十勝幌尻岳日高で春山テント
      
2002.5.5/単独
       
オピリネップ川コース 「下土場〜オピリネップ川〜1284〜十勝幌尻岳」往復


  十勝幌尻岳は、山麓から堂々たる山容を見せる北日高山地の雄峰であるる
 山頂からの展望は優れ、札内岳及び幌尻岳・カムイエクウチカウシ山の北日高山地を大観するのには好展望である。
 3度目の登山口へと、拓成から戸蔦別川沿い林道に入ると7Km付近の「オピリネップ林道」標識に山側へと左折すると登山ポストがある。
 登山口「下の土場」広場には、沢山のテントが駐車場に広がるのに驚きつつ、就寝時間なのか人影を見ることなく車中泊とする。
 翌朝、沢山の集団が出発するのを見て又一眠り……空模様も最悪!!今日は小雨かとテント泊装備を整えて出発、林道最終点「上の土場」広場から丸太橋を渡渉、オピリネップ川のせせらぎに幾度かの渡渉を繰り返すと尾根取り付きである。
 山腹を切るように谷筋を見て高度を上げ、本格的な日高特有の直登の笹道に雪が混じると一気に高度が稼げる。
 高所春山の雪景観の中に雨と風が混じり、広い尾根沿いのC1600乗越(肩)を確認して、下方の疎林にテント場を決める。
 先行したGPは、50m下方に到着してテント場を確保しているのを確認、濡れた体に震えながらピッケルで雪面をカットしてテントに潜り込む。
 コッフェルの炎でテント内を暖めながら、久しぶりのテント泊であるが、北国の高地だけあり、周囲が暗くなると寒気が一段と増して寒さに震える。
 翌早朝、長い夜が明けて、テント等濡れた物を木々に干し、身軽な装備で山頂部への稜線へと向かうと、固い雪面にアイゼンが噛む。
 「肩部」に出ると展望が広がり、稜線上の登山道と雪渓歩きを繰り返し、吹雪状態が短時間続き身体を確保する時間帯を繰り返すと岩場の頂上である。
 頂きからは、残雪に輝く日高連峰の大きな展望が広がり、カムイエク・幌尻岳・札内岳と魅力ある山容幾重にも遠望される。
 強風の中、国内で最も登山者を引きつける日高の山容だと溜息である。
 下山とテント場へ引き返して荷物を整理し、雪面に昨日の足跡を確認しつつ高度を下げるとオピリネップ川沢に出る。
 高所の厳しい自然環境が信じられない春爛漫の山麓に陽差しが広がり、静寂の駐車場広場に到着、春山も終わりである。
  @ 頂上からの稜線
 A 札内岳
 B カムイエクウチカウシ山

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