのさ〜〜〜!!!!(涙)」(泣きながら激しく戦い合う)
 
 <<しかし、プレイ開始前にこれだけの冒険?をしているからには、セイちゃんの作成点を少し多くしても良いような気がする。どう思います? みなさん?

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聖ちゃんの受難  宿敵の策謀 投稿日 1月13日(木)21時32分 投稿者 ミッキー削除
外来者用のロビーの片隅に、メックの操縦シミュレーターが数台置いてある。基地訪問者に開放されている、有料のシミュレーターだ。セイは、基地に到着してから、毎日これをする事を日課にしていた。しかし、有料であるために、今までは短時間しか出来なかった。ところが、今日は基地の奥にある・・・基地のメックウォリアーとその候補が自由に使用できるシミュレータで訓練していた。父が連れて来てくれたのだ。
 外来者用のとちがって、随分と汚く、変な匂いがしたのでセイは驚いた。しかし、父の説明によって、このシュミレーターのほうがはるかに素晴らしい物である事を、セイは知った。これは、本物のメックの操縦席なのだ。本当にメックに組み込んで使用する事も出来るという。あまりに古くなって、戦闘の衝撃に耐えられるか不安になった物を流用しているという。
 セイは、画面の中のマローダーに粒子砲を撃ち込みながら聞いた。
 「ねえパパ。この操縦席、なんてメックのだったの?」
 後ろの予備シートに乗ったマディックが、ちょっと首をかしげて答えた。
 「寄せ集めて作ったのだからなあ・・・。しかし、その操縦管はシャドウホークのだな。このパネルは多分グリフィンのだ。150年くらい前に製造されたバージョンだと思うが・・・」
 ズシン! 操縦席がゆれる。マローダーの粒子砲とオートキャノンが、仮想空間のグリフィンに当たったと判定されたのでゆれたのだ。表においてあったシミュレーターとは比べ物にならない衝撃だ。
 「すごい衝撃・・・」
 「全身のマイアマーなんかを制御する計算をしなくても済むからな。その分で、衝撃を計算して、この操縦席を動かしてるんだ。本当の戦闘ではもっとすごい衝撃が来るぞ。・・・右だ!」
 「わわ!!」
 ドカドカドカ!!
 キュウウウゥゥゥンン・・・・
 操縦席が、横倒しになる。転んでしまったようだ。
 「ええ!?」
 「ほら、さっさと立て。遼機に援護を頼むから。」
 マディックが、後方の座席の制御卓を叩く。教官が候補生を教える時のために、後部座席には制御卓がついているのだ。
 「えい! えい!」
 「セイ、馴れないうちは、まず頭で立とうと考えるんだ。メックをロボットと思うな。自分の体と思え。」
 「う、うん。」
 横の画面には、マローダーを翻弄するフェニックスホークの勇姿が映っている。
 ズシン!
 一端垂直になりかけた操縦席に、再度衝撃が走った。また、横倒しになる。
 「あ〜〜〜ん、パパ〜〜〜〜(泣)」
 「・・・ま、この年じゃあ、こんなもんかな・・・」
 セイは、まだ10歳である。神経感応ヘルメットを調整するだけで一苦労だったのを思い出して、マディックは苦笑した。セイの言動の一つ一つが可愛い。父親というより、年の離れた兄のような気分だと、マディックは思った。
 
 
 そのシュミレーターを監視する、一つの人影が有る。内部の様子が分かるように儲けられたいくつかの窓から覗くのではなく・・・操縦席の激しい動きから、もうしばらくは訓練が終わりそうにない事を確かめた人影は・・・腕の小型通信機を起動して通信を送った。
 「こちらB。目標Sを発見。現在目標は、シミュレータールーム。もうしばらくは、メックの操縦訓練を行う模様。Fが同行しています。」
 「こちらM。了解しました。先程Cから、目標Mが巣穴に帰ったとの報告を受けました。これから作戦を開始します。」
 「了解。私は、しばらくこちらの監視を続けます。」
 「事態に変化が有りましたら知らせてください。以上」
 マディックとセイは、この怪しげな看視者の事にまったく気がつかないで、シミュレーターを続けている。二人に忍び寄る、怪しい陰謀! その正体とは何か!? 以下次号!
 
 ちなみに、シミュレーター室の辺りにいる者達はみんな、小学生じみた容貌にジャンバースカートという目立ちまくる姿のため、全員気付いてるぞ!!
 知らぬは本人ばかりなり!?
 
 

 Mー鈴木さんへ。ユミナの年齢、あの夜に16歳相当にしたいんですが、良いでしょうか? そうすると、ユミナの今の年齢が27になるんです。23と30では嫌なようでしたから、こちらの年齢設定はいかがでしょう?
 
 それともう一つ。マディックの誕生日ですが、いつにします?
 セイちゃんは10歳になったばかり、マディックはあと2ヶ月弱としていましたが、マディックの成人式から2ヶ月後にセイちゃんの命が始まったとすると、誕生日をほぼ同じに出来る事に気付いたんですが・・・
 
 その他の皆さんへ。
これの続きは・・・明日にでも書きます。お楽しみに。

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再投稿:聖ちゃんの受難  着替えはお好き? 投稿日 1月10日(月)01時08分 投稿者 ミッキー削除
先日行われたチャットで、SSを一部訂正する事になりました。最も重要なのは、冒頭のマディック大尉の強行偵察任務が遅れた理由です。マディック大尉がわざと任務を長引かせていたというものから、クリタの部隊が本当に何かやらかしているからになりました。よろしくごひいきのほどを。
 

 なんとかクリタの基地も破壊し、メックの修理も順調に進んでいた頃。降下船オヴィンニクが、物資を運んで帰ってきた。だが、同時に騒動の種も運んできたのである。どんな対応をしたらいいか悩むマディック大尉は、幸か不幸か任務によってまだ会えていない。そんな時、彼の息子には、恐ろしい魔の手(笑)が伸びようとしていた!
 
 
 父親を探して基地の中をうろつくセイは、ふと、会議室から出てきた人影と目があった。その人は女の人で・・・自分をまじまじと見ると、感嘆の声を漏らした。
 「うわあ・・・かっわいい! どうしたの? 坊や?」
 基地の中には不似合いこの上ないどピンクのドレスを着た美少女が聞いてくる。白い肌、ウェーブした長い金髪、大きな青い目とあいまって、巨大なフランス人形を思わせる。それを見て、セイは目を見開いた。自分が、厳めしい軍事基地の中にいるのではなく、どこかのしゃれたデパートにでもいるような気分がしたのだ。
 「どうして奇麗なお姉ちゃんがこんなとこに居るの?」
 子供は正直だった。
 この一言でセイは、マルガレーテのお気に入りになったのである。
 「あら、そんな・・・(キャン!) お姉ちゃんはね、メックウォリアーなの。だから、この基地に居るのよ。」
 「ふわあ・・・お姉ちゃんみたいにキレイな人がメックウォリアーなの!? すごいや!」
 子供の、なんの邪心もない言葉に、マルガレーテはますます機嫌をよくした。
 「もう! この子ったら・・・ それで、どうしてこんな所に居るの? 名前は? お姉ちゃんに話してごらん(にっこり)」
 「うん。ぼくね、セイっていうの。パパを探してるんだ。パパもメックウォリアーなんだよ!!」
 セイは、胸を張って答えた。パパは仕事が忙しいとの事でまだ会えていない。でも基地の人に何度も聞いて知っている。自分の父が大尉と呼ばれていること。一人で一個小隊を相手に一歩もひかないすごいメックウォリアーであること。セイは、実に誇らしかった
 「パパ? 誰かしら?」
 マルガレーテは首をかしげた。今、この部隊は再編成の最中だ。部隊の郎党の中から使えそうな者を選び出し、訓練して配属する。アージェンタムで雇い入れたメックウォリアーも居る。4ヶ月の訓練期間を経て、ようやく一人前と言えるほどの腕前になった郎党上がりのメックウォリアーが4人。まだ、ひよっこと呼ばれる状態のが2人。才能がないと判断された者は、容赦なくメックを降ろされ、新しい候補生が選ばれる。そんなこんなで、まだ、ウォリアーの決まらないメックもある。こんな状態では、家族構成まで即座にわかれと言うのが無理だ。だから聞いた。そのカワイイ男の子・・・セイは、倒れそうなほど胸を張って答えた。よほど誇らしいようだ。
 「パパはね、パパはね、マディック・ウォン・ヴァレリウス大尉って言うんだ!」
 「へえ・・・あのマディック大尉にこんな可愛い息子がいたのか? 驚きだな・・・」
 会議室から新たに出てきた、長い金髪と緑の目、豊満な肢体が印象的な美女がつぶやいた。セイは、目を見開いてつぶやいた。
 「ふわあ・・・またキレイなお姉ちゃんが・・・」
 セイはまだ小さいせいか、へそ出しもも出し胸の谷間丸見えという・・・場違い極まりない服装に違和感を覚えないようだ。この一言に気をよくしたクレアは、しゃがみこんで目線をセイと合わせた。女とは、とにかく誉め言葉に弱いらしい。
 「かわいいな、お前。丁度お茶にしていた所だ。一緒にどうだ?」
 「え・・・で、でも、僕パパを探さないと・・・」
 しどろもどろに言うセイに、マルガレーテが答えた。
 「セイちゃん、マディック大尉は、強行偵察任務についてるわ。だから、今は探しても仕方ないわ。明日には帰るから、それから探しに行けば良いわよ。」
 「そ、そうなの?」
 「ああ、そうだ。セイって言うのか? ぼうず。だから、一緒にお茶にしよう。」
 「うん!」
 かくしてセイは、到着1日目にして守護天使小隊と接触してしまったのである。正に工作員の高笑いが響いてきそうなシチェーション。あやうしセイ!!
 
 
 「それにしても可愛いわねえ・・・」
 「ほんとです。この髪なんて、つやつやしっとりで、とっても手触りが良いです!」
 「・・・・・・・・確かに・・・・ね。」
 「ほんとほんと。色も白いし、そこいらの女の子なんかよりよっぽど可愛いぜ。」
 「・・・・・・・・・・」
 セイは困っていた。最初こそ楽しくお茶をしていたのだが、だんだんと妙な雰囲気になっているのだ。
 (「でも、尊敬すべきメックウォリアーのお姉ちゃん達に逆らう訳には行かないよぉ(泣)!どうしよう・・・」)
 「うふん。ほんとに女の子みたいね・・・そうそう。こういうふうにカップを持つのよ。礼儀作法はきちんとしないとね。」
 マルガレーテは、なぜかセイちゃんに女の子がするべきしぐさを礼儀作法にかこつけて教え始めた。飲み込みの良いセイちゃんは、しぐさまで女の子に近づき始める。それを見て、他の三人もますます嬉しそうになっていく。
 (「うう・・・ぼくは、まだ階級すら貰っていない子供なんだ。ちょっとくらい女の子と比べられても、我慢するしかない。我慢するしかない・・・けど・・・(TT)」)
 「んっふっふっふっふ・・・」
 ブレンダが、セイのほおを撫でまわした。手触りを楽しんでいるらしい。
 「ホラ、オネ〜チャンの膝の上においで。抱っこしてあげるから。」
 ふに
 (「・・・・・・玩具にされてる(TT)」)
 クレアが人形を抱きしめるがごとくセイを持ち上げて膝の上に乗せる。セイの頭が丁度クレアの胸の所に来る。しかし、まだ色気という物が良くわからないセイにとっては、嬉しくも何ともない。
 「ふんふん・・・あん、セイちゃん動いちゃ駄目です。じっとしてるです。」
 ブレンダが、セイの髪をお団子頭(セOラOムOンヘアのほうがわかりやすいだろう)にする作業を嬉々として始めた。
 (「なんで、女の子の髪型をあれこれ試されないといけないんだろう(TT)? 髪を伸ばしているのは、メックウォリアーになる時の儀式用なのに。その時にする、サムライの髪型のためなのに。女の子の真似事をするためではないよう・・・(TT)」)
 しかし、セイはじっと耐えた。逆らう訳には行かない。逆らう訳には行かないのだ。そのうちに、おねーちゃん達はもっと悪乗りしてきた。
 「ねえ、どうせだから髪だけでなくて、服も変えてみない?」
 「あの、その、ぼくは・・・・・・」
 マルガレーテの問いに、何とか嫌だと言おうとして・・・しかし、セイは口篭もってしまう。羞恥で首筋まで真っ赤になっている。それが又、アミィやクレアの悪戯心を刺激する。
 「う〜〜〜ん・・・たしかにな。髪型がこれだけ似合うんだから、化粧や女の子の服も似合いそうだよなあ・・・」
 「・・・丁度、代えの服もあるです。裁縫道具は、いつも持ってるですよね・・・?」
 クレアがしたり顔で肯くと、ブレンダがロッカーからドレスを出してきた。
 ここは、第3会議室などと言われている。が、守護天使小隊の面々が溜まり場にしているため、誰も近寄らない。事実上、彼女たち専用になっている。まあ、壁にハートマークの掛け時計がかかっていたり、壁をかわいらしい小猫の壁紙で張りかえられたり、窓のカーテンが少女趣味丸出しの刺繍とフリル付きになっていたりしたら、だれも近づかなくて当たり前だろう。4ヶ月前の攻防戦で破損した建物の修理費用の一部を出す、という彼女たちの申し出を受けてしまったクロフォード中佐の失策(責めるのはかわいそうだとの意見多数)である。  
 
 「うふふふ・・・この服を着るからにわぁ・・・服をヌギヌギしないと駄目ですねえ」
 セイの髪をすいていたブレンダが、怪しげな笑いを浮かべる。完全にセクハラモードになっているのだが、女が男に対してやっているせいか、誰もその事に気付かない。徒党を組んだ女は恐ろしいのだと、セイは初めて認識した。
  
 そして・・・しばらくして、第3会議室からは、悲鳴が聞こえて来ることになる。

 「うわあぁぁああん! パパ、助けて〜〜〜」
 小さな部屋の中、裸にされた小さな男の子に向かって立つ4っつの人影。その手には、何やら紐のような物が!
 
 「ほら、暴れるんじゃない!」
 「大丈夫、恐くないのよ。ね?」
 「男らしく、しゃんとしなさい。」
 「うふふふ・・・服を直すためには、まず、きちんとサイズを測らないとねぇ」
 
 ・・・かくして、この数分後、パンツ一丁のセイは、かろうじて引っつかんできた服を持って会議室から逃げ出すのである。
 ・・・この年でメックウォリアー4人を相手取って逃げ出せると言うことは、相当すばしっこいと言うことになる。才能あるセイちゃんの未来に幸あれ!

 
 
 
PS:朽木さん、首都の人口その他について、茨城駐屯地の方に書こうとしたのですが、なぜかいけなったので、ヴィンさんのほうに書きます。かなり長くて本格的な議論になりそうなんで。ついでに惑星環境についても書くつもりです。

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あ、忘れてた 投稿日 1月9日(日)10時36分 投稿者 M-鈴木in正太郎君家削除
※1 レパード級にブースターと放熱板と遮蔽板と冷却剤タンクをつけた強制降下部隊。
   ライラ共和国のニアヴェルV駐屯軍所属傭兵部隊にそう言う戦法をとる小隊があったらしい。
  利点は赤外線源として認識されにくい為被発見率が非常に低下すると言う点。

※2 赤外線観測。
   通常高度の高い山か衛星軌道上から行うものである。
   しかし人工衛星多数を抱えているので無い限り、観測自由度の制限から先遣降下部隊の存在次第では網を抜けられる可能性が高い。
 
 


 
父子の再会 訂正版 投稿日 1月9日(日)10時26分 投稿者 M-鈴木in正太郎君家削除
さて、こっからRR曹長による「セイくん尋問」以降の話になります。
んなんで
「お前いったい何やってるの?」
は削除ってえか訂正デス。ついでに相談の上行動理由等も一部変更させて頂いております。よろしうに。

ようやく基地に帰投したマディックは詰所に隣接した事務所で報告書を作成していた。
当初生存者の救出が目的と思われたドラコ軍側の偵察部隊の浸透は、その実予想外に多単位であり、綿密なる地勢調査も含む本格的なものである事が判明し、こちらも偵察部隊を増強して事にあたっていたのであるが、有力な戦力を含む部隊の存在が確認されたとの報により、機動性が比較的高いマディック小隊(正確には分隊である、あくまでも)が急遽派遣される事となった。
・・・・のだが
戦闘ユニットらしき反応は、結局こちらの反応を探る為の偵察行動だったのか、殆ど満足な挑発行動もせずに離脱を繰り返し、最終的には後退していった。
正直、マディックは敵の動向に一筋縄では行かない「何か」を感じとりつつあった。
現在ブラッドハウンド中隊が擁する防空哨戒戦力は事実上コルセアタイプのASF1機のみ。
孔だらけの防空態勢をついて新たな部隊が降下を果たした可能性さえある。
以前相対した敵の中にはジャンプポイントから直接惑星方向へ向かうのでは無く、一旦恒星をかすめ、双曲線軌道を用いて赤外線反応を隠匿したまま惑星に接近すると言う荒技を用いる奇襲部隊もあったのだ。(※1)
通常の「赤外」の実施(※2)だけでは決して安心は出来ない。
そこで、彼は哨戒状態から無線封鎖したままで(敵支配領域深くへの)強行偵察行動実施を決定、僚機と共に挑発行動を繰り返しつつあり、つい先ほど帰投したのだった。
結果は・・・最悪と言う言葉は実は遠いところにありて、下には下がある。これを最低最悪と決めつけるなかれ  と言ったところか?
少なくとも状況の悪化は間違い無い。
一度は逆転したと思った戦力比は再度相手側に傾いた。
そう言うことだ。
先の前線基地攻略戦直後の「メックを返す返さない」の話は当分棚上げになるだろう。少なくとも実施については。

さて、意図的に意識をそちらに向けずにいたのだが。彼には今一つ頭の痛い話があった。
任務に追われている内に会う機会を失ってしまい、未だ(直接)顔を見ていない息子(とカミさん)。

確かオブが降下してはや3日、その間ほったらかしである。しかも防諜上の理由から何故彼が会いに行っていないかも説明はされておるまい。恐らく。
(それは杞憂な訳だが・・・と言うか誰だ?そんな事漏らした口の軽いヤツは、セイの姿を見て情にほだされたのか?)
それを考えるとなんとも気まずい。任務で止むを得なかったんだから堂々としてりゃ良いじゃないか?ってぇのは正論なのだが。要は後ろめたいのである。
何故なら「逃げ」の姿勢が自分の心にあった事を否定出来ないから、だ。
隠し事のある人間は饒舌になり、後ろめたい事のある人間は気を遣う(とは限らないが)。
対面した時は、その精神動静が「公正な判断能力に支障をきたさぬ」様に気をつけなくては、と考え、それも逃げの糊塗する行為ではないか?と自問自答する・・

本当なら先に報告書を仕上げ、その後じっくりこの問題に取り組む予定だったのであるが、いつの間にか思考はさまよっていた。
それはこの部隊独特の慣習(?)も影響していよう。

ブラッドハウンド中隊の報告書の形式は中佐の意向か、意図的に特殊なものになっている。
報告書は全て「完全な手書き」か「物理タイプライター(完全電子化されたもので無いと言う意味、電動タイプライターでも可である)を用いたハードプロットアウト」しか認められていないのだ。
勿論タイプライターを使用した場合は手書きのサインの追加が必須となる。
何故にこの様な形式を採るのか、その理由は公にされていないが、電子情報のみでの記録保持に対して何らかの危惧の念を抱いているのだろう。
その是非は別として、当然の帰結として事務所は異様に騒々しい空間に変貌する。
悪態・悲鳴・唸り声・タイプ音・擦過音・紙を丸める音
或る意味、実際の戦場以上に過酷な環境かも知れない。
自分が消費した弾薬数の矛盾に悲鳴を上げる位ならまだ良い方である。

そんな訳で、報告文章に詰まったマディック大尉が視線を斜め上方28°距離643.7mm丁度に構えたまま、先の「家族について」の思考に彷徨い出すまでそう長い時間を必要としなかったのである。
だがしかしである。
僅か23歳の彼に実践に裏打ちされた建設的かつ現実的結論が出せよう筈もなく、さっき聞いた噂を反芻するだけの状態に速やかに移行する事になる。
(馬鹿の考え休むに似たり。名言ですな。それはさておき、ダメじゃん、マディック、試験前日の学生みたいだよ?それじゃ)
さて、その噂とは。
このSSを通読していらっしゃる面々には既知の事実でありますが彼にとっては初耳のお話。
息子、セイが「守護天使小隊の面々によって手厚く遇されている」と言うもので、その具体的内容については洩れ聞こえたと証言される悲鳴を含めて様々な憶測が乱れ飛んでいると言うアレである。
「「まあ、良識あるMW、しかも同僚の事、人生の後達として学ぶべきものも多かろう。」」そう考える。考えが甘いぞマディック。
「「場合によっては尻拭いをしたつもりでもっと大きな尻拭いをしてもらっているのかも知れないのだ。」」うん、殊勝な意見だが、現実に即して無いよ。
「「まあ、いつの間にか概ね馴染んで来ている様じゃないか。検査も問題無かったそうだし、俺が心配性だっただけかも知れない」」
そう考えて、汗ばんで妙な癖の付いた髪を左手でかき乱しながら一呼吸。
(何故か)顔色を失い、涙を滲ませたセイの顔が目の前に浮かぶ。
「にてるんだよなぁ、流石親子。けど俺より良い男になりそうだよな、この顔は。」
独り言が口をついて出る。疲れてますね?しかし疲れていてもつい笑みがこぼれる。彼も人の子な(らしい)のだな。
但し息子の顔を思い起こして微笑む姿など・・・死んでも他人にみせまいとすると思うが、性格上。
「早く会いに行ってやらんとなぁ・・・初めて会う息子な訳だし、あの姉さんにも(まだ名前で呼ぶ異に慣れていない様である)顔みせてないしなぁ」
目に浮かぶセイの表情が動いた様な気がする。
違う
いるんだよ、マディック、目の前に。
RR曹長の尋問からやっと解放され、色んな意味でうちひしがれたセイが。
「お?」
「パパ!」
目の前で微笑んだ父に飛びつくセイ
何事も真実に気が付かない方が幸せな事もある。
黙っておいてあげるように。
幸いその直前の間抜け顔と台詞は目にも耳にも入らなかったようであるからして。
それから数秒後、母の元へ父を引っ張って行く一陣の風が事務所内の空気を撹拌し・・・数ダースの書類を宙に舞わせた。
知らないよ俺ゃ。
いや、知ってるが。
責任をとるのはマディックだ。
きっと暫くの間雑用が舞い込んで来るに違い無い。
いろんな意味で忙しくなるよ、きっと。
笑える話も笑えない話も。

そんな訳で間抜け面はマディックにやってもらう事にしました。
ミッキーさんご協力有り難う御座います。
PS.「使い潰しがきくって」言葉は悪い意味だけじゃ無いと思うけど(おい、俺、確認もせずに適当言ってるんじゃない)。そんなにMWに対して相応しく無い言葉かなぁ?(かも知れん・・・)
 
 


 
マディック大尉、愚痴る。 投稿日 1月8日(土)19時54分 投稿者 ミッキー削除
(12月11日(土)とある所でチャットが行われました。下記の記述は、その時の記録を元に書かれた物です。ただ、そのまま引用したのではあまりにも長くなる事、発言の答えに関しての順番が無茶苦茶な事、複数の話題が走っていたことなどで非常によみづらい事などが有るため、ミッキーがいろいろと手を加えている部分がかなりあります。ご了承ください。
 
 チャットにおけるマディック大尉の設定説明
M-鈴木 : 偵察工作員をやってた事のあるMW、人当たり最悪のきゃらでしたが・・・
M-鈴木 : ま、そんな設定。元ドラコ人。ラサルハグ域。政治思想無し。任務忠実。故に某部隊配属予備軍編入経験あり・・・・って設定 
M-鈴木 : 「その事件」が原因でドラコ出奔、現在この傭兵部隊に

これを見て、朽木さんが質問します。

朽木 : 恋愛経験は? 
ミッキー : そうですね。熟練兵なら、子供の一人もいないとおかしいとしでしょうから。 
M-鈴木 : 20代前半の青年に子供はいないと思うけど・・・・・
ミッキー : 古参兵で!? 若い・・・
M-鈴木 : 経験は有り、但し碌な結果には終わらなかった、任務を優先した都合上。「お別れ」したと思ってくださいな。 あとはガラテアで遊んでいるくらいでしょう?  病気にならぬ程度に。
ミッキー : な、なるほど・・・かなりの修羅場をくぐっていそうですね・・・(戦場でも夜の街でも(^^))
朽木 : いや、実は本人が居ないと思っているだけだったりして>子供
ミッキー : ないす! 朽木さん、そのアイディア貰っていいですか?

*ログが取れなかったので確認出来ませんでしたが、ここでクロフォード中佐に子供がいるらしい事が判明します

ミッキー : なんか、マディック大尉にもそんな話が有りそうな・・・すでに10歳くらいの子供がいたりして。
M-鈴木 : 「13の時の子供かい!!!!!!!!!!」
ミッキー : そう。13。隣のおね〜〜さんが、いいこと教えてあげるとか言って・・・
ミッキー : 実は生きていたって、良くあるからな〜〜〜この手の小説で・・・
M-鈴木 : ミッキーさん、マディック20代前半だよー
M-鈴木 : 勘弁しちょくれ>お姉さん、今幾つだい。
ミッキー : 30歳くらいでしょう。なかなかお似合い〜〜
朽木 : 隣のおね〜さん!(笑)
M-鈴木 : 日系人はアングロサクソン程性徴は早くないぞ!って13なら可能だが・・・・・
M-鈴木 : それを同世代と言う?>30歳と23歳 

--------
そして、話題は即興小説の様相を見せはじめます。それを元にしたSSを書きました。複数の話題が平行して走ったり、発言の返事が前後したりしていますので、俺が編集・改稿・加筆訂正して、何とかつじつまの合うようなSSにしたつもりです。
 
 

 天使降臨作戦がとにかく終わった少し後。人気のあまりない食堂で、クロフォード中佐とマディック大尉、クライバーン准尉がコーヒーを飲んでいる。話題はなぜマディックが遅れたのかという事である。

「報告書にあった、私的な通信に関して、話して欲しいんだが・・・」
「いやに個人的な質問ですな?クロフォード中佐」 
それが抜けきらない癖なのか?恫喝するような目つきで隊長を観るマディック 
「お前ほどの熟練者が、作戦参加に遅れる理由だ。気にもなる。だいたい、報告書に書かれた理由・・・私的な通信に動揺して・・・では理由にならん事は分かっているだろう?」
「隊長、入隊時に全隊員の情報は調査している事ととおもいますが?」 
「そういう情報はさすがに集めきらんのだよ」
そう言って、静かにマディックを見つめるクロフォード。クライバーンも、じっと見詰めた。なにしろ、下手をすればおとり部隊が全滅していたかもしれないのだ。聞く権利はあるだろう。マディックは、あきらめたかのようにため息を吐くと話し始めた。
 「子供が・・・いるって言ってきたんです。昔の・・・女が。」
 「ほう・・・」
 「なんと? めでたいではないですか。大尉殿」
 「めでたいもんか!! オヴィンニクに乗って、もうすぐこの基地に来るんですよ!」
 マディック大尉は、思わず大きな声を上げた。しかし、クロフォード中佐はあくまで静かに語る。 脇で聞いているクライバーン准尉は、急に身の置き所がないような気がしてきた。
 「しかしな・・・心当たりは、あるんだろう? 子供がいるといわれる事くらい、覚悟しておかんと・・・ 俺だって、経験がないわけじゃあない。」
 惑星から惑星へと渡り歩く傭兵部隊だ。結婚しているのでもない限り、女が必要な男は現地調達するのが普通である。ほんの数ヶ月だけの付き合いの男女。だが、そんな中、できちゃった婚をする隊員も多い。しかし、マディック大尉はまだ納得できないようだ。
 「もうすぐ10歳になるっていう年齢の子供です!! 12の時の子供ですよ!! いまだに認め難いです!!!」
 「「ブッ!!」」
 クロフォードとクライバーンは、コーヒーを吹きそうになった。恐る恐ると言った感じでクライバーンが質問する。
 「・・・12の時の子供・・・ですか?」
 「・・・ああ。」
 その後の説明によると、マディック大尉の故郷の星では、成人の儀式というものが有るらしい。だいたい12歳から15歳に行われるこの儀式で、XXXもその夜のうちに済ませるという事になっているらしい。ほとんど形骸化し、メック氏族同士の政略結婚的な場合でもなければXXXのほうは無しになる事が多いらしいのだが・・・しかしその儀式をもっとも早い年齢で受け、しかも子供まで出来ていたとすると・・・認め難いのも、うなずける。
 「おれは、かなり優秀な成績を出していて・・・それで、あんな若い時点で成人式をしてもらえたんです。増長していました。それだけ優秀ならって、政略のコマにされたのも気付かず、当然の権利みたいに思って・・・したんです。」
クライバーン准尉はやたらとこ−ひーを飲んだ。汗が止まらない。
 「な、なるほど・・・しかしな、だからといってみとめん訳にもいかんだろう? おれだって子供がいると突然知らされた時は驚いたが・・・喜んでやらなきゃ子供が可愛そうだ。」
 このクロフォード中佐の発言に、クライバーンが驚きの声を上げた。
 「お子様がいらっしゃるのですか?」
 「2つ・・・らしい、今ごろになって言ってきおった。」
 「なぜ、今までだまっていらっしゃたんです!?」
 「言える訳なかろう? 俺だってついこのあいだ連絡が来て知ったんだ。ご丁寧にも遺伝子検査の報告書まで添付してきおった」
 マディック大尉は、自分に関する話題から別の話題に移ったので、少しほっとしたようだ。一方クライバーン准尉は、自分達が全滅しかけた被害者?である事など完全に忘れて、クロフォード中佐の爆弾発言に夢中になった。
 「は・・・では、お子様の代になっても忠誠を・・・」 
 「クライバーン・・・それは幾らなんでも考えが早過ぎないか?。第一まだ引き取るとは言っていないが・・・」 
 「で、では、認知しないおつもりですか? やっと出来た跡取りですぞ! 中佐に万一の事が有ったら、どうなさるおつもりです!」
 「認知はしている。が向こうが手放すかどうかは判らん。向こうにとっても大切な跡取りらしいからな」
 「なんと! ということは、家柄もよろしいのですな? これはますます跡取りとして欲しいですな・・・ 指揮官のいない軍は弱い。まして、指揮官候補が何人も立ったら、自滅しかねません!」 
 熱弁を振るうクライバーンの横で、マディックが発言した。
 「隊長、私、不肖マディック・ウォン・ヴァレリウス。隊長の為にパイロットの存在しない鹵獲メックを入手して御覧に入れましょう。跡目争いが起きないように」
 ニヤリと笑うその目は雄弁にも(「まだ身に覚えがあるんじゃないですか?」)と問うている。これで何人跡目が出来ても大丈夫といいたいらしい。
 が、話題は別の方に流れた。
 「これ以上子供が出来ないと決まったわけでは有るまい?、それとももう俺はそんな年か?」
 「いえ、隊長はまだまだ強く、精力的です。しかし、こういうことは早いほうがよろしいかと・・・正当な後継者でも、成人してメックを動かせなければ、権利を奪われかねません。」
「むしろあの子にとっては向こうのほうが良いはずだ。向こうは大隊指揮官の座が約束されている。」
「大隊!?」
クライバーンは驚いた。だとすると、強引に引き取る訳にも行かない。どうするかを悩み始めたクライバーンの横から、マディックがあきれの叫びを上げた。
「どんな相手だ? 大隊の頭領(もしくはその血縁)で養育費を請求するたあ!! キレイナニワ(注1)商人かい! その女ぁ!!」
 「リャオ家の正規軍だからな、取れる所からは取るという考えなんだろうよ」
 「大尉殿。軍隊の運営というのは、厳しい物なんですよ。自分だって、部隊のみんなに食糧を供給するのに結構苦労してるんです。」
 「だから君に食糧自給率を上げてもらっているんだ」
 「は、恐縮です。」
 「こちらはこんなに台所事情の苦しい中隊、どちらが良いかは判るだろう」
 「隊長、その台詞はあと2機メックを運用出来る様になってからですな。中隊未満です、正確には」
 (M-鈴木 : なにせ、マディック小隊は正確には未だ分隊なのだ)
 (朽木 : 本部だってはっきり言って分隊に近い(笑))
 「マディック大尉殿〜〜今の状況でそれは禁句ですよ〜〜〜 それに、4個中隊あれば連隊を名乗っても文句を言われない御時世ですよ? 中隊でもいいじゃないですか。」
 だが、クライバーンの主張むなしく、話題はすでに移っていた。
 「ほう、だがおまえ達は我々が1個中隊に負けると思うか?。俺は1個中隊程度なら十分勝てると思うんだがな?」
 自信に満ちた声でクロフォード中佐が言うと、マディック大尉は懐疑的な声で答えた。
 「私と中隊長の運用思想の違いがありますから、何とも言えません。ですが勝ちになるとは保証しかねます」
 クライバーンは、トホホな声で相づちを打った。
 「そうですねえ・・・一般兵程度の中隊なら、今の部隊でも勝てるでしょう。しかし、その後を考えれば・・・あまり、戦いたくはないですね・・・」
 
 その後もしばらく話は続いたが、子供についての話題はここで完全に終わったのである。マディックは、無事にヤバイ話題を切り抜けられた事に満足した。彼の悪あがきは、この時から既に始まっていたのである。

注1:そういう星があるんです。バトルテックシナリオ集、グレイデス軍団参照
 
 

設定変更で一部SSを直さんといかん所があるな・・・ SSコーナーを朽木さんが作ってくださるまで後 半月だし、急がなくては・・・

http://www.rx.sakura.ne.jp/~usakura/cgi/index.cgi
 
 


 
レスです 投稿日 1月8日(土)18時42分 投稿者 朽木削除
ミッキーさん>人口問題と諜報員について

まず首都人口についてですが、都市周辺の田園地帯まで含みます。
もっとも、都市人口を賄うだけの生産力はありません。大体7割程度と言うところです。
農業人口についてですが、BT世界では現実のような農作業形態ではない物と推測されます。
この理由については、メックウォリアーRPGの農作業用メックの所にそのような事が記載されています。
おそらく「カウツV」においても、超大型農作業機器を使用した大規模集約型農業が展開されているか、
水耕栽培による工場生産(土壌による影響を除くため)と思われますから、10倍というのは多いのでは
ないでしょうか?。自分の考えでは3〜4倍程度で十分なのではないかと考えます。

諜報員については、クリタだけでなくダヴィオン側の諜報員も入り込んでいてもいいのでは?。
元々この部隊はリャオ家の正規軍だったのを、敗戦をきっかけに傭兵部隊になったんですから。
それにその時の敵軍はダヴィオン家、仕えてから3年程度では完全な信頼はされていないでしょうから、
監視任務を帯びた諜報員が一人や二人居てもおかしくはないと思います。

IDについて
彼らに交付されたIDは基地訪問者用の物でしょう。
要するに基地にやってくる保険屋のおばちゃんや、車等のセールスマンに対して交付する物ですな。
この程度のレベルでは、部隊員が同行していない限り人員居住区内の通行と、レクレーション設備
等の民間人に開放しても問題ないレベルまでしか通行できません。
ということで、前回のSSで色々とセイちゃんが出来た理由は、守護天使小隊の人間と一緒だった
から、というのが一応の理由になります。むろん「彼女たちにかまうべきではない」という理由も
かなり大きいでしょうが・・・。

M−鈴木さん>マディックの設定

前のSSでは物理タイプライターを使用して報告書を作っていたようですが、何でしたら
「漢字タイプライタ−」をプレゼントしましょうか?。
ミッキーさんの設定を見ると、昔は純日本風な生活をやっていたようですから、ひょっと
するとその惑星の公用語は日本語だったのかも知れないと思ったんですよ。
そうすると、そういう物が使われててもおかしく無いなあ、と言うことなんですが、いかが?。

階級については、正規軍ではないのですから、はっきり言って部隊の考え次第となるでしょう。
ということで大尉のままでも良いですけど、どうします、降格しますか?。

人物照会について
各惑星を結ぶ航路がある以上、パスポートのような物が有るはずです。むろん各王家?で発行
する物ですから、他の王家にはあまり信用されていない可能性もありますが。
それでも一般的な情報はそれに記載されているでしょうから、それなりの信用度はあるはずです。
また今回の場合は本人が居るんですから、遺伝子チェックを行えば血縁関係があるかどうかは
簡単に判明するはずです。当然マディックのデータは部隊にあるでしょうから。
 
 
 
 


 
SSについての情報交換 投稿日 1月8日(土)16時10分 投稿者 ミッキー削除
朽木さんへ。
人口に関して、ありがとうございました。m(_ _)m
これで、ようやっと田舎や辺境区のSSを具体的に書けます。 

 それで人口なんですが、首都50万人というのは、周辺の畑と家が混在している・・・いわゆる、田園地帯も含めての人口でしょうか? そうでなく、純粋に都市人口として、主産業の農業人口が含まれないとすると、10倍くらいの農村人口が妥当と思われます。そうすると、都市人口が50+(2+10)X8/2+?=98万人+?ですから・・・とりあえず120万人とすると・・・1200万人程度が惑星全土に住んでいる妥当な人数となります。・・・日本の1割、地球の2%ですね。家同士の間隔が10倍になる訳ですか。
 
 ちょっと多いですかね?
<<保有戦力と比べると
 そう言えば、日本の軍備ってどれくらいでしたっけ?
 一人当たりの経済力が日本と比べて桁違いに低い事を考えると、日本の1%くらいの軍備があれば普通となりますか。でも、地方のジープとライフルくらいしかないような小規模駐屯地を切り捨てるとなると、問題ないのかな? 
 <<この辺りに関しては、良く分かりませんね。
 
 ・・・バトルテックワールドの人口と軍備に関する相関関係について、どこか別の所で話しましょうか?
 GSJのSテックにも載っていましたけど、こういうカウツVみたいに特殊な状況の星に関しては良く分からない程度だったように思うし・・・
 ライラ共和国軍茨城駐屯地の会議室がいいかな? うむ。リンクを貼っておきましょう。興味ある方は下のリンク先のホームページの会議室に何か書いてください。
 
 
 また、IDカード等のセキュリティーに関して、大変妥当な物に思いました。大概はそんな物でしょうね。あと、この部隊に潜り込んでいるクリタの情報員についてはどうしましょう? 我田中尉が守護天使小隊を新兵と思い込んだ原因になったあの情報員です。オレ的にはどこかお間抜けな情報員にしたいんですが・・・
 
 

ヴァイスさんへ
M−鈴木さんの発言者と取り違えてしまい、すいませんでした。m(_ _)m
ところで、その裏設定俺も気になります。こっそり教えてくれません?
 
 
M−鈴木さんへ。
 ヴァイスさんの発言と取り違えてレスを書いてしまった事、すいませんでした。m(_ _)m
 
ユミナの設定について
チャットで話した時は、いけいけねーちゃんが玉の輿ねらいで・・・という事になっていました。ところがその後、いろいろと設定が加わりました。例えば・・・

 1、マディック大尉やセイちゃんの故郷の星では、成人式と添臥役の制度がある。
 2、上記の制度がどれくらいの階層の人々に広まっているかは不明。
 3、しかしメックウォリアーについては、最初に本物のメックの操縦をした日・・・つまり、メックウォリアーとして最低限の能力があると証明した日に行われる。また、その儀式でサムライの髪型をする事が分かっている。
 4、上記の儀式は、ばりばり日本風な生活様式である事によりリアルさを醸し出す。(西洋風だと・・・違和感アリすぎ(^^;)
 5、4から派生した設定で、セイちゃんとユミナが和風な容貌に設定された。

  また、以下のような設定も作成されました。
 1、子供を疑うマディック大尉のSSから、ツェルメロ兄弟との関連が設定
 2、1に関する陰謀が企まれていたと新たに設定する事により、ユミナとセイの行動に確固とした必然性を持たせた。
 3、2のSSを書いたさいに、ユミナが優しく思いやりのある母親として設定された。
 4、同時に、マディックに負担をかけないために、子供の事を黙っているという配慮をした事が書かれ、出来た女性である事も設定された。
 5、この時点で、玉の輿を狙うような女性でない事になってしまった。
 
 もっとも、だからといってマディックが最初にメックウォリアーでなかった事を否定する物ではありません。むしろ、この一連のSSと設定で、もともとメックウォリアーである事が繰り返し主張されています。では、なぜマディック大尉の過去に、メックを失い偵察兵をしてた時期がないと行けないのか?

 それは、マディック大尉の設定にある下の一文が問題です。

元偵察兵まがいの任務についていた為「使い潰しの効く兵」ではある。
 
 最初から最後までメックウォリアーだった生え抜きのエリート(経験クラスにあらず)を「使い潰しの 効く兵」!!!!と表現する事が出来るでしょうか?
 いくらなんでも無理です。
 しかし、ブラッドハウンド中隊に来てからメックを手に入れたのなら?
 手柄を得たために部隊から貸与された?
 ラッキーヒットでメックを倒した?
 これなら、ぽっと出のメックウォリアーです。部隊に恩があるのか、それとも幸運にもたまたま手に入れたと妬まれているのか・・・ひどい指揮官なら、使いつぶしが利くと判断も出来るでしょう。
 <<もっとも、普通の指揮官はそんなドライな考えは持たないでしょう。
 
 
オヴィンニクにユミナ達がいかにして乗ったか?
 ブラッドハウンド中隊は、航宙艦と降下船を各一隻ずつ、惑星政府に半分貸与しています。「不定期貨客船として各惑星を廻っている」のです。当然ながらチェックは、普通の航空機や税関のチェックと大差ありません。少なくとも、金を払って乗る限りはそうなるはずです。
 
 さて基地についてからは?
 朽木さんのセキュリティに関する設定を見る限り、本人確認さえ出来れば、基地に入る事事態は問題無さそうです。
 そして二人は、一月前に連絡をとっています。マディック大尉は、クロフォード中佐とクライバーン准尉を前に突然子供が振って沸いた事を愚痴っています。確認は・・・けっこう取れていると見るべきでしょう。(このSS、ついでに投稿しちゃおう)
 <<重要区画に入れない程度のIDなら充分発行してもらえるでしょう?
 
 
 守護天使小隊とセイちゃん
 セイちゃんは、メックを見るという、ただそれだけで喜んでいました。つまり、メックハンガーにちかづく事すら出来ない程度のIDしか発行してもらってません。しかしそのすぐ後にメックに乗ったりハンガー内のお風呂に入ったりしています。
 これは、次の二つのうち、どちらかの理由による物です。
 1、守護天使小隊の面々が付き添っていたから。
   つまり、行動に責任を持つ士官の同行ですね。
 2、守護天使小隊の行動は無視する事になっている。
   彼女たちには出来る限り近づかないようにして、自分に被害がこないようにしようという不文律(笑)が出来ているためと思われます。
 <<砂漠の基地に行くとマルガレーテにもらしたバカのせいで、偵察小隊はピンクの野戦服を着る羽目に・・・しかも、スキマー2台もピンク(^^)
 <<守護天使小隊と作戦行動を取る事になったせいで、豊作一番号はいまだにピンク(TT)
 
 ・・・セキュリティ担当士官が、スパイだとしたらどうだろう? なんも問題なくなるような気がする。
 アレックス・ノイマン中尉かベルンハルト・ファルケンハイン中尉をスパイにしてしまおうか?・・・うむ。マディック大尉が不審に思うなら、スパイである事にして、そのスパイを捕まえるというSSを書いてはどうでしょう?

http://ueno.cool.ne.jp/rockwood/index.html
 
 


 
ほんじゃあ 投稿日 1月7日(金)20時05分 投稿者 朽木削除
M−鈴木&正太郎さん<メック戦士データ
ついでだから、そいつも載っけましょう。
せっかくデータが有るのに、このまま消えさせるのは何か嫌ですから。

ノーズアート<正太郎さん
最近うつほは「親父」な絵を描きたがってますから、そんなこと言って「はだかおやじ」の
ノーズアートになっても知りませんよ?。早めに希望を言った方がいいです。

各種検査
通常の場合、IDカードによる本人確認止まりでしょう。
おそらくカード自体に、写真と各種確認用データを記憶させたICカードと思われます。
ただし現在は戦闘中ですから、それに加えてゲートでは網膜照合や指紋照合を同時に行っている可能性はあります。
この場合、各人のデータを基地内のコンピュータに記憶させ、カードには記憶させていない物と思います。
これはカードを偽造されたときのことを想定しての対応です。
また基地内の端末を使用したり、機密(重要)ブロックへ入る必要がある場合、このカードが必要になる物と思われます。
なお基地内の各部屋のドアですが、重要ブロックで無い限り現在使用されているような鍵を使用している物と思われます。
これはBT世界の技術レベルからして、そういった物をどこでも使用できるような状況ではないと思うからです。

カードチェック以外の精密検査については、
1:帰隊時間を過ぎても連絡を取ることが出来ない、また帰還しない場合。
2:無許可で基地を離脱していたことが判明した場合。
3:挙動不審であり、それに関して合理的な説明が出来ない場合。
というような状況に適合した場合、検査済みの部隊員であっても受ける必要があるでしょう。
逆に言えば、どこかの諜報員であっても、上記の例に適合しない場合ノーチェックで基地内を行動している可能性があります。
 

惑星人口について
では、現在部隊がいる基地とその周辺に有るであろう惑星首都に居住している人口が約50万人程度として、
林業・漁業基地となる小・中規模都市(人口2〜10万)が合計7〜8カ所、農業を基幹産業とする小規模都市
が4〜5カ所というのはどうでしょうか?。
辺境と言うほどでもないが、割とローカルな星系であれば人口はこんなものじゃないでしょうか?。

なお惑星人口について、上記の場合どの程度が適正と思います?皆さん。
 
 
 


 
おや、何時の間にか馴染んでいる様じゃ無いか・・・て、お前何やってるんだ?的ココロ 投稿日 1月4日(火)14時19分 投稿者 M-鈴木削除
任務に追われている内に会う機会を失ってしまい、未だ(直接)顔を見ていない息子。

実感 0 である。

(あれ?設定的にカミさんは来ているんだっけ?この惑星に)
それはさて置き
クリタの偵察部隊と遭遇ってどんな部隊なのだろう?
ワクワク

違うって、オレ

ようやく基地に帰投したマディックは詰所に隣接した事務所で報告書を作成していた。
ブラッドハウンド中隊の報告書の形式は中佐の意向か、意図的に特殊なものになっている。
報告書は全て手書きか物理タイプライター(完全電子化されたもので無い)を用いたハードコピーしか認められていないのだ。
勿論タイプライターを使用した場合は手書きのサインが必須となる。
何故にこの様な形式を採るのか、その理由は公にされていないが、電子情報のみでの記録保持に対して何らかの危惧の念を抱いているのだろう。
その是非は別として、当然の帰結として事務所は異様に騒々しい空間に変貌する。
悪態・悲鳴・唸り声・タイプ音・擦過音・紙を丸める音
或る意味、実際の戦場以上に過酷な環境かも知れない。
自分が消費した弾薬数の矛盾に悲鳴を上げる位ならまだ良い方である。

文章に詰まったマディック大尉は視線を斜め上方28°距離643.7mm丁度に構えて「家族」の処遇について考えていた。
しかし僅か24歳の彼に実践に裏打ちされた建設的かつ現実的結論が出せよう筈もなく、さっき聞いた噂を反芻するだけの状態に速やかに移行する事になっていた。
(馬鹿の考え休むに似たり。名言ですな)
噂とは。
息子、セイが「守護天使小隊の面々によって手厚く遇されている」と言うもので、その具体的内容については洩れ聞こえたと証言される悲鳴を含めて様々な憶測が乱れ飛んでいたのである。
まあ、良識あるMW、しかも同僚の事、人生の後達として学ぶべきものも多かろう。
場合によっては尻拭いをしたつもりでもっと大きな尻拭いをしてもらっているのかも知れないのだ。
まあ、概ね馴染んで来ている様じゃないか。
そう考えて、汗ばんで妙な癖の付いた髪を左手でかき乱しながら一呼吸。
その時妙な声が
「・・ァ助けてぇ〜!!」

何事か?
不審に思い火器を準備しつつ入り口を(同時に全周を)警戒していると、半裸の少年が事務所に飛び込んで来た。
泣き顔は確かに彼女の特徴を遺伝したとおぼしき少年のもの。
だが状況は最悪だった。

父と子の出会いにおける、父の第一声はこんな間抜けな言葉だったのだ。

「お前一体何やってるの?」
 
 


 
我関せず、、では不味いのです。 投稿日 1月4日(火)12時11分 投稿者 ロックウッド削除
RR曹長指揮下のスキマー隊が到着したのはもう日も暮れる頃だった。今日も今日とて敵本拠地の捜索に出撃していたのである。

「隊長三日連続はさすがに疲れますね」
「まあな、、、ん!?なんだあいつは?」
ちょうどセイちゃん(当年10歳)が半裸でシャワー室から飛び出してきたところである。
「なんだ子供じゃないっすか、結構可愛い子っすね、、男だけど」
「いや、、、部隊内にはあのような子供はいない、、、、、」
「覚えてるんですか、部隊全員+家族の顔、、、」
「当然だ、、、」
その時後を見ていたセイちゃん(当年10歳)がRR曹長にぶつかってきた。其処で何をどう間違ったのか、、、
「パパ助けて!!」
「、、、、、、(アセアセ)」
(待てよ私に子供なぞいるはずが無い、大体私は幼い頃から戦場にいたんだから、、子供!?いやよく考えろ、、確かあの時はいやそれじゃなく(以下無限ループ))
「隊長?、、、固まってる、、」
しょうがないので部下Aが事情を聞いたところマディックの子供「らしい」と言う事が解るとRR曹長の態度は豹変しセイちゃん(当年10歳)を半ば連れ去る形で普段は使われない─しかし捕虜をつれてきた事でこれから使うであろう─部屋へ連れていった。(守護天使小隊の抗議は「安全保障のため」といってRRが無視した)
「まずは官姓名を言いなさい」
セイは先ほどとは全くといっていいほど態度に違うRRにおびえ始めていた。それにこの部屋は自分にむけて眩しいほどの明りが照らされているのだ。
「、、、名前はセイです。マディックって僕のお父さんで、、だいたいおじさん誰なの?」
「君には質問する事は許可していない!、、、がよいだろう、私はロバート・ロックウッド曹長だ、現在は本ブラッドハウンド中隊の偵察分隊に所属している。」
「なんだメック戦士じゃないんだ、、」
「、、君は何か誤解をしてはいないか?君のお父さんも元は偵察兵だった、そしてこの基地にはメック戦士の何倍もの人たちがメックを最適の状態で稼動させるために働いている。ある者はメックの整備をし、ある者は偵察をし、また食事を作る者もいる。それらの人々に支えられて始めてメック戦士は戦えるんだ。決してメック戦士は特別な人間では無い、ただメック戦士氏族の家庭に生まれメック操縦が出来ると言うだけの存在だ。
だが巨大な力を手にしたメック戦士の中にはそれを理解せずただ無法を働いているものもいる。
君がメック戦士になると言うのならばそう言った人間にはならん事だ、、もし無法者となってしまったら、、、貴様を殺すよ?、、
まあ人の痛みを知る人間になる事だ。解ったか?」
セイはまだよく解っていない様だが、ただ怖くてかコクコクとうなずいていた。

それからしばらくしてセイの尋問は終了した。
「中佐、とりあえずあの子供には怪しい所は見られません、、また部屋にセットされたX線等の機器にも反応は見られませんでした、、、、」
「うん、解った。しかし随分君はあの子供に関心を示していたようだが、君にしては珍しいな」
「、、、昔の知り合いによく似ていただけです、、」
それっきりRRは過去を話そうとせず部屋を出ていった。
「あの時あいつにもこう言う話をしてやれる奴がいればよかったのだが、、、」

ちょっとかっこつけ(爆)過去は作られる前に作ろうキャンペーンです。
それとセイの不自然な話を気にしていないわけではありませんぞ、ただセイ本人は爆弾では無いといっているだけですんで

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聖ちゃんの受難 メックはお好き? 投稿日 1月4日(火)02時51分 投稿者 ミッキー削除
セイちゃんは、今日も今日とて基地内を歩き回っている。シミュレーターの訓練等は全部午前中で終わってしまったので、暇なのだ。パパとはまだ会えていない。予定では、昨日辺りには帰って来ているはずなのだが。そこいらのおじさんに聞いてみると、偵察中にクリタの偵察部隊と出くわしたりして、帰りが遅くなるという報告が入っているという。セイはがっかりして、とぼとぼと宿舎に帰ろうとした。と、その時・・・
 ズシン、ズシン、ズシン、ズシンと足音を響かせて、メックがハンガーを出て行くのが見えた。セイは、ぱっと顔を輝かせた。どうやら、すぐ側の道を通って演習場に向かうらしい。
 「あれは重量級のアーチャーだ! あっちは、重量級で一番重いマローダー。その後ろのは・・・粒子ビーム砲とミサイル発射筒が10本だがら・・・グリフィンだ! その後ろのはなんてメックだろう? すごく大きいなあ・・・」
 4機のメックは、ちょっと地味目のピンク色を基調とした迷彩塗装である。状況によって迷彩を様々に変えるという事しか知らないセイは、その不自然極まりない塗装に何の疑問も持たなかった。だから・・・目の前をメックが通り過ぎる時、感嘆の声を出してしまったとしても当然だろう。
 「かっこいいなあ・・・ぼくも早くメックに乗ってみたいなあ・・・」
 その時、4機のメックがぴたりと止まった。そして、マローダーがセイに歩み寄ると、姿勢を低くした。そして、コクピットのハッチが開く。セイは、突然の事に硬直してしまっていた。
 「セイちゃんじゃない。 どうしたの? こんな所で。」
 「!!」
 セイは、ますます硬直してしまった。先日の恐怖がよみがえってくる。だが、そのうちに残るメックもセイを囲むように移動し、次々にパイロット達が降りてくる。もちろん、全員この間のお姉ちゃん達である。しかも、全員Tシャツとホットパンツという軽装である。セイは思い出した。稼動しているメックの操縦席は、とても暑くなるので、みんな薄着で乗るのである。
 「う〜〜ん、やっぱり可愛いですわねえ」
 「・・・うん。可愛い。」
 「白魚のような手って、こういうのを言うんだよな。男でこうなのって、滅多にいないだろうな」
 「うふふふ。すりすり〜〜〜」
 セイは、硬直しているうちにあちこち撫でたりさすられたりと散々玩具にされてしまった。ふかふかの胸に抱きしめられて、窒息しそうになったりもした。しかし、まだ大人の色気という物が良く分からないセイちゃんである。反応してあたふたと身を引き剥がしたのは、ブレンダのほっぺすりすりであった。自分よりせいぜい二つか三つしか上に見えないブレンダは、恋愛の対象になりうるのである。7つも年上だとは、夢にも思っていない。
 ひとしきりいじりまわして気の済んでいたお姉様ズは、真っ赤になっているセイちゃんの様子にますます気をよくした。ほとんど愛玩動物扱いである。その事に気付いていないのは、セイにとってもっけの幸いというべきであろう。
 「ねえ、セイちゃん。さっき、メックに乗りたいって言ってたよね?」
 マルガレーテが話を切り出す。この一言に、逃げ出そうとじりじりと後ずさりを始めていたセイの足が止まった。
 「え? さっきの独り言、聞こえたの?」
 「ああ。けっこうメックの音響センサーってのは優秀なんだ。セイちゃんだって拡大映像で解ったから、音も拾ってたんだよ。」
 「もし良かったら、載せてあげるです」
 「え・・・そ、それは・・・ホントに?」
 「ええ。いいですわよ。後部座席になりますけどね。」
 セイは・・・この瞬間、先日ひどい目に会ったばかりである事を忘れてしまったのである。
 ・・・早く帰ってこいよ、おやじ。でないと、息子がもっとひどい目に会うぞ。

 さて・・・2時間後。訓練を終え、汗だくになってお姉様ズとメックを降りたセイは、顔を輝かせてお礼を言っていた。セイにとって、この2時間はどんなすごい遊園地やゲームセンターよりも面白い物だったのだ。
 「ありがとう、お姉ちゃん達! すっごく楽しかったよ! 又乗せてね!」
 「ええ。いいですわよ。」
 「その時は、俺のアーチャーに乗せてやるよ。アーチャーも後部座席は大きいからな。」
 「わあ! ありがとう!」
 本当にきらきらした目をして言うセイ。自分では意識していないが、汗にしっとりと肌を濡らし、紅潮した顔は実に色っぽい。その毛のある男なら、絶対ほっておかないだろう。しかもここは軍隊。ホOの温床。実に危険である。しかし、当面の危機は目の前のお姉様ズにあった。セイに気付かせないよう、巧妙な罠を彼女たちは用意していたのである。
 「それよりセイちゃん。汗をかいたままだと風をひくです。シャワーを浴びた方が良いです。」
 「そうだな。急いで浴びてこい。」
 そういって、クレアはメックハンガーの一隅にあるドアを指差した。ちょっと設備の整った基地のメックハンガーには、大抵シャワールームがついている。汗だくのパイロットのためというのもあるし、毎日脂まみれになる整備兵のためでもある。ただ、ここのメックハンガーにあるのは、シャワールームというよりは温泉に近い豪勢な物である。湯船はプールみたいな広さだ。発電所を作った時に、廃熱を利用する機構を取り付けて沸かしているのだ。ほかにも、クライバーンが魚の養殖などに使ったりと、結構あちこちでこのお湯が利用されている。
 が、丁度この時、男湯は非常に混雑していた。テックの交代時間と、訓練を終えて帰ってきた歩兵部隊が共に男湯を使っていたからである。
 「あらまあ・・・これじゃあ、セイちゃんが入るのは無理そうですわね。」
 ドアの前で、マルガレーテがつぶやいた。
 「じゃあ、セイはこっちの女湯に入ってろ。俺達は、報告書を書いてからになるからな。」
 「・・・・うん。」
 「今は、誰も入っていないです。セイちゃん、今のうちに急いではいるです。」
 「え・・・で、でも、僕なんかがそんな・・・」
 セイは、口篭もった。メックウォリアーのお姉ちゃん達より先に入るなんて、許されるのだろうか? しかし、深く考える前に、急かされてしまう。
 「ほら、とっとと入る。遠慮する前に早く体を洗う事を考えろ。他の人が入らないように掃除中の札を下げといてやるから。報告書を書き終わるまでにちゃんと上がれよ! 命令だ!」
 「は、はい!」
 純真な少年は、まだ疑うという事を知らなかった。
 
 「ふう・・・」
 急いで体を洗い、湯船に浸かる。女湯に入るのは、あんまり違和感を感じない。去年までは、ママと一緒に銭湯に行っていたのだ。第一、今は自分一人なのだ。なにも恥ずかしがる事はない。
 それにしても、今日は楽しかった。見る物全てが珍しく、素晴らしかった。シュミレーターとは段違いだ。あの加速感も衝撃も、温度の変化も、匂いさえもがすばらしかった。モニターの表示なんかはにたような感じだったけど、どこかが全然違った。どこがとは言えないが。セイは、戦闘の緊迫感という物が違うのだという事に気付けず、少しもどかしかった。とその時。
 がらがらっ。ピシャピシャピシャ・・・「そ〜〜れっ!!」 ジャッボ〜〜ン
 セイは・・・今見たものを認めたくなくて、思考停止した。素っ裸のブレンダが、浴室に入ってくるなり湯船に飛びこんだのだ。盛大に波しぶきをかぶってしまった。ブレンダは、そのままプカッと浮かんで、ゆらゆらといった感じで泳いでいる。そして・・・
 「まあ、ブレンダ。お行儀が悪いですわよ。」
 「まあまあ、良いじゃんか。身内しかいないんだしよ。」
 「まあ・・・こういう時くらい、開放的になっても・・・いいか。」
 マルガレーテ、クレア、アミイまで入って来た。見てしまった。湯気ごしで細部は見えなかったが、でも、目に焼き付いてしまった。キレイだった。ママも年の割に奇麗だと思っていたけど、この4人の奇麗さには・・・レイはそこではっと気付き・・・
 「わ〜〜〜〜っっっ!!!!」
 逃げ出そうとしてその方向にはお姉様達がいるので出来ず、窓の方を見るが上の方に小さな窓があるだけで無理とさとり、仕方なくセイはお湯に潜った。
 ブクブクブク・・・
 
 「おやまあ、可愛い反応するねえ・・・もっといじめたくなっちゃうよ。」
 「ホントですわね。とってもからかい甲斐がありますわ。」
 泡ぶくのたつ所のすぐわきで、のんびりと会話するクレアとマルガレーテ。対してアミィは、我関せずという感じで壁際の湯口で体を洗い始めた。
 「・・・私は、知らんぞ。」
 「アミィも遊べば良いです。気持ち良いです。」
 ブレンダは、気持ち良さそうに浮かんでいる。
 「どうでも良いが・・・そろそろ限界ではないのか?」
 アミィの指摘に、マルガレーテとクレアの目が怪しく光った。ブレンダも、泳ぐのを止めて、泡ぶくの方へと移動する。
 「うふふふ・・・そうですわね・・・」
 「このままじゃあ、溺れちまうよなあ・・・」
 「助けないといけませんです」
 3人は、うなずくと、お湯の中に潜ったままのセイに手を伸ばした。
 
 かくして・・・今日もまた、セイの悲鳴が鳴り響くのである。
 
 「うわあぁぁああん! パパ、助けて〜〜〜」
 大きな浴室の中、裸にされた小さな男の子に向かって立つ4っつの人影。その手には、何やら細長い帯のような物が!
 
 「ほら、暴れるんじゃない!」
 「大丈夫、恐くないのよ。ね?」
 「男らしくないなあ・・・気が変わった。私も参加する。」
 「うふふふ・・・大丈夫です。ちょっと体を洗ってあげるだけです。」
 
 ・・・かくして、この数分後、パンツ一丁のセイは、かろうじて引っつかんできた服を持ってシャワールームからから逃げ出すのである。
 ・・・この年でメックウォリアー4人を相手取って逃げ出せると言うことは、相当すばしっこいと言うことになる。才能あるセイちゃんの未来に幸あれ! 
 
 


 
身の代金交渉 投稿日 1月4日(火)00時06分 投稿者 ミッキー削除
 天使降臨作戦から10日後。駐屯メック部隊基地の第2会議室では、数人の士官が集まり、会議を開いていた。
 
 「というわけで、修理したライフルマンのおかげでクリタの気圏戦闘機も追い払うことができ、無事にサンダーボルト、オリオン、ハンチバックを改修してきました。我が方の損害は装甲板の損傷のみで、修理は簡単に行えます。」
 リリム・フェイ中尉が報告する。彼女は昨日から隠しておいた戦利品の回収に行ってきたのである。その際、2機のライフルマン改とウルヴァリーンDを連れていっている。訓練中の新兵の代わりの戦力として、慣らし運転をかねて連れていったのが功を奏したのだ。
 フェイ大尉が報告を終えて着席すると、クロフォード中佐が話し始めた。
 「ふむ。良くやってくれた。さて、戦闘終了後から続けてきた政府との交渉だが、無事に終了した。クリタの部隊を無法者と認めて、戦利品に関して自由裁量を通達してきた。マスコミに売った虐殺や暴行の証拠が効いたらしい。」
 クロフォード中佐は、ちらりとマディック大尉を見る。このアイディアは、彼の発案なのだ。福次効果として、侵攻してきたクリタ部隊に対する効果的な行動を取れない惑星政府への不満の声も出始めている。うまくすれば、美味しい仕事が沢山入ってくることになるかもしれない。
 「そして、クリタ部隊との捕虜に関する交渉だが・・・先日、ようやっと連絡がついた。いよいよ、交渉が始められる。そこで皆に聞きたいのだが・・・どうする? 相手はクリタの無法者だ。別にメックを返さんでも問題はない。しかし今後の事も考えると、全く返さんというのも恨みを買うことになってしまう。」
 クロフォード中佐は、ここで一旦発言を待った。すぐに、RR少尉待遇曹長が発言する。(カサンドラ少尉が虐殺現場の村を見て卒倒した上、クリタの兵が行った暴行・・・レイプや拷問といった証言を聞くうちに、ノイローゼになってしまったので、こういう処置になっている)
 「返す必要・・・感じません。」
 ぼそりと、実に簡潔に述べただけでRRは着席してしまう。それを聞いたクライバーン准尉は、苦笑しつつ立ち上がって発言した。ほとんど、RRの発言の補足を行う心境である。
 「火力小隊はアレス条約違反をしたとはっきり解っています。取り上げちまった方が絶対にいいと思うんですが。それに、クリタの連中です。他の部隊だって、同じようなもんでしょう。返す必要はないと思いますよ。負けた時の事なんか考えても仕方ないですよ。」
 それに対し、守護天使小隊長のマルガレーテが反論する。
 「ちょっと待ってください。少なくとも、強行偵察小隊の方々はさほどひどい方とは思えません。何というか・・・戦っていて、騎士道を重んじる方々のように感じました。・・・クリタですから、サムライというんでしたかしら? とにかく、強行偵察小隊の方々の分は返して欲しいのです。」
 「ふむ・・・確かに報告書によると、なかなか男気溢れる戦い方のようだ。」
 クロフォードはうなずいた。それに対し、テック代表のエンドウが発言した。シェリル中尉は忙しいので、代理で出ている。 
 「しかし・・・ただ返すってのは・・・危険手当も勝利報酬も装甲板や弾薬の補給も今回貰えないんです。どこかで帳尻を合わせないと。」
 「そうですね。ウォーハンマーの腕を引き千切って、PPCは交換部品として取っちまって。他のメックも、骨組みだけにして返すってのはどうです? エンジンとジャイロと操縦席と・・・機体中枢が残っていれば、一応返したことにはなるでしょう。そうすれば、交換部品は潤う。」
 マディックがニヤニヤ笑いながら言った。じっさい彼は、戦闘終了直後に似たような事を実行しようと本気で考えたのである。クリタの火力小隊が無法者だと解っていなかったのでかろうじて思いとどまったのだが。
 それに対し、リリム大尉が賛同した。
 「それは中々良いかもしれません。それと・・・メックウォリアーの死亡したスティンガーは返さなくても良いでしょう。・・・・・・今、うちにあるスティンガー3機と、火力中隊のメックを取り替えるというのはどうです? メックウォリアーは、無法者とはいえかわいそうだから、とかなんとか言いくるめて・・・そうすれば、かろうじて失機者にはならずに済みます。あまりうらみは買わないで済むでしょう。使えないアーバンメックも交換に出しますか?」
 『情けをかけられるなど、末代までの恥! この屈辱、必ずやはらしてやる』
 RRが、ぼそぼそとつぶやいた。なんだか、いやにリアルで、会議室は静まり返ってしまう。結論は・・・まだ、でそうになかった。
 
 
 

 というわけで、いろんな可能性についての会議です。続き書いて。そうしてから結論出しましょう。ちなみに、最後の案がベストだと思います。
 <<武装解除+メックの取り替え+身の代金
 
 


 
戦闘前の物思い 投稿日 1月2日(日)18時47分 投稿者 M-鈴木in正太郎君家削除
守護天使小隊の通過を確認してからそろそろ15分。
マディック大尉は現在、窪地の灌木の中に機体を隠してホフォベクヴィッチ小隊の接近を待ちかまえていた。
ここは退却中の陸上部隊を追跡する者にとって、比較的通過に時間のかかりそうな途河点を控えた部隊を急襲するに最適な通過点であり、「送り狼を自認する人間が襲いかかるならここを通るだろう」と言うポイントとなる訳だ。
実戦経験豊富とは言い難い彼女達の様なMWが、援護すべき部隊を随伴しているが故に自暴自棄となって致命的な出血を晒し、壊滅的打撃を被るのに相応しい舞台が演出可能とあれば、そこを狙わぬ筈が無い。少なくとも情報収集部門の報告ではその部隊の指揮官であるホフォベクヴィッチ中尉の人となりは「そう言う人物」であるらしい。
今回は情報・偵察部門との連携が非常に重要だった。(これ、失礼だから「過去形で語る」んじゃ無い、君)
ここまでこんな短時間で進出可能だったのも、偽装基地施設が展開可能だったのも綿密な事前調査あったればこそである。
今後、益々戦闘が統合情報戦の様相を展開するであろう事は想像に難く無く、その様な運用に於いて彼の様な一匹狼的MWは存在価値を遊軍的にしか必要とされないだろう。
自分の小隊(分隊)に所属する、人当たりの良い笑顔の青年(デルビッシュ改・ナースホルンのMWだ)を思い出し、己自身が方向性の変換を求められている事を意識した。
「犬、か」
相応しい言葉だと思う。自分にも、愛機にも。
ツェロメロ兄弟と呼ばれたあの2人もろくな死に方はすまいと自覚していた。
恩義はあるが、決してその全てを是認出来る存在ではありえなかった2人。
恐らく「そう」なっただろう。
そんな結末は他人事では無い、恐らく。仕える相手を(そして思想を)誤れば必然的に訪れる破局だ。
「そう言った生き方」は誰しもがするべきでは無い。
納得ずくでそれが出来る、しかももう後戻りの出来ない、ほんの一握りの人間がそれにあたれば良い話だ。
特権階級とは違う、切り捨てられる「いつか」を意識しながら仕える存在か?
少なくとも、どの様な出会いになるかは未だ判らない、息子にそんな道を歩む結果は迎えて欲しくはない。

そんなもの思いから重量級メックの走行音が現実に引き戻す。
情報は正確だった。
頭が良いかどうかは別として、この部隊の指揮官は相当に陰険な性格だ。
むしろ共感を覚えると言っても過言ではあるまい。
だが、それ故に彼等はここで潰える事になるだろう。
もしくは自分が。
「さあ、補修部品が来た、バーゲンセールの時間だ。」
そう独りごちた後、少し心配そうな顔をする。
「そうか、4機一度には持って帰れ無いか・・・」
 

もうすぐ会う息子の事は心配してないのか?君は。
 

マディック大尉は愛機「ブラックハウンド」を立ち上がらせると、取り敢えずウォーハンマーの無防備な背面に向けて中口径レーザーを斉射した。
 
 


 
感想、その他 投稿日 1月2日(日)10時18分 投稿者 ロックウッド削除
>ミッキーさん
面白いです、はい<SS
マディック大尉悲惨だなあ、
ところで守護天使小隊ですが、セイ君いじめ(笑)になればアミィは止めません?
まじめな性格らしいから、、(でもあの小隊に長くいると消えうせるのか羞恥心?)
>M−鈴木さん
リプレイ見たいっすねえ、、にしても
>2/2+3を筆頭に射撃目標値3・操縦目標値が1〜3の3人の優秀なる火力小隊(75+70+65+50=260t)
に勝つマディックっていったい、、

おいらも書きたい

RR指揮下の偵察隊は敵基地の攻撃を終え撤収した部隊の殿を勤めていた、何故ならもしものために敵基地に再度地雷や歩兵用のワイヤートラップなどを仕掛けていたからだ。こう言った対歩兵用の罠ならば工兵のクライバーン准尉よりも偵察隊の方が慣れているだろう、何故なら普段彼らはそれらの罠を掻い潜っている側だからだ。自然に一般人から見ると随分いやらしい所やいやらしい罠を仕掛けている。放棄されたと思われるレーションにワイヤー式の爆弾、壁に突き刺さったナイフを抜くと其処にも爆弾、地面に張り巡らせたワイヤーはおとりで実は赤外線反応式のやっぱり爆弾etc、etc
もう一つ理由があるとすれば彼らは早過ぎるのだ、標準的なホヴァーの速度は時速100キロを軽く超えており被弾した主力部隊との連携は難しい。そのため前衛偵察に2,3台を出すとRR曹長達は基地に残ったのだ。
「隊長、随分主力に遅れてしまいしたね,このままの速度ですとあと二時間頃に基地に着きます」
「まあいいさ、それより索敵を怠るな、何所に敵がいるか解らん、、ん?_あの煙は」
数分後RR達はマディック大尉のブラックハウンドと合流した。
「すごいですね大尉殿、メック1個小隊と戦って勝利を収めるとは、、」
「でも俺頭部に食らってるんだけど、、」
「では敵の捕虜は我々が護送致しますので」(聞いてない)
「いや俺は、、、」
「では失礼します!」(やっぱり聞いてない)
RR達は捕虜3人(?)を護送し去っていった。
「勝っておいてなに言ってやがる」(ボソ)

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セイちゃんの受難 その2 投稿日 1月1日(土)23時42分 投稿者 ミッキー削除
朽木さんへ。掲示板を増やすことについてですが・・・実は、あまり増やさない方が良いと思っています。なぜかというと、あまりに増やしすぎると、閑古鳥が増殖しかねないからです。
 これまで何度も、新しいホームページが出来ると同時に以前にぎわっていたホームページの掲示板がすたれるというのを見てきました。多分・・・バトルテック好きでパソコンを持っていてなおかつこことリンクしているホームページ群に良く来る上に書き込む人達というのは、あまり多くないんでしょう。それで、多数の掲示板をにぎわせるほど書けない。どうしても、特定の掲示板がにぎわうとどこかの掲示板で閑古鳥が巣を作り出す。
 そんな感じがしてどうしようもないんです。だから・・・うかつに増やさない方が良いと思います。俺自身、SSを書きながら、毎日バトテ論議を繰り返す自信は有りません。 

 とりあえずSSを書く時に、
 1、自動スペース&自動改行モードを使用、
 2、改行を少し控える
 3、画面サイズ等によってレイアウトが変わる事を意識する
 
 くらいで対策は良いように思います。少なくとも、エクスプローラの環境では、それで解決します。
 それでは、難しいことはこれくらいにして、SSに入ります。
 
 

 なんとかクリタの基地も破壊し、メックの修理も順調に進んでいた頃。降下船オヴィンニクが、物資を運んで帰ってきた。だが、同時に騒動の種も運んできたのである。どんな対応をしたらいいか悩むマディック大尉は、任務にかこつけてユミナと息子から逃げ回ろうとする。そんな時、彼の息子には、恐ろしい魔の手(笑)が伸びようとしていた!
 
 
 父親を探して基地の中をうろつくセイは、ふと、会議室から出てきた人影と目があった。その人は女の人で・・・自分をまじまじと見ると、感嘆の声を漏らした。
 「うわあ・・・かっわいい! どうしたの? 坊や?」
 基地の中には不似合いこの上ないどピンクのドレスを着た美少女が聞いてくる。白い肌、ウェーブした長い金髪、大きな青い目とあいまって、巨大なフランス人形を思わせる。それを見て、セイは目を見開いた。自分が、厳めしい軍事基地の中にいるのではなく、どこかのしゃれたデパートにでもいるような気分がしたのだ。
 「どうして奇麗なお姉ちゃんがこんなとこに居るの?」
 子供は正直だった。
 この一言でセイは、マルガレーテのお気に入りになったのである。
 「あら、そんな・・・(キャン!) お姉ちゃんはね、メックウォリアーなの。だから、この基地に居るのよ。」
 「ふわあ・・・お姉ちゃんみたいにキレイな人がメックウォリアーなの!? すごいや!」
 子供の、なんの邪心もない言葉に、マルガレーテはますます機嫌をよくした。
 「もう! この子ったら・・・ それで、どうしてこんな所に居るの? 名前は? お姉ちゃんに話してごらん(にっこり)」
 「うん。ぼくね、セイっていうの。パパを探してるんだ。パパもメックウォリアーなんだよ!!」
 セイは、胸を張って答えた。パパは仕事が忙しいとの事でまだ会えていないが、基地の人に何度も確認して、自分の父が大尉と呼ばれていて、一人で一個小隊を相手に一歩もひかないすごいメックウォリアーであることは確認している。
 「パパ? 誰かしら?」
 マルガレーテは首をかしげた。今、この部隊は、再編成の最中だ。部隊の郎党の中から使えそうな者を選び出し、訓練して配属する。アージェンタムで雇い入れたメックウォリアーも居る。4ヶ月の訓練期間を経て、ようやく一人前と言えるほどの腕前になった郎党上がりのメックウォリアーが4人。まだ、ひよっこと呼ばれる状態のが2人。才能がないと判断された者は、容赦なくメックを降ろされ、新しい候補生が選ばれる。そんなこんなで、まだ、ウォリアーの決まらないメックもある。こんな状態では、家族構成まで即座にわかれと言うのが無理だ。だから聞いた。そのカワイイ男の子・・・セイは、倒れそうなほど胸を張って答えた。よほど誇らしいようだ。
 「パパはね、パパはね、マディック・ウォン・ヴァレリウス大尉って言うんだ!」
 「へえ・・・あのマディック大尉にこんな可愛い息子がいたのか? 驚きだな・・・」
 会議室から新たに出てきた、長い金髪と緑の目、豊満な肢体が印象的な美女がつぶやいた。セイは、目を見開いてつぶやいた。
 「ふわあ・・・またキレイなお姉ちゃんが・・・」
 セイはまだ小さいせいか、この場違い極まりない服装に違和感を覚えないようだ。この一言に気をよくしたクレアは、しゃがみこんで目線をセイと合わせていった。女とは、とにかく誉め言葉に弱いらしい。
 「かわいいな、お前。丁度お茶にしていた所だ。一緒にどうだ?」
 「え・・・で、でも、僕パパを探さないと・・・」
 しどろもどろに言うセイに、マルガレーテが答えた。
 「セイちゃん、マディック大尉は、強行偵察任務についてるわ。だから、今は探しても仕方ないわ。明日には帰るから、それから探しに行けば良いわよ。」
 「そ、そうなの?」
 「ああ、そうだ。セイって言うのか? ぼうず。だから、一緒にお茶にしよう。」
 「うん!」
 かくしてセイは、到着1日目にして守護天使小隊と接触してしまったのである。正に工作員の高笑いが響いてきそうなシチェーション。あやうしセイ!!
 
 
 「それにしても可愛いわねえ・・・」
 「ほんとです。この髪なんて、つやつやしっとりで、とっても手触りが良いです!」
 「・・・・・・・・確かに・・・・ね。」
 「ほんとほんと。色も白いし、そこいらの女の子なんかよりよっぽど可愛いぜ。」
 セイは困っていた。最初こそ楽しくお茶をしていたのだが、だんだんと妙な雰囲気になっている。かといって、尊敬すべきメックウォリアーのお姉ちゃん達に逆らう訳には行かない。自分は、まだ階級すら貰っていない子供なのだ。ちょっとくらい女の子と比べられても、我慢するしかない。我慢するしかない・・・のだが・・・まあ、ほおを撫でられたり、人形を抱きしめるがごとく玩具にされたりするのはまだ良い。髪を櫛ですかれるのも我慢できる。しかし、なぜ、女の子の髪型をあれこれ試されないといけないのだろう? 髪を伸ばしているのは、メックウォリアーになる時の儀式用なのだ。その時にする、サムライの髪型のためなのだ。けして、女の子の真似事をするためではない。しかし、レイはじっと耐えた。逆らう訳には行かない。逆らう訳には行かないのだ。そのうちに、おねーちゃん達はもっと悪乗りしてきた。
 「ねえ、どうせだから髪だけでなくて、服も変えてみない?」
 「あの、その、ぼくは・・・・・・」
 マルガレーテの問いに、何とか嫌だと言おうとして・・・しかし、レイは口篭もってしまう。羞恥で首筋まで真っ赤になっている。それが又、アミィやクレアの悪戯心を刺激する。
 「う〜〜〜ん・・・たしかにな。髪型がこれだけ似合うんだから、化粧や女の子の服も似合いそうだよなあ・・・」
 「・・・丁度、代えの服もある。裁縫道具は、いつも持ってるんでしょ・・・?」
 クレアがしたり顔で肯くと、アミィがロッカーからドレスを出してきた。
 ここは、第3会議室などと言われている。が、守護天使小隊の面々が溜まり場にしているため、誰も近寄らない。事実上、彼女たち専用になっている。まあ、壁にハートマークの掛け時計がかかっていたり、壁紙をかわいらしい小猫の壁紙で張りかえられたり、窓のカーテンが少女趣味丸出しの可愛い刺繍とフリル付きになっていたりしたら、だれも近づかなくて当たり前だろう。4ヶ月前の攻防戦で破損した建物の修理費用の一部を出す、という彼女たちの申し出を受けてしまったクロフォード中佐の失策(責めるのはかわいそうだとの意見多数)である。  
 
 「うふふふ・・・この服を着るからにわぁ・・・服をヌギヌギしないと駄目ですねえ」
 セイの髪をすいていたブレンダが、怪しげな笑いを浮かべる。完全にセクハラモードになっているのだが、女が男に対してやっているせいか、誰もその事に気付かない。徒党を組んだ女は恐ろしいのだと、セイは初めて認識した。
  
 そして・・・しばらくして、第3会議室からは、悲鳴が聞こえて来ることになる。

 「うわあぁぁああん! パパ、助けて〜〜〜」
 小さな部屋の中、裸にされた小さな男の子に向かって立つ4っつの人影。その手には、何やら紐のような物が!
 
 「ほら、暴れるんじゃない!」
 「大丈夫、恐くないのよ。ね?」
 「男らしく、しゃんとしなさい。」
 「うふふふ・・・服を直すためには、まず、きちんとサイズを測らないとねぇ」
 
 ・・・かくして、この数分後、パンツ一丁のセイは、かろうじて引っつかんできた服を持って会議室から逃げ出すのである。
 ・・・この年でメックウォリアー4人を相手取って逃げ出せると言うことは、相当すばしっこいと言うことになる。才能あるセイちゃんの未来に幸あれ!
 

という訳で、第3巻(笑)の冒頭部分です。しばらくは、セイちゃんが犠牲になることで、傭兵部隊全体への(新たな)被害は減るでしょう。多分。
女性読者もいるようですので、そっちを意識したサービスをしてみたSSです。感想もとむ。
 
 ところで、クライバーンのラブロマンスはどうなったのだろう・・・
 朽木さん、M−鈴木さん、書いてくれません? 自分じゃ恥ずかしくて書けないから・・・
 
 わからない人へ説明。以前、チャットで話している時に、以下のようなことが話題になりました。
  
 1、4ヶ月前の戦闘で多数死者が出た。
 2、その補充兵が今、部隊に多数居る。
 3、普通、補充兵と言うのは、死んだ人の親戚筋なんかの・・・いわゆる郎党から選ばれるだろう。
 4、と言うことは、死んだメックウォリアーの未亡人なんかが沢山いる?
 5、クライバーンなんか、この年まで浮いた話一つなかったんだから、ラブロマンスくらいあるかも?
 6、良いとこまで行くけど結局振られるというのに1Cビル
 7、よし、懸けるか?
 
 といった会話があったのです。
 ちなみに、マディック大尉の息子の設定についても、この夜の話の間に出てきた物です。その余波で、クロフォード中佐の子供の設定まで出来てしまいました(^^)

誰か書いて〜〜〜
 
 


 
聖ちゃんの受難? 投稿日 1月1日(土)23時22分 投稿者 ミッキー削除
う〜む。そろそろ、天使降臨作戦偏を終えて、第3巻に(1巻は〜3ヶ月前の戦闘まで)移りたいなあ・・・ということで、ギャグ修羅場路線の最初のSS、を書きます。小説で言うと、冒頭のプロローグの部分ですね。それでは、始まり始まり〜〜〜
 
 

とあるクリタの星。とある町のとある公園。そこでは、美少女と間違えそうな色の白い可愛い男の子が、数人のわるがきどもに囲まれていた。

近所のがきども
「やーいやーい、失機者の子供!」
マディックの息子セイ(仮名)
「違うもん! パパは生きていて、傭兵部隊でメックウォリアーをしてるもん!」
「ふん。どっちにしろ、逃げ出したんだから同じさ。それに、お前のおじさん達も無法者なんだろ。」
 「違うもん! おじさん達は、独立愚連隊と守護天使小隊の奴等にはめられただけだもん!!」
 「やーいやーい、失機者の子供! 無法者の甥っ子!」
 「うわぁぁぁぁん!! ママ〜〜〜!!!」
その男の子は、泣きながら走り去った。しっぽのようなポニーテールをなびかせて。
 

 とある家の中。男の子が、母親と思しき女性に泣き付いている。
「ママ・・・(グスグス)なんでパパは帰ってこないの? ちょっと帰ってきてくれれば、僕いじめられなくてすむのに・・・」
 「そうねえ・・・帰って来てくれれば良いのにねえ・・・」
 「ぼく、メックのシミュレーターだけでなくて、ホントのメックにも乗ってみたい。パパの後ろで良いから・・・(グスン)」
 「パパはね、遠くの星で傭兵をしているから、なかなか帰ってこれないのよ。」
 「ねえ、それじゃあ、なんて星に居るの? ぼく会いに行きたい。」
 「傭兵っていうお仕事はね、よく駐屯する星が変わるの。惑星駐屯軍とは違うのよ。だから、解らないわ。」
 「パパに会いたいよう・・・そして、みんなに僕のパパを見せてあげたいよぅ・・・」
 「そうねえぇ・・・」
 「・・・」
 「・・・」
 おえつが途切れ途切れになっていく。母親は、優しく声を掛け続ける。やがて、子供は眠りについた。
 母親は、ため息を吐いた。
 (本当に・・・どこに居るのかしら・・・以前リャオ家で働いてるって手紙が来たけど・・・折り返し手紙を出した時には、すでに契約切れでどこか別の星に行ってた。手紙くらいくれても良いのに・・・いえ、だめね。下手をすれば、検閲に引っかかる。そうなれば、刺客を送られかねない。もう、会えないのかしら・・・こんな事なら、この子の事隠さないでおけば良かった。そうすれば、マディックはもう少し慎重に行動してくれたかもしれない。でも・・・嫌だったのよね・・・私とこの子が、マディックの重荷になることが・・・)

 数日後。駐屯軍の食堂で働くユミナは、新しく派遣されてきたメック部隊の一人の口から、思いがけない名前を聞く。「ブラックハウンドに乗ったマディック」という・・・恒星連邦のメックウォリアーの事を。
 ユミナは、さりげなく聞き出した。ここに来る前、どこの星に駐屯していたのかを。どのような戦果を上げたのかを。そして・・・どんな敵が居たのかを。その部隊の降下船が、ドラコと恒星連邦の間にある自由貿易惑星に居ると言う話を聞いた時・・・ユミナは決意する。何とかして、会いに行こうと。時間がない。もし、この事が広まれば、自分とセイは・・・
 自分達を陰から守ってくれているあの組織も、かばいきれなくなる。行くしかない。
 
 彼女は気付かなかった。これが、あまりにもまれな偶然だと言うことを。素人の自分が、あまりにもあっさり情報を引き出せたと言うことを。そして・・・自分達が、マディックの所属する傭兵部隊に、不協和音を鳴り響かせるために送られる・・・爆弾であることを。
 
 この工作を担当した情報員はうそぶいた。
 「下手に人質にしたり洗脳したりするよりは効果的だ。いくら調べても、なんの痕跡もないんだからな。ま、確実性には欠けるが・・・あっさり爆弾と見破られるよりは良い。爆弾なんぞ、いくらでも用意できるんだ。」
 

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「実はこんな事が」第3回「深読み浅読み人事措置」 投稿日 12月30日(木)09時20分 投稿者 M-鈴木in正太郎君家削除
 オリオンから射出されたLRMの弾頭を必死の機動で回避しようとして、だが数発の着弾を受けた形式不明機は、
 しかし、殆ど満足な応射射もせず、かと言って逃亡する事もなく、今やその正体を明らかにされてしまった偽装
 攻撃施設に踏みとどまっていた。
 もっと不可解な行動は、彼等が接近した途端に射撃を停止したアーチャーである。
 既に彼我の距離は500mを割り込み、残り少ないLRMを射撃するにはまたとないチャンスの筈なのだ。
 初めから装弾数が不足していたのでも無い限りまだ数回射撃が可能な筈だった。
 そして最も理解に苦しむのは施設後方に位置する(趣味の悪い桃色に塗りたくられた)レパード級降下船の挙動だ。
 一般的なレパード級の例に漏れず2門のPPCと多くのレーザー、3基のLRM20を前方に備え、接近中の我々
 に対し射撃可能であるにも関わらず、現在の所砲門は完全に沈黙しており、それどころか砲塔がこちらを指向する
 そぶりさえ見せない。
 常識的に考えて近距離戦になって味方を誤射する可能性が生じる前に牽制の為の射撃を行う筈だ。
 何をするつもりだと言うのか?ホフォペクヴィッチ中尉は理解に苦しんだ。
 そして理解に苦しむ敵の行動は単なる混乱と愚行の産物か、何か秘められた意図があるか、2つに1つである。
 「ルーフェイ!デカぶつに注意しろ!奴等何かやらかすつもりだ」
 「へい!」
 「ナンは足下に注意!」
 「了解しました」
 臭かった
 決して騎士らしくも武士らしくも無い闘いを行って来た中尉の鼻には何か同類を相手にしている様な、奇妙な感覚
 を伴った何かが感じられるのだ。
 もし我々を撤退に追い込む目的で偽装施設を構築したならその意図が看破された時どうするか?
 それを考えると必死の反撃が無いのが余りに不可解である。
 反撃が散発的ならば練度と指揮系統と士気の問題と言う可能性もある。
 しかし全く反撃が無いと言うのはどう言う訳か?

 「敵歩兵発見」
 ナンの駆るハンチバックから、ハリボテの砲台から数名の歩兵がオフロードバイクで脱出して行く映像と一緒に舌
 打ちが転送されて来る。
 恐らく己と同じ想いを抱いているのだろう。
 バイクは、予め整えてあったと思しく、地形を巧みに利用した逃走経路を走行しており、MGでも無ければ今更有
 効な射撃は不可能だった。
 もしMGがあれば制圧射撃で奴等を血と肉のレアなスープにしてやれると言うのに。
 しかし残念ながらMGを装備したゲンハムのサンダーボルトとルーフェイのウォーハンマーは、惑星降下直後の戦
 闘で頭部にPPCやLRMの直撃を受け、その際センサーに衝撃からか不調をきたし、それ以来整備兵らの奮起奮
 闘どこ吹く風、赤外線映像処理が不可能となっていたのである。
 恐らく前方の2機のメックを血祭りにあげてその鬱憤をはらすつもりなのだろう、ハンチバックが速度を上げる。
 「全く!アトラスの廃熱孔の臭いにかけて、どこまで用意周到なんだ!!奴等は」
 同じく、歪んだ加虐趣味を後回しにせざろう得なかったホフ中尉はスラングを交え悪態を吐き出した。
 そして自分自身が口にした言葉から、ある事実に注意を喚起される事になる。
 「「用意周到?その通りだ、だが奴等は致命的失敗を犯した、それ故に我々の突入をさそったのだろう。その筈だ。
   だが陽動部隊として運用する「つもり」でここに展開された部隊がこの様な事態を「想定していなかった筈が
   無い」現に「肉薄して来たメックの射界から巧みに姿を曝す事無く後退する」それも「徒歩では無く迅速な」
   手段を用意していたでは無いか。つまり予めこの事態を想定していた!?だとするとあのメックの動きは・・
   間違い無い!!これは罠だ!!二段構えの!すると恐らくあのハリボテの役割は?」」
 そこまでホフ中尉の思考がまとまりかけた時、足下の地面が爆発し、転倒させようとする力では無いにせよ、75
 tものオリオンの巨体を揺動させる。
 「地雷原だと?この程度で?甘いわ!!」
 一瞬頭の中は「己自身の怯えへの怒り」で占められ、それ故に機体は更なる加速を始めようとした。
 だがそれをルーフェイ グンソウのウォーハンマーから通信が遮る。
 「隊長!!でかブツが動き始めました!左翼火力集中点に反応!」
 降下船の砲身が動き出していた、目標は・・・
 「射撃目標は我々ではありません。もっと前方、あのハリボテ付近です、機会射撃?」
 「! 全機後退!!!」
 「そんな?隊長、弱気過ぎますぜ?」
 余りに不可解な命令に編入されてまだ日の浅いグンソウは思わずホフォペクヴィッチ小隊の不文律を侵して反論を
 試みた。
 だが反射的に行き足を失ったウォーハンマーの足下直前方に小口径の弾丸が着弾すると同時に、不相応に巨大な爆
 発が土壌を吹き飛ばし、構造材で補強されていたと思われる「メックが1機スッポリ収まる様な穴」を出現させた
 のを見て口を噤んだ。
 もし速度を落とさずに前進を続けていたら、間違い無く転落していただろう。
 「やはり、そうか、ずらかるぞ!!ナン、お前は足下を走査しろ!地雷や遠隔爆弾が埋まっている筈だ」
 「了解・・・・・あります。確かに、そこら一面に。そうか、奴等それで射撃を控えて・・・」
 「評価するのはわしの仕事だ!厚みが薄いのは?」「はい!・・・4時の方向!」
 「よし、わしが開闢する、続け!!グンソウは殿だ、良いな?」「了解しました!」
 (無法者紛いの男として知られ、先任であるシロタ少佐と折り合いが悪いのも関わらず、ホフォペクヴィッチ中尉
  に何故部下が付いて来るのか?それが「共にドラコらしい悪行を自由に働けるからばかりでは無い」事がこの言
  動でも判明しよう。脚部装甲に不安のあるウォーハンマーを地雷原突破に使う事なく自らがその役を買って出、
  懲罰的任務に2番目の危険にある殿を回しているのである)
 サンダーボルトのデルタダート15連LRMが煙を引いて飛んで行く中、グンソウは牽制するように2門のPPC
 をリズムカルに発射する。
 その猛烈な掃射に、一旦激しくなるかに見えた敵の射撃は急速正確さを失い、周囲の着弾は沈静化して行く。
 「よし、グンソウ、ご苦労だった。後退しろ!!どうせ奴等に追撃能力は無い」「了解!」
 

 一度は戦場を離脱し、逃走するかに見え、その後きびすを返して襲いかかって来た時よりも更に手際よく撤退して
 行くメック部隊。
 耳障りな、支離滅裂な命令をわめき散らすマディック大尉謹製の「愚鈍指揮官エンドレステープ」を停止させるの
 も忘れてクライバーン准尉は冷や汗を拭っていた。
 正直言って敵の能力は予想以上だった。
 変わり身の早さは目を見張る程で、しかも罠に殆ど全くと言って良い程引っかかる事無く後退して行った。
 「「もし、歯車一つ狂っていたなら・・・・・・」」
 そう考えながら時計に目をやると、意外な事に敵がこちらへ接近を開始してから再度撤退するまで僅か1分の時間
 すら経過していなかった。
 「「1時間くらい闘っていた様な気がする」」
 そう思いながら機体を基地の方へ歩ませ始め、タイミング良くスピーカーから流れ出た「そっちじゃない!左だ!!」
 の声に驚き、そこでようやくテープを停止していなかった事に気が付いた准尉は、苦笑しながら制圧された基地へ
 近付いていった。
 一つ確認したいどうにも気になる事があったのだ。
 
 准尉自身は気が付いていない事だったがあの激戦の最中、基地の状況に気を配り事後確認しようと言うのは只の戦
 闘工兵に出来る判断では無い。
 戦闘記録に目を通した後、中佐はこの事を留意しておこうと考えていた。
 「「もしかすると下手なMWより小隊指揮官に向いているかもしれん。」」と

誤字脱字チェックしていないので、まとめる時どなたか宜しく!

PS.先のカキコにもありますが、転倒の衝撃によるエネルギー回路の損傷が怖いので、オプションルール(S−TECH)受け身1取らせてくれません?
   エネルギー兵器の整備はシビアに行きたいので。
   以上御願いパート2でした
 
 


 
マディック大尉、ひっくり返るのこと。 投稿日 12月29日(水)20時57分 投稿者 ミッキー削除
M−鈴木さんへ。
強襲降下船であるレパード級の任務は、こういった・・・宇宙港設備が使用できない状況でメックを敵地に送り届ける事であり、不整地への着陸は日常茶飯事であると考えます。ですから、着陸が難しいとか、離陸が難しいとか言うことはまずないと思われます。
 また、気圏戦闘機に関しても、VTOL(垂直離着陸機)能力、熱核ロケットエンジンでの無補給での超長距離移動(戦闘時の急激な加速に関しては対応できないらしいですが)、大気圏離脱、再突入、宇宙飛行など、実に様々な能力を持つスーパー航空機で、それゆえにメックと並び称される、といった記述をQ&Aにて見た覚えが有ります。
 そして、レパード級のようなタイプの降下船は、大型の気圏戦闘機としても使用できるとの記述も有ります。
 ・・・まあ、SNE発言ですけど。
 (まだ、確認作業が終わってないけど、ダメダメといわれる初期のエアロテックやバトルスペースの記述を見ても、あまり意味がないとおもうので、こっちの前提で行きます)
 そういう訳で、離陸は無理といった部分は触れずに、積載重量やスペースの都合で、ということでSSを書きます。ただし、具体的な重量などについては一切記述しません。それで、M−鈴木さんの説はほぼ内包できるようにするつもりです。
 ご了承ください。 
 

天使降臨作戦が始まる前の夜。基地司令の私室に呼ばれたマディック大尉は、密かな任務を言い渡されようとしていた。
 「マディック。いろいろと手は打っておいたが、クリタ前進基地を機能不全にまでもっていくのはのは容易なことじゃあない。作戦案には、基地を落とせるようなら落とす、なんて書いてあったが、まず無理だろう。もし作戦が旨く行ったとしても、守護天使小隊のひよっこどもを始めとしてみなぼろぼろになってるだろう。敵の第二波があったら、まず持ちこたえられんはずだ。」
 「そうですね。あんな前進基地に派遣されるからには、少なくとも一般兵クラスの実力を持ったメック小隊のはずです。ひよっこには荷が重いでしょう。」
 「うむ。だから、お前は密かに増援に行って欲しい。だが、守護天使小隊が何とかできそうだったら、姿を現すな。そして、勝った後に出て行くんだ。でないと、いつまで経ってもあの小娘どもは一人前にならん。早い所一人前になって、戦力となってもらわんといかんからな。それにだ。万一基地を落とすことが出来たら、膨大な量の戦利品が手に入る。捕虜の輸送も必要だ。地上をちんたら進んでいたら、格好の標的だ。隙を見せないためにも、降下船での輸送が必要だろう。となると、派遣したメック部隊なんかは自力で基地まで帰ってもらわんといかん。戦闘後の、ぼろぼろの状態でな。だから、頼むよ。」
 「了解しました。」
 「うむ。では、今夜は早く寝ろ。2時に出発して欲しいからな。」
 「なるほど、丁度、戦闘が開始される少し前に到着する訳ですな。では、自分はこれから睡眠をとります。」
 「うむ」
 そういうと、マディック大尉は敬礼して司令官室を出たのである。
 
 そして・・・降下船シャネルクイーンが飛び立つ2時間ほど前。駐屯メック部隊の基地を密かに発進するバトルメックの姿がが有った。マデッィク大尉のブラックハウンドである。漆黒に塗られたその機体は、基地の者達すらほとんど知らないまま、クリタの前線基地の方角へ向けて走り去った。
 
 部隊の駐屯地からクリタの前進基地へは300キロ程だ。道がいまいちなので、普通に車を飛ばして7時間ほど。マディック中尉は、メックを全力疾走(注1)させ、4時間でそこまで行けると計算している。よほどの熟練者でなくば、まず無理なスピードだ。いや、だからこそクロフォード中佐はマディック大尉を選んだのだろう。
  
 
 ズドドドドドドド・・・・・夜の闇の中、岩砂漠と砂砂漠の中間のような地形を、漆黒のバトルメックが疾走していく。今の所、順調に歩を進めている。マディック中尉はつぶやいた。
 「そろそろ守護天使小隊が降下作戦を行う頃か・・・着地に失敗して、いきなり各坐したりしてなきゃ良いが・・・ん?」
 PPPP! メインモニターに、情報ウィンドゥが開き、通信が届いたことを告げる。種別は厳重に暗号化された電子メールである。マディック中尉は、今日の暗号コードを打ち込んで、通信を開いてみた。
 「星系外から? コムスターの超高速通信で、発信元はオヴィンニク? なんで俺あてに個人通信なんか?」
 ざっと斜め読みをするマディック大尉。そして・・・・
 ズンガラガラガッシャン!
 ブラックハウンドが、盛大にコケた。それほど、衝撃だったらしい。
 『・・・この子がどうしても父親に会いたいというのです。どうか会ってやってください。そして、この子に、父親が立派なメックウォリアーであるということを教えてやってください。ユミナより。』
 ・・・呆然・・・
 「補給物資を買い付けに行った船に便乗してくる!? 一月ないじゃんか!? い、遺伝子鑑定の結果まで添付・・・? ま、まさか、あの時の・・・?」
 もうすでに忘れていた過去・・・隣のお姉さんとの思い出・・・それが・・・もうすぐ10歳になる息子という、とてつもない現実としてのしかかっていた。
 「マディック・ウォン・ヴァレリウス(もうすぐ24歳)・・・一生の不覚!!!」
 まさに寝耳に水の知らせに、ひっくり返ったマディック大尉は、しばらく起き上がれなかった。かくして彼は、増援に間に合わなくなってしまうのである。
 しかし、誰も彼を責めたりはしないだろう。事情を知れば、の話だが・・・
 

 注1:公式サイドに認められているメック機動オプションの一つだそうです。歩行の倍のスピードで移動できるものの、挌闘も射撃も不可能になるそうです。
 
 

M−鈴木さんへ
こんなんでどうでしょうか? 増援に間に合わず、一人で火力小隊を相手に奮闘できる設定になったと思うのですが・・・
 
 その他の皆さんへ
下の掲示板で、惑星の環境の事や、惑星改造、星間連盟期の技術についてなど話したいと思います。良ければ来てください。

http://www.pat.hi-ho.ne.jp/cgi-bin/user/aoba/btbbs.cgi
 
 


 
データ整理 投稿日 12月27日(月)01時37分 投稿者 ミッキー削除
コミケから帰還しました〜〜 なかなかに得るものが多かったです。特にバトテ関係の資料については涙もんのが多数。GSJの売り子も面白かったし。(じ〜ん)
・・・っとっとっと。いつまでもひたっている訳には行かないな。

さて、それでは今夜は、かねてからの問題だったデータをいくつか投稿しておきます。

バトルメック
 
作業用バトルメック 豊作一番号 128型
制作:クボタ
種別:改造型作業用メック
重量:60トン  移動力:3/5/0
コクピット:3トン(生命維持装置なし、長距離レーダーなし)
中枢:12トン(民生用)
180出力エンジン:14トン(民生用核融合炉、放熱能力5)
ジャイロ:2トン(ジャンプには対応不能)
ウェポンラックX8:4トン(特殊装備、農作業用アタッチメント用と交換)  

中枢総計35トン
 
装甲160点:10トン
頭部 :8 
胴中央:20/8
左右胴:20/6 20/6
左右腕:16   16
左右足:20   20

アタッチメント:15トン

A:耕運用
B:刈り取り用
C:地ならし用
D:播種用
E:散水用
F:スコップやつるはし等を直接持つ

MG:マシンガンX10+弾薬1トン(6トン) 各胴に1セットずつ装備可能。通常、これが戦闘モード。
PPC:MLと4点分の装甲、張りぼて中枢(1.4トン) 外見はグリフィンが持っているフシゴン粒子ビーム砲そっくり。各手に一つづつ装備可能。
 
上記のマシンガンとPPCを二つずつ装備した状態がいわゆるフル装備。

 なお、ウェポンラックとは、サークルGSJのSテックに載っている特殊装備です。ようするに、武器の付け替えの出来る部品ですね。
・・・・まさか、エンドウ博士が農作業用メックのアタッチメントにヒントを得て作った特殊装備だったりしないよなあ・・・でもありそう。
 

WVR−7D ウルヴァリーンD型
 マルガレーテが持って来た設計図を元に、通常型ウルヴァリーンを改造したもの。オートキャノンがグリフィンと同じフシゴンPPCに換装され、中口径レーザーが増設されている。また、装甲も増加されている。
 この設計図は、モーグレイン・ヴァルキリー領のメック自動工場のコンピュータにインプットされていたメックの設計図の一つ。それを、ワイヤシュトラス大統領がどうやってか手に入れたらしい。(まあ、一応、工場の所有権は持ってた。今はどうだか知らんけど)

 太い冷却液循環パイプの部品がなかったため、設計図通りの改造は終わっていない。そのため、右腕の冷却液循環パイプに過度の負担をかけている。命中判定で9を振ると、粒子ビーム砲は冷却が不十分で、次のターンは発射できない。この発射できないラウンドも3点の熱を発生させる。
 再修理を行い、冷却液循環パイプを太い物と換えるまでこのペナルティは継続する。 
 

RFL−9D 改造型ライフルマン
 マルガレーテが持って来た設計図を元に、通常型ライフルマンを改造したもの。
 左腕のオートキャノンを外し、羽目殺しになっていた手を機能させて汎用性を強化。装甲3トンと追加放熱器5器(胴中央1、左右足各2)を装備して最も問題とされていた廃熱能力をアップしている。
 一機の方は、左胴の機体中枢が−3。左足の機体中枢が半分までしか回復していない。そのため、走行移動力ー1。この不調は、マイアマーを完全に修理するまで続く。
 もう一機は、右胴と右腕の中枢が半減。右腕に装備されたオートキャノンは、命中判定で2と3を振るとジャムを起こす。ジャムを直すには、適度な衝撃を与える必要が有り、移動力を1消費して操縦ロールに成功する必要が有る。この不調は、右腕と右胴の機体中枢を完全に修理するまで続く。
 

ドラゴン
重量級にしては高速で、装甲はそこそこ有る。重量に対して攻撃力に欠けるのが欠点。しかし、オートキャノンは40射、長距離ミサイルは24射と、継戦能力は高い。
我田中尉の愛機は改造されており、背面に回されていた中口径レーザーが前面に向けられ、操縦席が特製の物になっている。
それにしても、オートキャノンと長距離ミサイルを合わせてもダメージの期待値は11点。対して守護天使小隊側はグリフィン16、マローダー25、ゼウス18で、総計59点に及ぶ。途中からグリフィンが抜けたり、マローダーが全開射撃を続けられないとはいえ、良くこれで渡り合った物である。やはり、腕の差なのだろう。
 

その他のメカ

クリタ補給部隊のトラックと補給物資
かなり大型で、積載重量は20トン近いかも。8台あるが、全部非武装。
主に水や食料、弾薬、基地建設資材が積まれていたが、メックや戦車の交換部品もあった。
なお、一部には大きなコンテナが積まれていた物も有る。これらのコンテナは、厳重にロックされている。戦闘後の慌ただしさの中で、まだ中身を確かめられていない。だれか、伏線として使って欲しい。
 

ヴァデット戦車。
クリタの前進基地に配備されていたもの。
クリタの強行偵察小隊のメックをうまくせしめることが出来たということは、この戦車も部隊の懐に入れることが出来たのだろう。今後の活躍が期待される。多分、砂漠用の防護処置はされていると思うけど・・・
 

蒸気機関車
 現代の技術を使い、軽量化と効率アップを図られている。そのため、2100年前の蒸気機関のような頼りない代物ではない。
 *複線にまたがる列車砲なんてのを遺跡から発見させたら駄目ですかね?

捕鯨船
 主動力炉は蒸気機関。一応ディーゼル機関も積んでいるが、出力は小さい。
 現在の技術でも再現可能な性能。
 鯨を捕まえてくるまで、下手をすると数週間帰ってこない上、港の解体施設に鯨をほうり込むとすぐに出港するのでなかなか見れない。乗員は、寄港するたびに全員交代するようである。
 
 

 追加地形:

原子力発電所
この惑星に駐屯を始めた頃に放射能もれ事故を起こした。素早い対応の出来ないお役所仕事な政府のせいで、事故は最悪の事態になりかけた。しかし、クロフォード中佐の適切な判断により、原子力発電所の暴走は止められた。現在、再稼動の準備中。そのため、惑星全体で電力が不足気味。部隊では、大破して行動不能のメックのエンジンを使って発電し、電気を売ってはどうかという話が進められている。
 <<送電設備をちょっといじればいいんだし。
 

海(名称未定)
カウツVの海は、金属の含有率が高く体に良いとは言えない。水銀などを始めとする有毒の金属が、地球の海の数十倍〜数千倍の濃度で含まれているからである。また、酸性も強い。この海に適応し、さらに資源確保を行うため、この海に放流された魚は特殊な体機能を持っている。
 骨は中空で、体の中に取り込まれた様々な重金属が蓄積されている。この機能を持つために、肉や血液に有害な金属が溜まることはなく、元気に生活できる。そして、食用にも適するのである。生物濃縮によってもっとも金属の含有率の高くなる鯨に至っては、骨の5割が金属をいうとんでもない事になる。
 数千年後には、この海の金属濃度は地球並みになり、地球と同じ魚が生活できるようになるといわれている。しかしそうなった場合、現在この海に生きる魚の大半は死滅するであろうといわれている。
 
港(名称未定)
捕鯨船が入港できるほどの大きさを持つ港。地表の30%を占める海に面している。距離は、興味本位の士官が休日に行けるくらい。バスか蒸気機関車に乗って半日以内と思われる。それ以外の設定は未定。
 
 *昔は大和クラスの戦艦が沢山あって、守りの要になってたって設定は無理が有りますかね?
 *隠されたドックが有って、生きている戦艦が今だに有るとか言う設定にして、SSのネタにしたいんですが。
 *クリタがそれを見つけて、対抗して着艇したままになっている戦艦を修理して戦うとか。 

町(名称未定)
基地の近くにある「街」よりは小規模。特殊な木を加工して、石油製品の原料に出来る工場が有る。副産物として製造される石炭に似た性質の固形燃料は、この星で一般的に使用されている。
 この町には、この燃料を使用した火力発電所が有ると思われます。

林業の村々(名称は特になし)
 クリタの降下船が着陸したと思われる辺りに点在する極小規模な村々。林業で生計を立ている。かなりの辺境なので、陸の孤島に近い面が有る。しかし、運搬能力に長けたトラックと、木を運ぶための路は普及している。実は、クリタの補給部隊が使用していたトラックは、この辺りの村から無理矢理徴発したものという設定。
 

アイテム

鯨(の肉)
中々に美味。多分、部隊の食事にも出ていると思われる。大きいほど脂が乗って美味い。そのため、巨大で手強い鯨ほど高く売れる。
 
高速振動機能つき銃剣
 R・R曹長愛用の逸品。クリタ兵から奪って手に入れたらしい。

樹炭
 木から作り出す固形燃料。石炭に似た性質。

グレネードマシンガン
 グレネード弾10発を連続発射できる武器。かなりの威力を誇る。
 
 


 
後方での出来事、ヴァイス版 β(なんちゃって) 投稿日 12月26日(日)17時57分 投稿者 ヴァイス削除
「“大尉”、スティンガー2機ばらすからエンドウ博士テックと作業兵欲しいんだって。」
「んーっ、そうか、スティンガー2機ばらすのか…わかった、レンとヒイラギとイスレイを呼んで来てくれ、ハンガーにな。」そう言うと“大尉”は作業着に着替えてハンガーに向かった。
…ハンガーにて…
「エンドウ博士、我々“特務隊”も手を貸しましょうか?」“大尉”がスティンガーを固定した作業台の整備フーズにいるエンドウ博士に呼びかけた、
「早く済んだほうが良いに決まってますよ。」
「そうですね、でわそちらのスティンガーをよろしくお願いします。」
エンドウ博士が外部スピーカで言った。

私もいれてくれー。
ねたの無いのはいやじゃ…私はサイドストーリをやるぞ。
 
 


 
 
後方での出来事 投稿日 12月24日(金)23時57分 投稿者 朽木削除
ヴィイイイン・バチバチバチ
「良いかぁ、上げるぞ!」
ガン・ガン・ガン・ガン・ガン
「オーライ、オーライ、よ〜しストップ!」
様々な騒音と、それに負けない怒鳴り声が充満する建物・・・ブラッドハウンド中隊の基地整備工場では、現在急ピッチで損傷したメックの修理が行われていた。
大体が3ヶ月前の戦闘で受けた損害を修復すら出来てない上に、今回の戦闘である。整備小隊にとっては毎日が戦いの日々といっても間違いはないだろう。
それに前進基地を攻略できたとはいえ、メックの損傷がないはずもない。特に守護天使小隊のメックはクリタ部隊のメック小隊との戦闘でかなりの損傷を受けていた。
彼女らのメック小隊は、現在中隊が運用できる中では最大の重量であるから、修理の優先度が高くなるのは当たり前であろう、がしかし・・・。

「メックが中破2・小破1。装備はSRM6にAC/5に放熱器。ついでに駆動装置がいくつかっと・・・結構やられたなぁ。でも捕獲機もあるし、収支は合ってるか?。問題
は部品だよなぁ、駆動装置まだ有ったっけな、ちょっと調べてみるか。」と独り言を言いつつ工場の端末を操作しているのはアカギ・エンドウ技術少尉である。彼は軍医
と並ぶもう一つの本職である整備員として、整備工場に来ていた。

「姐さん、どうします?。やっぱり部品が足りませんよ。」と傍らで休憩していた恰幅の良い女性に尋ねるエンドウ。
「やっぱりそうかい、それじゃあ仕方ないねぇ。あんたは若いの連れて、とりあえずスティンガーをばらしちまいな。いいかい?、遠慮しないで2機ともばらすんだよ!」と
答えたのは小隊長であるシェリル・マーカライト技術中尉である。
「でも良いんですか?、隊長からは極力多数のメックを使えるようにって言われたんじゃあ?」と疑問を返すエンドウ。
「良いんだよ、確かに軽いメックの方が部品も少ないし、手間をかけずに直せるけどね、戦力という点じゃあ、重いのに重点を置いた方がいいんだ。特に今回みたいな
戦闘じゃね、どうしてか分かるかい?エンドウ。」と逆に質問するシェリル。
「そりゃ、重いやつの方が強いってのは分かりますけど、数を減らしてもって言うのがちょっと・・」と言うエンドウの返答を聞いてシェリルは
「良いかい?、クリタの前進基地をつぶしたってことは、おそらく今度はそこにうちの部隊が展開する事になるだろう?。」と説明を始めるシェリル。
「はい、あそこは降下船や気圏戦闘機を運用するために、必要な場所と聞いてます」と答えるエンドウ。
「じゃあ、クリタの連中はどうすると思う?」と更に質問を続けるシェリル。
「そりゃあ向こうだって重要な地域って事が分かってるんですから、取り返しに来るんじゃ無いですか?。大体そのために基地を作ったんでしょうからね」と素直に返すエ
ンドウ。
「じゃあ防衛で使い勝手の良いメックというのは、どんなメックだい?」とシェリル。
「そりゃあ、多少足が遅くても射撃能力と耐久力に優れたメックじゃ無いですか?・・・って、そういうことですか」となにやら納得したらしいエンドウ。
「そういうことだよ、分かったようだね?。あんたも一応メック戦士なんだ、常に部隊の現況とそこから判断できる様々な状況を考えてないとダメさ。いくら本職が軍医や
整備屋でも、バトルメックに乗る以上は、いざっていう時にはあたしらの指揮官になる可能性もあるんだからね?。さあ、判ったんならとっととお行き!」と話を終わらせた
シェリルは隊長室へと向かっていった。
一方エンドウは「やっぱり姐さんにはかなわないな」と頭を掻きつつ「第1分隊はスティンガーの所へ集合、ばらすぞ!」と指示を出しつつ大破したスティンガーの元へと
向かっていった。

そのころシェリルは隊長室で部隊長であるユウキ・クロフォード中佐と話していた。
「隊長、スティンガーとアサッシンの分解を行いたいのですが、よろしいでしょうか?」と訪ねるシェリル。
「どうした、部品が足りないのか?、彼女らが持ってきたパーツがかなりあったはずだが」と答えるユウキ。
「ええ、彼女らの修理を行う分には問題ないのですが、他の機体に必要な部品が足りません。武器・弾薬・装甲については惑星政府から調達することが可能ですが、
マイアマーと駆動装置、それにジャイロとエンジン遮蔽用の部品がもうあまり有りません。特に要請のあったライフルマンとウルヴァリーンDの修理を行うとジャイロとエ
ンジン用交換部品については完全に底をつきます。」と報告を続けるシェリル。
「そうか・・・仕方がない、やってくれ。必要ならばヘルダイバーもばらして良いぞ。なお修理の優先は現在稼働状態にある機体の修復を最優先でやってくれ。あと、俺の
機体を含めた大修理が必要な機体は後回しでもかまわん。」と方針を決めるユウキ。
「良いんですか?、それに隊長の機体を後回しで問題は無いんですか?」と疑問を表すシェリル。
「かまわんさ、現状で必要なのはブラディの様な機体よりも、敵の追撃にも使える機体を優先すべきだからな。俺の機体は奴らとの決戦までに直せればそれで良い。」
と言い切るユウキ。
「隊長がそう言うんなら、そうしますが・・・ところでユウ?」といきなり口調を変えるシェリル。
「何だ、シェリー?」と昔からの友人に同じく愛称で返すユウキ、口調もすっかり変わっている。
「聞きましたよ、久しぶりにあの娘から連絡があったんですって?。いったい何だったんです?今頃」と話を変えるシェリル。
「ん、いや個人的なことだ」と言うユウキだが、つきあいの長い彼女にはその表情から何か判る物があったらしく、小さく笑いながら「それで?」と続きを促すシェリル。
「シェリーには隠せんな、昔から。」と苦笑気味に返すユウキ。「実はな、俺の子がいるって言ってきた、今年で3歳になるそうだ」とあっさり言うユウキ。
「あら・・・まあ。ダメじゃない隊長、リムが聞いたら泣くわよ?」と驚きながらもからかうシェリル。
「あいつは未だ知らん、言えるわけがない、大体何で今頃になって言ってきたんだか。しかしマディックの事と言い、こんな話が続くとはな」と返すユウキ。
「まあ、しょうがないわね。自分で蒔いた種なんだから、自分でどうにかするのね、ユウ。それじゃあ私は作業に戻るわね、後またクラウディアから連絡が有ったら、
私も元気って言っておいてね」と言って部屋を出ていくシェリル。
それを見ながら「相変わらずシェリーにはかなわんな、しかし子どもと養育費かぁ・・・・」と椅子に座りながらつぶやくユウキであった。
 
 


 
 
歓迎SS 投稿日 12月22日(水)17時32分 投稿者 ミッキー削除
こんにちは、らなさん。チャットでお会いして以来ですね。歓迎します〜〜〜(^o^)
 
らなさん>>対弾・対刃製のあるモノだとはびっくり。

ふむ、びっくりしましたか。では、同じくびっくり・・・を通り越して、呆れ返ったR・R曹長に登場してもらいましょう。らなさんかんげいSSです(^^)
 
 
 R・R曹長とその配下の兵達は、現在山と森が交互に現れるド田舎に来ていた。クロフォード中佐の新たな命令により、クリタの基地探索を行っているのだ。現在、車を止めて休息中である。
 「山ばっかりですわねえ・・・曹長・・・こんな所の住民は、一体どんな仕事をしているんでしょう?」
 士官学校出のエリートであるはずなのだが、どうにもおっとりした風情のカサンドラ・カーリエン少尉(以後、カサンドラと表記)が、隣に座るR・R曹長に聞いた。クロフォード中佐から、
 『階級こそ君より下だが、曹長は新兵を訓練する教官でもある。そして君は新兵だ。当面の間は、曹長の教えることを良く吸収することを第一に考えてくれ』
 と言われているので、けして居丈高な物言いはしない。
 「この辺りの住民の主産業は、主に林業ですね。あとは、それを相手にした商人が少々。見てご覧なさい、この辺りの木を。これらはみんな、特殊な樹脂をたっぷり含んでるんです。これを町の工場に持っていくと、プラスチックなんかの石油製品に加工できるんですよ。残ったかすは、石炭に良く似た性質の燃料になります。」
 対してR・Rも、懇切丁寧に答える。常に前線に出ることを生きがいとして、事務処理をとことん苦手とするR・Rである。上官が事務処理(と責任)を肩代わりしてくれるなら、こんなに有り難いことはない。早い所、一人前になって欲しいのである。
 「まあ、そんなすごい木が有りますの? 自然って偉大ですわね・・・」
 「いや、もとからこの星に有った木を、星間連盟時代にバイオテクノロジーで改造したものですよ。加工できる工場がろくに残っていない上に、育つ土地の条件が厳しいんで、まだ生えてる惑星は数箇所のみだそうです。」
 「まあ・・・。あら、だとすると、港で見た蒸気船は、この木で作った燃料を燃やして走ってるのかしら?」
 「ええ、そうです。しかし、捕鯨船を見れたんですか? 運が良いですね」
 「ええ、最初の休暇の時に、たまたま捕鯨船が港に入ったというニュースを見ましたの。本物のお船を見るなんて初めてで、飛んでゆきましたわ」
 そう言って、カサンドラはにっこり微笑む。クリタの基地にいつ遭遇するかわからない危険な任務だということなど、かけらも理解していないように見える。
 「”クジラ”(注1)は見れましたか?」
 「ええ。真っ白で、大きくって、とっても奇麗なお魚でしたわ・・・(うっとり)」
 「それも、星間連盟機期の技術で作られた生き物です。肉は中々に美味だってのに、骨は金属で出来ているって言うとんでもない奴です。海から、効率よく金属を回収するために作られたとか。そういう魚がここの海にはいろいろいるんです。その中でも”クジラ”は、金や銀まで含有している確率が一番高いですからねえ・・・小惑星帯に希少金属の鉱床がたくさん見つかるまで、漁業がこの星系の主要産業だったって言いますから。」
 「詳しいんですのね。」
 「作戦を遂行する場所の情報は、出来るだけ仕入れておく。これは、偵察兵の基本です。いや、指揮官なら、全員心得ておかないといけませんね。カサンドラ少尉も、出来るだけ心得ておいてください。なにが役に立つか解りませんから。」
 「はい、わかりました・・・あ! りす! ほらほらおいで、お弁当をわけたげるわ」
 「・・・」
 R・R曹長は、自分の弁当とリスにえさをやるカサンドラ少尉を交互に見て・・・激しく不安になった。
 今後の教育に思いをはせて、案鬱になっていたR・R曹長は、部下からの耳打ちで顔色を明るくした。
 「それは、良い考えだな。」
 「はい。荷物としてまとめておいたのを打ち抜かれたということにすれば、まとめて・・・」
 「なるほど。よし、やるぞ。」
 「はい。」
 部下の一人の耳打ち・・・それは、遺跡探索の最中、荷物として一まとめにしていたピンクの野戦服を、ガードシステムに打ち抜かれたとしてぼろぼろにしよう、という物である。残る兵達への被害を最小にするために、ピンクの野戦服はすべて持って来ているので、実に好都合だ。これなら、悪趣味な服を廃棄する正当な理由になる。
 嬉々として準備を進める部下を見て、R・R曹長はふと悪戯心を起こした。
 「ただやるのでは資源の無駄だな。おい、この服を一枚ずつ、そこいらの木の枝にかけろ。」
 「はい。」
 「で、これを的にして、射撃訓練をする。よれて皺になっているし風ではためく。この状態で、心臓を狙うんだ。」
 そう言って、ピストルを抜いた。弾はたっぷり持って来ている。問題はない。背中側と胸側の布が丁度重なり、一発で表裏の心臓の位置を打ち抜ける瞬間に、R・Rは撃った。
 「どうだ?」
 そういって、部下達に見本を見せるためにピンクの野戦服を取り外して来て・・・愕然とした。
 「なに!?」
 弾は、表側の布地で止まっていたのだ! 裏地のクマの毛皮の部分に、絡み付くような様子で。
 「・・・・・・・・・・おい、土嚢を作れ。」
 「は? はい・・・」
 上官の態度に疑問を持ちながらも、素直に指示に従う部下達。出来た土嚢に、ピンクの野戦服をかぶせて、もう一度撃ってみる。
 パン、パパン!
 さらには、マグナム弾も打ち込む。
 ドキューン!
 「・・・・・・・・・・」
 弾は、全て野戦服で止まっていた。土嚢は、衝撃は受けたらしいものの、袋が破けるまでには至っていない。これは、人間が着てもほとんど同じ性能と思って間違いないだろう。
 「嘘だろう!?」
 後ろから覗き込んでいる部下達の一人がうめいた。
 「どう見る?」
 こういったモノに詳しいアドルファに訪ねてみた。
 「は・・・見た所、この服の表生地は、かなりの強度を持っているのではないかと思われます。それが、広範囲に衝撃を拡散させる事によって貫通力を殺すのではと。もちそん、この薄さですからそれだけでは弾は貫通してしまいます。しかし、この裏地の毛・・・これが、メックの下部装甲のダイアモンド単繊維ボラゾンと同じような役目を果たしているのだと・・・この二重構造により、防弾効果が有るんでしょう。」
 部下達は、固唾を飲んでいる。
 「・・・それで、間接部にはやたらと余裕のある構造だったのか?」
 部隊位置のしゃれ者、ブリン伍長がつぶやく。
 「どういう意味だ?」
 「いや、そういう性質なら、伸縮性は望むべくも有りません。普通の服をよく伸びる毛糸の服とするなら、金網みたいな性質のはずなんです。服の形にしても、動きにくいことこの上ないはずなんです。それなのに、動きやすさがそこわれていません。この、各間接部にある、折り込み構造のせいです。これをデザインした人は、かなりの技術を持ってることになりますよ。」
 「・・・・・・・」
 また、全員が沈黙してしまう。認め難いのだ。あの、『マルガレーテお嬢様』が、そんなとんでもない才能の持ち主だとは。
 「・・・技術とセンスと資本力は、別物って事ですかね?」
 元は絵描き志望で、部隊の機体という機体にノーズアートを書きまくっているうつほ軍曹が言った。
 「どういうことだ?」
 「彼女の技術力や感性は、服の対弾効果には関係ありません。あるのは、資本力です。最新の素材を、惜しげもなく使える資本力です。彼女は、大統領の娘だそうでね!?」
 「「あ!」」
 一同が、納得して肯いた。たしかに、耐弾性能は彼女の実力とは関係ない。
 「ですが、服にするのに難しい素材です。上手く形にするには、かなりの技術が必要です。ここが、彼女のすごい所です。一方、服に関してのセンスについては・・・」
 言葉を濁すうつほ軍曹。皆は、無言で先を促した。
 「どう考えても変なセンスです。それぞれ、別の問題なんですよ。それが組み合わさったから、こんな突拍子の無い物が出来たんでしょう。」
 「「なるほど」」
 一同は、よく分からないなりに納得した。
 この後、R・Rは、嫌がる隊員に無理矢理ピンクの野戦服を着せたそうである。
 「ばかやろう! 命あってのものだねだ! とっとと着ろ! 上にいつもの服を着れば目立つまい!!!」
 

(注1)”クジラ”とは、実は魚の一種で、鱗が有ります。まれに、突然変異で超のつく巨大な固体が生まれる事が有ります。 
 
 

う〜〜ん・・・ なんか、服の事を書くはずだったのに、どんどん変な事まで書いてしまった。まあいいや、その他の人にもささげましょう!
 
蒸気フェチに、このSSを捧げる!
この設定により、カウツVの一般的な乗り物は、石炭駆動の蒸気機関だと主張する根拠が出来たぞ! さあ、SSに・・・(^^)
 
海洋フェチに、このSSを捧げる! 
この設定により、巨大なクジラと戦う海の漢なSSを書く根拠が出来たぞ! 
突然変異で巨大化し、鱗まで金属で覆われた巨大な”クジラ”[モヴィーディック]と戦いたい人はいないか!? さあ、SSに・・・(^^)
 

朽木さん、やっぱりこの星の人口、もっと増やしません? 20万人しかいないんでは、ちょっとSSをかきずらいです。せめて、500万人くらいほしいです。
<<それでも東京の半分・・・はう〜〜〜
 
 


 
老兵は死なず(後編) 投稿日 12月21日(火)18時00分 投稿者 ミッキー削除
ズガガガガ、ズガガガガ、シュバババババ
ドラゴンの速射オートキャノンが、長距離ミサイルが間断なく発射される。すでに戦闘開始後数分が経過しているというのに、たま切れの気配はない。この絶え間ない攻撃は、ゼウス改改の命数を刻々と削っていく。マローダーのオートキャノンは、とうの昔に撃ち尽くされてしまっている。恐るべき継戦能力である。
 「くそ、だが、まだまだぁ!」
 クレアは、自分に気合いを入れるために叫んだ。こちらとて、主武装は使いべりのしない粒子砲と大型レーザーなのだ。しかも、まだ放熱能力は落ちていない。同時発射をしながら巡航速度で動いても、熱はたまらないのだ。
 「あんもう、ちょこまかと!」
 クレアよりは、マルガレーテの方が焦っていた。2度に渡って受けてしまったドラゴンのキックにより、マローダーの脚部装甲は両方ともぼろぼろになっている。近寄らせる訳にはいかない。
 「どうしたどうした! 焦りが見えるぞ! はるかに重い機体2機がかりで、わしに圧倒されてどうするんじゃ!」
 「えい! えい! 又はずれ!? 照準が狂ってますわ、これ!」
 「これ、機械のせいにするもんでない。テックに失礼じゃぞ。」
 「なんで貴方に説教されないといけないのよぉ!」
 「そうだそうだ!」
 「お前らがあまりに情けないからじゃ。」
 「「くうううぅぅぅ!!!」」
 我田中尉は知らなかった。この時、逃してしまったグリフィンが、島少尉のジェンナーに致命的なダメージを与えていたことを。
  
 キュドッッ!! メキ・・ズズン。
 島少尉のジェンナーが、グリフィンの粒子ビーム砲を受ける。足を折られたジェンナーは、右足から嫌な音を立てて倒れ込んだ。かろうじて足は繋がっているが、マイアマーは完全に駄目になっている。もう、立ち上がることすら出来ないだろう。
 「くそ! こんな所で故障だと!?」
 島少尉は、作動しない緊急脱出装置のレバーをガチャガチャと動かしながら思いった。
 「これでおしまいか!? やっぱ奴は、死神かよ!」
 と。だが、そうはならなかった。グリフィンが、高速でジェンナーの横を通りすぎていく。そして、通信機から雷太軍曹の声が聞こえてきた!
 「死なせはせん! 絶対に死なせはせん! おれは・・・おれは・・しにがみじゃなあぁぁぁぁぁい!!!!!!」
 「雷太!? 戻ってきたのか!?」
 島少尉は驚いた。主戦場の脱出に手間取ったため、最初に逃げたフェニックスホークからはかなり引き離されているとばかり思っていたのに・・・
 「ばかやろう、なんで戻ってきた! あのままなら逃げ切れたのに!」
 雷太軍曹を叱責する島少尉。だが、その声には、隠すことの出来ない喜びと・・・見直したという、信頼にも似た感情がこもっていた。
 「これで、生き残れる確率が出てきた。よし!」
 普段は折りたたまれているジェンナーのマニュピレーターが、カバーの下から出る。島少尉は、二本の頼りない腕を懸命に使って、射撃姿勢を取った。中口径レーザーのエネルギーは、充填されている。 
 「雷太、敵をこっちに引き付けてくれ! そうすれば、援護射撃が出来る!」
 「了解!」
 二人は始めて、心を一つにしての行動を行い始めたのである。だが悲しいかな、ブレンダはグリフィンが高機動支援機であることを良く知っていたのだ。
 「ふん! そんな見え透いた手になんか、かかりませんです!」
ブレンダのグリフィンは、ジェンナーの武器の射程内にけして入らなかった。そして、フェニックスホークに対しても距離を置いての砲撃戦を行う。長距離ミサイルも粒子砲も、大口径レーザーより射程が長いのだ。危ない真似をする必要はない。
 「くっそおぉぉお!」
 敵を引き付けるという、消極的な戦いを強いられたフェニックスホークは、数発目の粒子砲を受けてしまった。これで、不意打ちでグリフィンに与えたダメージは帳消し・・・いや、こちらの方が不利になったといえるだろう。このままでは駄目だ。雷太は思う。近距離に肉薄して、相手の懐に入るしかない。
 ジャンプジェットを吹かして距離を詰め、岩陰から大口径レーザーを撃った。グリフィンにはあたらず、足元の砂を吹き飛ばしただけに終わる。
 「ふん、そんな攻撃、恐くありません! ほ〜ら、そんな事してるとお仲間がやられますわよ!」」
 ブレンダは、粒子ビームを倒れ伏したジェンナーに向けて撃つ。側の地面に当たっただけだが、フェニックスホークのパイロットを慌てさせるには充分だった。
 「卑怯な!」
  雷太は、一般回線で敵グリフィンに通信を入れて怒鳴った。そして、遮蔽物の陰から出ると、自らおとりとなるために移動攻撃をする。そうせざるを得ない。この時、グリフィンから通信が入った。双方向映像通信だ。そこには、どう見ても子供としか見えない少女が映っている。
 「子供!?」
 「! いったわねえ! あたし、子供じゃないもん! それに、降伏もしてない戦闘能力のあるメックを攻撃するののどこが卑怯なのよ!」
 「ええい、俺達はこんながきにやられたのか?」
 「違うわよ! 私はもう16なんだから! 結婚だって出来るんだからね!」
 「それのどこががきでないって言うんだ!」
 「結婚できる年になればもう大人よ! ちゃんと戦えるんだから!」
   ほとんど痴話げんかの会話をしながら、二人は激しく射ち合った。しかし、腕は互角、雷太は有利な地形の利用が出来ないとなると、結果は自ずと明らかだ。フェニックスホークの装甲は、大ダメージを受けているグリフィンより頼りない物になりつつある。
 「これでどうだぁ!」
 雷太は、一気に走りよった。グリフィンが、とっさに下がるが、それでも強引に距離をつめる。そして、至近距離から二門の中口径レーザーとマシンガンを打ち込んだ。
 「きゃん! もう〜〜そっちがその気なら!」
 ブレンダは、粒子砲をジェンナーに向けて撃ち込むと同時に、フェニックスホークに走り拠ってキックを試みた。
 「しまった! 近づきすぎたか?」
 こちらもキックで反撃する。しかし、これは双方とも外れてしまった。     ドシン! ドシン!
 まだまだ発展途上の腕前の二人は、そろって転んでしまう。その時、島少尉のジェンナーから通信が入った。
 「おい、今のうちにこっちに来るんだ! ジェンナーは捨てるから、拾ってくれ! 逃げるんだ!」
 「りょ、了解しました!」
 雷太軍曹はフェニックスホークを立ち上がらせると、一直線にジェンナーの所へ走らせる。
 「ま、待つです!」
 グリフィンが後を追おうと立ち上がろうとして・・・コケた。
 「キャン! え!? うそ!? さっき転んだ拍子に足の駆動装置が壊れちゃったの!? いや〜〜ん!!」
 
 雷太軍曹のフェニックスホークは、ジェンナーの操縦席から這い出してきた島少尉を拾い上げた。
 「おい! 急いで逃げるぞ! 立ち上がられたら、また粒子砲と長距離ミサイルが打ち込まれる! お前のホロホロドリの装甲はぼろぼろだ。手後れにならんうちに!」
 「了解しました!」
 「あ〜〜〜! 逃げるなんて卑怯ですわよ! 堂々と勝負するです!!」
 雷太少尉のフェニックスホークは、じたばたともがくブレンダのグリフィンを尻目に、全力で走り去った・・・
 

 キュドッッ! マローダーの放った粒子ビーム砲が、満身創痍のドラゴンの足に命中する。メキリ・・・ドラゴンの足が折れ、ドラゴンが倒れ込んでいく。ボボン! ズシン・・・ ドラゴンのコクピットを守る装甲板が爆発するように吹き飛び、何かが飛び出す。そして、ドラゴンは地に倒れた。
 「良い戦いだったぞ、小娘ども。だが忘れるな。お前達の実力で勝ったのではない。メックの性能で勝てたのだということを忘れるな!」
 相変わらず元気な我田中尉の声が通信機から入ってくる。そして、先ほどまで影も形もなかった小型の飛行機が、クリタの本拠の有ると思しき方向に向かって飛んでいく。
 「あっきれた・・・どうやら、コクピットが脱出用の軽飛行機なる特製の物らしいなぁ・・・」
 クレアが、あきれた声を出す。あきれるほど元気な老人である。
 クレアは、自機の被害状況を確かめた。全身の装甲板はボロボロ。数箇所、マイアマーも断列している。SRM発射筒の一つと、左腕の上腕駆動装置が破壊されている。放熱器も二つほど機能停止している。だが、補修部品はたっぷり有るから、問題はない。
 「マルガレーテ、そっちの被害はどうだ?」
 「オートキャノンが破壊されました。装甲板もぼろぼろですわ・・・クスン」
 「ああ、泣くな泣くな。すぐ修理できるさ。とにかく、ブレンダと合流しようぜ。・・・と、この戦利品をおいてく法はないよな。」
 クレアは、スティンガーをマローダーの腕の上に慎重に載せてやった。手のないマローダーは、戦利品を運ぶのにいつも苦労する。背中に背負うという方法が有るが、自分では出来ないし、とっさの時の機動性を大きく減じることになる。だから、一番良いのは、運ぶメックを遼機にお姫様抱きの形で載せてもらうことなのだ。
 「よっこいせ。」
 クレアのゼウス改改は、ドラゴンを両手に持つと、マルガレーテを促して歩き始めた。そして、おとり部隊に向けて通信を入れる。さきほど戦闘中の通信を入れた時は、向こうも交戦中だった。今からでは間に合わないだろうが、状況説明くらいしたほうが良い。そうしたら、向こうも戦闘は集束した所だった。クリタの前進基地も陥落したらしい。
 「ま、結果オーライってか?」
 「そういう事にしておきましょう。なんにせよ、勝ったんですものね。」
 そう言いながら二人は、あの元気な老兵に、勝ちたい、と思った。出来れば、互角の条件で。だが、それはかなわぬ夢だろう。そこまで二人が腕を上げるまで、あの老兵が現役でいられるとは思えなかった。
 ガッキョン、ガッキョン、ガッキョン・・・二台の鋼鉄の巨人が、それぞれ鋼鉄の巨人を抱えて、のんびりと歩いていった。今日の戦いは終わったのである・・・
 

お待たせしていた老兵は死なずの後編です。おとり部隊の戦闘はM−鈴木さんが書いてくださるはずですし、あとは戦闘後の処理の話ですね。
 
その後は、一気に時間が4週後に飛んで、いよいよあのキャラの登場になるんでしょう。いやあ。戦闘場面書くのに飽きてきた頃だから、楽しみ楽しみ(^^)
 ・・・今、予告偏書いちゃおうか? ・・・うん。
 
 怒涛のギャグ修羅場偏第?話 「セイちゃん(仮名)の受難」
 
 なんとかクリタの基地も破壊し、メックの修理も順調に進んでいた頃。降下船オヴィンニクが、物資を運んで帰ってきた。だが、同時に騒動の種も運んできたのである。どんな対応をしたらいいか悩むマディック大尉は、任務にかこつけてユミナと息子から逃げ回ろうとする。そんな時、彼の息子には、恐ろしい魔の手(笑)が伸びようとしていた! 
「うわあぁぁああん! パパ、助けて〜〜〜」
 小さな部屋の中、裸にされた小さな男の子に向かって立つ4っつの人影。その手には、何やら紐のような物が!
 「ほら、暴れるんじゃない!」
 「大丈夫、恐くないのよ。ね?」
 
マディックの息子、セイに延びる魔の手(笑)とは?
マディックは、息子セイを助けられるのか? 
乞うご期待!!!
 
 ・・・嘘です。まだ、キャラの設定が確定していませんから・・・でも、キャラ設定によっては、こういう展開もありかも(^^)
 
 


 
クリタ前進基地の陥落 投稿日 12月21日(火)08時10分 投稿者 ミッキー削除
ウイイィィィ・・キュドッ! キュドッ! シュババババババ! ・・・・ズガガガガガァァァァァンンンン・・・・
 怒声が次々と響き渡り、砲台からは絶え間なくビームとミサイルが発射される。
 岩石砂漠と砂砂漠の中間のような地形のど真ん中に建設されたクリタの前進基地。そこでは今、追撃を受けている味方の補給トラックを基地に迎え入れ、敵の兵員輸送車と7台のスキマーを追い払うのに忙殺されていた。 
 「援護、ありがとうございます!」
 「他のトラックは!?」
 「自分以外は全て・・・」
 「そうか・・・まあ、お前だけでも突破できて良かった。倉庫はあっちだ。」
 「はい。」
 「おい、早く門を閉めろ!」
 「奴等すばしっこいから、いつ突入してくるか分からんぞ!」
 「くそ、いつのまにこんなに戦力を展開していたんだ?」
 「メックが2個小隊、歩兵が一個中隊、スキマーが十数機はいるぞ!」
 「あのいかれたピンクの野戦服を着てる奴等は2個小隊ほどだぞ!?」
 「他にもこの基地を攻撃しようと進撃中じゃないのか!?」
 ドガガガガガァァァァンンンン・・・・
 基地の反対側からは、何時の間にか掘られた塹壕の中からSRMを撃ってくる歩兵部隊の攻撃音が響いてくる。。
 ズズズズズズウウウウウゥゥゥウゥンンン・・・・・
 「この音は・・・まさか、防壁がやられたのか?」
 「そんな! いくら急ごしらえとはいえ・・・」
 「いや、有りうるぞ! SRM小隊の砲撃能力は、結構高い!」
 「くそ!」
 戦闘で緊張した兵達は、敵の戦力を過大に認識するほど冷静さを欠いていた。だから、補給トラックが倉庫に向かう途中、数箇所で兵士を少しずつ降ろすという、不自然極まりないことをしているのを見逃してしまったのである。
 
 「よし、気づかれてはいないようだな。」
 「はい、では、私達はまずどこを狙います?」
 「砲台が近い。あそこからやるぞ。」
 「「「了解」」」
 数人ずつの、ドラコ兵の制服を着た男達が移動していく。基地の混乱を利用して、時には密かに、時には大胆に。基地を攻撃しているスキマーと歩兵部隊がおとりになってくれているうちに何とかしなければならない。

 「送電線、発見!」
 「なんだ? むき出しじゃないか? 急ごしらえなのがありありと分かるな。」
 「・・・爆薬を仕掛けろ」
 「はい!」
 
 「あのゲート、何とか開放できませんかね?」
 「そうすれば、スキマー隊が侵入できます。」
 「そうすれば、砲台からは死角になるから、被害は抑えられるな・・・もう少し、戦力も欲しいし。よし、グレネードマシンガン、用意! 敵兵一掃後、門を開放する」
 「「はい!」」
 
 「司令室はどこだ?」
 「司令はメックに乗って、もう出払ってるんじゃ?」
 「ふむ・・・だとすると、次の重要目標は・・・」
 「稼動準備中のスキマー隊発見!」
 「燃料の補給中か。カモだな。やるぞ。」
 「「了解!」」
  
 「む、ハンガーか?」
 「ほとんど出払ってますね。あ、戦車が一台有ります。」
 「砲手は俺がするとして、動かせるか?」
 「自分がやれます」
 「よし、乗っ取るぞ!」
 「敵戦車、動き出しました。」
 「ここを昇るぞ。上に取り付く」
 「「了解」」
 「乗っ取ったら、敵味方識別信号を即座に変えろ! でないと味方にやられるぞ」 
 「「はい!」」
 
 
 そこかしこで、R・R配下の兵達が破壊工作を繰り広げる。基地の混乱は、頂点に達しようとしていた。 
 「破壊された防壁から敵が侵入! 砲台は相変わらず死角になっていて、砲撃不能」
 「その砲台、沈黙しました!」
 「西ゲート、通信が途絶えました!」
 「スキマー隊、燃料の引火による爆発事故。行動不能!」
 「ヴァデッド戦車、どうした!? 何故応答しない?」
 基地司令、シンジュク少尉は、信じられない思いでオペレータの報告を聞いていた。
 「ええい! 一体どうなっているんだ!?」
 必死で状況を把握し、事態の収拾を図ろうとするが、どこから手をつけたらいいのかすら解らない。慌てているうちに、被害はさらに増え、悪化の一途をたどっている。そのうちに、基地司令室の下の階からまで銃声が聞こえてきた。
 「くそ、いつのまにこんな大兵力が基地に侵入したんだ!? しかも、階下にまでか!?」
 シンジュク少尉が毒づく。防壁を破って突入した部隊を含めてもほんの2個小隊だとは、夢にも想像できなかった。

 R・R曹長は、落ち着いてライフルを構えた。2連発モードにして、確実に司令室を守っている兵を打ち抜いていく。しかし、すぐに敵兵は2階へと撤退し、階段をはさんでの攻防戦へと移行した。こうなると、迂闊に手を出せない。早くしないと、援軍が来て挟み撃ちにされる恐れが有る。その時・・・
 「ぐは!」
 部下の一人がやられた。応戦を部下の一人に任せ、怪我の様子をチェックする。防弾服を着ていた胸は何ともないようだが、腕にマグナム弾を数発同時にくらい、衝撃で骨折してしまったようだ。
 「曹長、俺は大丈夫です、自分の身をを守ることくらいは出来ます! それよりも早く・・・」
 「・・・よし。ロバート。お前は下がっていろ。」
 R・R曹長は、複雑な思いで部下の腕を見た。クリタの野戦服が破れ、ピンク色の布地が見て取れる。恐ろしいことに、ピンクの野戦服は、本当に対弾効果が有ったのだ。それどころか、ナイフがかすったくらいでは傷もつけられない。どうやら、非常に強い表生地が衝撃を広範囲に分散させ、裏地のふわふわした毛が絡みついて弾を止めるという構造になっているようだ。遺跡のガードシステムにぼろぼろにされたことにして廃棄しようと思い、マシンガンの標的にして発見したこの性能には、ほとほとあきれるしかない。恥ずかしいから、と嫌がる兵達にR・Rは、中に着込めば目立つまい、といって、無理矢理着せた。全ては命あっこそではないか。
 「この服にかけてみるか・・・」
 R・Rは、ライフルの先にナイフを取りつけ、銃剣にした。取り付けたのは、ナイフというよりショートソードといいたげな大きさだ。さらに、ライフル本体と剣をコードでつなぐ。そしてライフルには、腰につけたエネルギーパックから伸ばした動力ケーブルをつないだ。作動確認をしながら部下に聞く。
 「手榴弾はまだ有るか?」
 「自分は使い切りました。」
 「自分も・・・あ! 倒した敵兵が持っています。これを使いましょう。」
 「二発か。よし、お前達はそれを投げて敵を牽制、その後、俺の突撃の援護。あとは、お前達も続け!」
 「!!」
 「「りょ、了解しました!」」
 少数で多数を攻略するという、現在の戦闘状態では、一人が欠けるだけで大きな戦力ダウンとなる。これ以上手間取っていたら、さらに不利になるだろう。やるしかない。R・Rは特攻を決意したのだ。

 「なんだ!? 一体どうしたんだ!? おい!」
 狼狽したシンジュク少尉は、オペレーターからヘッドセットをむしり取ると、自分で階下の守備隊に問いただす。
 「げ、現在、我が軍の兵士に変装した敵兵と交戦中、至急援軍を・・・うわああぁぁあ!」
 ブツリ、と音がして、通信が途絶える。階下では、銃声が更に激しくなった。
 「おい、応援を呼べ!」
 「無理です! 兵達は各地で敵と交戦中、余分な兵力など有りません!」
 「ええい、なら、テックに銃を取らせろ!」
 「そんな!? 彼らは戦闘訓練など受けていません!」
 「いいからやれ! 牽制くらいにはなる!」 
シンジュク少尉は、狼狽しきって、無茶な命令を下し始めた・・・

 ピン。手榴弾のピンが抜かれる。その2.5秒後、2発の手榴弾は階上に放り投げられた。クリタの兵達が、慌てて遮蔽物の陰に飛び込む。
 ズドドン! ほとんど同時に2発の爆発が起こる。
 R・Rは、無言で、素早く、静かに階段を駆け上がった。雄たけびを上げるのは、自らの士気を上げるために有効だが、このような時は突撃を知らせるだけだ。
 「なに!?」
 もっとも素早く階段に戻り、SMGを撃とうとしたクリタ兵Aは、驚愕の声を上げた。目の前に、何かが突っ込んできたのだ。ブゥゥゥンという、かすかな音が、嫌に印象に残った。それが、高速振動剣の駆動音だと気付いた瞬間・・・ザシュッ! クリタ兵Aは、あっさりと喉を切られて死亡した。噴水のように血を吹きだし、R・Rの体を朱に染めながらくずおれる。
 パパパン! ほとんど同時に、反対側から駆け寄ってきたクリタ兵Bは、階下からの援護射撃の銃弾に首を引っ込め、次の瞬間には胸を銃剣で刺されていた。防弾チョッキという物は、意外と刃物に弱いのである。
 「なに? ・・・え・・・」
 ブシュウゥゥゥウ! どさり。クリタ兵Bもまた、赤い血潮を吹き上げ・・・状況すらわからないうちに倒れた。
 「し、しまった、敵が・・・」
 クリタ兵Cは、2階に姿を現したR・Rをみて、とっさにSMGを構え、撃ってきた。それを、物陰に隠れたり後退したりせずに、銃剣ごと懐に飛び込むという方法で躱すR・R。クリタ兵Cは、自分の右脇腹を貫き通し、背に貫通している剣を信じられない思いで見た。右手は敵に握られ、思うように動かせない。SMGが、空しく弾を吐き出し・・・その流れ弾は背後からR・Rを撃とうとしていたクリタ兵達を牽制し・・・数秒後に止まった。R・Rが、刺した銃剣を動かし、傷をえぐる。さらに大量の血潮が、低く身構えたR・Rの野戦服を染め上げる。
 「う、撃てうて!」
 ここの守備隊を指揮するホシヅカ軍曹が我に返り、部下に命令を下した。数名の兵がSMGやライフルを撃ちまくる。R・Rの後方にいたクリタ兵達は、あわてて遮蔽物の陰に身を隠した。
 「なに?」
 ホシヅカ軍曹は驚愕した。奴は、倒した兵を盾にして銃弾を防いでいる! 銃弾が腕や足をかすってはいるようだが、びくともしていない。防弾チョッキが覆っていない場所を撃たれているのに化け物か? 一瞬、本気でそう思った。 
 パパパパパパパン! 魔法のように奴の手に現れたピストルが、部下の一人を殺す。だが、フルオートで撃たれたピストルはそれだけで弾切れになる。体を朱に染めた奴は、なんの未練もないようにピストルを投げ捨てた。そこから、流れるような動作で奴の手が動いた。盾にしている兵の死体の腰から、ナイフを抜くと、無造作に投げる。部下の一人に、ナイフが突き立つ。絶叫を上げて部下がのた打ち回った。
 そちらに一瞬気を取られた隙に、奴は真紅の風となって距離を詰めた。
 パパン! ザシュ、ドカ! 駆け寄りながらライフルを撃って一人をしとめ、すれ違いざま銃剣で一人の喉を切り裂き、同時に足でもう一人の兵のSMGを蹴り上げる。ホシヅカ軍曹は、SMGを撃とうとして、まだ生きている兵を巻き込んでしまうことに一瞬ためらい・・・次の瞬間には、横から撃たれていた。何時の間にか上がって来ていた敵兵が撃ったのだ。部屋の反対側にいた部下達も、一人残らず殺されていた。
 「ばかな・・・たった四人で・・・」
 ホシヅカ軍曹が、うめくように言う。もう、戦うだけの余力は残っていない。死を待つだけだ。
 「・・・お前達は、良くやった。誇るがいい。この基地で、お前達ほどてこずらされた部隊はなかった。」
 「まさか・・・お前達は、最近、リャオから、ダヴィオンに寝返ったという、あの・・・」
 ことり。これが、ホシヅカ軍曹の、最後の言葉となった。死に顔は、どこか安らかだった。最後に、高名な素晴らしい敵と戦ったことを誇りに思うような・・・そんな、死に顔だった。
 R・Rは、陰気な声でつぶやいた。
 「・・・俺は・・・そんないいもんじゃない・・・」

 ・・・指令塔が陥落したのはこの2分後。さらに3分後には、基地そのものが陥落した。
 
 

ロックウッドさんのご指摘により、間違い部分を修正、気に入らなかった部分を書き直した物を投稿します。ただし、R・Rとその配下の強さについては、さらにグレードアップしこそすれ、落ちることは有りません。だって、こういうの書きたくてやってんだも〜ん(^^)

ところで、R・R曹長の異名と、部隊が過去どのような特殊部隊として恐れられていたかを募集します。かっこいい呼び名をお願いしますね〜〜〜(^^)
 
 


 
いや、だから・・・ 投稿日 12月19日(日)15時22分 投稿者 ミッキー削除
M−鈴木さんへ
おお?なんか、又面白い設定が増えたぞ?なるほど、あの辺りは、降下船の降りられるような地形が集中してたのか。だから、シャネルクイーンの投入も決定されたんだな。うむ。ぜひ、採用させてください。 

それで、本題なんだけど・・・
 員数外を除くと9機+戦車4、歩兵1個中隊、スキマー16もの戦力が有るなら、作業メックや新兵(と思われていた)守護天使小隊を使用する必要がまったくといって良いほどないんではないか? ということが言いたかったんです。
 
見せ金戦力としては守護天使小隊も使えます。ということは、張りぼて武器を持った中破機4、作業1、有るだけ1、守護天使小隊、歩兵2個小隊、防御施設を基地防御部隊に回し、クリタ前進基地へはメック9、戦車4、スキマー16、歩兵1小隊を振り向ければ良いんでは? という話になります。

メック1個小隊を中心とした急ごしらえの基地を落とすには充分ですよ。

ところが、当初はスキマー隊と歩兵のみで敵基地の完成を遅らせる作戦。
次には、作業用と守護天使小隊。+歩兵や張りぼてで特攻。
この理由が問題だったんです。

でまあ、その理由が以下の通り。

1、今実際に使えるのは張りぼて含む2個小隊しかない。
2、6週間もすれば、戦力は5個小隊規模にまで増える。
3、しかし、それまで待っていたら、敵基地の防御力が強固になって危ない。
4、今ある戦力で攻撃するしかない。

という状態のはず、だったんですが・・・う〜〜ん・・・

ん? 完動状態でも新兵は戦力と見なさないとすると、もう少し現在の戦力を低く見積もれるか!? それに、修理中の機体は、状態が良好でも行動不能に分類できるか?
 

クリタ前進基地襲撃に参加可能な「戦力」といえるものは・・・
古参兵、グリフィン、完動
一般兵、シルバーホーク、完動 
古参兵、マローダー改、稼動
古参兵、ブラックハウンド、完動
古参兵、デルヴィッシュ改、完動
一般、フェニックスホークD型、稼動 

おお! 6機が戦力として使える数!

で、見せ金として使えるのが、以下の通り
 新兵級、フェニックスホーク、完動(有るだけ) 
 新兵、ヴィンディケーター、稼動 
 新兵、アーバンメック、稼動
 守護天使小隊X4
 古参兵(砲術4、操縦1)、豊作一番号、完動(作業用メック)

おお!員数外を除くと、実際に動かせるメックの数は8機だ!
SSの通り!
稼動状態のマローダー改、フェニックスホークD型、ヴィンディケーター、アーバンメックは、4週間後の部品到着時に完動状態にまで修理されるわけだな。
 

で、動かせないのが、   
 一般兵、ライフルマン改、中破(修理中のため行動不能)
 一般、ウルヴァリーンD型、小破 (修理中のため行動不能)
 古参、ライフルマン改、中破 (修理中のため行動不能)
以上が2週間以内に修理が終わるもの

 一般、スティンガー、大破
 古参兵、ブラッディカイゼル、大破
 スティンガー   (戦闘により全損)
以上が4週後の部品到着時に「動かせる」ようになるやつか。小破/中破くらいまで回復するのかな?

 死亡、ヘルダイバー、大破
 死亡、フェニックスホーク、大破 
 アサッシン    (誘爆による全損状態・未修理) 
この3機は修理の見込みゼロか。

なるほど、よくよく調べてみると、SSに影響ないぞ! 朽木さん、変な事いってすいませんでしたm(_ _)m
M−鈴木さんも、混乱させてすいませんでしたm(_ _)m
 
 


 
我今兵用ゆるを最適ならじと気付けれど尚流動的なる戦況それを許さじ 投稿日 12月19日(日)07時54分 投稿者 M-鈴木削除
補強情報案
何故に近日戦力完備との見込みがありながら少ない戦力で攻撃を強行為ざろう得無かったのか?
について、私的妄想なんぞを紹介致しましょう。
1.惑星統治者の求める「証」
  我々の所属する星間国家、恒星連邦は必要な戦力を必要な時に必要な場所に展開しておく事
  が実行出来る信頼に足る国家であり、今現在もその例に漏れず駐屯中の傭兵部隊は十二分な
  戦力を保有し続けている。
  現にみたまえ!
と言えるだけの実績が補給到着前に要求された。
それが実行不可能である場合、クリタ家シンパの勢力の水面下、表立っての活動の活発化を招き、
しいては統治体制の不安定化・クリタ家諜報網の成立の容易化を招く。
何にせよ惑星政府から「独力現状での戦果報告」が求められた。

と言う場合。  

2.防空体制
  クリタ家が投入した戦力は3個中隊以下(実数未定ですよね?中規模な侵攻と言う記述のみ
  なわけですから。んで、3倍を超える戦力の投入は「惑星完全制圧目的」に限定されます。
  ですから「一応」3倍以下)になる訳ですが、例えば2個中隊強の侵攻だった場合、敵の保有
  する航空戦力は当方を凌駕する可能性が非常に高い訳です。
  それは惑星政府の非軍事航空運行体制にすら重大な問題を投げかけ、事実上運用を不可能にし
  てしまうでしょう。
  そして、何より「敵」の「索敵可能範囲拡大や防空体制の構築」は味方の援軍の到着可否にも
  無関係ではいられません。

  さて、件のクリタ家前線基地が何故これ程重要な戦略目標となったのか?

  実はあの基地のあった位置は、岩石砂漠や荒れ地の続く地形の中で、僅かながら平坦な地形を
  有する数少ない地勢ポイントであり、「航空機の緊急着陸・推進剤補給の為の基地」としての
  条件を整えていた。
  しかしこれ迄は敵が存在しない以上全く価値を有さない緩衝地帯候補地に過ぎなかった。
  だが、クリタ家が敵対勢力として存在し、双方の勢力の中間地点に補給ポイントを構築
  されれば「航空勢力は大幅に敵に優位に働く」事になる。
  それは今後の補給事情にも影響小ならざる物がある。
 

さて、こんなんでどーでしょう?
ご意見補強ツッコミまってまーす。

PS.ミッキーさんも書いて下さってますが、基地制圧戦闘は特に状況に変化を与える事無く
   終結する事が可能な予定です。
   あの状況から如何にドラコメック火力小隊を撤退させしめたのか?
   ミッキー(メック戦闘参加中のみ)准尉(ってつもりかしらん、朽木さんは?)の奮闘
   を御期待下さい!!!!
 
 


 
情報整理&今後の予想? 投稿日 12月19日(日)02時59分 投稿者 ミッキー削除
朽木さん>>現在仕事として守護天使小隊を引き受けているため、総勢5個小隊20機の2個中隊近い戦力になります。

20機!? 現在で!?
現在ぼろぼろの8機だったはずなのに・・・
良く設定を読むと、整備状況が随分と良くなってる。
う〜〜ん・・・こんな状況なら、前進基地の戦力なんて全然恐くないような・・・4週間後〜ならまだ解るんですが・・・う〜〜ん・・・

うむ。SSのような作戦を強行しなければいけなった背景としての、オレ的状況を書いておきましょう。でないと、「圧倒的な戦力で包囲職滅すれば?」と突っ込まれかねない・・・
(何より、自分で自分をつっこんでしまう)
 
この設定は、
会議は踊る 投稿日 12月11日(土)21時41分 投稿者 ミッキー
等の記述や朽木さんの初期の設定等から考えたものです。
なお、完動状態にないメックについては、張りぼての武器などを実際に使用するしかないという、誇り高いメックウォリアーにとって許し難い状況の場合が多いです。
 

前8ヶ月?
張りぼて武器を駆使して、条件の良い駐屯任務を獲得。
部隊のメックは、ほぼ完動状態や小破状態。
総数16程度の増強中隊?

前3ヶ月 
かなりの損傷を受ける。「ブラッディカイゼル」と「アサッシン」 を受領。補充人員の募集強化。
張りぼて武器を実際に使用するしかなくなる。
完動状態2、小破4、修理中8? 
 

SS少し前
ブラッディ・カイゼル、クリタ部隊の攻撃により行動不能に。
 

SS最初
1、「現在、完動状態のメック小隊はうちにはない」
2、「現在2個小隊、」
3、朽木さん>>完全編成のバトルメック2個小隊からなる

1により、稼動しているメックは、分散配置されていることが判明。
2により、完動状態、小破/中破状態の機体総数は8機と判明

完動状態4機、小破/中破4機、作業1、予備1。守護天使小隊4(笑)
総数14 うち、実際に使えるのは8機。 修理中6
 

2週間後(の予定)
1、「改造型ライフルマン2機、ウルヴァリーンDの修理が終わります」
2、「2週間後にはメック4個小隊がなんとか稼動状態になる」
3、「ま、一機は作業用、2個小隊は装甲板を張り替えただけ」
4、「2週間後でも実際に使える戦力は11機ですか・・・」

1により、3機が修理される事が判明
2により、4個小隊が「なんとか」稼動状態になるといわれている。使えるかどうかは問題外。
3により、作業メックまで数に入れた4個小隊であることが解る。
4により、実際に使える・・・すなわち、戦闘で実際に使い物になるメックは11機であることが分かる。

完動状態4機、小破/中破7機、作業1、有るだけ1、守護天使小隊4、修理中3
総数17機=4個小隊
実際に使えるのは11機 使えないメック6機・・・作業1、有るだけ1、守護天使小隊4が員数外
 

4週間後〜 の修理が終わった時

1、「それさえ届けば、第1、第2小隊も完全修理できます。」
2、「スティンガー2機とブラッディカイゼルも動かせるようになるでしょう。」

完動状態8機、小破/中破6、作業1、有るだけ1、守護天使小隊4 
総数20 使えるメック11から14に上昇。
 
 
SSでの戦闘で、「予定が狂った」結果
作業1&守護天使小隊4の、員数外メックが戦闘参加。一応は「使える」事が判明。
ほぼ無傷のスティンガーを捕獲、その他にも戦果があるかも?
元々員数外ではあるものの、守護天使小隊の機体が使用不能になるかも?
補給部隊を降伏させたことにより、補給物資が潤沢になるかも?
敵基地を落としたことで、大量の物資が手に入るかも?
 
<<すべて、これからのSSの展開によります。複数参加なので、俺には断言できません。
 
とりあえず、惑星政府が援軍の地上車輌を貸してくれなかったことを考えると、今回の戦闘は、「基地防衛に関しての重要な問題により、基地司令の権限において行われた」んでしょう。
ということは、惑星政府から報酬が貰えないかわりに、戦利品は懐に入れることが可能かも。まあ、上手く兵士に口止めするとか、小細工は必要でしょうけど。
あるいは、クリタが無法者であれば、「いないことになってる部隊については、報酬が貰えない代わりに戦利品は私物化して良い」という、「暗黙の了解」を使えるんだけど・・・これは、GMの朽木さんの判断に任せよう(笑)
 
 


 
老兵は死なず(中編) 投稿日 12月18日(土)20時42分 投稿者 ミッキー削除
島少尉のジェンナーが大きくジャンプして後退する。その時にも、中口径レーザーと短距離ミサイルをゼウス改改にお見舞いするのを忘れない。だが、その砲撃は牽制にしかならない。ジャンプの衝撃と射程ぎりぎりの距離という二つの悪条件で命中弾を与えるには、よほどの腕前が必要だ。ゼウス改改に乗ったクレアは、委細かまわず距離を詰める。
 「ふん、その程度のジャンプじゃ、こっちの追い足の方が速いんだよ!」
 クレアはそう言って、又も大口径レーザーと粒子砲を同時発射する。
 「よし、足に命中!・・・なに!?」
 クレアは驚愕した。ジェンナーに気を取られて忘れていたドラゴンが凄まじい勢いで突進してくる。さらには、一般回線を通じて、通信が入って来た。髭面の、男臭さ爆発といった感じの老兵の顔がモニターに映る。
 「連邦の新型め! 追わせはせんぞ!」(注1)
 ゼウス改改はとっさにパンチを繰り出して牽制する。しかし、その下をかいくぐって、ドラゴンはショルダーアタック(注2)をかけた。
 「うああ!!」 
凄まじい衝撃に、強襲型メックが数十メートルもふっ飛んだ。整列結晶装甲で鎧われた足が地面をえぐり、二本の溝を残す。ゼウス改改はこらえきれなくなって後ろ向きに倒れ込んだ。
 「い、いたたたた!」
 コクピットで、クレアが悲鳴を上げる。衝撃であちこちを打撲してしまったようだ。さらには、boo boo boo boo と、エマージェンシー音が鳴り響き、機体のダメージを示しているモニターのそこかしこが赤く染まっている。かなりの装甲板が変形したりひびが入ったりして、使い物になら無くなっているようだ。重さにして4トン分近いのではないだろうか。
 チャンスとばかりに止めをさそうとするドラゴンに向かって、マルガレーテのマローダーが粒子砲を撃ちこみ、牽制する。ドラゴンは寸前に察知すると、素早く下がってこれを躱した。
 「クレア、しっかりして! ブレンダ、ここは私にまかせて、逃げたメックを頼むわ! ジェンナーならまだ追いつけるわよ!」
 「はい!」「ああ!」
 「ふん、そんな余裕が有るとは、たいした物だな!」
 我田中尉は、高速で走りまわって機動防御をしながら、オートキャノンと長距離ミサイルを的確にヒットさせる。ゼウス改改が起き上がり、戦列に復帰しても、一歩もひかないで互角以上の戦いを繰り広げる。
 「またはずれですって!?」
 「何故当たらない!?」
 マルガレーテとクレアが、焦って声を漏らす。
 「素人め、間合いが甘いわ!」
 ドラゴンは常にゼウス改改から300m以上の距離を保ち、全力で移動しながら砲撃を加える。マローダーに対しては、接近しての挌闘や中口径レーザーも併用する。マローダーとゼウス改改の装甲は、どんどんひび割れ、変形し、その堅牢さを失っていく。一方ドラゴンもまた、装甲を傷つけられていく。まだ内部構造の見える所はない。しかし、予想以上にダメージを受けていた。
「ほう? 新兵ではないのか? 少しはやるようじゃな・・・訂正しよう、嬢ちゃん方。充分、並の腕前じゃと主張できるぞ。」
 数箇所に粒子砲や大口径レーザーの命中を受けた後、我田はクレアとマルガレーテに謝罪した。対してクレアが余裕の表情で返す。
 「あたしらだって、結構修羅場をくぐって来てんだぜ! むざむざやられはしないさ!」
 「ふん、言いおるわ」
 我田は楽しくなってにやりと笑った。
 

 同じ頃、着陸したシャネルクイーンを始めとするおとり部隊は、クリタの前進基地に駐屯していた火力小隊に襲われていた。状況をはっきりさせるために、少し時間をさかのぼってお伝えしよう。
 
 まだ明け方には遠い、、空がうっすらとほの明るくなるような時間帯。岩石砂漠と砂砂漠の中間のような地形の丘の上で、鋼鉄の巨人がライトの光の中、土木作業をしている。通信機からは、歌が聞こえている。上機嫌な声だ。
 「お〜らがぁのぉ、花見のぉ笛さふけばぁ」
 「クライバーン准尉、ご機嫌ですね。」
クライバーンの鼻歌交じりの張りぼて基地設営に、スキマーに乗った兵士がため息交じりに聞いた。
 「ん! やっぱ、土いじりは一番落ち着くでのう・・・」
 「はあ、そういうもんですか・・・」
 クライバーンは、時々こういう口調になる。地方惑星の方言らしい。普段はまともな口調なのだが、時々地が出るといった感じである。
 「シグル伍長、元気がないな?」
 「はあ、ため息も吐きたくなりますよ。見てください、このピンクの野戦服にピンクのスキマー。解るでしょう? 准尉だってピンクのメックを・・・」
 そう。このおとり部隊に回されたのは、ピンク色のスキマーである。全部持っていくと困るだろうからとの理由で、すでに塗装変更された2機のみを置いていったのだ。
 「わ〜〜〜!!!! い、言うな! せっかく忘れてたのに!」
 「なんだ、現実逃避してただけですか」
 「したくなる気持ち、よーくわかるだろ、伍長?」
 R・Rとその配下の兵達は全員ピンクの野戦服を携行している。現在残っている中隊員への被害が最小になるように、という理由からである。しかし、その読みは甘かった。マルガレーテは、作戦の概要が決まると、即座に新しいピンクの野戦服を支給したのである。「裏地がクマのはもうないから、パンダさん着ぐるみとリバーシブルになっているので我慢してね」といって。だから、
 「ええ、いやというほどね」
 との返事は、当然だろう。
 そんな会話をしながらも、二人とも手は休めない。わずか2機のメックで一個小隊を相手取って、しばらくの間持ちこたえねばならないのだ。罠の設置は怠れない。そのためにも、敵の注意を明かりを点けたこの場所に集中しておく必要が有る。時間はあまりない。敵基地の司令部が焦れて、このはりぼて基地を強襲しようと決意するまでにすべてを終えねばならないのだ。
 
 基地の位置は、巧妙に地形を読んで作られている。敵の基地の方角、周囲の地形、移動に適したルート。ルートの一部を降下船での火力でふさぎ、侵攻ルートを限定。メックの攻撃で遠距離から基地破壊を行える位置。罠。全てが、計算されていた。それでも、戦闘開始後15分も耐えられたらいい方だろう。挟み撃ちを行う、守護天使小隊の到着が遅れないことを祈るだけである。

「そろそろ時間だなぁ。どれ、行ってくるか。」
 そう言ってクライバーンは、ライトに照らされた工事現場を離れた。降下船に物資を取りに行く振りをしたのだ。丘の陰に隠れると、背中に背負っていた張りぼてのオートキャノン20を降ろし、張りぼての粒子砲を両手に一つずつ持つ。その姿で、ライトに照らされた数箇所の工事現場をゆっくりと通り過ぎる。
 工事をしているメックのほかに、もう一機のメックが周囲の警戒に当たっている、という演出である。スモークを炊いてホログラフィでメックを映し出し、2台のメックが同時に視界に写る瞬間も演出している。重量級と強襲型のメックに支援戦力。おとりとしての価値の上昇と、敵に戦力を整えてから攻撃しようという心理を働かせての時間稼ぎが目的だ。

「よいせ、よいせ。この辺りでいいかな?」
豊作一番号が、張りぼてのロングトム砲を設置する。クリタの前進基地を直接狙えるほどの兵器だ。さらに砲台まで設置を始める。大型火器をふんだんに装備した砲台だ。

 敵基地が、じれて動き出したのはこの直後だった。夜明けの防衛線が開始されようとしていた。
 
 


 
実はこんな事が? 投稿日 12月18日(土)20時02分 投稿者 M-鈴木in正太郎君家削除
敵強襲級の不可解な消極策が疑問の形をとりつつあったが、側面からのアーチャーからの奇襲は
「ドラコ連合軍カウツV侵攻作戦実施部隊火力小隊小隊長」ディーラン・ホフォペクヴィッチ中尉
(ショーコーの上、シニアマスターの下の階級である)の判断を狂わせつつあった。
そして基地防衛を担当していた「グンソウ」麾下の歩兵小隊が、予想外の敵歩兵戦力の浸透を支え
きれなかったのか、前線基地は余りにあっさりと陥落したのである。
これが中尉の揺らぎつつあった抗戦意欲に引導を渡す事になり、ドラコ連合軍の火力小隊は殆ど損
害らしい損害も受けないまま歩兵をカバーしつつ相互支援撤退に速やかに移行した。

「はやく行っちまえ、追いやしないから!さっさと行っちまえ!!」

圧倒的(に劣勢)な戦力でドラコの前線基地を占拠し、基地側と設営砲台等での十字砲火を以て更に
戦果を拡大せんと画策(している様に見える)攻撃側の男達は、その実そんな事を異口同音に念じて
いたのである。
既に「豊作1番号」の装甲は有効性を大きく減じ融解直前の状態に至った痕を生々しく遺しており、
頼みのアーチャーの残弾も残り僅かになっていた。
人力で偽装砲台のターレットを廻しながら、今回はじめて作戦に参加したチェルオス・イールズ伍長
も又他の男達同様、念じていた。
「はやく行け!」と

しかし運命は余りにも悪戯好きだった。
しかもその最初の立会人にイールズ伍長を選ぶ程に。

エンドウ少尉入魂の作、重量感の無さを感じさせない為に高度なメカトロニクスを駆使したと噂され、
彼にとっては事実上ブラックボックスである「エアー作動外装連動システム」のケーブルが、今、ま
さに引きちぎれようとしていたのである。
彼らが回すターレットの倍力装置によって。

「あ!」

思わず声を上げる。それ以上を為す事は出来なかった。
警告することも、飛びつく事も、ターレットを引き戻す事も

ケーブルはその中途から断裂し、断面から一瞬激しくオイルと圧搾空気と火花を撒き散らした。
その影響は一瞬であるが、偽装砲台の外観に変化を与えてしまっていたのである。

「中尉殿!1時の方向、敵砲台ターレット基部、マイナス3秒から6秒!」
ホフォペクヴィッチ中尉は素早く操縦装置を操作し、ナン頭(これも階級表示である、カシラ
と読む)の報告したエリアをリムーブズームさああせた。
そこに再現された映像は・・・・波打ち、軟質外装である事を露呈した砲台の外装であった。
そして、事ここに至って中尉の脳裏において、一連の不可解な敵の行動がその意味を明白に晒
して見せたのである。

「猪口才な!我等を馬鹿にしているのか?
 いや、今のいままで騙されていたのだ、うつけは我らの方と言う事か?」
ホフ中尉は、むしろ嬉しそうに機体の重心を落とし込み、彼の駆るオリオンはその運動反射を
再現して一瞬腰を落とすかの様な挙動を見せた。
そして次の一歩すでに大股な前進にと移行!
「やるぞ!彼等を生かして還すことまかりならん!それがその勇気に応えると言う事だ!」
155mm滑空砲がうなりを上げ15連LRMのパネルが目まぐるしく開閉し、その度に噴進弾
頭を矢継ぎ早に送り込む。
麾下小隊の3機も又順次前進にうつる。
必ずしも全員が事態を把握した訳では無い筈だが、彼の部下達に行動遅滞は一切無かった。
彼は自らの小隊に誇りを感じ、同時に敵の殲滅を心に誓った。

「事故だ!今のは!!」
既に笑うしか無いミッキークライバーン曹長は、しかし戦意を喪ってはいなかった。
「支援機は後退!敵との距離を取りつつ歩兵部隊との直協を図れ!!」
指揮官の指示は、しかし着弾したAC10の弾頭の炸裂音にかき消されつつあった。
 
 


 
老兵は死なず 投稿日 12月16日(木)02時48分 投稿者 ミッキー削除
 
 岩石砂漠と砂砂漠の中間のような地形。そこの岩陰に、4機の巨大な人影があった。クリタの強行偵察メック小隊である。
「我田中尉、赤外線センサーには反応有りません。少なくとも、この辺りはまだ通っていない様であります。」
センサー類を強化したスティンガーに乗っている兵史郎曹長が報告する。彼の機体は、マシンガンを廃してセンサーを大幅に強化した機体だ。
「うむ。少し、遅いな。レパード級から密かに降下して挟み撃ち、という作戦なら、せいぜい中量級、それも2機がいい所。そうそう、遅れるとは思えんがのう・・・」
 旧型ドラゴンに乗った我田中尉がつぶやく。もっとも、各所に改造を施してはいるようだ。その我田に、K型フェニックスホークに乗った雷太軍曹が質問を挟んだ。
「我田中尉殿、なぜ中量級2機なんでありますか?」
「ふむ。よし、教えてやろう、雷太軍曹。基地から見える所に降りたレパード級には2機のメックのほかに砲台やら建設資材やらを載せていた。そして、レパード級に搭載できるメックの数は4機。あいている所に資材や砲台を積むとなると、気圏戦闘機の格納庫を使ってもきつい量になる。なにより、積載重量の問題が有る。じゃから、数はせいぜい2機。降下作戦なら、ジャンプジェットのついている機体でなくば無理。という事は中量級しかない、というわけじゃ。」
「なるほど・・・」
「情報部の調べでは、あの降下船は女だけ、しかも新兵の小隊の私物だそうだ。むろん、一時的に中隊に貸すということはありうるが、もっとも有りそうなのは、その部隊が出張ってくることじゃ。」
「なるほど。それなら、たしかに楽勝ですね。」
「うむ。お前のジンクスは、わしが必ず破ってやる。じゃから、安心しろ。」
「いえ、そんな・・・」
「ふん。隊長は気にしてんのさ。3度目の出撃で、お前を除いて全滅する。部下がそんな事におびえとるようじゃ、満足に戦えんからな。」
 ジェンナーに乗った島少尉が毒づく。
「し、しかし自分は・・・」
 雷太軍曹は、脂汗を垂らしながらなにかいいかけ・・・しかし、沈黙した。
「本当なら、あのまま補給部隊の護衛として基地に入れば、ジンクスは破れたはずなんだがなぁ。やっぱ、俺達も全滅かね」
冷笑するように言う島少尉を、我田中尉がたしなめる。そして、子供をたしなめるような口調で言った。
「じゃが戦闘が全くなかったら、、回数に入らん出撃だから、次は、なんぞと悩むじゃろう。じゃから・・・この、確実に勝てそうな戦いに挑むんじゃ。そして、自分の力で未来を切り開いてみろ。出来るはずじゃ。」
「はい!」
雷太軍曹の顔に、決意と覇気が表れた。
「ま、リラックスしていくんだな。」
その時・・・ 
「隊長・・・来ました。」
音響センサーに集中していた兵史郎曹長が静かな声で報告した。
「よし。曹長、お前がタイミングを計って合図しろ。全員、一斉に立ち上がって先頭の機体に集中砲火! その後の作戦は状況次第じゃ。」
「「「了解」」」

「なんとか、間に合いそうですわね・・・」
マローダーのコクピットの中で、マルガレーテがつぶやく。
「でも・・・だからといって気は抜かない方がいいですわね。クリタのメック部隊が予想以上に素早く反応したら、隠れて待機する場所につく前に戦闘が始まってるなんてことになりかねませんわ。おとり部隊が支えきれずにレパード級に乗って逃げる事になったら・・・クリタの勢力圏の真っ只中に置いてきぼり。急ぐに超したことは・・・?」
ブレンダのグリフィンが、枯れた谷川の手前で立ち止まり、[警戒せよ!]のサインを送ってきた。そして、センサーを使って周囲を調べようとしているようだ。そう認識した瞬間だった。突如としてそこから数機のメックが立ち上がり、ブレンダのグリフィンに向けて砲撃を加えたのは!
 
ドラゴンのオートキャノンと長距離ミサイルが、ジェンナーの中口径レーザー3発が、フェニックスホークの大口径レーザーと中口径レーザー1発づつがグリフィンを直撃した。凄まじい衝撃に、グリフィンがよろめく!
「待ち伏せ!? 通信封鎖解除! ブレンダ、下がって! クレア、全力で接近して! 遮蔽地形の中から追い出すのよ! 射撃はスティンガーを!」
最初の一撃を食らった直後、マルガレーテは一瞬で状況を判断して指示を飛ばした。普段は深層のお嬢様としか見えない彼女だが、実は相当の修羅場をくぐりぬけている。実戦も、すでに3度目だ。まぐれに近いとはいえ、実に的確な指示である。

「な、なんじゃと!?」
「く! やっぱり全滅か!?」
「や、やけに足音が重いと思ったら!」
「ああ・・・やはり、俺のジンクスは本物だったんだ・・・」
一方の我田中尉以下クリタの強行偵察メック小隊の面々は、最初の一撃を打ち終わって、自分達がけんかを売った相手の事を認識すると、愕然となった。高機動支援機の傑作、グリフィンを始め、大型のメックばかりだ。総重量は、明らかに向こうが上だ。その上、もっとも後方に控える強襲型と思しき機体は、新型のようだ。
 どれほどの戦闘力を秘めているか、未知数である。
 
「ええい! とにかくグリフィンを落とすんじゃ! そうすれば、勝ち目はある! 逃げるにしても奴をたおさねばどうしようもない!」
我田中尉の叱責に、気を取り直したクリタ側メックが二度目の正射を行う。だが、これは一撃目ほどの命中はえられなかった。ブレンダが、粒子砲を撃ちながら下がったからである。
そして、守護天使小隊の反撃が始まった。合計4発の粒子ビーム砲、120ミリ速射オートキャノン、大口径レーザー、長距離ミサイルが降り注ぐ。そのほとんどは、クリタのメックが遮蔽物の陰に隠れていたことによって目標を外れた。だが、
だが、粒子ビーム砲の一つは、ねらい過たずスティンガーに命中したのである。
メックの中で、もっとも耐久力の強いはずの胴体中央部。そこですら、大型火器の一撃には耐えられない。増してや頭を打ちぬかれたら・・・スティンガーは、すべての機能を停止して倒れこむ。緊急脱出装置は、作動しなかった。パイロットが即死していたからである・・・
 
「た、退却だ! お前達は退却しろ! ここは、わしが抑える! お前達だけでも逃げろ!」
「隊長! 無理です! 旧式のドラゴンでは、新型まで含んだあの部隊には無理です!」
「ふん、このドラゴンとて長年にわたり改造を繰り返したわしの愛機じゃ。年期の違いという物を見せてやるわ。」
「し、しかし!」
「行け! 二人が生き残れば、お前のジンクスは崩れる!」
「た、隊長〜〜〜!!!!」

激戦の最中、雷太は泣いた。泣きながら、後退した。ジェンナーも、無事に逃げ延びることが出来ることを祈りながら・・・
 
 

あまりにも時間がかかりすぎましたので、ここで一旦きります!
 
 

 
 
 
いないの? では、ギャグ修羅場路線に決定! 投稿日 12月14日(火)01時19分 投稿者 ミッキー削除
ふむふむ。宿敵はいないのですね? では、物語の後半はギャグ修羅場路線(何じゃそりゃ?)に決定!
 
M−鈴木さん>>戦場近くに予め展開していたブラハンの戦闘ってのをね。
ぐはあ!そんな事までしていたのか! 中佐の先読み能力はヤン・ウェンリーも真っ青ですね。すごい・・・きっと8LVの戦術技能と同じく8LVの指揮・命令技能と勘をもっていて、修正12なんだろう。

M−鈴木さん>>戦闘ってのは「守護天使小隊」に対し1個小隊以上が相対したと仮定して、
ぐはあ! 3機で210トンにも達する方より、作業メックの改造型含めて130トンしかないこっちを助けてくれぇ(悲鳴)って、ロックウッドさんの小説で不可か(^^)

M−鈴木さん>>本人以外同士なら殺し合いにならんと違う?
故郷の星にて
近所のがきども「やーいやーい、失機者の子供!」
マディックの息子「違うもん! パパは生きていて、傭兵部隊でメックウォリアーをしてるもん!」
近所のがきども「ふん。どっちにしろ、逃げ出したんだから同じさ。それに、お前のおじさん達も無法者なんだろ。」
マディックの息子「違うもん! おじさん達は、独立愚連隊と守護天使小隊の奴等にはめられただけだもん!!」
近所のがきども「やーいやーい、失機者の子供! 無法者の甥っ子!」
マディックの息子「うわぁぁぁぁん!! まま〜〜〜!!!」
っていう、暗い過去があったんでしょう。きっと。それで、外見は可愛くても、性格が暗くなる、と。当然ながら、銃を先に抜くのは息子のほう、マルガレーテは応戦しただけです。
がんばって、お父さんしてあげようね。パパ。
 
 

 
 
「爆弾とは、実弾でなくとも良いのだよ。敵に被害を与えることさえ出来ればな。」・・・とある大佐の言葉。 投稿日 12月14日(火)00時48分 投稿者 ミッキー削除
 クリタの基地周辺で熾烈な戦闘がそろそろ終了したころ・・・司令官私室ではクロフォード中佐とマディック大尉が密談を行っていた。だが、その相談は少しだけ遅かった。その子供を乗せたオヴィンニクはすでに発進していたのである。珍しいことではない。この時代の超光速通信網は、一度使用するたびに航宙艦一隻がワープするのに匹敵するだけのエネルギーを必要とする、航宙艦と同じ距離しか届かない、ほんの一瞬だけの通信なのだ。圧縮信号で送られるとはいえ、その情報量はあまり多くない。ルートもごくかぎられている。そのため、航宙艦が電子郵便を運ぶほうが早い場合すらある。
 
だが、少なくともマデイックの憂いているような裏は彼の息子にはなかった。ただ・・・部隊に大きな亀裂を生む彼の出生を活性化させるために送り込まれていたのだ。
 
(「そう言えば、ユミナの双子のおじさん達はどうしてるかな・・・俺にメックの動かしかたを教えてくれた、優しく厳しい教官・・・技術者としての方面は受け継げなかったけど・・・ウォリアーとしてなら、おじさんたち並にはなれたと、報告したいな・・・」)
 
 彼にメックの操縦法を叩き込んだ双子のおじさん・・・通称を、ツェルメロ兄弟と呼ばれていた。彼らが守護天使小隊によって殺されたことを・・・マディック大尉は知らなかった。
 

本人達は何も気付いてません。
守護天使小隊:機密に関する任務中だったので過去については語っていない。よって、新兵と間違われていた。
マディック大尉:教官の名前など言いふらしていない。
ユミナと子供:父さんが隣の国に来ている、その部隊がアージェンタムで募集をかけているという情報を、親切な人が教えてくれたと思っている。
情報員:偶然の振りをして情報を流すだけで一丁上がり!

というわけ(どんな?)で、主役キャラのマスター、M−鈴木さんの要請で訂正した物を載せ、以前の文は削除しましす。

ロックウッドさんへ>>ありがとうございます! では、戦闘場面は書かせてもらいます! というか、これを書きたくて小説続けたもので(^o^)
 
 

 
 
決して明るい話ばかりでは無いんだよね。何故って?僕達は戦争屋だからさ。なあ? 投稿日 12月13日(月)21時52分 投稿者 M-鈴木削除
クリタ家部隊との戦闘中の星への
「遭いにくるだけ」の
「クリタ家の惑星」から
「こっそり抜け出して来た」
「クリタ家の特殊部隊を脱走したMW」の
「顔もわからない、存在の確認すら出来ていない子供を名乗る人物」の訪問
胡散臭いのである。
故に・・・・・

人払いをした司令官私室。そこにある人影はクロフォード中佐とマディック大尉の2人のみ、その空気は決してリラックスしたものでは無い。
そこで行われるのは非人道的行為の相談。
快く出来る話では無い。
しかし。
「隊長、この件ですが、便乗は許可しないで下さい。」
マデイックの手には作戦前に受け取り、戦闘直前に開封した自分宛の共用個人通信(コムスターの不定期便乗圧縮通信サービスである)のハードコピーがあった。
この台詞だけを聞けば逃げ口上にも聞こえるであろうか?しかし彼は真剣に憂いていたのである。
「少なくとも、殺菌等の名目で超音波と磁気核共鳴走査を耐爆構造室でかけて、エキスパートに暗示試験走査を行って貰うまでは我々の降下船に載せるべきではありません。」
部隊でも数少ない「彼の過去」を知る人物の一人であるクロフォード中佐は、彼自身からの申し出に納得し、驚愕し、そして複雑な思いを隠しきれなかった。
そうなのだ、彼は某国の特殊部隊配属直前に、予備訓練を兼ねた作戦中脱走し、流れ流れて現在中佐の傭兵部隊に所属している。
その脱走の原因となった作戦の舞台となり、今尚クリタ家の支配下にある惑星からの訪問者。
そして今現在部隊が交戦中なのは突如降下してきた「クリタ家」に所属する部隊。
到底容認し得るものでは無い。
が、それを司令官の側から言うべきか否か?それを考えなかった訳では無い。
しかし、同時に「彼自身からこの件について申し出があるのでは無いか?」と期待していたのも事実だった。
そしてその通り、彼から申し出があったのだが・・・・だが、「そこまで」は考えていなかったのも事実だ。
彼は、マディック大尉はこう言っているのだ。
便乗を画策している少年は「爆弾」である可能性がある。と。
そして彼の息子かも知れないその少年を「危険物」として取り扱え。と。
可能ならば、便乗を許可するべきでは無い。と。

暫く瞑目していたクロフォード中佐は、もう一度マデイック大尉に目を向けた。
そして・・・・・

さあ、どうする?誰が続きをかくかな??
 
 

 
 
ロックウッドさーん、間違ってるよー 投稿日 12月13日(月)00時40分 投稿者 M-鈴木削除
ブラックハウンド中隊
理想の中隊だなぁ、俺的最強。ブラックハウンドのみで編成・・・・・

では無い。
ここは朽木さんのHPで、隊長の機体にちなんだ中隊名は
「ブラッドハウンド」中隊なんだなぁ。これが。

「なあ、曹長?」
語尾が上がるしゃべり方をこよなく憎悪するマディック大尉が語尾を上げて人を呼ぶ。
これは良くない話の前兆である。
「はぁ、なんですかねぇ?大尉」
所詮ここは傭兵部隊。
しかも元偵察兵紛いの事もしていたらしいマディックと、現役代々偵察兵ロックウッドである。
歳が近い事もあり友誼は階級を忘れての親密なものである。
しかしだからこそロックウッドはマディックの示す「危険な兆候」に早くも気が付き、加えて言うと「笑ってすませられるレベル」だと判断するに至った。
返事も当然くだけた物となる。
「いや、先日の偶発的戦闘の報告書なんだが・・・」
「?」
珍しく、いや、むしろ「らしく」と言うべきか。
言うなれば陰湿な「身近な傍観者」的態度、他人の失敗を見つけて面白おかしく教えに来た。
「早く言ってくれ、つまり俺が何かやらかしたって事だろう?」
マディックはニヤリと嘲った。
そんな時の笑みは「戦場で、壊滅直前に追い詰められ、尻の毛まで毟る様な撤収条件を突き付けられた」マデイックの戦闘相手の話を想起させ。
そして自分がその交渉相手でなかった事を天に(いや、ロックウッドの場合、彼の幸運の女神、スキマーのノーズアートの彼女に)感謝した。
「いや、なに、君が僕の小隊専属になって、しかも中隊規模に拡充してくれるってのは有り難い申し出なんだけどね。
一応丁重にお断りしておこうかな?と思ってね」
こうなのだ、こいつは
ロックウッドは記憶の糸を辿り、その事実「部隊名誤記」に思い至ると大股で歩き始めた。
そうなのだ、こういった奴なのだ。

PS.私もちょいと、(勝手に)戦闘の発生を演出しちゃっていいんですかねぇ?
 
 

 
 
適当だなあ 投稿日 12月12日(日)21時48分 投稿者 ロックウッド削除
その頃敵基地付近において陽動任務についていた部隊に敵が気付き、主力のメック1個小隊と歩兵1個小隊を出撃させ、陽動部隊はこれと壮絶な、、、追撃戦を行っていた。
なんと言っても部隊の主力は「強襲メック型」作業メックなのだから。
これまでやられなかったのはアミイのアーチャーのLRM20のおかげと言ってよかった。
ミッキー(以下M)「早く基地をたたいてくれぇ」
ミッキー准尉が悲痛な思いを込めて最大望遠でどうにか見える敵基地の様子を見る、が敵歩兵1個小隊程度が建物の中から銃撃している為味方の歩兵部隊は接近できないようだ。
M「それにしても守護天使小隊達は何所に居るんだ?」
ちょうどその時通信が入る。
マルガレーテ「こちら守護天使小隊、敵メック小隊と戦闘中ですゥ」
M「何!敵はメック1個小隊じゃなかったのか、、、、」
予定外の敵戦力、ミッキー准尉の背中を冷や汗が通る、
とその時敵歩兵小隊の建物の横にあった別の建物から数発の銃弾が敵歩兵が陣取るビルの窓ガラスに撃ちこまれる。
M「?、あれだけの銃弾でどうするんだ?」
そのミッキー准尉の言葉を合図にしたかのようにグレネード弾の連射が叩き込まれる。弾種はHE弾(榴弾)であったらしくビルの中で何度も爆発が起こる。
M「そうかまず窓ガラスを破ってからグレネードを撃ちこむんだ。グレネード弾じゃあの距離は遠くてガラスを破れないから、、、あれ?でもうちの歩兵部隊グレネードマシンガンなんて持ってたっけか?」
グレネードマシンガンの弾幕に怖気づいた敵歩兵は降参し、メック部隊と少数の歩兵は後退していった。
ブラックハウンド中隊は勝利したのだ!!
だがそれよりもミッキー准尉には途中で支援した味方のグレネードランチャー手が気になっりその部隊がいると思われる建物に入っていった。
M「もしも−し、、、あれ誰もいないのか?」
その時、いきなりミッキー准尉ののど元をよこから伸びてきた手がつかむ!
ロックウッド(以下R)「なんだ、准尉ですか、脅かさないで下さい、、、、、」
M「あれ?その暗い声は、、ロックウッド曹長?」
R「、、、、暗いでしょうか、、、、」
M「いやそんな事はどうでも良いとして、なんでここに!?遺跡の調査に行ったんじゃ?」
R「どうでもいい、、、、、、、、、」
M「いや、、その、、ごめん」
R「いえ、我が分隊は「偶然」にも技術者達が忘れ物をしたため帰還するところ「幸運」にも無線を傍受しここに来たのです、、、、」
幸運と言うにしては何故偵察分隊が合計80キロ近くてふだんは使いたがらないグレネードマシンガンを持っていたのか?
ミッキー准尉は疑問に思ったが気にしない事にした。自分と部隊の大多数は生き延びられ敵基地は攻略できた。これ以上なにを求める事が出来よう。
こうして勝利したブラックハウンド中隊!1ヶ月もしないうちに補充物資が到着し敵に対し優位を誇る事ができるであろう。
だが補給物資を積むユニオン級降下船、オヴィンニクは同時に微かな火種をも乗せていた!!

ああしんどい(笑)でももうちょっと歩兵同士の戦闘描写したかったかも(爆)
さて次回は「隣のお姉さんとの思いで」となるのでしょうか?
逆算するとヴァレリウス大尉14歳?うらやましい奴(核爆)

http://ueno.cool.ne.jp/rockwood