川べりの土手にたつと     
スカートがふくれてまるくなる 
前髪が立ちあがり 目をほそめる

菜の花が           
順番にたおれて波うち     
ひかりの道をつくる      
そのうえに          
青空!            
青空だ!           

それだけで          
それだけで思わず笑ってしまう 
幸福なんて          
あっという間に        
手にはいる          

──(本文「あたまのうえ」より抜粋)
「花のうた」/詩、物語、絵、写真の本/1999年/128P/角川書店

左上から/カバー/扉 /本文、左下から/本文/本文/本文