神威岳南日高の盟主峰
2001.08.15/単独
「神威山荘〜ニシュオマナイ川〜二股〜国境稜線〜神威岳」
神威岳は、南日高に位置して、沢歩きから急峻な直登尾根に日高らしさを実感するも、山容を確認する事は難しい山であるが、岸壁を巡らせる山容は迫力がある。
日高で最も難しく遙かなる「ピリカヌプリ」「ソエマツ岳」と共に「南日高三山」の一山であるが、唯一登山道がある。
登山口へとサラブレット牧場が広がる浦河町・荻伏を経由、野深地区から直進、ソエマツ沢林道がニシュォマナイ川沿いに延びる。
渓谷に山腹斜面に落石・崩壊等を散見、降雨時は危険性が高いと山間奥部へと20km程砂利道を進むと、林道終点手前にペテガリ山荘への山越えテープを見ると、程なく広場に丸太風の神威山荘が建ち、先着者の夕食準備で活気に溢れている。
翌早朝、小屋そばの小沢を渡り、ニシュオマナイ川沿いの林道跡に緩やかに高度を上げると、C440二股から沢歩きに変わる。
深い沢筋を、時折り巻き道の目印に導かれる二股であり、左股に方向を変え荒れた様相の沢筋に感を働かせると傾斜が増すも岩等を伝う楽しい時間帯である。
C710二股で自然の驚異を見せる巨木等が幾重にも中州に集積され、ルートを探しながら、沢筋を進むと大岩が並ぶ地点が尾根取り付き地点であり水補給である。
山腹斜面に取り付くと当初トラバースが続くが、日高特有の直登に変わると汗が流れ落ち後続者の声も遠ざかり、高度を一気に上げる時間帯が続く。
日高の山は、沢歩きと急峻な直登が典型的であるが、急登の連続が長時間続くのは初めての経験と朝露にびっしょりと濡れながら高度を稼ぐ辛抱の時間帯である。
木々の間隙から神威岳と北面の岩塔の断崖が迫力ある景観を見せるとC100で一旦傾斜が緩くなるが、再び視界のない急登が続く。
登山道が右へ方向変換する国境稜線に合流、つ辛い登りから解放され、ハイマツ帯の岩稜地帯を尾根直下を切るように高度を上げると高山の雰囲気が一杯ある。
草地広場の神威岳頂上からは、憧れのペテガリ岳と長大な東尾根そして1839峰又ソエマツ岳が雲海に浮かび雄大なドラマが広がる。
感無量と濡れた靴下を干しながら3時間程、青空の雲上空間を楽しみ下山する。
@ 712M尾根取付点
A 1839峰・ペテガリ岳
B 神威岳頂上
C ソエマツ岳
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