益田「なぁ、零一。俺の誕生日ってキスの日なんだってさ。」
氷室「ほう。それで?」
益田「してくれよ♪熱烈なチューをさ♪」
氷室「ゴホッ・・・・・・ゴホッ・・・・・・(飲んでいたカクテルを詰まらせてむせている)
なっ・・・・・・彼女が出来ないからと、とうとう男色家になったのか?!」
益田「バカだなあ、冗談に決まってるだろ(笑)お前、ホントにからかい甲斐があるよな。
・・・・・・キスか・・・・・・してないなぁ・・・・・・しばらく・・・・・・」
氷室「・・・・・・」
益田「何だよ。思い出したように顔を赤くしちゃってさ・・・・・・
いいよな、お前はあんなに可愛い子とキスしたり、それよりもっといいこともしたりしてるんだろ?
ったく零一もその辺の野郎と大して変わらなくなっちまったか・・・・・・。
昔は、声かけて来る女に興味無いなんて言って距離を置いて冷たくあしらってた癖に。」
氷室「・・・・・・うるさい。負け惜しみはよせ。
(なんといっても彼女とはキスを始めとし、毎日凄いことをしている(鼻高々)・・・・・・と言いかけたがやめる・笑)
・・・・・・お前だって客商売なんだし女性と知り合う機会だって多いじゃないか。 」
益田「それがさ・・・・・・思うようにはいかないんだよ・・・・・・(ため息)
聞くと皆彼氏が居たりしてさぁ・・・・・・」
氷室「・・・・・・あまり直球で聞くのはよくないんじゃないか?軽率な言動は命取りだ。
折角手中にあったものも逃してしまう可能性がある。」
益田「ハハ、まさかお前に恋愛のアドバイスをもらうとはね・・・・・・
もう三十路か・・・・・・ちょっと頑張らないとな・・・・・・」
氷室「・・・・・・妙に暗くなったな。こっちまで沈んでくるな。
一応年上なんだから、しっかりしろ。」
益田「それはすみませんね。
お前だって、あと数ヶ月で30だぜ?この妙な焦燥感は30になったもんじゃないとわかんないね。
・・・・・・よし、じゃあ、お前の幸せでも分けてもらおうかな。
零一、ピアノ弾いて。とびきり明るい曲をさ。」
氷室「まったく・・・・・・仕方ないな。・・・・・・じゃあ、ジンライムもう1杯な。」
と言って零一はクライスラーの「愛の喜び」を弾き始める。
益田「・・・・・・零一、輝いてるねぇ・・・・・・
愛の喜びなんかを嬉しそうに弾くところを見ると余程ラブラブなんだろうな・・・・・・
何だか、逆効果かも・・・・・・俺の恋人は酒だけか・・・・・・(凹)」 |