日本海を望む山魂群
           
2003.04.03/単独
 雄冬山 1197m 浜益岳 1257m   
「幌神社林道〜林道〜浜益御殿〜雄冬山〜浜益岳〜浜益御殿〜登山口」      
浜益御殿 1038m 


  雄冬山・浜益岳・浜益御殿は、道北の増毛山地の中核に位置して、群別岳等を加え魅力的な山魂を構成し、日本海を眺める連山である。
 今回の山行時期は、4月上旬と林道は残雪に覆われて「幌」からの長い林道歩きを強いられる3山巡りのロングランコースを計画する。
 登山口へと留萌経由で幾つかのトンネルを抜け、雄冬南方「幌」の善盛園看板から山側に向かい、神社を正面に見て左手へと海を眺めつつ林道に入ると400m程で林道は雪道に変わり、引き続き海岸沿いに進入できるが、駐車スペースがない。
 スキーをザックに固定して林道を歩き始めると程なく海岸線林道と山側林道分岐で山間部へと右折する。
 広い林道は積雪量が40cm程で、雪溶けの進む小川の音を聞きながら緩やかに高度を上げる。
標高250m付近からは、林道を近道するシュプールも散見されるがツボ足であり忠実に林道をたどるも、350m付近からは林道を離れて、樹林帯に入ると意外な程雪面が固く自由に歩ける。
533m高地は小広場で展望が開けて、左から雄冬山・浜益御殿・浜益岳が林縁越しに遠くに雄大景観が広がる。
 高度を下げると林道に最終的な別れを告げる広い尾根の凹地部にスノーモービル乗入禁止標識が2カ所程あるも、スノーモービール跡は上部へと続き悪質であり不快感を感じる。
 引き続き緩やかな等高線を切ると615m高地付近からは、浜益御殿へと続く白き斜面に高所を実感する光景が広がる。
 樹木が点在する853m高地へと尾根筋はセッピが張りだし狭くなるが特に問題はない。
 浜益岳・雄冬山が、素晴らしい無風の青空下に広がり、雄冬山へと浜益岳直下を北側へと切り、高度を一気に下げると広く緩やかな尾根越し正面に端正かつ大きな雄冬山が迫る。
 歩きながら眠気を感じる程の陽気と静かなる高所景観に時間が流れ、雄冬山頂上へのルートは東側からが緩やかと思ったが、谷筋は結構深くて、南からの正面攻撃と急登にかかるが、岩部を過ぎてからの大きな斜面に頂上部は意外と遠く感じる。
 雄冬山頂上は広く、日本海と雄冬港・天狗岳振り返ると暑寒別岳・鋭鋒の群別岳が浜益岳左奥に見事である。
 スキーシールを外して一気に滑り降りて、浜益御殿直下コルで暖かな陽射しの雪面に目を細めながら、時間配分は順調と昼食である。
 浜益岳頂上の下側山腹を切り、浜益岳へと続く広い尾根筋に変わり、大きな空間に浜益岳頂上を実感して風雪でソロバン状態の斜面に高度を上げると小広い浜益岳頂上である。
 ここから眺める群別岳は鋭鋒の凄みがあり、実に魅力的山容であると感慨深く眺めるがそれにしても急峻である又遠くなった雄冬山等が好天候下に展開し大きく静かな空間である。
 下山とスキーシールを装着した状態で高度を下げるが、スキー操作が難しく、ヨロヨロと滑り降りて浜益御殿への広大な尾根筋歩きに変わる。
 最後となった浜益御殿へと緩やかな等高線に高度を上げると、細い稜線一部の浜益御殿で長かった道程に2年越しの待望の山であったと好天候に感謝しつつルートを思い返す。 
 下山とスキーシールを外して、多少雪が重くなった斜面に軽快にシュプールを残すとあつけなく林縁である。
 再度林道との出合いを繰り返して、本格的な林道に出て、スノーモービル跡を痛快に直滑降状態で降りると海岸線との林道分岐点である。
 林道の雪溶水が流れて春を実感する陽気一杯の静かなる海に、本日は大きな山行でありGPSの走破距離は29.8Kmの9時間の誰にも逢わない独歩であった。
幌神社400m先林道−3時間15分−浜益御殿−1時間20分−雄冬山−2時間10分−浜益岳−1時間−浜益御殿−1時間15分−幌神社400m先林道(合計 9時間)
@ 浜益御殿
A 浜益御殿下尾根から雄冬山
B 雄冬山下から浜益岳・群別岳
C 雄冬山頂上から天狗岳
D 浜益岳頂上から群別岳
E 浜益岳頂上から暑寒別岳

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