花の名山から静寂の深山
2002.07.01/単独
810M・825M/958M
冬島旧道コース「レストハウス〜旧道〜馬の背〜アポイ岳〜吉田岳〜ピンネシリ」
アポイ岳・吉田岳・ピンネシリは、日高南部に位置して山麓には施設も充実、山頂部から太平洋を望み大勢の登山者に親しまれる山である。
今回、アポイ岳から更に奥まった吉田岳を経てピンネシリまで往復した山行記録です。
登山口となるアポイ山麓には「アポイ山荘」等の施設が充実していて公園駐車場で車中泊。
この山は、過去経験があるが、「一人歩きの北海道百名山」とのビッグな野塚岳・オムシャヌプリ・十勝岳の南日高縦走の際、テント泊の雲上に浮かぶ3っのピークの連なりのピンネシリ等が印象的であり計画する。
翌早朝、当初、花の百名山で全国に名の知られたアポイ岳へと、公園の登山ポストで記帳後、砂利道にポンサヌシベツ川の白い橋を渡り、登山道標識に右に折れると良く踏まれ、樹林帯に初夏の新緑景観が広がる。
平日の早朝もあり、人気がない静かな中、第1から第5の各休憩所には、ベンチが5号目の休憩小屋直下まであり又動物のキャラクターに自然観察の説明板が設置されお勉強会である。
尾根を横切るように高度を上げて、第4休憩所の沢と第5休憩所間の左手に林道合流を見ながら展望のない時間帯が続き、第5休憩所から程なく明るい尾根広場の5号目休憩小屋に出ると一気に濃緑のアポイ岳の展望が広がる。
尾根上の岩混じりに変化した登山道沿いには、多少の花々が咲き花の百名山を実感して高度を上げ尾根を切るようにアポイ岳への稜線に上がると「馬の背」、休憩には最適であり、正面に尾根続きのアポイ岳頂上を実感する。
初夏の陽気に花を眺め、眼下には日高南端の特有の海岸線が延びる景観の中、幌満お花畑分岐を過ぎ、急登から木々に囲まれ展望が得られない小広いアポイ岳頂上である。
吉田岳へと樹林登山道に高度を下げると間もなく右手に吉田岳と遠方にピンネシリが広がり、快適な岩稜線歩きの登山道沿いには、今まで見なかった種類の花が咲き乱れるが、ここまで足を延ばす登山者は少数である。
小さなピークを幾つか越えて吉田岳直下のピンネシリへの分岐から緩やかに登ると頂上標識のある狭い吉田岳であり、ピンネシリを含めた3つの頂きが遠く又振り返るとアポイ岳が裾野から上方に広がり、今までにないアポイ岳山容の大きさを実感し、分岐点からはハイマツ帯次いで灌木登山道に変化、遠方のピンネシリは頂上部を雲に隠している。
吉田岳とピンネシリの最低コル(約670m)に高度を下げ低笹が広がる樹木帯は静寂である。
登山道がハイマツ地帯に覆われ最初のピーク山腹を切り、ピンネシリへと向かう程にハイマツ歩きに苦労するも、昨日までの道無き南日高縦走に比較すると楽勝である。
灌木帯に突入して平坦な稜線歩き変わると、高度840m付近からハイマツトンネルを抜けると稜線一部の感のピンネシリ頂上部は狭く低木に囲まれ、吉田岳と沿線上のアポイ岳が遠く音のない世界である。
帰路へと初夏の陽差しを全身に感じつつ、花にカメラを向けながら、再びアポイ岳に立つと本日最初の登山者(東京)に出会い「アポイ岳は花が少ない」と嘆く!!
自然保護の難しさを実感しつつ、意外と奥深き山行だっと振り返る。
@ アポイ岳
A 吉田岳コルからアポイ岳
B 吉田岳
C 吉田岳からピンネシリ
D ピンネシリ
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