>>>以前のBlancoメモです。


[2023.6.16]

梅雨の晴れ間。ひさびさの青空で、自分のかげがうれしい。
半年ぶりの更新です。
生きております。げんきです。



おしらせです。
25年間、長く新潮社で出してもらった絵本「幸福な質問」を、
講談社版として新しく作ってもらいました。
New Editionとして、今週、本屋さんに並びます。

大切に思うところは変えたくなかったので、
一見、前と変わらないように見えますが、
カバーの紙の質感、細かな色やデザイン、表紙など、
色や文字の微調整をさせてもらい、素敵に更新されました。

そしてなんと、初版には、かわいいメッセージカードつき!
カードと一緒に、贈り物絵本として、誰かへの手紙のように、
読んだり使ったりしていただけたら、うれしいです。

>>>「幸福な質問」(講談社)



おしらせ。その2。
絵童話、「ワニのガルド」(偕成社)が、なんと、
神保町の児童書専門店「ブックハウスカフェ」の、
「ブックハウスカフェ大賞」の読み物部門で、銀賞をいただきました。
たくさんの児童書の読み物があふれる中で、ガルドを見つけて選んでくださって、幸せです。
秋頃まで、長いフェアをしてくださるそうなので、
お近くの方は、ぜひお店にお立ち寄りください。
そして、夏休みの旅のお供に、ガルドも。

>>>「ワニのガルド」(偕成社)

●新聞の紹介記事。  >>>こちら




おしらせみっつめ。
以前、「暮らしの手帖」で書いた随筆「おまじないスカート」が、
「随筆集 あなたの暮らしを教えてください3 居心地の良い場所へ」
に収録されました。
こちらは先月出たばかり。全4集の中の3集めに入っています。
エッセイと呼ばずに、随筆集っていうのが、ぐっときます。 いろんな方の素敵な随筆がたくさん入っていて、読み応えありますよ。

>>>「居心地の良い場所へ」(暮らしの手帖社)




おしらせばかりになってしまいましたが、最近のことも少し。

うちの庭に植えた八重のドクダミ草。
3年目で、やっと花がたくさん咲きました。
とんがった白い花びらが、愛らしい。

今年はあちこちでドクダミが元気。
どうしてか、去年はすごく少なかったのです(このへんだけ?)。
あの匂いからドクダミを嫌う人もいるけれど、
日陰の庭にならぶ小さい白が清楚で。わたしはすき。

たくさん咲いてる時期に!
と、蚊除けや化粧水を作りました。
作るといっても、草花を瓶にぎゅうぎゅう詰め込んで、ウォッカを注ぐだけ。
化粧水用は、お花だけで。
透明なウォッカを注ぐと、瓶詰めの植物標本のようできれい。
蚊除け用には、ドクダミにミントも足して。香りも爽やかでいい感じ。
日本のヤブ蚊には、やっぱり日本の野草が効くのです。







[2023.1.18]

もうすぐ大寒。
毎朝、耳のはしっこが、きりきりと寒い。

遅くなってしまいましたが、
今年もどうぞよろしくお願いします。

ゆるやかに。
みなさん、無事に過ごせますように。



寒いので、家から出たくなくなってしまうこのごろ。
いろいろと、暗い情報があふれているから、
情報を止めて、部屋を音楽でみたすと、幸せな気持ちになる。
音楽って、いいな。音ってすごいなあ。

きらん、きらん、と鈴を鳴らすように、
澱のようにたまる気持ちをふりはらって、日常を守りたい。
ちょっとした、よろこびの鈴で。



おしらせ。
先月お知らせできませんでしたが、
「こどものとも 012」の1月号「ねむねむ ねねん」(福音館書店)の絵を描きました。

文は、歌人の天野慶さん。全編、たった7文字だけの、いさぎよい赤ちゃん絵本です。
かわいく描けたので、ちいさい子がいらっしゃる方のおやすみの時間に、使ってもらえたら、うれしいです。

>>>「ねむねむ ねねん」(福音館書店)

今年は、長い間、こつこつ書いていたエッセイの本を作る予定です。
これから絵を描くところ。
ひとときでも温かくなれる本を、と気持ちを込めつつ。
かわいい本になるといいな。

そう言えば、HPに書くのを忘れていて、
おそすぎるお知らせになってしまいましたが
去年の「本の日」にちなんで、絵本「ことばのかたち」(講談社)のインタビューが載りました。
時間が経ってしまい、いつものことながら、どんくさくて、すみません。

もしよかったら、どうぞ!  >>>こちら 。


ひきつづきのおしらせです。
「ワニのガルド」(偕成社)という、絵童話ができました。

女の子と、おっさんのワニ、ガルドのお話。
見返しは星空にしてみました。ありそうでない感じが気に入っています。
中身をすこし、こんなです。

>>>>「ワニのガルド」(偕成社)

●10/12の東京新聞で紹介されました。  >>>こちら





[2022.10.20]

カーディガンを出しました。
そして、マフラーも。

うす手のマフラーを巻いて、おもてに出ると、まだうっすらと金木犀のにおい。
あとすこしの秋を、楽しまなくては。
と、駅までの道をゆっくり歩く。

この季節のお楽しみは、あしもとのコミカンソウのちいちゃい実をさわること。
しゃがんで葉っぱをめくると、並んでいるみかん色のつぶつぶが愛らしい。



「こどものとも 012」(福音館書店)で、
「ねむねむ ねねん」という赤ちゃん絵本の絵を描きました。
先週、ようやっと校了。ほっとしています。

全ページ、たった7文字だけしか出てこない、潔いこの絵本。
文は歌人の天野慶さん。
おかあさんと赤ちゃんが、読みながら、この絵本とおひるねしてくれるといいなあ、と考えてつくっていった絵。
たった7文字だから、自由に描けてよかった。赤ちゃん絵本を描くのって、すき。
月間絵本の1月号ですが、12月に書店にも並びます。あかちゃんと、ぜひ。



そして、遅くなりましたが、もうひとつお知らせ。
9月に、北村薫さんの「ひとがた流し」が、朝日出版社から2度目の文庫になり、カバーの絵を描きました。 前回の新潮文庫版は、学生時代の3人を描きましたが、今回は千波さんの横顔です。

そして、なんと、カラーではありませんが、中に新聞連載当時のわたしの絵を入れてくださいました。ぶあつく、読み応えあります。
「ひとがた流し」は「月の砂漠をさばさばと」のもうひとつの物語。挿絵を描いていると、さきちゃんや周辺の人たちのつながりが、身近な友人の物語のように思えてきてしまう。
うれしいことです。

>>>「ひとがた流し」(朝日出版社)。



[2022.7.1]

いきなりの夏まっさかり。
熱風がすごい。

ものすごく、しばらくぶりの更新です。

じつは、去年の終わりにデータが消えてしまって、
どうしようかと思っているうちに、
半年以上も、時間がたってしまいました。

先日、頼もしい友人のおかげで、やっと解決。

更新が滞ってる時間も、
こちらは、げんきに、日々をすごしております。



おしらせです。
「ワニのガルド」(偕成社)という、絵童話の本ができました。
このお話を、はじめに新聞に連載したのは、もうずいぶん前。
直しながら、新しく絵を描いて、ようやく形になりました。

女の子と、おっさんのワニ、ガルドのお話。
子どもの童話ですが、よかったら、ぜひ、手にとって、読んでみてください。

なんと、はじめての全ページ特色3色刷。
うれしくて、楽しく作らせてもらいました。
シルク印刷のような風合いで、すごくかわいくできました。
見返しは、星空。
どうして星空にしたのかは、読んでみてのお楽しみです。

中身は、こんなです。 こちらから、どうぞ。↓

「ワニのガルド」(偕成社)



お知らせがめちゃくちゃ遅くなりましたが、今年の初めに「ひらがな暦」(新潮社)の本のインタビューを受けました。
この本を作ったのは、もう15年ぐらい前ですが、ロングセラーということで、取材して下さいました。

ブックセラピストの元木忍さんという方が、 ひらがな暦を気に入って長く読んでくださっていて、「@living」という、暮らしのサイトのcultureのコーナーで、取り上げてくださいました。
1月の取材だったので、なんと背景にお正月の名残が。

記事はこちらから。



このところ、テレビをつけると、
怖がらせたり、怒らせたり、悲しませたりするニュースばかりが流れているように感じてしまいます。

テレビは、知らない世界と出会う楽しみもあるけれど、
こちらのタイミングや気持ちにかかわらず、
一方的に見せられてしまうからなあ、と改めて思う。

映像は、だれかが切り取って編集した情報だから、
自分で見て確かめたものではない。

とくに戦争のニュースなんかは、嘘と本当が入り交じる。
自分の目で見ていないことは、わからない。
と、肝に銘じています。
大げさに感情に訴えかけてくる内容には、特に警戒。
とにかく、冷静に、冷静にと思う、この頃。





[2021.10.21]

遅くなりましたが、お知らせです。
「12人の絵本作家が描くおうえんカレンダ−2022」が、できました。

わたしは、6月の絵を描きましたよ。
夫(はたこうしろう)は7月。
今年は荒井良二さん(1月)、酒井駒子さん(12月)も参加です。

このカレンダーは、3.11の震災のあと、
絵本作家が集まって巡回した「手から手へ展」からはじまり、
「原発事故で被災した子どもたちに何かできることを」、
と繋がった、応援カレンダーのプロジェクトです。

サイトに記載されている全国の書店やお店で、お求めいただけます。



そして、お知らせができてなくて、すみません。
今年は、全国7カ所で『カレンダー原画展』があります(終了しました)。

すでに10月1日から14日まで、クレヨンハウス(青山)で始まっていて(すみません、終わってしまいました)、 あちこちをめぐっていきます。
昨日から、大阪の空色画房で、開催中です。

空色画房は、絵本作家の長谷川義史さんとあおきひろえさんのギャラリー。
おふたりは応援カレンダーの常連で、今年はカレンダーの絵はお休みですが、
毎回、原画展やイベントを開催してくださっています。
お近くにお住いの方は、どうぞお越しください。



10/1(金)〜14(木)クレヨンハウス東京店(東京都港区)
10/20(水)〜24(日)空色画房 (大阪府大阪市)
11/2(火)〜10(水) Books & Cafe Wonderland (京都府向日市)
11/12(金)〜14(日)高槻市立中央図書館 (大阪府高槻市)
11/17(水)〜23(祝) 羅秀夢 (広島県福山市)
11/27(土)〜12/5(日)うらんたん文庫 (福岡県福津市)
12/10(金)〜26(日)ギャラリープルプル (北海道旭川市)

詳しくはこちらまで。

https://12ehoncalendar.com/

[2021.9.22]

おしらせ。
去年「暮しの手帖」に書いた随筆が、なんと、
「ベストエッセイ2021」(日本文藝家協会)に選ばれて、単行本に収録されました。
そうそうたる方の中にわたしの名前が…。
びっくりして、うれしかったです。

→ こちら



おもてに出ると、金木犀のにおい。
ひとりで歩く。
だれもいない道を歩くときはマスクをしない。
花のにおいも感じられないのは、もったいないから
マスクはポケットのなか。

台風のあとの晴れ。
胸いっぱいに、すうっと息を吸い込む。



自由というと大げさだけど、
それは、ひとりずつの日常の中にあるものだから、
花のにおいを楽しんだり、心おきなく話したり、
”そんなこと、たいしたことないでしょう”、と守ることをやめたら、
自由な日常は、しらないあいだに手の届かないものになってしまう。
今の不自由さに慣れて、麻痺しないようにしようと、思う。

コロナ生活が長くなってきて、
詩人の茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」という詩がうかぶ。
茨木さんは「わたしが一番きれいだったとき」という詩も書かれているけれど、
少女時代に戦争があった。

「生きること」と「命がある」ことは別。

人と会う自由、好きに話す自由、移動する自由、
今の終末医療のことを考えると、自然に亡くなる自由もあると思う。
病気と死は悪なんだろうか。
そもそも、どこまでも未知なもの。
善でも悪でもなくて、自然現象。

そして、生きることと自由は親友どうしなんだと思う。



久しぶりの更新なので、近況をすこし。
家いることが増えて、ここにきてまた、テレビドラマが楽しみな最近です。

「アンという名の少女」のシーズン2が始まってうれしい。
去年、第1シーズンが突然終わって、「うそ!ここでおわり?!」と信じられない気持ちのまま、続きを待っていました。 オープニングの映像がきれいで、だい好き。

そして、もうひとつは、朝ドラの「おかえりモネ」。
ゆっくり進む、ていねいな展開で、
描かれている気持ちが細やかで、朝から胸にぐっときて泣いてしまうことが。
こども時代から始まって、結婚して…という、
いつもみたいな朝ドラと違うのもいいなあ。

そして、涼しくなってきたので、
庭に球根を植えようと、あれこれ考えているのが、このところの楽しみ。
スノードロップやカタクリや百合。
あとは、球根じゃないけど、日陰に八重のドクダミを植えようと計画中。





[2021.4.15]

すっかり、新緑。
きみどりの柔らかそうな葉っぱを見ると、幸せな気持ちになる。
そして、この時期、庭のあちこちにでてくる、雑草たち。
春やあ。と、気持ちがときめいて、 抜かずについついそのままにしてしまう。

好きなのは、タネツケバナ。
ごぞんじでしょうか。

クレソンのような葉っぱのタネツケバナは、
白い小花がかわいいので、 毎年そのままにしてしまいます。
花はあっという間に終わって、庭にとんがった種の入ったサヤが並ぶと、 ちょんとゆびで触って、パチパチッと種が飛ばして遊ぶ。

花火みたいに種が弾けるのが楽しくて、
ああ、来年もまた増えてしまう、と思いつつ、パチパチッ!
植物と会話してるような気持ちになって、パチパチッ!
「あ、生きてる、生きてる」とほほえんでしまう。

庭じゅうに飛び散る種。来年はどうなるやら。
でもね、食べることもできる、タネツケバナ。
こんどサラダに入れてみよう。



お知らせ。

3月25日に発売された「暮しの手帖」4−5月号(第5世紀11号)から
「すてきなあなたに」のページにエッセイを書くことになりました。
今月号のエッセイは「朝を見に行く」。

「暮しの手帖」の中でも大好きだったページに書くことが出来て嬉しいです。
さりげなく、挿絵が皆川明さんという、贅沢なページ。
大橋鎭子さんが書かれていた頃の単行本、何回も読んだな。
今は何人かで順番に書くことになっているそうです。
機会があれば、見てみてくださいね。





[2021.1.30]

一昨日は、東京で初雪。
花びらみたいに大きい雪が、ゆっくりふってくるのを、
つもるかなあ。と見ていたら、 近所の子どもらが、家から飛び出て走るのが見えて、
ちょっと楽しい気持ちになる。
雪!雪!さわりたい!っていう、新鮮な気持ちが、わたしのところまでとんできた。

わたしも、結晶が見たくなって、
黒いセーターの袖で受け止めてみたけど、
夢みたいにすぐにとけて、水になってしまった。

しゅわあ、っと、儚く。
つもらなかったけど、きれいなものを見たなあ。



1月もおしまい。
さむいけど、もうすぐ立春。

去年は、コロナと母のことで気をもんで、落ち着かない1年でした。
母が年末にまた心臓で入院して、お正月が開けてから退院。
面会も出来ないから、心配していたけれど、
病院で「おせちが出たで」と、よろこんでいてホッとする。

今年はどんな年になるのか、予想もつかないなあ、
と思ってすぐに、ああ、でも毎年のことか。そうやん。と思い直す。
少しでも、自分の時間がとれるようにして、 やりかけのこと、いろいろ仕上げたいな。



年末と年始に、NHKのドキュメンタリー番組の中で、
「ことばのかたち」(講談社)の絵本が読まれますよ、と連絡があって、いそいそと録画。

絵本の紹介かな、と思っていたら、
大学生の女の子が、思いがけず出会った絵本、というシーンで、
この絵本が画面に映り、キーワードのように中の文が何度も読まれて、どきどきする。
ふだん、自分の本が誰かに読まれているところを、
こんなふうに見ることはできないから、胸がいっぱいになった。
ドキュメンタリーならではの体験。

番組に登場した、コロナで、大学に行けないまま日々を過ごしている学生たち。
高校生のうちの息子も、1月はまたリモート授業で、ひっそりとした毎日。
でも、今は、学校に行ってる時も、一日中マスクの生活やもんなあ、とせつなく思う。



このあいだ、昔の映画を見ていた時に、
大勢で笑い合って、ごはん食べたり、酔っ払って、もたれ合ったりしている普通のシーンに、一瞬どきどきしてしまった。
そして、そんな自分の感覚に、変なの、と思う。
自分で思うより、デリケートになってしまってるのかもしれない。
人間のあたりまえは、みんなで笑いあう方だ。

不要不急でないことのなかに、楽しいことや、嬉しいことがいっぱいあって、
生きることのなかみは、ほとんどが、不要不急。
わたしは、ちいさな、どうでもいいことにばかりに支えられて、日々を過ごしている。

たとえば、そうだ。この頃、朝が早く明けるようになってきて、うれしい。
すこしずつ動いていく季節に期待。
おひさまの量が増えて、大きな自然治癒の力もはたらいてくれると信じて。



[2020.12.14]

12月になりました。

冬らしい青ぞら。初マフラー。
郵便局に行く道。
白地にブルーのヘリンボンをぐるぐるとまく。

あごのまわりが、やわやわ、ふくふく。
マフラーはやっぱり良いな。
冬のしあわせ感が、ぐっと増す。
マフラーという、親しい友達と歩いているような、安心感。



おしらせ。
「暮しの手帖」第5世紀9号 12ー1月号に、随筆を書きました。

小学生の時に好きだったスカートの話。
素敵な綴じ込みつきの楽しい号です。
良かったら、見てみてください。
「暮しの手帖」に文を書けるなんて嬉しいなあ。

寒くなり、あいかわらず、身動きの取りづらい生活が続いています。
そんな時でも、名前のない、ちょっとした楽しみは、あちこちに。

みなさん、どうぞお気をつけて、
この冬を、お過ごし下さい。






[2020.9.23]

雨のあいだに、草がぼうぼう。
気持ちをきりかえたくなって、おもてに出ると、
家のまわりをちょっと歩いただけで、秋の草がいろいろ見つかる。
エノコログサ、メヒシバ、ミズヒキやタデの赤いろ、ツユクサの青いろ。
空き地に、ニラの花。
ぱちぱち咲いて、白い花火みたい。



しばらく更新が途絶えていましたが、元気でやっています。
コロナ生活も長くなってきて、
雲がうっすら広がった空みたいに、少しずつコロナが日常に吸われていってる。
青空が透けてる曇り空みたいで、
さっと晴れたらいいのになあ、と思う。



お知らせ。
らくがき絵本30周年企画 らくがきコラボに参加しました。
五味太郎さんのロングセラー絵本「らくがき絵本」と絵本作家とのコラボ企画だそうです。
ブロンズ新社のサイトでは毎日、いろんな作家が描いた落書きが公開されています。
遅くなりましたが、青山ブックセンター本店で実物の絵とスライドも展示中。
開催期間は9月3日から9月29日まで。

遅くなりましたが、17日に公開されたわたしのらくがきページは、こちら。

https://staffroom.hatenablog.com/entry/rakugakicollabo24



さて。ちょっと長くなりますが、最近のことなど。

先週、久々に近所の友だちと待ち合わせしました。
春まで、週に1度、「運動不足をなんとかしなきゃ」
と、夜のスロージョグをしていたわたしたち。
コロナの自粛から、しばらくお休みになっていました。
メンバーは(といってもたった3人だけど)息子の小学校時代に知り合ったおかあさん友だち。 往復1時間ほど歩いて、公園でストレッチしながら、とりとめなくしゃべって笑い、「じゃあねえ」と手を振って、さっと散って家に帰る。あの時間が楽しみだったのにな。

みんな、毎日どうしてるかな。
きままに会えなくなって。
と思っていた矢先、「そろそろ再開しない?」と連絡が来て、
久しぶり、やっと3人そろってマスクで集合。

ストレッチしながら、久々の話題は、子どもたちの入学式がなくなったことや、オンライン授業のこと。
そして、離れた場所に住んでいる親のこと。
鹿児島に住む友人のおかあさんは入院中で、病院の先生に「東京からは来ないように」といわれ、会いに行けない。もうひとりの友人のご両親は、近くに住んでいるけれど老老介護で、外出しないからいっぺんに老化が進んだらしい。わたしも、月に1度、実家に片付けに帰っていたけれど、帰れず、ヘルパーさんにお世話になることが増えて、毎日オンラインでつないでいるものの、落ちつかない。

「前はさあ、子どもの話が多かったのに、このごろ親の話ばっかりだよねえ」
友人が言う。
「子どもの時と違って、色々あきらめる修行だよ」
「まずは自分が元気でいなきゃと思って」
「こまったねえ」「うちも、うちも!」
頷きあったり笑ったり、近所のスーパーマーケットの食材の話とか、
学校が始まるのが遅くなって朝が楽だとか、
なんやかんや色々喋っていると元気になってきた。

悩みが何か解決するわけではないけど、
声が、話が、夜の空に吸い込まれていく。
からだのために、と始めた会だったけれど、心のためだったのかもなあ。





[2020.4.2]

お知らせ。
草月ホールのコンサート、「遊佐未森 cafe mimo Vol.20〜春爛漫茶会〜」は、新型コロナウイルスの影響で中止になりました。
お友達ゲストで参加の予定でしたが、残念ながら今回はなくなりました。
cafe mimoという素敵なコンサートの20thということで、未森ちゃんとスタッフの方々のそれまでの準備や決断を思うと、胸が痛むけれど…またいつか、きっと。

詳しくはオフィシャルサイトをごらんください。

https://www.mimoriyusa.net/



今日は晴れて、風の音が朝から。
エゴノキの新芽がでてきて、きみどり色。
庭を見ていると、いつも通りの4月の景色。

自粛、という言葉は、なんだか息苦しいから、
家でゆっくり過ごしましょう。にきりかえることに。
家族それぞれ昼間はバラバラに過ごしているけれど、あさひるばんの家ごはん。
こんなふうに、堂々とみんなで長く過ごせる時間が与えられたのは、ちょっといいなと思う。



[2020.3.26]

いいお天気。
ニュースを見ている時の重い空気が、うそのような春爛漫。
大変なことになってきて、これからどうなるんだろう。

それにしても、いろいろと胸が痛む。
母のことやヘルパーさんのことにも、いろいろ気をもむ。
しかめっつらしててもしかたがない。
テレビを消して、音楽をかけて絵を描いていたら、やっと静かな気持ちに。
音楽ってすごいな。

今を楽しむことも忘れずに。
淡々と気をつけよう。



毎週、楽しみにしてたアニメ「映像研には手を出すな」が最終回。
あのオープニングの、音楽にぴったりのダンスがワクワクして好き。
思春期で、オタクなマンガ好きの息子と、珍しく同じアニメで盛り上がるわが家。

主人公達は女の子だけど、感覚が完全に男子、でおもしろい。
みんな声がすごくいいな。とくに男の子みたいな浅草さんの声が好き。
(「ひよっこ」の米子さん!)
続きはいつかなあ。



[2020.3.18]

うららかな春風と青空。
花粉が飛びまくってるなあ。

こないだの日曜は息子の卒業式でした。
在校生はいなくて、保護者はマスクで出席。
いつもとは違う式なのかもしれないけれど、
お天気も良く、しみじみと特別な空気があって良かったな。



おしらせです。
りぼん時代のコミックスのKindle版が3月に配信されました。Kindle版は初めて。
文庫の時の表紙ですが、文庫化の時には入れなかった「グリーンブックス」も追加されて3冊にまとめました。

マスコットコミックス版の表紙で4冊にするか迷ったのですが、文庫化の時に手も入れているので、文庫版に未収録のもを足した形になりました。
マスコットコミックス持ってたけどどこ行ったかなあという方や、初めて読まれる方、こんなマンガ描いてたのー、と興味ある方などなど、よろしければ、こちらからどうぞ



[2020.2.6]



立春を過ぎて、
つめたい北風が、ぶおん!
寒すぎて、ほっぺたがぴりぴり凍る。

春一番は、まだかいな。



年末年始、家族みんな次々に、インフルエンザやら風邪やら体調不良。
ぐったりの年越しでした。
はっと気がつくと、2月。
もう、風邪はこりごりなところに、コロナウイルスのニュース。
どうか、静かに収束しますように。

そんなわけで、あまりに遅すぎ(!)のご挨拶ですが、
また一年、どうぞよろしくお願いします。



お知らせ。
北村薫さんの「水に眠る」(文春文庫)の新装版の表紙を描きました。
思えば連載の頃から挿絵を描かせてもらっていた短編集。また新しいのが描けて楽しかったです。
そろそろ本屋さんに並ぶ頃。見つけたら、手に取ってみて下さいね。

北村さんは作家デビュー30周年で、新潮社から「本と幸せ」という記念の本も出版されました(なんと、北村さんの声のCD付き!)。その本のカバーにも私の絵が使われています。
こちらは、前に描いた「月の砂漠をさばさばと」の、さきちゃんとお母さんの絵です。愛蔵本に使ってもらえて、うれしいです。



先週、井の頭公園の近くで、すごく久しぶりに、りぼん時代の漫画家4人で会って、ランチをしました。
誘ってくれたのは柊あおいちゃん。
時間のない中集まったのは、水沢めぐみちゃん、矢沢あいちゃん。

わたしは「りぼん」の中で、じみーに短い漫画を描いていただけですが、思えばみんな、当時の「りぼん」のレジェンドのようなスター漫画家たち。
まさかこんなとこで集まってアホな話して、笑っているとは思うまい、と思いつつ。 いっぱいおしゃべりしました。
いっぺんに、20代の頃に時間が戻ったかのよう。
こういう繋がりって、かけがえがないなあ。と何かに感謝したいような気持ち。

ランチのあと、さらに井の頭公園を散歩して、猫ドーナツも食べて(だいすき)。楽しい時間でした。



ところで、わたしのりぼん時代の漫画。
マスコットコミックスから、作品集として2冊の文庫になっていましたが、文庫版の時には入れなかった、「グリーンブックス」や単行本未収録の短編も入れて、近々、デジタル版(3冊に)になる予定です。



もうひとつ。
1月いっぱいで、安曇野の絵本美術館 「森のおうち」での企画展、「宮沢賢治のオノマトペ 絵本原画展」が終わりました。足を運んで下さった方、ありがとうございました。





[2019.9.30]

夕暮れの時間がひんやり。
もう、10月。
風がさらさら、さらさら。

空気のにおいが、夏のとぜんぜんちがう!

あたらしい音楽が聞きたくなって探す。



お知らせです。

10月4日から、安曇野にある絵本美術館 「森のおうち」で、
企画展、「宮沢賢治のオノマトペ 絵本原画展」がはじまります。

わたしが挿絵を描いた、 「あまの川〜宮沢賢治童謡集」
(天沢退二郎/編 筑摩書房)の絵も、展示されます。
この本は、宮沢賢治の童話に出てくる童謡だけで作った、オノマトペが満載の、
ちょっと変わった、ちいさな本です。

絵本というよりは、詩画集のような感じで、小さい絵がたくさんはいっています。
絵を描いたのは18年ほど前。
ちょっと異色の本だったので、もう古本でないと手に入れるのは難しくなっているのですが、
館長の酒井さんが、以前からずっと大事にして下さっていて、
今回展示されることになりました。
星のきれいな季節に展示されるのが、嬉しいな。

他には、柚木沙弥郎さんの「雨ニモマケズ」や、伊勢英子さんの「風の又三郎」、
竹内 通雅さんの「月夜のでんしんばしら」の絵本の絵も展示されます。

10月4日〜 2020年1月28日までと、来年まで長く展示されるので、
お近くにお越しの方は、ぜひお立ち寄り下さいね。

  →絵本美術館 森のおうち



お知らせ、もうひとつ。
来年の「12人の絵本作家が描く おうえんカレンダー2020」ができました。
わたしは今年は10月を描きましたよ。

原画の巡回展は、今月10月10日に青山のクレヨンハウスから始まって、大阪、京都と続きます。よかったら、こちらもお出かけ下さい。

詳細はこちらです。

12人の絵本作家が描く おうえんカレンダー2020」




●東京 原画展  10月10日〜31日 クレヨンハウス東京店
   地下鉄表参道駅(A1出口)から徒歩5分(東京都港区北青山3-8-15)
   TEL 03-3406-6308
   平日11:00〜19:00 土・日・祝日10:30〜19:00 年中無休

●大阪 原画展  11月14日〜30日 空色画房
   地下鉄北浜駅(26番出口)から難波橋を渡って北へ徒歩5分(大阪市北区菅原町1-5)
   TEL 06-6365-6650
   木、金、土曜の12:00〜19:00

●京都 原画展 12月3日〜8日 堺町画廊
   地下鉄烏丸御池から御池通を東へ徒歩5分(京都市中京区堺町通御池下ル)
   TEL 075-213-3636
   月曜日休廊 11:00〜19:00





[2019.8.4]

春から、ずっとあわただしくて、5ヶ月ぶりの更新。
気がつけば、8月。夏まっさかり。
入道雲に、はっとする。

ぬくい風が、うすいシャツにふきこむと、
風船みたいにふくらんで
空に浮かぶよう。



おそくなりましたが、お知らせです。

朝日の「好書好日」というブックサイトで、 夫と作ったあかちゃん絵本シリーズを、
新しい定番絵本として「絵本新定番」のところに取り上げてくださいました。

うれしいなあ。
わたしのインタビューが載っています。
よかったら読んでみてください。  こちら→ 「好書好日」

もうひとつ!
前回書き忘れて、あまりにも遅くなってしまったのですが、こちらも。
「Hanakoママ web」にて、とてもすてきな文で
「こどもスケッチ」(白泉社)を紹介してくださいました。

こちらも、ぜひ!。→「Hanakoママ web」



春からずっと、母が、入院したり、手術したり、退院したと思ったら骨折したりと、
そんなこんなで、大阪と東京を行ったり来たりしていました。

「老い」について、いろいろ想う毎日。
思っていたことと違うことがたくさんあって、驚きの連続。
だけど、小さい子を育てている時と重なることも多くて、不思議な感じです。

こどもも老人も、言葉や理屈はあとまわし。
感受性や気持ちが、夢のように前を歩く。

大人だって、ほんとうはおんなじで、人間はそういうものなのに、
大人だけが、つい、そのことを忘れてしまう。
いそがしいから、心をあとまわしにすることが当然のようになっている。
またしても、
言葉でないものでやりとりすることが鍛えられる日々。



さて、そんな中。
すてきなソーイングブックが2冊、届きました。

一冊目は「アトリエナルセの服」
デザイナーの成瀬文子さんが、送ってくださいました。
懐かしい愛らしさとワクワクがある成瀬さんの服。テキスタイルもチャーミング。
すてきな写真に、わあ、と、ときめく。
ワンピース、作ってみたいなあ。

もう一冊は、ご近所のお友達の坂内鏡子さんの 「毎日着られる大人服」
パタンナーの坂内鏡子さんのお洋服は、
とてもシンプルだけど、 着るときれい。
正直で美味しい、ちゃんと栄養になる食べ物みたい、といつも思う。
いいなあ。

どちらも、作り方が丁寧に書いてあって、
ああ、時間ができたら作りたいなあ、とページをめくりました。



思えば、小さい頃からミシンの音が、すごくすき。
母は洋裁学校を出ていて、パターンを引くのが得意で
人の洋服を作ったりしていました。
眠る時、隣の部屋から聞こえるミシンの音。

小さい時から、わたしが「こんな服が着たい」と言って絵を描くと、
いつも型紙をおこして仮縫いして作ってくれて。
一枚の布から、くるっとまわると、まん丸に広がるフレアスカートができた時の、
あの魔法のような幸せは忘れられない。

実家に帰るたび、その布の多さに途方にくれていたけれど、
布って、夢そのものやなあと、今は思う。









[2019.3.13]

郵便局に行く道に、
白くひかるようにこぶしが咲いていて、あっと立ち止まる。
春! 春!
今年は、桜も早そうな予感。



おしらせです。

NHK国際放送局ラジオ(NHK WORLD-JAPAN)の
「 Reading Japan(朗読でたのしむ日本)」という番組で、
エッセイ集「きれいな色とことば」(講談社文庫版)の中から6編を
2回にわたって読んでくださいます。→click
日本のいろいろな作品を紹介する番組なのだそうです。

作品は17カ国語(英語、中国語、朝鮮語、アラビア語、ペルシア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ベトナム語、タイ語、インドネシア語、ビルマ語、ベンガル語、ヒンディー語、ウルドゥー語、スワヒリ語)に、翻訳して放送されます。

色んな国の人が楽しんでくれると思うと、とってもうれしいー。

前編3月16日(土)と、後編23日(土)放送予定ですが、
インターネットでは、しばらく公開されて、聞くことが出来ますよ。

「 Reading Japan(朗読でたのしむ日本)」

日本在住の方、外国にお友達がいる方や、海外に住んでいる方にも、ぜひ!



外国といえば。
最近のお気に入りのテレビ番組、NHKの「駅ピアノ」と「空港ピアノ」

番組と番組の間のイレギュラーな15分の小さな番組ですが、
みなさん、ごぞんじでしょうか。

この番組は、世界の色んな場所の駅に置かれたピアノを、行きずりの人が弾く様子を、定点カメラで撮影したもの。
アムステルダムや、チェコやプラハ、シチリア、マルタ島など、それぞれの場所編があって、国籍も人種も色々な人たちがピアノを弾いていく。

気むずかしそうな人がロマンチックな曲を弾いたり、
保母さんが仕事帰りにポップな曲を弾いていたり、
日本のアニメの曲を弾く人や、独学の人やオリジナル曲を弾く人もいて、
見ていると、それぞれの国で、音楽は、ほんとうに自由で、生きた人々のものなんだなあ!
と、感激するのです。

そして、そして、
色んな国の人が行き交う駅で、
音楽は本当に平和なものだなあ、とじーんとなる。
ああ、わたしもピアノが弾けたらなあと、夢想して憧れてしまうのです。



実は、わたしの住んでいる街にも「駅ピアノ」があります。
いつもではないけれど、年に何度か、
駅だけではなくて、街路樹の近くや、駐車場の広場。いろんなところにピアノが置かれて、行きずりの人が音楽をする場所になる。

この企画をした人も、「駅ピアノ」が好きな人なんやろか。
もしかして、近くに音大があるせい?
などなど色々思いつつ、ピアノを楽しむ街なのが、ちょっと誇らしい。

このあいだ見たときは、高校生ぐらいの女の子が弾くピアノに、 通りがかりにサックスを合わせてる人がいて、まぶしそうに立ち止まってる人がたくさん。
休日の昼下がり、胸があたたまる景色でした。



[2019.2.4]

今日は立春。
でもまだまだ寒いので、
休みの日は、朝風呂に入るのがこの頃のお楽しみ。

朝、お風呂に入ると、いつもながら、ぜいたくな気分。
あかるい浴室、のんびりとした空気。
からだが、ふわああっとほどけて、いっぺんにあったかくなって、目も覚めてくる。



雪の中で温泉に入るサルのことなんか思い浮かべながら、
「ああ、あのサルもこういう気持ちかな」
などと考えたりして。

その時、
サルについて、ふと、ひとつの疑問が浮かぶ。

気になったので、お風呂からあがったあと、
温泉に入るニホンザルについて動物好きの夫にきいてみた。



「サルって、タオル持ってないやんな。
お湯から出たら、水滴どうするんやろう?」

「ほんまやな、あがったら、めっちゃさむいやろな。あいつら平気なんやろか」
ちょっと笑って、考えはじめた。

「からだに水滴ついてたら、前よりからだ冷えるで。」
と、わたしが言うと、
「温泉のサルって、ほんまはめっちゃさむい思いしてんのかな」
と、夫。

「いったんはいったら、お湯からでられへんやん」
「考えへんかったんやろうな、入るときは。あったかいからええわーって。」

「でも、また次、そのこと忘れて温泉に入ってしまうん?
その情報、ほかのサルに伝えへんのかな」
「うーん。そのうち、賢いサルが出てきて、からだをふくことおぼえるかもな」

「101匹目のサル?」
「そうや、進化するねん」

「でもさ、やっぱり、なにで、からだふくん?
枯れ葉?つめたいでー。」
「さっぶーー!とか言いながらふいて、からだも汚れて・・・
・・・あかんな」
「・・・タオルの問題は、大きいな」
などと、色々語り合う。

温泉に入るサルは、
あったかいのか寒いのか、どっちなんやろう。

人間にはタオルがあってよかったな、なんてしみじみ思ったりして。
とにかく、朝風呂は、いつ入っても、しあわせ。




[2019.1.3]

あたらしい年になりました。

みなさんにとって、いいことがいっぱいの、よい一年になりますように。
今年も、どうぞよろしくお願いします。



おとといは、雲のない青空。
とてもきれいな元旦でした。
早起きしたら、朝のぼってくる太陽がほんとうに金色で、ぴかぴか。

ひかりがまっすぐ、びーんとこちらにのびてきて、生まれたてのようなきもち。
朝は、なにか、ひかりの成分も違う気がしてしまう。
いや、ぜったいちがうはず。
あたらしいって、いいなあ。



おしらせ。
去年、夫(はたこうしろう)と作った絵本「どしゃぶり」おーなり由子文、はたこうしろう絵(講談社)が、 毎年恒例MOEの、「絵本屋さん大賞2018」で、ベストテン入り!
ぱちぱちぱち。わたしは文を書きました。1月号の「MOE」に特集があります。
選んでくださった書店員の方々、どうもありがとうございました。

去年は雨が多すぎたので、この本を出したあと、雨で大変な思いをされた方もたくさんおられて、気にしていましたが、 絵本は楽しんでもらえてたんだなあ、とほっとしました。

夕立の絵本なので、暑い夏の日のおともに、開いてもらえると嬉しいです。



そういえば、もうひとつ。
アニメを担当したNHK「みんなのうた」の「クロ」(作詞作曲/遊佐未森)も、
去年出された楽譜集「 NHKみんなのうた 平成ベストソング」の、20曲の中に入りました。
なんと、同じく8位です。
平成の30年間たくさんの曲がある中で、ベストソングの中に入ってるって、嬉しい!
子どもの時からの「みんなのうた」ファンのわたしには、
選んでもらって、こちらもほんとうに嬉しいことでした。




[2018.12.5]

12月。
駅のいちょう並木が、まだ明るい色。
やっぱりいいな。青空と金色。

きのうは、秋のはじまりみたいなあたたかさで、シャツ一枚。
冬は、どこ行ったかいな。



先月の16日に、柊あおいちゃんと「さくらももこさん ありがとうの会」に行ってきました。
ももこさんのイラストが、かわいく迎えてくれて、
こないだとは、うって変わって、はなやかなお別れ会。
これで最後やなあ。と思う。

吉本ばななさんの言葉に、そうそう!と何度もうなづいて、
桑田さんの歌をものすごい近くで聴いて、じーんとなる。
「ももこ、うれしいよねえ」「うん、よろこんでるよねえ」。 と、あおいちゃんと言い合う。
桑田さんのこと昔っから大好きやったもんね。
ももこさんは、この世で、会いたい人にみーんな会って、さっさといってしまったな。

あおいちゃんが持ってきてくれた、デビューの頃のみんなの写真を見たり、
隣の席が、高橋由佳利先生だったので、
昔、ももこさんと二人で、高橋先生のうちに遊びに行った時のことを話したり。

いっしょに笑いあうはずのももこさんがいないのが残念で、
ああ、もうおらんねんなあ、と、ふっとさびしくなったりもしたけれど、
会のあとに、懐かしい「りぼん」の編集の方にも会って、
また、色んなことをたくさん思い出して、話して。

帰りには、少し明るい気持ちになるような、
ももこさんらしい、あたたかなお別れ会でした。



[2018.11.2]

11月になりました。
秋らしい、あおいあおい空。



先月のはじめ。
さくらももこさんの四十九日の日にお参りさせてもらったあと、
親しかった、りぼんの漫画家の友人たちと、ももこさんを偲ぶ会。

みんな、まだ20代だった頃、アシスタントもいなくて、
それぞれの締めきりの合間に、おたがいお手伝いに行きっこした仲。
一晩中絵を描きながら、好きな人のことや、仕事のこと、どうでもいいこと、色々しゃべって。そんな頃の話がいっぱい出てくる。

みんなの思い出話の間に、
ももこさんの「あんた、ばっかだねえ」と笑う声や、
「そうそう、そうそう」って、相づちをうつ声、
「もうさ、ショーゲキだよ。あたしゃ、おどろいたよ」
なんて面白そうに話す声が、聞こえる気がして。

久しぶりだったけど、あっという間に当時の気持ちに戻って、
話して笑って、時々涙がじわっと出て。
地味に漫画を描いているだけと思っていたあの頃が、こんなにかけがえなかったとは。

さびしくて悲しいけど、とても良い時間でした。
この時間、ももこさんが、くれたんやなあ、と思う。

集まった漫画家は7人だったけど、きっと、ももこさんもいたから8人。
もう会えないももこさんと、最後に会えたような気持ちになった。



20代の頃、ももこさんは、締めきりの合間に大阪の実家によく来てくれたことを思い出す。
突然、来てくれたこともあった。
中津のチャイ屋さん行ったり、あーみんさんと中之島の船に乗ったり、桂川にお花見に行ったり。2週間ぐらいうちに泊まったあと、わたしも、東京のももこさんちについていって、また1週間ぐらいいたり。気がつくと、ひと月近くたらたらと、なんだか一緒に暮らしてるみたいに、のんびりと過ごしていたこと。
いっぱいしゃべって、いっぱい助けてもらった。うれしかったな。おもしろかったな。
同じ時代に生まれてきて、知り合えて、本当によかった。
ありがとう、ももこさん。

最後にやり取りしたメールを見ると、
「もう、おらんねんなあ」
と思って、時間を戻したくなるけれど、
きっと、むこうの世界で、また会いたい人に会いに行ったりしているかな。
たのしいこと、かわいいもの、また見つけて。笑いにかえて。
まるちゃんみたいな心のまま、とことこ、天国を走りまわっている気がして。






[2018.9.26]

お知らせ、いろいろ。

夏からたまっている告知があったのですが、すっかり遅くなりました。
新聞掲載と、本の紹介と、インタビューと、4つです。



ひとつめ。
朝日新聞の「わたしの描くグッドムービー」でというコーナーで、
好きな映画についてのイラストを描きました。インタビューも載ります。
9月28日の夕刊に掲載予定ですので、朝日新聞の方は見てみて下さいね。

こちらからも



ふたつめ。
遅くなりましたが、「LEE Web」で、 「こどもスケッチ」(白泉社)のインタビューが掲載されています。 インタビュアーの方とお会いしてみたら、実は実家がとても近くて、ローカルな話題で楽しかったです。

→こちらから。



それから、子育てサイト「コノビー」で、 「こどもスケッチ」の中から3編ほど紹介して下さることになりました。
こちらから読めますよ。

続きも読みたい方は、 こちらこちらも。



最後に、もうひとつ。
  [ミーテ]mi:teという絵本サイトで、講談社のあかちゃん絵本シリーズにについてのインタビューが載っています。
サイン本プレゼントもありますよ。(サイン夫のも書いてもらいました)

こちらから





[2018.8.28]

さくらももこさん。

ももこさんに、もう会えなくなってしまった。
あっけなすぎる。さびしすぎる。

なつかしいこと、情けなかったこと、面白かったことを色々思い出す。
わたしは、ももこさんに、いっぱい宝物をもらったなあと思う。

若くて、自分たちが何ものでもなく、わたしら自身だった頃に、
出会って、仲良くしてもらって、
同じ時代を一緒に過ごせて、ほんとうに幸せでした。











[2018.8.5]

8月になりました。
毎日、暑すぎ!
自転車で走ると、ドライヤーの風をあてられているよう。
買ったアイスも溶けてしまう。

かき氷に黒砂糖と練乳をかけて食べるのが好きだけれど、
昼下がりにひとり、時々食べたくなるパピコ。
暑さを乗り切るため、冷凍室に常備です。



おしらせです。
8月19日に佐賀県の「子どもの本屋ピピン」さんのお招きで、お話会をします。
不慣れなわたしに、夫とピピンの岩永さんがサポートしてくださって、3人の座談会。
午前中には夫のワークショップもありますので、お子さんとぜひ。
詳細は、夫がHPに載せてくれています。 こちらから。

お近くの方、よかったらお越しくださいね。

http://www.koshirohata.net/event/



ひきつづきのおしらせ。
「きれいな色とことば」(講談社文庫)の新装版が出ています。
装丁してくれた夫が写真を撮って、中を紹介してくれました。
こんな感じです。

中学3年の国語教科書に載った「水のようなひと」も収録されています。
きれいな本になって、とてもうれしいので、夏休みにぜひ、手に取ってみて下さい。



お知らせもうひとつ。
エッセイ集 「こどもスケッチ」(白泉社)も発売中です。
子どもの絵がいっぱいの画集のようなエッセイ集です。
息子が10歳ぐらいまでの間「コドモエ」に連載していた「おもちゃ箱ぐらし」の単行本化。

まとまると、ちいさい頃の色々が懐かしいです。
この本は「ちびすけメモ」や描き下ろしも加えて、思い入れたっぷりの1冊になりました。



夏休みも真ん中。
このところ、ずっと前に再放送を録画した「あまちゃん」を毎日見るのにはまっている我が家。2度目でも、海女クラブの世界にぐぐっと入り込んでしまう。

当然のことながら、今、まわりで見ている人は誰もいない。
誰も共感してくれないので、家で息子と、そっともりあがる。
つい歌ってしまう「潮騒のメモリー」。家だけで流行っています。
どんどん見てしまい、もう、終盤です。
2度目だけど、見終わるのがさびしい!





[2018.7.3]

7月のかんかん照り。
熱い風がふきあがって、雲をふきとばしていきます。
うごく雲と、ひかる青空。



6月の大阪北部地震。
実家が茨木市なので、強くゆれて、どきどきしました。
幸い友人も家族もみんな無事で、ほっとしました。
ご心配くださった方、ありがとうございました。
おそくなりましたが、この地震で被災された方々に、心からお見舞い申しあげます。

地震。
このごろは、もうどこで起きても不思議ではない気がして、身が引きしまる。
日常が日常でなくなるのは、ほんとうに一瞬。
去年、「ラジオ深夜便」でお世話になった茨木の方たちは大丈夫だったかな。
このまま、おさまりますように。



新刊のおしらせ。 「きれいな色とことば」(講談社文庫)の新装版。
装丁してくれた夫が写真を撮って、中を紹介してくれました。
こんな感じです。

中学3年の国語教科書に載った「水のようなひと」も収録されています。
きれいな本になって、とてもうれしいので、ぜひ、手に取ってみて下さい。



もう一冊の新刊とお知らせ。
夫と一緒に作った絵本「どしゃぶり」(講談社)ですが、
先月半ばから、東京の青山のクレヨンハウスで、原画展をやっています。
6月から始まった原画展は、7月17日まで。
サイン本もありますので、ぜひお近くの方は、お寄り下さい。

→ くわしくはクレヨンハウスのサイトに出ています。

梅雨明けですが、この本は真夏の夕立の絵本
暑い夏の日に、涼しい雨つぶのスコールをどうぞ。



ひき続きのお知らせ。
エッセイ集 「こどもスケッチ」(白泉社)も発売中です。
子どもの絵がいっぱいの画集のようなエッセイ集です。
息子が10歳ぐらいまでの間「コドモエ」に連載していた「おもちゃ箱ぐらし」の単行本化。

まとまると、ちいさい頃の色々が懐かしいです。
この本は「ちびすけメモ」や描き下ろしも加えて、思い入れたっぷりの1冊になりました。

 

予告のお知らせ。
ご近所の活版印刷屋さん、 九ポ堂の酒井さんにお誘いいただいて、活版TOKYO(7月27日〜29日)に、活版のハガキで参加することになりました。
ただいま印刷中です。



最後にもうひとつ。
今出ている雑誌「かぞくのじかん」(婦人之友社)にエッセイを書きました。





[2018.6.15]

あめ、あめ。ついに雨の季節。
塀から顔出してるあじさいのまるい顔が、
あっち見たり、こっち見たり。目が合ったり。



お知らせ、いろいろあります。
6月に、新刊が2冊でました。
色々と作業がずれ込んで、たまたま!重なったのですが、
わたしにしてはめずらしく、新刊が3冊続くことになりました。

さて、さて、ひとつめは。
エッセイ集、 「きれいな色とことば」(講談社文庫)です。
きのう14日に発売。2度目の文庫になりました。
ちょうど、今、本屋さんの文庫コーナーに並んでいるはず。
全編カラーになったので、好きな場所にたくさん絵を描き下ろしました。
贅沢な新装版ですよ。

「きれいな色とことば」は、20年前、初めて書かせてもらったエッセイ集です。
16年前に1度文庫化されましたが、また、こうして新装版で新しく出させてもらえて、
すっごく嬉しい。
同じ文でも、絵を変えると新鮮。本が進化していくようで面白かったです。

中学3年の国語教科書に載った「水のようなひと」も収録されています。
教科書で出会った人が、「あ!あれだ」と、手にとってくれるといいなあ、
と思いながら新しい絵を描きました。
見てもらえたらうれしいです。本屋さんで、ぜひ。



そして、ふたつめ。
雨の絵本「どしゃぶり」(講談社)もできました。

こちらも、12日から本屋さんにならんでいます。
文はわたし。絵は夫、 はたこうしろうが描いてます。
なんとも力強い絵!
ずざあ、ずざあ、と、雨を体感するような、元気な絵本。
雨と遊ぶ、雨のオノマトペ。
音はアドリブを入れたりして、好き勝手に楽しく読んでもらえるとうれしいです。
雨の日が楽しくなると、いいなあ。

6月15日〜30日まで、紀伊國屋書店の新宿本店の大型モニター「KINOビジョン」で、この絵本の紹介ミニ動画が流れています。
雨つぶが、ざあざあ降っているみたいな動画。
面白いので、夫と見に行くつもり。立ち寄る機会がある方は、見てくださいね。



それから、お知らせ。みっつめ。
先日出たばかりの新刊 「こどもスケッチ」(白泉社)も発売中です。
子どもの絵がいっぱいのエッセイ集です。
息子が10歳ぐらいまでの間「コドモエ」に連載していた「おもちゃ箱ぐらし」の単行本化。

まとまると、ちいさい頃の色々が懐かしいです。
今となっては、「あのときは、こうすれば良かったなあ」と思うこともたくさんあるけれど、
でも、子育てって、どのひとも、その子どもと自分の関係は一回きり。
子どもが違えば、またみんな初舞台。
過ぎてから、「ああ!そうか!」と見えることも多い気がする。
そのタイミングに親子でバッチリうまくいくことは、とても幸運なことで、おおかたの親は、答えなんか見つからないまま、いつのまにか済んでしまって、育ちあがってしまうものなのかもしれない。 ああ、だけど、前世で何度も子育てをやった人は、引き出しがいっぱいあって上手なんだろうか。
などと、そんなことも思う、この頃。

この本は「ちびすけメモ」や描き下ろしも加えて、思い入れたっぷりの本になったので、どうぞ、見てみてくださいね。

     →ダヴィンチニュースで紹介されました。



おしらせ。最後にもうひとつ。
雑誌「かぞくのじかん」(婦人之友社)にエッセイを書きました。
夫婦のエッセイのページで、ふだんの我が家独特のことを書いてみました。ちょっとあほらしい、こういう感じって、伝わるかなー。



[2018.5.4]

やまぼうしが咲き始めました。
ほったらかしだった庭を、ようやく手入れ。
ヒメジョオン、ヤブガラシ、ドクダミ、ハコベ、オオバコ。
いつものことながら、雑草って、どれも可愛い葉っぱや花で、抜く時に複雑な気持ち。

ハハコグサがいっぱい咲いていたので、集めて摘んで生けてみました。
愛らしいレモン色のやわらかいビロードのような花びらと葉っぱ。
それが、2日ほどして見たら、びっくり。花がふわふわのタンポポの綿毛みたいに変身!
しらなかった!!



新刊のおしらせです。
kodomoe(白泉社)で連載していた「おもちゃ箱ぐらし」というエッセイが
「こどもスケッチ」という本になって、発売中です。
こどものことを、あれやこれやと書いたエッセイ集。書き下ろしのちびすけメモも。

写真やデザインは夫で、家で、ああだ、こうだ、と言いながら撮影しました。いつものことながら、家内制手工業。息子の小さい時の絵も紛れ込んでいます。

あれやこれやと、ああだこうだで、本はこんな感じですよ。
夫のHPに写真が載っています。→ こちら。

スケッチブックのようなカラーページいっぱい。
色々と盛りだくさんな内容なので、
ぜひ書店で手に取ってみてくださいね。

「こどもスケッチ」



もうひとつ、お知らせ。
6月に発売の講談社文庫で「きれいな色とことば」が新装版の文庫になります。
カラーページを自由に入れられることになったので、絵をたくさん書き下ろして、再構成。
また違った印象のエッセイ集になる予定です。前のを持っている方も、ぜひ!

それから、もうひとつ。こちらは、絵本。
6月に夫の絵に文を書いた絵本「どしゃぶり」が発売予定です。
にぎやかに雨と遊ぶ本!ただいま校正中。おおらかな絵本です。






[2018.4.11]

春の嵐。

この春は、ソメイヨシノが、あっという間に散ってしまって。
4月のお花見欲が、満たされない。

まだほろほろと咲いている八重桜を見に、近くを歩いてきました。
桜のそばには、もう満開のハナミズキ。
足下はたんぽぽが、きいろくてんてん。
ごうごうと鳴る春風にあおられて、花びらやら、葉っぱやら、草の実やらがふって、ふって、
家に帰ると、ズボンの裾の折り返しのところから、はらはら。




新刊のおしらせです。
kodomoe(白泉社)で連載していた「おもちゃ箱ぐらし」というエッセイが
「こどもスケッチ」という一冊になります(やっと!)。
4月26日に発売ですよ。

スケッチブックのようなカラーページがいっぱい。
連載していた文に加えて、描き下ろしの文やイラスト、色々と盛りだくさんな内容なので、
ぜひ、書店で手に取ってもらえると嬉しいです。

「こどもスケッチ」



もうひとつ、おしらせ。
5月号の「MOE」(白泉社)にインタビューが載っています。
「こんな本を読んできた」というページで、
絵本を中心に自分が好きだった本の話をたっぷり4ページ。
「10冊で」といわれて、えらびきれず、入れられなかったものもいっぱいですが、
「きりんの絵本」や、懐かしい本も載せてもらいました。うれしい!

絵本ではないので、入れられず無念だったのは、岩田健三郎さんの「ヘラヘラマガジン」。
これを買ったのは30年ぐらい前。
久しぶりに取り出して読んだら、すごく懐かしい気持ちに。

取材してくれた編集の方が、
岩田さんのサイトがありましたよ!」
と、教えてくれたので、見てみたら、
むかしと同じ空気をまとった手書き文字の文と絵が!
しかも、あの「ヘラヘラマガジン」が、 「ヘラヘラつうしん」 と、
今も形を変えて続いていました。
やっぱり、いいな。




[2018.2.28]

あしたから、3月。
今日は、あったかい曇り空。ほんとうにぬくい。
久しぶりに、セーターを着ないで、シャツ。
スモックみたいなシャツを着たら、ふわっと軽くて、なんか、心もとない。
でも、気分があがって、うれしいな。



新刊のおしらせです。
3月に出ると、うっかり書いてしまったのですが、ひと月のびてしまいました。
楽しみにしてくださっていた方、ごめんなさい。
4月26日になりました。
kodomoe(白泉社)で連載していた「おもちゃ箱ぐらし」というエッセイが
「こどもスケッチ」という一冊になります。

「こどもスケッチ」 (アマゾンで予約受付中みたいです)

おもえば、連載終了から2年近くたってしまって、
タイトルも台割り(内容)も去年のうちに決まっていたのに、こんなに時間がかかるとは。
世の中のスピードと、あまりにずれすぎなのでは・・・と、思うものの、
今に始まった事ではないから、しょうがないか。

でも、その分、イラストも文もいっぱいかきおろしましたよ。
盛りだくさんになったと思うので、手に取ってもらえるとうれしいです。
忘れないよう、4月には書店で、ぜひ!



もうひとつ、おしらせ。
3月に発売の「kodomoe4月号」の 辻村深月さんの文にイラストを描きました。
のびのび、ゆったりとしたページに描かせてもらえて、うれしいです。
春らしい絵になったので、こちらも機会があったら、ちらっとのぞいてみてくださいね。



冬のオリンピックが終わって、寒い冬もだんだんと遠ざかる気配。
実を言うと、先々週から、たてつづけに2度も風邪をひいてしまい、
今回はふとんで横になりつつ、たくさん、オリンピックを見てしまった。
カーリングの女の子たちが、かわいくてすてきだった。
あの、強さに、あったかい根っこのある感じ。いいなあ。

北見といえば、大好きな 北見ハッカ飴。
百貨店の「大北海道展」でおなじみの葉っぱの形の透明なキャンディ。
カーリングの聖地だったとは!



[2018.1.25]

寒中お見舞いもうしあげます。

外は雪でまっしろです。そして青空。
朝、外に出たら、笑った顔が凍りそうになったので、今見ている空は家の中から。
ヤマボウシの枝のあいだの青色がつめたそうです。



おしらせです。
遅くなって、すみません。
じつは、2月4日に松本の絵本書店「ちいさいおうち」で、
めずらしく夫とふたりでお話会をすることになりました。
題は「絵本なおしゃべり」。
本を作る時のいろいろを、夫とおしゃべりする予定。
(告知が遅くてすみません、もう定員いっぱいになってしまったそうです)
今回は夫が一緒なので、ちょっと気持ちが楽です。

ふたりで、書店にこんなふうに呼んでもらったのは初めてです。
松本は大好きなところで、実は結婚して初めて行った旅行先は松本でした。
そしてあかちゃんができて、おなかが大きいときに行ったのも松本。
子どもを連れて、母を連れて、もう何度も行っている大好きな場所です。
お話会はどきどきですが、松本に行けるのが楽しみで、うれしいです。



おしらせ、もうひとつ。3月に新刊が出ます(やっと!)。
Kodomoe(白泉社)で長く連載していたイラストエッセイの本です。
もう読んでくれていた人の子どもたちも、大きくなってしまったかな。
まとめるのにとても時間がかかりましたが、
書き下ろしエッセイ&描き下ろしイラスト満載です。
発売日が決まったら、お知らせします。お楽しみに!



[2017.10.26]

台風のあとの青空。
雨の翌日なのに、からりとした空気で、秋らしいなあ。



今年の秋は、無花果を毎日のように食べました。
無花果だいすき。
半分に切っても輪に切っても、かわいくて、味も見た目も好きすぎる。
あの薄緑と深い赤のグラデーション。夕暮れの最後みたいな皮の色。
毎回、お皿に並べてうっとりする喜び。

こんなにきれいで、こんなにもおいしい食べ物があるなんて。
とろんと熟れて、真ん中はひっそり甘くつぶつぶと内側に向かって咲く花。花を食べてる。
リンゴやみかんと違って、野菜のような青い香りもたのしめる贅沢な果実。

でも、そろそろ、旬もおしまい。
つめたい空気と一緒に無花果の季節もさよなら。
まだまだ、たべたい。

あーーっ。なごりおしい!



おしらせです。
遅くなりましたが、「12人の絵本作家が描く応援カレンダー 2018」が出来ました。
わたしは、今回は1月を描かせていただきました。夫は5月。
夫のサイトに写真と詳細がありますので、よろしかったら、どうぞ。

http://www.koshirohata.net/blog/2017.10.11

今年のカレンダーの売り上げは、 一般社団法人 子ども被災者支援基金へ寄付され、被災した子ども達の保養キャンプに使われることが決まったそうです。

そしてさらに、今年は3カ所で原画展がリレーのように行われます。
ただいま東京のクレヨンハウスで、11月10日まで原画展を開催中。
(お知らせ遅れてごめんなさい)
そのあとは、大阪の空色画房で12月2日まで、そのあとは、年が明けて1月に京都の堺町画廊 (2018.1/13〜1/21)で開催されます。11月25日、空色画房ではイベントもあるそうです。近くまで行かれた方は、どうぞお立ち寄りください。



詳しくは、こちら。↓

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東京:クレヨンハウス 10/16(月)〜11/10(金)
大阪:空色画房 11/16(木)〜12/2(土)
京都:堺町画廊 2018.1/13(土)〜1/21(日)
尚、11/25(土)17:00〜空色画房でイベントが行われます。
スロヴァキア在住の降矢ななさんも参加されます
めったにない機会をどうぞお見逃しなく!



[2017.7.20]

また追加のお知らせ。
NHK「ラジオ深夜便」の放送、HPの「聞き逃しサービス」から聞けるそうです。(18日からの1週間)



[2017.7.13]

追加のお知らせ。
NHK「ラジオ深夜便」。先日の「深夜便のつどい」のようすは7月14日深夜11時から15日にかけて放送されます。
このあいだ、14日の深夜と書いてしまったけど、わたしが出るのは15日(土)の朝4時台の放送になるそうです。
わたしの方は不慣れなので、はずかしいですが、アナウンサーの杉浦圭子さんが、絵本「ことばのかたち」や「あかちゃんがわらうから」など、すてきな声で朗読してくださいました。





[2017.7.1]

雨。雨。雨。
雨の中に、くちなしの甘いにおい。



お知らせです。
「タムラ堂」の田村さんのおさそいで、福生のケーキ屋さんの一角のちいさいギャラリーで、ひっそりとミニ展覧会中です。
「うまぐも展」
「空のうた」という本に書いたことのあるお話「うまぐも」の絵や立体を作ってみました。6月の半ばからはじまったのですが、来月8月13日まで展示されています(夏休み:7月18日〜25日)。雨の季節なので、あかるい色の絵にしてみました。
このお店のオーナーでもある田村さんは福音館書店の編集をされていた方で、今は退職されて「タムラ堂」という出版社をされています。「夜の木」「太陽と月」など、本丸ごとが作品のような、インドの手刷りの絵本を紹介している出版社です。

「カフェルジャルダン」は人気のお店で、すぐに売り切れの「モンブラン」。
この間いただいたのは、マンゴーとココナツのプリン。さっぱり夏の味でした。
お近くの方は、ぜひお立ち寄りください。

場所:カフェ・ドゥ・ジャルダン(福生西口店)の中にある[ギャラリー・オルタンシア]
「オルタンシア」は、フランス語であじさいの「アナベル」のこと。入り口そばに咲いています。

住所:東京都福生市福生1044番地 TEL:042-553-7737
営業時間:10:00から19:00まで 毎月曜・第2/第4火曜定休 
6月〜8月13日まで展示中(夏休み:7月18日〜25日)



「ラジオ深夜便のつどい」の公開収録が終わりました。
抽選10倍近かったそうで、遠くから来てくださった方もたくさんいて、みなさん、ありがとうございました。
地元だったので、恥ずかしいなーと思って、身内にしかこのことを話してなかったのですが、市報に載ったため、高校の時の美術部の友達やクラスメイトや、中学の時の友人からも連絡をもらいました。照れくさかったけど、思いがけず懐かしい人にも会えたのが、とってもうれしかったです。
わたしの話は、あれで良かったんだろうか、と、悔やまれるところいっぱいでしたが(毎度のことです)、絵本の絵をスクリーンにうつしながら、アナウンサーの杉浦圭子さんがすてきな声で朗読してくださって、しあわせでした。
放送は「NHKラジオ深夜便」7月14日の深夜です。





[2017.4.28]

すっかり緑の季節です。
更新しそびれて、気がつけば、もう5月。 (すみません)
あたらしいみどり、きみどり、わかばいろ。
さて、あたらしい本の方は、ええと、まだ、がんばっております。
もうしばらくお待ち下さい。



雨のあと、庭に出たら、
あちこちにヤブガラシやヒメジョオン、びゅーんとのびた、でっかいノゲシ。
庭がすっかり雑草たちの園になっていました。
雑草って好きなのだけど、さすがにこれでは、あれ放題の庭。

ぶっとい茎のノゲシを抜くと、茎が折れてちぎれ、中から、びしゃっ!と水。
両手いっぱいほどの量の、顔を洗いたいぐらい透明な水が、じゃぶじゃぶこぼれ出てきて、びっくり! 空洞の茎の中をのぞくと、ホースみたい。
ノゲシ、がんばって、根っこから、きのうの雨を吸いあげてたんだ。
こんな大量に!
と、感激する。
そして、ちょっともうしわけないような。



おしらせです。
6月に、大阪の茨木市で行われるNHKの「ラジオ深夜便」の公開録音、「ラジオ深夜便のつどい」にゲストで出させていただくことになりました。 アナウンサーの杉浦圭子さんがお誘い下さって、一緒にお話しすることになりました。
(ラジオなんて大丈夫なのか?)と不安でもありますが、どうぞ温かい目でおねがいします。
杉浦圭子さんは、朝の連ドラ「あさが来た」のナレーションもされていた、とてもすてきなお声の方です。 大阪の茨木市はわたしの地元で、声をかけてくださいました。
公開録音は6月24日。見に行きたい!と思われる方は、5月末までにこちらの方にお申し込み下さい。(抽選となるそうです)放送は7月になります。

「ラジオ深夜便のつどい」





[2016.12.15]

さむいさむい青空。
雲が風にふきとばされて、日差しがきれいです。



うっかりして、お知らせがおそくなりましたが、
12月1日から大阪の「空色画房」で『12人の絵本作家が描く応援カレンダー展』に参加しています。
「空色画房」は、長谷川義史さんとあおきひろえさんのところのすてきなギャラリー。 川をのぞむ、うらやましすぎるロケーション。

去年に引き続き、このカレンダーはチャリティです。
売り上げはすべて去年は福島の子どもたちのために使われます。去年はみなさんのおかげで、たくさん送ることが出来ました。
12月24日まで。お近くの方はぜひ!

「空色画房」はこちら。



さて。
ずーっと、来年に出す本の仕事をしています(今年間に合わなかった…)。
仕事が本当に遅くて、時間がかかってしまうけど、 どちらも、ずっと抱えている宿題のよう。
長く連載していたもの、ふたつ。
描き下ろしと、描き直しの無限ループ。
一冊は、すごく分厚い本になってしまいそうです。
こつこつとやらねば。



ひきつづきのお知らせです。
10年ぐらい前に描いた『365日のスプーン』(大和書房)の、新装版が出来ました。 今回はソフトカバー。 1日1ページ。365日分の幸福な計画。

表紙カバーは、こんなかんじです。
かわいくお色直しさせてもらえて、とってもうれしかったので、読んだことのない人はぜひ!

365日のスプーン





[2016.9.28]

金木犀のにおい。
あわてて、ころもがえ。

収納の奥から、むかしの服を引っ張りだし、処分しようかどうしようか悩む。
この生地、好きやったなあ。
このプリントが懐かしいなあ。
こんなウール生地、今はなかなか見かけない。
マフラーも並べてみたり。まいてみたり。
なかなかはかどらず。
でも、こういう時間も、わりと好きだったりして。



お知らせです。
10年ぐらい前に描いた『365日のスプーン』(大和書房)の、新装版が出来ました。 ソフトカバーで、少し安くなって、本屋さんに並んでます。
1日1ページ。365日分の幸福な計画。

表紙カバーは、スプーンをたくさん作って、自宅で撮影。
夫にデザインしてもらいました。
いつもの、家内制手工業。→こんなかんじです。
ひさしぶりに大和書房のKさんとお仕事できて楽しかった。お色直しさせてもらえて、とってもうれしかったので、読んだことのない人はぜひ!

365日のスプーン





[2016.8.10]

八月の入道雲。
近くのお寺に、しろい芙蓉の花。
かんかんでりの夏休み。



先月、夏休みに入る前に、
絵本美術館「森のおうち」のふたり展を見に、安曇野に行ってきました。

夫婦でふたり展なんてめずらしいので、うちの母が「行きたい」と言い出し、ならば、と弟が車を出して、甥と姪も大阪から参加することに。
すると、ぎりぎりになって、夫の母も「行く!」となったので、義母を連れて義理の姉ふたりも参加。なんと、9歳から87歳までの総勢10名で行くことになって、なんとも大騒ぎの、にぎやかな旅行になりました。



森の中にあるギャラリーは静かで気持ちよく、たくさんの点数をいろいろ考えて展示して下さっていました。
みんなで、あれこれしゃべりながら、(ほとんどは絵と関係ない話やねんけど)なっがーい時間、館内にいてしまった。

行った日は、お天気にも恵まれて、穂高もくっきり。山も空もきれい。
安曇野はいいなあ。住みたくなってしまった。
立ち寄る予定だった、ギャラリー 「BANANA MOON」成瀬文子さんのお父さんのギャラリーですよ)は、お休み中で残念だったけど、
みんなでいろいろしゃべって、おいしいお蕎麦も食べて(2日連続で行ってしまった)松本では開運堂の「白鳥の湖」も買って。
大人も子どもも、上機嫌(この言葉がぴったり!)の旅でした。

展覧会は、無事終了しました。
ギャラリーの方、足を運んで下さった方、どうもありがとうございました。



おしらせ。
あまりにも遅くなりましたが、講談社の赤ちゃん絵本シリーズ4冊目。 「まてまてさん」 が出ています。今回は、まてまてあそび。
「こちょこちょさん」のおててと、「まてまてさん」のあしと。
表紙をならべるとかわいいです。
絵本ナビで、  インタビューがのっています。



[2016.5.16]

5月もまんなか。
ずっと続いている余震が、はやくおさまりますように。
ふだんの暮らしが、もどりますように。



お知らせが遅くなりました。
展覧会のお知らせです。
5月20日から安曇野の絵本美術館「森のおうち」 で、
はたこうしろう&おーなり由子ふたり展」をして下さいます。

はたさんは、「なつのいちにち」「ぼくはうちゅうじん」 の原画。
わたしは「あかちゃんが わらうから」 「ことばのかたち」の原画を展示します。 わたしの原画、実はコラージュのようにバラバラなので、驚かれるかも。

夫とふたりで展示なんて、なんとなく気恥ずかしいのですが…こんな機会もないので、お近くに行くことがあれば、どうぞお立寄りください。
わたしも、見に行くのが楽しみ。

5月20日から7月19日まで、2ヶ月近く展示して下さいます。

絵本美術館「森のおうち」 http://www.morinoouchi.com/



お知らせ、もうひとつ。
なんと。今年の4月から使われる中学三年生の国語の教科書(三省堂)に、 わたしの文章が載っているのです。

「きれいな色とことば」というエッセイ集のなかの「水のようなひと」という文です。
絵も描かせてもらいました。これを書いたのは20年ぐらい前。
中学三年生の教科書っていうのが、すごーくうれしい。

教科書なので、書店で見ることは出来ないけど、
こんなふう。





[2016.3.31]

さくらが咲きはじめました。
もやもやの空気の春。
駅前の桜並木がふわふわ。しゃぼん。



4月というと思い浮かぶ映画。
「四月物語」(岩井俊二監督)のさくらが舞い散る引っ越しのシーン。
この映画、駅前の国立の景色が色々出てくるから、すぐそばの物語のように思えて好きなのです。
大阪からこちらに引っ越してきた時の、心細さと新鮮さを思い出してしまう。
しかも、うちから1分ほどの、ものすごーく近所の橋が出てくるシーンがあって、途中、わあっと、ときめく。
初めて見た時、
「うっそー!この地味な道で、松たかこさんがロケしてたなんて!」
と、ミーハーな気持ちで、一緒に見ていた夫と盛り上がってしまった。
生まれ育った大阪の北摂も好きだけど、長年ここに住んで、わたしは、国立や国分寺のことも故郷みたいに好きになっていることに、しみじみしてしまう。

そうそう、あの、雨のシーンも好き。
なんであんなにせつない気持ちになるのかなあ。
春の映画だからかなあ。



おしらせ。
遅くなりましたが「Kodomoe」(白泉社)の4月号が出ています。
イラストエッセイ「おもちゃ箱ぐらし」ちょうど20回目で、最終回。長い間ありがとうございました。
書き始めた頃、幼稚園に行ってた息子も11歳。だんだん書いたものを横からのぞくようになってきました(笑)。ちいさい時のこと、憶えている間に書けて良かったなあ。
最後は「すくわれたはなし」。友達の言葉やら近所の人の何でもない救われた一言や、いろいろを書きました。



おしらせ。ふたつめ。
今年の4月から使われる中学3年生の国語の教科書に、文章が載ることになりました。
中学生の子達が読んでくれるのが、すごーくうれしい。詳しくは次回に。



ひきつづきのおしらせ。
夫との赤ちゃん絵本「こちょこちょさん」(講談社)発売中です。
夏までに、もう1冊出る予定です。

もうひとつ。
レベッカコッブさんの翻訳絵本も発売中。
「ごはんのじかん」(ポプラ社)。
ごはんより遊ぶ方が好きな女の子。はじめのところに「For my Mom(おかあさんへ)」とあるので、レベッカさんは子どもの時、こんな女の子だったのかな。





[2016.1.21]

はつゆき。
大寒。凍った雪の道は、がりんがりん。

近くの公園の雪が、表面だけとけて、もう一度凍って、つるつるのアイススケート場みたいになっていたので、 「こわい、こわい、きゃー」といいながらすべる。
スリル満点。
さくさくの雪や、べっこう飴みたいな氷のみずたまり。
がっちり固まった犬のちいさい足あと。屋根から落ちかけたまま飛び出している大男の指みたいな雪。
寒いけど、太陽の光があって、やわらかい影もあって、
晴れた日の雪の白と青空の景色は、ほんとうにきれい。

1月も、あとすこし。
それなのに、今年初めての更新になってしまいました。
こんなのんびりした調子ですが、また一年よろしくお願いします。



おしらせです。
今月の23日に、赤ちゃんとのあそび絵本の3冊目が出ます。
「こちょこちょさん」(講談社)です。
夫(はたこうしろう)に絵を描いてもらいました。
実はこの本が、このシリーズの最初に描いたラフで、 やっと本になって、嬉しい。
講談社の『本』という雑誌に、このちいさい本のエッセイも書きました。

もうひとつ。レベッカコッブさんの絵本の翻訳もまたやりました。
「ごはんのじかん」(ポプラ社)。
ごはんより遊ぶ方が好きな女の子。なんか自分の子どもの時のような…。
レベッカさんの、かわいい絵本です。見返しのぐるぐるも好き。
こちらは、2月に出る予定です。

「Kodomoe」(白泉社)1月号も出ています。
イラストエッセイ「おもちゃ箱ぐらし」19回目は「ぐーのぼこぼこ」。こちらも手の話です。
にぎったりひらいたり、あっという間に形を変える手。こぶしの形って、ちょっと変でかわいらしいな。

>>>前回までの[Blancoメモ]






[2015.10.27]

和歌山に、行ってきました。
なつかしい真野さん夫婦に会いに。
真野さんは、みんなから、おとうちゃん、おかあちゃん、と呼ばれているのだけど、わたしは、真野のおとうさん、おかあさん、と呼んでしまう。
おふたりにお会いするのは7年ぶり。

真野のおとうさんとおかあさんは、25年間、大阪の大正区で「そば切り 凡愚」というお蕎麦屋さんをしていました。
とてもおいしくて、自由で、きれいで、食べると、すごーく幸福になるお蕎麦。




わたしが、真野のおとうさんたちに会ったのは、28年前。
おとうさんたちがお蕎麦屋さんになる前、「シャンソニエ」というギャラリーをしていた頃です。 「シャンソニエ」は、町家の自宅の一階を改装したギャラリー。
作品を売るより、自由に何かやることを面白がるような所で、だけど、
変わったことをやっていても、近所の人やこどもらが「なに?なに?」と、気軽に入ってくるような、そういう大らかさのある、独特で不思議なギャラリーでした。

わたしは学生の頃、そこで友だちと展覧会をさせてもらいました。
部屋をわやくちゃにするような展覧会で、通いながら、毎日作っていました。
天井にも、床にもスキマなく作品。落書き。終わったら、全部捨てました。
向かいに駄菓子屋があったせいか、展覧会中は、子どもがいっぱい来てくれて楽しかった。

今思えば、自宅も兼ねていたギャラリーだから、あんなぐちゃぐちゃ、迷惑をかけたかも、と思うのですが、面白がってくれて、甘えさせてもらって、わたしは、その2週間で、なにか、大きく救われました。
何が、というと説明できないけど、忘れられない体験です。
以来、ずーっとおふたりが大好きで!めったに会えないのだけど、時々、すごく声を聞きに行きたくなってしまう。




前置きが長くなりましたが、
そんな真野のおとうさんたちが、この夏、和歌山は高野山の麓、天野というきれいな里に引っ越したと聞いたので、
「行きたい!」となり、行ってきました。

新しいお蕎麦屋さんは「あまの凡愚」
顔を見るのは7年ぶりだったのだけど、「ゆうこちゃーん」と真野のおかあさんが迎えてくれて、すごくうれしかった。
「あまの凡愚」は、どこのお蕎麦屋さんにも似ていない、世界に一つしかないお蕎麦屋さん。
幸せな食べものが、魔法みたいに出てくる。
どの食べ物にも、魔法がかかっている。
食べものって、いいなあ。ことばがいらない。
説明できない良いものが、さしだされて、からだが魔法で満たされるみたい。

お蕎麦はもちろん、息子は蕎麦シフォンケーキと絞り立てのミックスジュースのおいしさに目玉をくるくるさせていました。ほんとうに、おいしかった。




生きていると、いろんな魔法使いに会うけれど、真野のおとうさんとおかあさんは、ほんものの、すてきな魔法使いで感激する。
しかも、年を追うごとに、軽やかさを増していて、 すごい。
いいなあ。ほんとうに。ほんとうに。

わたしも修行しなくちゃ。
と、わたしが魔法の話をしたら、
「魔女の条件って、わかる?」と、おとうさん。
「魔女の持ってるもの、あるやろ…」と言いかけたところで、
わたしが、
「あ!ほうき!」。
答えながら、はっとした。

きれいにすることと、空をとぶこと。
両方できるのが、魔法使いの条件。
そっかー。まずは、そうじかー。

ゆうがたになると、ひんやりと、湿っけ。
山から霧が白くのぼって、にじんで、和紙のはしっこみたい。
白い月が出て、ひっそり鷹がやってくる。
「天野」の里は、そこらじゅう、魔法だらけ、と思ったのでした。




[2015.9.14]

ようやく青空。
道を歩くと、自分のかげ、葉っぱのかげ、電信柱のかげ、鳥のかげ。
ひさしぶりに見る、色んなかたちのかげがうれしい。



前回、作品集のことを書いた、 浮田要三さんのこと。
一昨年89歳で亡くなった浮田さんのおっちゃんは、よく戦争の話をしてくれました。かなしそうに、くやしそうに、
「戦争だけは、ぜったいあかん。人間の自由が、根こそぎ、やられる。」

戦後すぐに生まれた芸術集団「具体」
おっちゃんがいた「具体」の作品のまんなかにある精神は、
「人間の精神が自由であることを、具体的に表現しよう」というもの。
作家の人たちは、みんな、戦争体験している。

亡くなる前の東京の個展の時、来た人の前で作品の話をひとしきりしたあとで、おっちゃんは言っていた。
「現代美術とか、ぼくの作品がどうとか、そんな話は、ぜんぶ忘れてもいいです。でも、これだけはおぼえといて下さい。戦争は、絶対あかん。それにくらべたら、芸術がどうとか、そんな話、どうでもいいです」。

「自由が、根こそぎ、やられる」。
根こそぎ。
表現の自由だけではなく、生きる自由も、殺さない自由も。ない。
わたしは今の安保法案が、憲法も民意もおきざりにして、大急ぎで進んでいくのが、とてもこわい。 いやだ。このスピードは、何のためなんやろう。

あたりまえのことだけれど、
殺したくない、死にたくない。
家族や子どもに、誰かを殺してほしくないし、死んでほしくない。
そんなことを「いやだ」と言える自由が、なくならないでほしい。




[2015.9.2]

夏のこと。
色々書こうと思っているうちに、9月になってしまいました。
夜中に雨がざあっときたら、朝の庭が、すっかり秋のにおい。



こどもが夏休みにはいってすぐに、友だち家族と五島列島の海に行ってきました。
小値賀という、ちいさい島。
海は、深いところでも足の指まで見える透明さ。
砂粒が雲みたいにもくもくと流れるのもきれいに見えて、すごくうれしかった。
ひかりが、海の底を行ったり来たりするのを見ていたら、胸の中まで透明になってくる。
あー。やっぱり海はいいなあ。
夏休みの間に、もう一回、海に行きたい!
と、思っているうちに、涼しくなってしまった。ざんねん。



それから、この夏「よかったなあ」と思ったこと。
一昨年亡くなった、浮田要三さんの作品集ができました。
扉野良人さんと、浮田さんを慕う有志の人たちで、とても良い本を作って下さいました。
わたしも、中に文章を書かせてもらっています。
戦後、子どもの詩や絵を紹介していた雑誌「きりん」の編集者であり、美術集団「具体」の作家でもあった浮田さんは、子どもの頃、うちの向かいに住んでいたおじさんで、わたしはずっと「おっちゃん」と呼んでいました。肉親みたいな、友だちみたいな、先生みたいな…亡くなるまでずっと、大好きでした。
いい本が出来て、おっちゃん、よろこんでるやろなあ。

こんな本はたさん(夫)のサイトで、紹介してくれてます。



おしらせ、いろいろ。
Kodomoe(コドモエ)10月号(白泉社)がそろそろ発売です。
今回のイラストエッセイ「おもちゃ箱ぐらし」は「だっこのしくみ」。
これは、わたしにとっては、目からウロコの発見だったのです!



おしらせ、もうひとつ。
ずっと前に挿絵を描かせてもらった、 北村薫 さんの「月の砂漠をさばさばと」 という本を、又吉さんがテレビで紹介して下さったそうで、(いろいろな人に言われました。すごいなー、又吉さん効果)本屋さんに並んでいます。
うれしくて、ありがたいことです。

読み返すと、とても懐かしい。
挿絵の打ち合わせの時、北村さんが実際に娘さんとやり取りした「ききまちがい」をメモしたノートを「ほんとにあった話なんです」と、大事そうに、楽しそうに、見せて下さったのを思い出しました。
挿絵を描いた時、わたしにはまだ子どもがいなかったけれど、今読むと、あの頃、通り過ぎたエピソードに、はっとしたり、おかあさんのふつうの言葉にぐっときてしまう。
なんというか、なくならない時間を、別の自分が、もう一度体験するような不思議さ。 本って、おもしろいな。




[2015.7.2]

7月の梅雨空。
友だちとおでかけ。
雨のなかを歩く。

ぽやぽやとした雨の風景を見ながら、
あほみたいについ、なんども「あー、つゆやなあ」とつぶやいてしまう。
雨は、いいにおい。

前にも書いた気がするけど、
「毎年のこの感じ!」と、湿気やら蒸し暑さやらを楽しみつつ歩くと、
からだじゅう、懐かしいような嬉しさでいっぱいになってきてしまう。
季節の変わり目の、この醍醐味!



お知らせが遅くなりましたが、
6月、7月と、NHKみんなのうたで「クロ」(詞曲/遊佐未森)が再放送中です。
見かけた方、いらっしゃるでしょうか。(わたしはアニメーション担当です)

↑に書いた、雨のお出かけのお友だちは、遊佐未森ちゃん。
オンナふたり。ひさしぶりのおしゃべりごはん会でした。

「みんなのうた/クロ」
2015年6月・7月
NHK 総合 毎週水曜 10:55〜
NHK Eテレ 毎週水曜 6:35〜 毎週火曜・木曜 12:55〜






いつもの、おしらせ。
Kodomoe(コドモエ)8月号(白泉社)がそろそろ発売です。
イラストエッセイ「おもちゃ箱ぐらし」。
今月は「 なんでパンツって、はくの?」。
パンツなんて大嫌いな、ちいさい子どもたち。
担当のHさんがこれを読んで、「動物園でおムツしているサルの子を見たときの違和感を思い出しました!」とひとこと。そうそう!それです。





さて。梅雨明けまで、あとすこし。
雨の季節は、なんでかこう、色々、ものを捨てたくなってしまう。
ものを捨てるのはへたくそなのやけど、 スッキリしない天気が続くと、せめて身の回りをスッキリしたくなるんやろか。
影ぼうしの季節まであとすこし。




[2015.6.7]

もうすぐ夏至。
毎日、お日さまが沈むのが、おそくなっていく。
7時になっても外があかるいと、なんか、うれしい。

夏にむかう季節は、気持ちもぐんぐんのびていく。
おそい夕焼けを見て、かおが、思わずわらってしまう。
ああ、この季節!と、思う。



春ごろ、はたさん(夫)が骨折。しかも右肩。
夫の仕事の予定はみんな吹っ飛んでしまい、一ヶ月の自宅療養となりました。
幸い、単純な骨折で、自然治癒を待つことになったので、いろいろあきらめがついて、がっつりとお休みすることになった夫。
「なんぼでも、眠れる!」と、昼も夜もこんこんと眠っていました。
ねむると、筋肉が復活、その筋肉が骨になるそうな。
からだって、すごいな。ねむるって、すごい。




それにしても、家にずっとお休み中の人がいると、なんか、のんびりムード。
やることが増えて忙しいのに、ゆるゆるした時間が伝染してきて、
こっちもゆるゆる。
ほんというと、なまけもののわたしは、このぐらいのスピードがちょうどいい。
みんな早すぎる、と、子どもの頃からずっと思っていた気がするのでした。

休んでみると、ああ、ほんとうに、どうにでもなるもんだ。
と、そばで見ているわたしの方が、
なんというか、あたらしい気持ちになってしまった。

だけども、そんな日々もあっという間。もうすっかり復帰。
ふつうの生活に戻りました。
そんなわけで、つられて、わたしの仕事も遅れてしまい…
と、いう言い訳は…

……通らないか。

今は「みちくさ絵本」の漫画の描き直し中です。
これが、ぜんぜん、おわりません(遠い目)。
ちゃんと本になるように、みちくさせずにせねば。



いつもの、おしらせ。
遅くなりましたが Kodomoe(コドモエ)6月号(白泉社)が出ています。
「おもちゃ箱ぐらし」今回は「むかしむかし」。
江戸時代の子育ての、目からウロコの話。
むかしは、いちにちが長かったろうなあ。




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