夕張山地へ好展望の山
         
2003.05.11/単独
                  1337m/1192m 
      
十八線沢コース「十八線沢林道〜砂防提〜槙柏山〜御茶々岳(往復)」


 御茶々岳・槙柏山は、夕張山地北部に位置して芦別岳北側に聳えて山名に興味を覚える山であり、この夕張山系は過去登山道を歩いた事はあるが、今回初めて登山道のない山へと残雪期に計画する。
   登山口へと富良野市から山側に沿って走る富良野・布部線にて布部へと向かうと左手に水門施設があり、右折して山側へと向かうと廃棄置場に車両が高く積まれ良好な目印となり、付近にプールのような大きな温水施設がある。
 温水施設を迂回して山間部への林道に入ると立派な看板(十八線沢林道)次いで左手に封鎖の十八線沢林道標識を見ながら、更に十八線川沿いに直進すると正面に槙柏山だろうかと望むと砂防堤が連続し、一番上部
の砂防堤(13年度完成)下の河原に広い駐車スペースがあり、富良野・布部線から4Km弱地点である。
 林道は、この先400m程続くが工事中もあって河原から歩き始めて、樹木が点在する作業道に入り十八線左岸沿いに進む。
 標高530m付近から作業道が沢筋を離れると沢筋の固い雪面歩きに入るとウグイスが鳴き、沢雪面の窪みの冷たい沢水に黄色い花が咲く。
 沢筋を直線的に一定高度を上げると積雪量も増して、春山後半の時期は北斜面と沢筋利用がポイントである。
 槙柏山北東斜面から頂上へとルート設定していたが、雪面が固く勾配
も強く用心と北西の等高線間隔が広い地形部に回り込むと槙柏山西側の岩峰から芦別岳への展望が得られると興味半分にアイゼンを装着し斜面を切って、空身で細尾根の岩峰に上がると迫力満点景観が一気に展望され、高度感ある夫婦岩が凄みを見せる。
 槙柏山頂上部は間近であるが、帰路に再度この景観を味わいたいと御茶々岳東南の急雪面に向かい、手頃な斜面で滑落した場合の対処要領特にピッケルの初動対処要領を反復体験してから急登に取り付く。
 序々に勾配が増し上部になると固い雪面にピッケルのピックを刺し、着実に体勢を確保しながら慎重に高度を上げ、高度感(私の場合)があったと非常に固い斜面を振り返りピーク西側に出ると緊張感が一気に緩む台地である。
 これまでの道程は、この山系の峰は険しいと認識していたが、ハイマツに覆わ
れどこが頂上と探す御茶々岳頂上部の広い平坦台地は大きくのびやかな景観である。
 御茶々岳でお茶かとつ
ぶやきながら、丘陵感歩きに御茶々岳西側のゆったりとした尾根筋からは疎林の「原始ヶ原」のような景観越しに鋭峰の連立特に中岳が凄いと実感する。
 富良野西岳・布部岳そして芦別岳が遠望され、振り返ると槙柏山も結構な斜度があると…雄大な静けさに時間が流れる。 

 広がる鋭峰に私が登れる山はと、山肌の残雪にルートを探しながら夕張山地はどの山も手強いと緊張する。
帰路、再び御茶々岳南東側斜面を下るのは遠慮したいと芦別岳旧道方向へと雪のない南急斜面を木々に掴まりながら下る。
  御茶々岳の南側裾野を切って再び御茶々岳南東斜面の取り付きに出て、槙柏山へと向かい慎重に雪面を切り、頂上西側尾根の短い藪漕ぎに狭く高度感を感じる頂上部で、夫婦岩越しに芦別岳へと続く1稜〜4稜の鋭岩峰と芦別本谷の凄みある光景に時間が流れて、この区域は過去とは違う緊張感のある山域と認識して下山する。
行動時間  登り:3時間20分  下り:2時間10分
@ 御茶々岳西側から槇柏山
A 槇柏山から夫婦岩
B 槇柏山から御茶々岳東側ピーク
C  御茶々岳西側から芦別岳旧道

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