有明山北大雪高峰に雪煙
有明山は、北大雪に位置する1600m級の山であり、登山道は北大雪スキー場からの天狗岳経由で薄い踏み跡が続いているが、今回は積雪期を北尾根ルートから計画する。
登山口へと上川町から国道333号線でチトカニウシ山登山口となる北見峠を過ぎ、国道カーブの覆道手前の緑色の橋の道路沿い右手に林道が延びている。
湧別川沿いの林道に入ると静寂さが広がり、スキーシールが必要ないような緩やかな起伏林道は北斜面もあり、粉雪状態の深雪で前途多難を感じさせる。
山間歩きから沢出合に出て、左手の沢へと回り込み、小さな砂防提越しの尾根筋に取付くと引き続き林道が延びる。
林道は尾根西側に続くが、計画経路と遠く離れると尾根筋の樹林帯に入ると、深雪でありラッセルの始まりである。
広尾根は風が唸り、トラバースしつつ振り返ると北見峠から容易に登れるチトカニウシ山が大きく裾野を広げて雄大さを再認識する。
緩やかな等高線を切る時間帯に順調に高度を上げていると突然のハプニング!!右スキーのトップガードがスキーシールと共に外れてトップガードが雪中に埋没!!これがないとスキーシールの装着が難しく、下りも危ないと素手で必死に犬のように掘りまくる。
あった!!しかしトップガードが装着できず、テーピングテープでギブス状態に固定して一件落着と前進する。
C1488手前からは、本格的な強風が吹き抜け、深いトレースをたちまち隠し、標示テープを一杯吊り下げながら、C1488手前に上がると緩やかな台地越しに有明山頂上部が意外と遠くに見える。
右手に厳冬期のニセイカウシュツペ山・岩砦の吊り尾根・平山又左手セッピ越しに天狗岳が広がる。
猛烈な風と雪煙が舞う…クラストした雪面を辿り2つのコブを越えると待望の有明山頂上である…遠かった。
青空の下、雄大なる北大雪の冬季景観をとカメラを構えるが、強烈な風でカメラが定まらない。
下山、腰までの深雪を一気に滑りたいが、標示テープを回収しつつ、楽しむと林道に出て、沢を渡渉、小さな砂防提の清流に春近しと日光浴をする。
1時間前の頂上部景観とは随分と様相を異にすると想い返す。
林道歩きに国道の覆道手前の緑色の橋を確認、山行を終えた帰路の北見峠は、沢山の車が見え銀座状態であるが、私はいつものごとく一人旅であった。
登り:4時間30分 下り:1時間30分
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1488高地から頂上部
A 頂上部
B 天狗岳
C ニセイカウシュッペ山・平山
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